共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド

第 10 章 認定チェックリスト

共通デスクトップ環境の認定チェックリストは、共通デスクトップ環境のアプリケーション・レベルの認定の要件のリストです。共通デスクトップ環境の要件は、OSF/Motif リリース 1.2 の要件に、共通デスクトップ環境に固有の要件を追加したものです。

チェックリストの使用方法

アプリケーションの認定は、その動作を、チェックリストに定められている動作と比較することによって行います。各チェックリスト項目について、アプリケーションがその項目について記述されている通りに動作する場合のみ、「Yes」をチェックします。アプリケーションのどの箇所でも、そのタイプの動作を実装していない場合、その動作に対応する項目については「N/A」(適用不可) をチェックします。

チェックリストは、モデル・キーボードの形式を使用してキーを記述しています。キーボード入力が指定されている場合、キーは OSF/Motif モデルのキーボードの刻印をもとにしています。マウス・ボタンは、マウスのボタンの数に関係なく動作を記述できるように、仮想ボタン名称を使って記述されています。モデル・キーボードの形式と仮想ボタン名称の詳細は、『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』のまえがきと、2.2.1 項、「ポインティング装置」を参照してください。


注 -

このチェックリストでは、キーボードとマウス入力に関して、共通デスクトップ環境の表記上の規則を使用しています。これらの規則は『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』で使用されているものとは異なります。詳細は、「表記上の規則」を参照してください。


このチェックリストは、アプリケーションが英語ロケールの左から右に書かれる言語環境のために設計されているものと仮定しています。他のロケールについては、チェックリストの一部を変更しなければならないことがあります。

アプリケーションの動作を、チェックリストの要件と比較する際には、『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』に目を通すことをお勧めします。チェックリストの中の各項目の後には、簡単な説明や理由付けが書かれています。特定の項目を理解できない場合は、OSF/Motif ガイドの適当な節を参照し、不明確な用語については用語集を参照してください。

このチェックリストで使用している見出しは、『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』の見出しに対応し、チェックリスト項目には同書で使用している番号がラベルとして付けられています。共通デスクトップ環境に固有の追加項目は、アルファベットの識別子がラベルとして付けられています。


注 -

ただし、「ファイル選択ボックス」に項目が追加されているため、内容が一部『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』の付録 B「OSF/Motif レベル 1 認定チェック・リスト」と異なります。「リスト」以降の項目の番号を参照する場合は、注意してください。


また、各チェックリスト項目には、必須、推奨、またはオプションの優先順位ラベルがあります。必須の項目は、アプリケーションが 共通デスクトップ環境に準拠するためには、必ず従わなければなりません。推奨の項目は、それが妥当であれば従うとよいでしょう。オプションの項目は、インタフェース設計者が選択できる代替の実装です。

はじめに

 

n/a 

 

 

必須 

1-1: 

OSF/Motif モデル・キーボードに関して記述されている非オプションのキーは、指定の通りに使用できるか、指定されているキーが使用不可能な場合は、他のキーまたはキーの組み合わせによって使用できる (はじめに)。 

モデル・キーボードは、既存のキーボードに直接対応するのではなく、理想的なキーのセットを持っているキーボードを仮定したものである。ただし、アプリケーション間での一貫性を保証するために、非オプションのキーあるいはその代替キーは必ず使用できなければならない。 

入力モデル

キーボード・フォーカス・モデル

 

n/a 

 

 

必須 

2-1: 

キーボード・フォーカスを持つことができるウィンドウは、一度に 1 つだけである。フォーカスを持っているウィンドウは強調表示される。キーボード・フォーカスを持っているウィンドウの中では、一度に 1 つのコンポーネントだけがフォーカスを持つ。 

キーボード・フォーカスは、キーボード・イベントを受け取る画面上のコンポーネントを決定する。この規則により、どのウィンドウとどのコンポーネントがフォーカスを持っているのかという点に関する混乱を避けることができる。 

必須 

2-2: 

アプリケーションがクリック・フォーカス・ポリシーを使用している場合、BSelect を押しても、フォーカスは移動不可能であったり、入力を受け付けないコンポーネントに移動しない。 

クリック・フォーカス・ポリシーでは、どのウィンドウまたはコンポーネントがキーボード・フォーカスを受け取るのかをユーザが明示的に選択しなければならない。一般に、ウィンドウまたはコンポーネントの上で BSelect を押すことにより、フォーカスをそこに移動する。ただし、このポリシーは、移動不可能であったり、入力を受け付けないコンポーネントにフォーカスを移動することをユーザに許可してはならない。 

必須 

2-3: 

アプリケーションがクリック・フォーカス・ポリシーを使用している場合、キーボード・フォーカスを持つコンポーネントは、位置カーソルによって強調表示される。 

ユーザは、アプリケーションを制御するためには、キーボード・フォーカスの位置を知る必要がある。 

入力デバイス・モデル

 

n/a 

 

 

 

必須 

2-4: 

アプリケーションは、キーボードだけを使用するユーザのための操作方式をサポートする。アプリケーションの機能は、すべてキーボードから利用できなければならない。 

一部のユーザはポインティング装置にアクセスすることがでない。これらのユーザは、アプリケーションのすべての機 能をキーボードからアクセスできなければならない。さらに、上級ユーザは、キーボードを使用して、一部の作業をポインティング装置を使う場合よりも速く実行できる。 

必須 

2-5: 

アプリケーションは、マウス・ボタンについて、次の割り当てを使用する。 

 

 

 

 

 

BSelect 

選択、起動、および位置カーソルの設定に使用される、一番左のボタン。ただし、左利きのユーザの場合は、一番右のボタンであることもある。 

 

 

 

 

 

BTransfer 

要素の移動とコピーに使用されるボタンで、ドラッグが選択と統合されていたり、マウス・ボタンの数が 3 つよりも少ない場合を除き、中央のマウス・ボタンになる。 

 

 

 

 

 

BMenu 

メニューのポップアップに使用されるボタンで、マウス・ボタンの数が 3 つよりも少ない場合を除き、一番右のボタンになる。ただし、左利きのユーザの場合は、一番左のボタンであることもある。マウス・ボタンが 1 個しかない場合、BMenu は [Alt] + BSelect に割り当てられる。 

 

 

 

 

 

これらの割り当ては、標準のマウス・ベースの操作に関して、アプリケーション間で一貫したインタフェースを保証する。 

必須 

2-6: 

ポインタのワープを無効にする方法をユーザに提供しない場合、アプリケーションはポインタをワープしない。 

ポインタ位置は、アプリケーションへの入力にのみ使用され、出力機能としては使用されない。アプリケーションがポインタの位置を変更することを、「ポインタをワープする」と呼ぶ。この動作はユーザにとって混乱の元であり、アプリケーションを制御しているという感覚を損なう。ポインタのワープは、絶対座標による位置のポインティング・デバイスのユーザにとっても問題を引き起こすことがある。 

必須 

a: 

Motif/共通デスクトップ環境の仮想キーに対応する機能を持っているコンポーネントやアプリケーションは、それらのキーをサポートしなければならない。 

これらの仮想キーが使用できる場合は、次に示すマッピングを必ず使用する。記述されている順序は、これらの機能をアプリケーションに実装する場合の重要度を示す。 

必須 

 

[ヘルプ] = [F1] 

[ヘルプ] キーを押すと、ウィンドウまたはステータス領域にヘルプ情報が表示される。

必須 

 

[属性] = [Control] + [I]

[属性] キーを押すと、オブジェクト固有の設定を行うためのダイアログ・ボックスが呼び出される。 

必須 

 

[元に戻す] = [Control] + [Z] 

[元に戻す] キーを押すと、最後に適用された操作の効果が取り消される。これは [元に戻す] の標準キー・マッピングである。 

オプション 

 

[元に戻す] = [Alt] + [Backspace]

これは [元に戻す] の二次キー・マッピングである。これは、以前のバージョンの Motif、Microsoft Windows、または OS/2 からの移行ユーザのために、[Control] + [Z] キーに加えてサポートされる。 

必須 

 

[カット] = [Control] + [X]

[カット] キーを押すと、選択されたオブジェクトが削除され、クリップボードに入れられる。これは [カット] の標準キー・マッピングである。 

オプション 

 

[カット] = [Shift] + [Delete]  

これは [カット] の二次キー・マッピングである。これは、以前のバージョンの Motif、Microsoft Windows、または OS/2 からの移行ユーザのために、[Control] + [X] キーに加えてサポートされる。 

必須 

 

[コピー] = [Control] + [C] 

[コピー] キーを押すと、選択されたオブジェクトのコピーがクリップボードに入れられる。これは [コピー] の標準キー・マッピングである。 

オプション 

 

[コピー] = [Control] + [Insert] 

これは [コピー] の二次キー・マッピングである。これは、以前のバージョンの Motif、Microsoft Windows、または OS/2 からの移行ユーザのために、[Control] + [C] キーに加えてサポートされる。 

必須 

 

[ペースト] = [Control] + [V] 

[ペースト] キーを押すと、クリップボードの内容が、選択された位置に取り込まれる。これは [ペースト] の標準キー・マッピングである。 

オプション 

 

[ペースト] = [Shift] + [Insert] 

これは [ペースト] の二次キー・マッピングである。これは、以前のバージョンの Motif、Microsoft Windows、または OS/2 からの移行ユーザのために、[Control] + [V] キーに加えてサポートされる。 

オプション 

 

[開く] = [Control] + [O] 

[開く] キーを押すと、オブジェクトが開かれる。これは一般にデフォルトのアクションである。 

オプション 

 

[中止] = [Control] + [S] 

[中止] キーを押すと、操作が取り消される。 

オプション 

 

[再実行] = [Control] + [A] 

[再実行] キーを押すと、最後の操作が繰り返される。 

オプション 

 

[印刷] = [Control] + [P]

[印刷] キーを押すと、印刷が開始される。 

オプション 

 

[保存] = [Control] + [S]

[保存] キーを押すと、現在のファイルが保存される。 

オプション 

 

[新規] = [Control] + [N] 

[新規] キーを押すと、新しいオブジェクトが作成される。 

ナビゲーション

マウス・ベースのナビゲーション

 

n/a 

 

 

 

必須 

3-1: 

キーボード・フォーカス・ポリシーがクリック・フォーカス・ポリシーである場合、コンポーネントの上で BSelect を押すと、そのコンポーネントがスクロール・バーのように、他の要素のサイズや位置を調整するものである場合を除き、そのコンポーネントにフォーカスが移動する。 

BSelect は、キーボード・フォーカス・ポリシーがクリック・フォーカス・ポリシーである場合に、マウスを使ってフォーカスを移動する機能として利用できる。 

必須 

3-2: 

ポインタがメニューの上にあるとき、アプリケーションは BSelect Press を使用して、メニューを一時表示方式で起動する。 

一時表示メニューは、ユーザがマウス・ボタンを押すと表示され、ボタンが押されている間は画面上に残っており、ユーザがボタンを離すと消える。BSelect、つまりマウス・ボタン 1 は、アプリケーション間で一貫性のある方法で、一時表示メニューを起動する手段として利用される。 

必須 

3-3: 

ポインタがアクティブでないポップアップ・メニューの要素上にあり、要素の内容がポップアップ・メニューを表示可能な場合、アプリケーションは BMenu Press を使って、ポップアップ・メニューを一時表示方式で起動する。 

ポップアップ・メニューが使用できるかどうかは、要素の中でのポインタの位置、要素の内容、または要素の選択状態に依存することがある。BMenu、つまりマウス・ボタン 3 は、アプリケーション間で一貫性のある方法で、一時表示ポップアップ・メニューを起動する手段として利用される。 

必須 

3-4: 

ユーザがポップアップ・メニューを固定表示するためのアクションを実行したとき、内部の要素と、その内部の要素を含んでいる外部の要素の両方でメニューの固定表示が可能な場合は、内部の要素のポップアップ・メニューが固定表示される。 

この仕様により、内側の要素のポップアップ・メニューがつねにアクセス可能であることが保証される。 

必須 

3-5: 

ポップアップ・メニューが固定表示されると、BMenu は、任意のメニュー・システムでの BSelect と同じ動作をする。 

BMenu の仕様上の動作は、ポップアップ・メニューを操作することである。 

必須 

3-6: 

BSelect は、固定表示されているポップアップ・メニューの中でも使用でき、任意のメニュー・システムでの場合と同じ動作をする。 

ポップアップ・メニューが固定表示されると、ユーザは標準の選択機能である BSelect を使用して、そこから要素を選択できる。 

必須 

3-7: 

メニューが固定表示でポップアップまたはプルダウンされたとき、アプリケーションは位置カーソルをメニューのデフォルト・エントリに置く。デフォルト・エントリがない場合は、メニューの最初のエントリに置く。 

固定表示されたメニューは、明示的に消去されるまで表示されたままになっている。位置カーソルをデフォルト・エントリに置くことにより、ユーザはデフォルトの操作を簡単に選択できる。デフォルト・エントリがない場合には、位置カーソルを最初のエントリに置くことにより、動作がアプリケーション間で統一される。 

必須 

3-8: 

アプリケーションは、一時表示メニューを起動したボタンが離されると、その一時表示メニューを削除する。ただし、ボタンがメニュー階層の中の階層式ボタンの上で離された場合は除く。 

一時表示メニュー・システムという概念では、マウス・ボタンが離されると、メニューが消える必要がある。 

必須 

3-9: 

一時表示メニュー・システムがポップアップまたはプルダウンされたとき、そのメニュー・システムの中でポインタを移動すると、位置カーソルがポインタを追って移動する。 

一時表示メニュー・システムが画面に表示されたら、ユーザはメニュー・システム内でマウスを使って位置カーソルを移動できなければならない。 

必須 

3-10: 

一時表示メニュー・システムがポップアップまたはプルダウンされ、ポインタが階層式ボタンの上にあるとき、それに関連付けられたメニューがプルダウンされ、移動が可能になる。ポインタがメニューまたはその階層式ボタンの外のメニュー項目に移動すると、おそらくは短い時間の後に、関連付けられているメニューが削除される。 

ユーザは、メニュー・システムのすべてのメニューに、マウスを使ってアクセスできなければならない。この機能により、ユーザはメニュー・システム内の任意のメニューに素早く移動できるようになる。 

必須 

3-11: 

メニュー・バーの一部である一時表示メニュー・システムがプルダウンされたとき、メニュー・バーの上の他の要素にポインタを移動すると、現在のメニュー・システムが消去され、新しい要素に関連付けられているプルダウン・メニューが固定表示される。 

この一時表示メニュー・システムの機能により、ユーザはメニュー・バーに接続されているすべてのメニューを素早くブラウズすることができる。 

必須 

3-12: 

一時表示メニュー・システムがポップアップまたはプルダウンされ、メニュー・システムを起動したボタンがメニュー・システムのコンポーネントの中で離されると、そのコンポーネントが起動される。離されたのが階層式ボタンまたはオプション・ボタンの上だった場合は、それに関連付けられているメニューが対応するボタンが押される前に固定表示されていなかったならば、そのメニューが固定表示される。 

一時表示メニューを起動したマウス・ボタンを離すことは、メニュー要素を起動するための、アプリケーション間で一貫した手段として利用される。 

必須 

3-13: 

ポインタがポップアップ・メニューを持つ領域の中にあるとき、アプリケーションは、メニューが BMenu Click の前に固定表示されていなかったならば、BMenu Click を使用してそのメニューを固定表示する。 

BMenu Click は、ポップアップ・メニューを固定表示するための、アプリケーション間で一貫した手段として利用される。 

必須 

3-14: 

プルダウン・メニューまたはオプション・メニューが固定表示された後に、メニュー・システム内で BSelect Press が行われると、メニューは一時表示メニューとして動作する。 

この固定表示されたプルダウン・メニューまたはオプション・メニューの機能により、ユーザは固定表示されたメニューと一時表示メニューのどちらを使うかを簡単に切り替えることができる。 

必須 

3-15: 

ボタンを押すことにより、メニューが消去され、そのボタンを押したことが基本のコンポーネントに渡されない場合、それ以降のボタンを離すまでのイベントは、基本のコンポーネントに渡されない (ボタンを離すというイベントを含む)。 

ボタンを押すことによりメニューが消去される場合、そのボタンを押したことは基本のコンポーネントに渡されることがある。基本のコンポーネントに渡されるかどうかにかかわらず、ボタンを押すことは、基本のウィンドウを前面に出して、それにフォーカスを与えるというような他の効果を持つことができる。押すことが基本のコンポーネントに渡されない場合、ボタンを離すまでのイベントは、そのコンポーネントに渡されてはならない (ボタンを離すというイベントを含む)。 

必須 

3-16: 

ポップアップ・メニューが固定表示された後、メニュー・システム内で BSelect Press または BMenu Press が行われると、メニューは一時表示メニューとして動作する。 

この固定表示されたポップアップ・メニューの機能により、ユーザは固定表示されたメニューと一時表示メニューのどちらを使うかを簡単に切り替えることができる。 

オプション 

b: 

メニュー・バー項目の上で BMenu Press または BMenu Click を行うと、そのメニューが表示される。 

必須 

c: 

オプション・ボタンの上で BMenu Press か BMenu Click を行うと、オプション・メニューが表示される。 

必須 

d: 

テキスト・フィールドの上で BSelect Press を行うと、テキスト・カーソルがマウス・カーソル位置に挿入される。 

キーボード・ベースのナビゲーション

 

n/a 

 

 

必須 

3-17: 

テキスト・コンポーネントの中のテキスト・カーソルは、コンポーネントがキーボード・フォーカスを持っている場合と持っていない場合で、違う表示になる。 

テキスト・コンポーネントの中で、テキスト・カーソルは位置カーソルの役割を果たすので、コンポーネントがキーボード・フォーカスを持っているかどうかを示さなければならない。 

必須 

3-18: 

テキスト・コンポーネントが、テキスト・カーソルを表示しないことでキーボード・フォーカスを失ったことを示し、その後にコンポーネントがフォーカスを再び獲得した場合、カーソルはコンポーネントがフォーカスを失ったときと同じ位置に再表示される。 

動作が予期できるものであるように、テキスト・コンポーネントがキーボード・フォーカスを失ってから再獲得するまでに、テキスト・カーソルの位置が変わらないことが重要である。 

必須 

3-19: 

サッシのような小さなコンポーネントが、塗り潰しによってキーボード・フォーカスを持っていることを示している場合、塗り潰しの状態には、それ以外の意味は関連付けられない。 

この規則により、小さなコンポーネントでの塗り潰しの意味に関する混乱を防ぐことができる。 

必須 

3-20: 

各コンポーネントの位置カーソルの追加や削除を行うことで、コンポーネントが画面上で占有するスペースの量が変化しないように、すべてのコンポーネントは設計され、アプリケーション内に配置される。 

視覚的な一貫性を保つために、コンポーネントのサイズと位置は、キーボード・フォーカスがコンポーネント間で移動するときも変化してはならない。 

必須 

3-21: 

[Control] + [Tab] キーは位置カーソルを次のフィールドに移動し、[Control] + [Shift] + [Tab] キー位置カーソルを前のフィールドに移動する。[Tab] と [Shift] + [Tab] キーがフィールドの中の内部的なナビゲーションに使用されていない限り、[Tab] も位置カーソルを次のフィールドに移動し、[Shift] + [Tab] キーも位置カーソルを前のフィールドに移動する。 

これらのキーは、ウィンドウ内のフィールド間でナビゲーションを行うための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

3-22: 

[Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合)と [Control] + [Tab] キーは、次の規則に従って、位置カーソルをウィンドウ内の前方のフィールドに移動する。 

  • 次のフィールドがコントロールである場合、[Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合) と [Control] + [Tab] キーは、位置カーソルをそのコントロールに移動する。

  • 次のフィールドがグループである場合、[Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合) と [Control] + [Tab] キーは、位置カーソルをそのグループ内の移動可能なコンポーネントに移動する。

  • 次のフィールドに移動可能なコンポーネントが含まれていない場合、[Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合) と [Control] + [Tab] キーは、そのフィールドをスキップする。

これらの規則は、[Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合) と [Control] + [Tab] キーのアプリケーション間での一貫した動作を保証する。 

必須 

3-23: 

[Shift] + [Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合) と [Control] + [Shift] + [Tab] キーは、位置カーソルを、[Tab] (内部的なナビゲーションに使用されていない場合)と [Control] + [Tab] キーの逆の向きにフィールド間で移動する。 

これらの規則は、[Shift] + [Tab] キー(内部的なナビゲーションに使用されていない場合) と [Control] + [Shift] + [Tab] キーのアプリケーション間での一貫した動作を保証する。 

必須 

3-24: 

ウィンドウがフォーカスを獲得したとき、次の条件がすべて満たされていれば、位置カーソルは、そのウィンドウ内で最後にフォーカスを持っていたコントロールに置かれる。 

  • ウィンドウはクリック・キーボード・フォーカス・ポリシーを使用している。

  • ウィンドウはキーボード・ナビゲーションによって、またはウィンドウのクライアント領域外でのボタンを押すことによってフォーカスを獲得した。

  • ウィンドウは過去のいずれかの時点でフォーカスを持っていたことがある。

  • ウィンドウ内の、最後にフォーカスを持っていたコントロールは、まだ移動可能である。

この規則により、ユーザがナビゲーションによって離れたウィンドウに戻ったときに、ユーザが最後にいたコンポーネントにフォーカスが戻ることが保証される。 

必須 

3-25: 

フィールド・ナビゲーションは、ウィンドウの最初のフィールドと最後のフィールドの間で折り返す。 

このフィールド・ナビゲーションの機能は、ユーザにとって、ウィンドウのすべてのフィールドを移動するための簡単な手段として利用できる。 

必須 

3-26: 

コンポーネント・ナビゲーションのために、フィールド内で下矢印キーと上矢印キーが使用されたとき、これらのキーは次の規則に従って動作する。 

左から右に書かれる言語環境では、下矢印キーは、左上から始めて右下で終わり、さらに左上に折り返しするという形で、フィールド内のすべての移動可能なコントロールの間で位置カーソルを移動する。コントロールがマトリックス的に配置されている場合、下矢印は、まず上から下に 1 列を移動し、次のその右の列を移動する。右から左に書かれる言語環境では、下矢印は、右上から始めて左下で終わるという形で、すべての移動可能なコントロールの間で位置カーソルを移動する。 

  • 上矢印は、下矢印と反対の向きに、フィールド内のすべての移動可能なコントロールの間で位置カーソルを移動する。

これらの規則は、方向キーを使ったコンポーネント間でのナビゲーションの一貫性を保証する。 

必須 

3-27: 

コンポーネント・ナビゲーションのために、フィールド内で右矢印キーと左矢印キーが使用されたとき、これらのキーは次の規則に従って動作する。 

  • 左から右に書かれる言語環境では、右矢印キーは、左上から始めて右下で終わり、さらに左上に折り返しするという形で、フィールド内のすべての移動可能なコントロールの間で位置カーソルを移動する。コントロールがマトリックス的に配置されている場合、右矢印は、まず左から右に 1 行を移動し、次のその下の行を移動する。右から左に書かれる言語環境では、右矢印は、左下から始めて右上で終わるという形で、すべての移動可能なコントロールの間で位置カーソルを移動する。

  • 左矢印は、右矢印と反対の向きに、フィールド内のすべての移動可能なコントロールの間で位置カーソルを移動する。

これらの規則は、方向キーを使ったコンポーネント間でのナビゲーションの一貫性を保証する。 

必須 

3-28: 

コントロールが右矢印と左矢印を内部的なナビゲーションに使用する場合、[Begin] キーは、左から右に書かれる言語環境では、データの一番左の端か、一番左の要素に位置カーソルを移動する。右から左に書かれる言語環境では、[Begin] キーはデータの一番右の端か、一番右の要素に位置カーソルを移動する。 

この規則により、データの左右の端、あるいはコントロールの中の左右の要素に手軽にナビゲーションできる。 

必須 

3-29: 

コントロールが右矢印と左矢印を内部的なナビゲーションに使用する場合、[End] キーは、左から右に書かれる言語環境では、データの一番右の端か、一番右の要素に位置カーソルを移動する。右から左に書かれる言語環境では、[End] キーはデータの一番左の端か、一番左の要素に位置カーソルを移動する。 

この規則により、データの左右の端、あるいはコントロールの中の左右の要素に手軽にナビゲーションできる。 

必須 

3-30: 

コントロールが上矢印と下矢印を内部的なナビゲーションに使用する場合、[Control] + [Begin] キーは位置カーソルを次のいずれかの位置に移動する。 

  • 先頭の要素

  • データの上端

  • 左から右に書かれる言語環境では、データの左上の端。右から左に書かれる言語環境では、データの右上の端

この規則により、コントロールの中のデータの先頭に手軽にナビゲーションできる。 

必須 

3-31: 

コントロールが上矢印と下矢印を内部的なナビゲーションに使用する場合、[Control] + [End] キーは位置カーソルを次のいずれかの位置に移動する。 

  • 最後の要素

  • データの下端

  • 左から右に書かれる言語環境では、データの右下の端。右から左に書かれる言語環境では、データの左下の端

この規則により、コントロールの中のデータの末尾に手軽にナビゲーションできる。 

オプション 

e: 

新しいウィンドウが開かれると、キーボード・フォーカスは、そのウィンドウの性質に応じて、ウィンドウの中の最初のフィールドまたは最初の位置、あるいはデフォルトの位置に置かれる。 

必須 

f: 

[Tab] キーは、グループ内のプッシュ・ボタンの間で入力フォーカスを移動する。 

また、矢印キーは『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』に従って、選択されたフォーカスを移動する。

必須 

g: 

[Control] キー、[Shift] キー、および [Alt] キーは、他のキーまたはキーの組み合わせの機能を変更するためだけに使用する。 

オプション 

h: 

[Alt] キーは、ニーモニックにアクセスするためだけに使用する。 

メニュー上の移動

 

n/a 

 

 

必須 

3-32: 

ユーザが、キーボード・フォーカス・ポリシーがポインタ・フォーカス・ポリシーであるときにメニューに移動したときに、フォーカス・ポリシーは一時的にクリック・フォーカス・ポリシーに変更され、ユーザがメニュー・システムの外に移動するとキーボード・フォーカス・ポリシーに戻る。 

メニューは、キーボード・フォーカス・ポリシーが一般的にポインタ・フォーカス・ポリシーであるときも、常に移動可能でなければならない。 

必須 

3-33: 

アプリケーションは、メニュー・バー・システムがアクティブでない場合、[F10] キーを使用してメニュー・バー・システムを起動する。位置カーソルは、メニュー・バーの中の最初の移動可能な階層式ボタンに置かれる。移動可能な階層式ボタンがない場合、キーは何の効果も持たない。 

[F10] キーは、キーボードを使ってメニュー・バーに移動するための、一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

3-34: 

キーボード・フォーカスが、アクティブでないポップアップ・メニューを持つ要素の中にあり、要素のコンテキストが、ポップアップ・メニューの表示を許す場合、アプリケーションはポップアップ・メニューの起動に [Menu] キーを使用する。位置カーソルは、メニューのデフォルト項目か、デフォルト項目がない場合は、ポップアップ・メニューの最初の移動可能な項目の上に置かれる。 

[Menu] キーは、キーボードからポップアップ・メニューを起動するための、一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

3-35: 

キーボード・フォーカスがオプション・ボタンの上にあるとき、アプリケーションは [Select] キーまたは [Space] キーを使って、オプション・メニューを固定表示する。位置カーソルは、オプション・メニューで以前に選択された項目の上に置かれる。オプション・メニューがまだプルダウンされたことがない場合、位置カーソルはメニューのデフォルト項目に置かれる。アクティブなオプション・メニューが存在する場合、[Return] キー、[Select] キー、または [Space] キーは、オプション・メニューの中の現在の項目を選択し、メニュー・システムを消去し、位置カーソルをオプション・ボタンに戻す。 

これらのキーは、キーボードからオプション・メニューを固定表示するための、アプリケーション間で一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

3-36: 

アプリケーションは下矢印キー、左矢印キー、右矢印キー、および上矢印キーを使用して、メニュー・システム内の項目を移動する。 

下矢印キー、左矢印キー、右矢印キー、および上矢印キーの方向キーは、メニュー・システムの項目間でナビゲーションするための、一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

3-37: 

メニュー上の移動アクションが、メニューまたはメニュー・バーの中の次の、あるいは前のコンポーネントに移動するとき、移動の順序と折り返しの動作は、フィールド内の対応するコンポーネント・ナビゲーションのアクションと同じである。 

この仕様により、メニュー上の移動と、フィールド内でのコンポーネント・ナビゲーションとの一貫性が実現される。 

必須 

3-38: 

アプリケーションが 2 次元メニューを使用する場合、メニューには階層式ボタンは含まれない。 

2 次元メニューに階層式ボタンがあると、ユーザはキーボードを使ってメニューのすべての要素にナビゲーションできなくなる。 

必須 

3-39: 

フォーカスがメニューまたはメニュー・バー・システムの中のコンポーネントの上にあるとき、下矢印キーは次の動作をする。 

  • コンポーネントが縦方向、または 2 次元メニューに含まれている場合は、下に向かって、次の移動可能なコンポーネントに移動する。必要ならば、メニュー内で折り返しを行う。

  • コンポーネントがメニュー・バーに含まれており、キーボード・フォーカスを持っているコンポーネントが階層式ボタンである場合は、関連付けられているプルダウン・メニューを固定表示し、メニューのデフォルト・エントリに移動する。メニューにデフォルト・エントリがない場合は、メニューの最初の移動可能なエントリに移動する。

この規則により、メニューまたはメニュー・バー・システム内での方向キーの動作の一貫性が実現される。 

必須 

3-40: 

フォーカスがメニューまたはメニュー・バー・システムの中のコンポーネントの上にあるとき、上矢印キーは次の動作をする。 

コンポーネントが縦方向、または 2 次元メニューに含まれている場合は、このアクションは上に向かって、1 つ前の移動可能なコンポーネントに移動する。必要ならば、メニュー内で折り返し、下矢印キーの場合とは反対方向に進む。 

この規則により、メニューまたはメニュー・バー・システム内での方向キーの動作の一貫性が実現される。 

必須 

3-41: 

フォーカスがメニューまたはメニュー・バー・システムの中のコンポーネントの上にあるとき、左矢印キーは次の動作をする。 

  • コンポーネントが縦方向、または 2 次元メニューに含まれており、左端にない場合は、左に向かって、前の移動可能なコンポーネントに移動する。

  • コンポーネントがメニュー・バーの左端にある場合は、メニュー・バーの中で折り返す。

  • コンポーネントが、縦方向、または 2 次元メニューの子である縦方向、または 2 次元メニューの左端にある場合は、現在のメニューを消去し、親の階層式ボタンに移動する。

  • コンポーネントが、メニュー・バーの子である縦方向、または 2 次元メニューの左端にある場合は、現在のメニューを消去し、メニュー・バーの前の移動可能なエントリに、左に向かって移動する。そのエントリが階層式ボタンである場合は、それに関連付けられているプルダウン・メニューを固定表示し、そのメニューのデフォルト・エントリに移動する。メニューにデフォルト・エントリがない場合は、メニューの最初の移動可能なエントリに移動する。

この規則により、メニューまたはメニュー・バー・システム内での方向キーの動作の一貫性が実現される。 

必須 

3-42: 

フォーカスがメニューまたはメニュー・バー・システムの中のコンポーネントの上にあるとき、右矢印キーは次の動作をする。 

  • コンポーネントが縦方向のメニューの階層式ボタンである場合は、それに関連付けられているプルダウン・メニューを固定表示し、そのメニューのデフォルト・エントリに移動する。メニューにデフォルト・エントリがない場合は、メニューの最初のトラバース可能なエントリに移動する。

  • コンポーネントがメニュー・バーまたは 2 次元のメニューに含まれており、右端にはない場合は、右に向かって、次のトラバース可能なコンポーネントに移動する。

  • コンポーネントがメニュー・バーの右端にある場合は、メニュー・バーの中で折り返す。

  • コンポーネントが階層式ボタンでなく、縦方向、または 2 次元メニューの右端にある場合、現在のメニューに、下矢印キーを押すと、それに関連付けられているプルダウン・メニューが固定表示されるような上位の階層式ボタン (一般にはメニュー・バー) がある場合は、最も近い上位の階層式ボタンからプルダウンされるメニュー・システムを消去し、その階層式ボタンから、右に向かって、次の移動可能なコンポーネントに移動する。そのコンポーネントが階層式ボタンである場合は、それに関連付けられているプルダウン・メニューを固定表示し、そのメニューのデフォルト・エントリに移動する。メニューにデフォルト・エントリがない場合は、メニューの最初の移動可能なエントリに移動する。

この規則により、メニューまたはメニュー・バー・システム内での方向キーの動作の一貫性が実現される。 

必須 

3-43: 

すべてのメニュー上の移動アクションは、メニューの固定表示を例外として、他のメニュー・エントリと同じようにティアオフ・ボタンにも移動する。 

ティアオフ・ボタンの移動には、他のメニュー項目の移動との一貫性がなければならない。 

必須 

3-44: 

アプリケーションが [F10]、[Menu]、または [Cancel] キーを使用して、メニュー・システム全体を消去する場合、クリック・フォーカス・ポリシーが使用されているならば、位置カーソルは、メニュー・システムが固定表示される前に位置カーソルを持っていたコンポーネントに戻される。 

以前に位置カーソルを持っていたコンポーネントに位置カーソルを戻すことにより、ユーザは作業を中断せずに再開できる。 

スクロール可能なコンポーネント・ナビゲーション

 

n/a 

 

 

 

必須 

3-45: 

アプリケーション内のスクロール可能なコンポーネントは、すべて適切なナビゲーション操作とスクロール操作をサポートする。アプリケーションは、ページ単位での表示領域のスクロールを行うページ・ナビゲーション・キーの [Page Up]、[Page Down]、[Control] + [Page Up] ([Page Left])、および [Control] + [Page Down] ([Page Right]) キーを使用する。 

ユーザは、スクロール可能なコンポーネントの内容全体を表示し、アクセスできなければならない。 

必須 

3-46: 

ページ単位でのスクロールを行うとき、アプリケーションは、古いページと新しいページの間に、少なくとも 1 ユニットのオーバラップする部分を残す。 

ページと次のページの間にオーバラップを残すことにより、ユーザは視覚的な連続性を得ることができる。 

必須 

3-47: 

カーソルをコンポーネントに、またはコンポーネントの中に移動するキーボード操作や、カーソル位置の項目への挿入、削除、または変更を行うキーボード操作は、操作が完了したときにカーソルが表示されているように、コンポーネントのスクロールを行う。 

ユーザは、位置カーソルの移動や、スクロール可能なコンポーネントの内容に対する操作の結果を見ることができなければならない。 

必須 

3-48: 

マウス・ベースのスクロール・アクションが実行中の場合、[Cancel] キーはスクロール・アクションを取り消して、スクロールしているデバイス (スライダ) を、スクロール操作の開始前の状態に戻す。 

[Cancel] キーは、ユーザがスクロール操作を取り消すための便利な手段として利用できる。 

選択

選択モデル

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-1: 

システムは、単一選択、ブラウズ選択、複数選択、範囲選択、および不連続選択の 5 つの選択モードをサポートしている。 

各コレクションは、1 つかそれ以上の選択モデルを持っている。モデルは、ユーザがコレクションの中で行える選択の種類を制限する。一部のコレクションは特定の選択モデルを採用しているが、ユーザやアプリケーションによる変更を許可するコレクションもある。 

マウス・ベースの単一選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-2: 

単一選択を使用するコレクションで、選択されていない要素の中で BSelect がクリックされると、位置カーソルはその要素に移動し、その要素が選択され、コレクションの中のそれ以外の選択はすべて解除される。 

単一選択は、1 つの要素を選択するために使われる、最も単純な選択モデル。BSelect、つまり 1 番目のマウス・ボタンは、マウスを使ってグループの中のオブジェクトを選択するための、一貫性のある手段として利用できる。 

マウス・ベースのブラウズ選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-3: 

ブラウズ選択を使用するコレクションで、選択可能な要素の中で BSelect が離されると、その要素が選択され、コレクションの中のそれ以外の選択はすべて解除される。BSelect が選択可能な要素の間をドラッグされると、ポインタの下にある各要素が選択され、前に選択されていた要素は解除される。BSelect が離された要素の選択は残り、位置カーソルはその位置に移動する。 

ブラウズ選択は、1 つの要素を選択するために使われる。また、ユーザは BSelect をドラッグすることにより、コレクションをブラウズすることができる。「マウス・ベースの複数選択」を参照のこと。

マウス・ベースの複数選択

 

n/a 

 

 

 

 

 

 

 

4-4: 

この項目は削除された。 

必須 

i: 

アプリケーションが、複数選択モデルに従うコレクションを含んでいる場合、BTransfer ボタンが BAdjust として動作するように構成されていれば、BAdjust がサポートされ、BSelect と同じように動作する。 

3 ボタン・マウスで、ボタン 2 は一般に BTransfer (または BSelect) 機能に使用される。しかし、共通デスクトップ環境の環境では、ユーザはマウス・ボタン 2 を BAdjust 機能として使用するように、環境設定を変更できる。BAdjust は、複数選択モデルにおいて、要素の選択状態を切り替えるのに使用できる。 

必須 

j: 

複数選択を使用するコレクションでは、未選択の要素の上で BSelect または BAdjust をクリックすると、その要素が現在の選択に追加される。選択されている要素の上で BSelect または BAdjust をクリックすると、その要素が現在の選択から削除される。BSelect または BAdjust をクリックすると、位置カーソルがその要素に移動する。 

マウス・ベースの範囲選択

 

n/a 

 

 

 

 

 

 

 

4-5: 

この項目は項目 k:l: に置き換えられた。

必須 

k: 

範囲選択を使用するコレクションで、未選択の要素の上で BSelect を押すと、その要素上または BSelect が押された位置にアンカーが設定され、コレクションの中のすべての要素の選択が解除される。ドラッグのしきい値に達する前に BSelect が離された場合は、ポインタの下の要素が選択される。BSelect Motion がドラッグのしきい値を超えると、新しい選択が開始される。アンカーとポインタの現在位置が現在の範囲を決定する。コレクションの中で BSelect がドラッグされると、現在の範囲が強調表示される。BSelect が離されると、アンカーは移動せず、現在の範囲の中のすべての要素が選択される。 

範囲選択により、ユーザは BSelet を押してドラッグすることで、コレクションの複数の連続した要素を選択できる。 

必須 

l: 

範囲選択を使用するコレクションで、現在の選択要素の上で BSelect を押したときに、選択セットの中の他の要素がすべて選択解除されてはならない。ドラッグのしきい値に達する前に BSelect が離された場合は、その時点で他のすべての要素の選択が解除され、ポインタの下の要素が選択されて残る。BSelect Motion がドラッグのしきい値を超えると、要素は 1 つも選択解除されず、ドラッグ操作が開始される。  

必須 

4-6: 

範囲選択を使用するテキスト単位のコレクションで、アンカー・ポイントは BSelect が押されたときのテキスト・ポインタ位置であり、現在の範囲は、アンカー・ポイントと現在のテキスト・ポインタ位置の間のすべての要素から構成される。 

テキスト単位のコレクションでは、要素が直線状に並べられており、テキスト・ポインタは実際のポインタ位置の近くの要素間にあると常に見なされる。 

必須 

4-7: 

範囲選択の範囲を示すために強調表示枠を使用するグラフィック単位およびリスト単位のコレクションでは、現在の範囲は、その強調表示枠の中に完全に収まっている要素から構成される。アンカー要素が存在する場合、強調表示枠は常に、それを完全に囲むだけの大きさに設定される。そうでない場合は、アンカー・ポイントが使用され、それは BSelect が押された位置である。アンカー・ポイントは強調表示枠の 1 つの頂点を決定する。コレクションがリストまたはマトリックスとして配置されていない場合、強調表示枠はポインタ位置にまで拡張される。コレクションがリストまたはマトリックスとして配置されている場合、強調表示枠は、ポインタの下の要素を完全に囲むまで拡張されるか、ポインタ位置にまで拡張される。選択可能な要素の上で BSelect をクリックすると、その要素がアンカー要素になり、その要素が選択され、他のすべての要素の選択が解除される。 

一般に、強調表示された四角形である強調表示枠は、グラフィック単位およびリスト単位のコレクションの中の選択範囲を示すために使用される。 

 

 

 

 

4-8: 

この項目は削除された。 

必須 

m: 

アプリケーションが、範囲選択モデルに従うコレクションを含んでいる場合、BTransfer ボタンが BAdjust として動作するように構成されていれば、BAdjust がサポートされ、[Shift] + BSelect と同じように動作する。 

3 ボタン・マウスで、ボタン 2 は一般に BTransfer 機能に使用される。しかし、共通デスクトップ環境の環境では、ユーザはマウス・ボタン 2 を BAdjust 機能として使用するように、環境設定を変更できる。BAdjust は、[Shift] + BSelect と同じように、選択セットを拡張するために使用できる。 

必須 

n: 

範囲選択を使用するコレクションで、ユーザが [Shift] + BSelect または BAdjust を押したとき、アンカーは変更されずに残り、拡張モデルの 1 つに基づいて選択の拡張範囲が決定される。 

オプション 

 

再選択 

拡張範囲は、最初に選択を行なったときと同じように、アンカーと現在のポインタ位置によって決定される。 

オプション 

 

拡大のみ 

選択は拡大することだけができる。拡張範囲は、アンカーと現在のポインタ位置によって決定されるが、その後、現在の選択を含むように拡大される。 

オプション 

 

バランス・ビーム  

現在の選択の中点にバランス・ポイントが定義される。ユーザがバランス・ポイントから見てアンカーの反対側で [Shift] + BSelect または BAdjust を押した場合、このモデルは再選択モデルと同じように動作する。ユーザがバランス・ポイントから見てアンカーと同じ側で [Shift] + BSelect または BAdjust を押したり、[Shift] キーによって修正されたナビゲーション・アクションを開始したりした場合、このモデルはアンカーを選択の反対側に移動した後に、再選択モデルと同じように動作する。 

 

 

 

 

 

ユーザが BSelect または BAdjust を離すと、アンカーは移動せず、拡張範囲の中のすべての要素が選択され、その外側のすべての要素の選択が解除される。 

マウス・ベースの不連続選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-9: 

不連続選択を使用するコレクションでは、BSelect の動作は範囲選択モデルとまったく同じである。ユーザが BSelect でアンカーを設定した後は、[Shift] + BSelect は範囲選択モデルとまったく同じ動作をする。 

不連続選択は、範囲選択を拡張して、ユーザが複数の不連続の要素範囲を選択できるようにしたものである。 

必須 

4-10: 

不連続選択を使用するコレクションで、現在の選択が空でなく、ユーザが [Control] + BSelect をクリックすると、アンカーと位置カーソルはそのポイントに移動する。現在の選択が空でなく、ユーザが要素の上で [Control] + BSelect をクリックすると、その要素の選択状態が切り替えられ、その要素はアンカー要素になる。 

不連続選択で、[Control] + BSelect Click は、アンカーを移動し、ポインタの下の要素の選択状態を切り替える便利な手段として利用できる。 

必須 

4-11: 

不連続選択を使用するコレクションで、[Control] + BSelect Motion は、要素の範囲の選択状態を切り替える。範囲そのものは、BSelect Motion の場合とまったく同じように決定される。[Control] + BSelect を離すと、次の 2 つのモデルのいずれかに従って、範囲内の要素の選択状態が切り替えられる。 

 

 

 

 

 

アンカー・トグル 

切り替えはアンカー要素に基づいて行われる。範囲が、ある点でアンカーが設定されており、空でない場合、アンカー要素は、範囲の中のアンカーポイントに最も近い要素に設定される。切り替えにより、範囲の中のすべての要素の選択状態が、アンカー要素の初期状態に逆に設定される。 

 

 

 

 

 

フル・トグル 

拡張範囲の中のすべての要素の選択状態が切り替えられる。 

 

 

 

 

 

不連続選択では、[Control] + BSelect が、範囲の中の要素の選択状態を切り替えるための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-12: 

不連続選択を使用するコレクションで、[Control] + BSelect によって選択が切り替えられた後に、[Shift] + BSelect または [Control] + [Shift] + BSelect は切り替えられた要素の範囲を拡張する。拡張される範囲は、[Shift] + BSelect で範囲選択を拡張するときとまったく同じように決定される。ユーザが [Control] + [Shift] + BSelect を離したとき、範囲に追加される要素の選択状態は、使用されている切り替えモデル (アンカー・トグルとフル・トグル) によって決定される。要素が範囲から削除される場合、それらの要素は [Control] + BSelect が最後に使われた前の状態に戻るか、拡張範囲の中に残っている要素の反対の状態に変更される。 

[Shift] + BSelect と [Control] + [Shift] + BSelect は、切り替えられる要素の範囲を拡張するための便利な手段として利用できる。 

必須 

o: 

不連続選択を使用するコレクションでは、BAdjust を使用して、不連続選択の範囲を拡張できる。拡張範囲は、BAdjust を範囲選択の拡張に使用するときとまったく同じように決定される。 

3 ボタン・マウスで、ボタン 2 は一般に BTransfer 機能に使用される。しかし、共通デスクトップ環境の環境では、ユーザはマウス・ボタン 2 を BAdjust 機能として使用するように、環境設定を変更できる。BAdjust は、[Shift] + BSelect と同じように、選択セットを拡張するために使用できる。 

キーボード選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-13: 

選択モデルは、次の規則に従って、キーボード選択モードをサポートする。 

  • 単一選択は追加モードだけをサポートする。

  • ブラウズ選択は標準モードだけをサポートする。

  • 複数選択は追加モードだけをサポートする。

  • 範囲選択は標準モードをサポートする。追加モードもサポートする場合は、標準モードがデフォルトになる。

  • 不連続選択は標準モードと追加モードの両方をサポートする。標準モードがデフォルトである。

選択はキーボードから利用できなければならない。標準モードはキーボードから単純な連続選択を行うために使用され、位置カーソルは現在の選択から分離されることはない。追加モードはより複雑な、互いに分離されていることもある選択のために使用され、位置カーソルは現在の選択とは独立に移動できる。 

必須 

4-14: 

コレクションが標準モードと追加モードの両方をサポートする場合、[Shift] + [F8] キーはモード間での切り替えを行う。マウス・ベースの選択は、キーボード選択モードが変化しても変更されない。編集可能なコンポーネントでは、追加モードは一時的なモードであり、ユーザが選択に対して操作を実行したり、選択を解除したりすると終了する。 

[Shift] + [F8] キーは、標準モードと追加モードの間で切り替えを行うための便利な手段として利用できる。 

キーボード・ベースの単一選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-15: 

単一選択を使用するコレクションで、ナビゲーション・キーは位置カーソルを選択された要素とは独立に移動する。ユーザが [Select] キーまたは [Space] キーを選択されていない要素の上で押すと、位置カーソルが置かれている要素が選択され、コレクションの中のそれ以外の要素はすべて選択が解除される。 

単一選択は追加モードだけをサポートする。[Select] キーまたは [Space] キーを押すことは、BSelect をクリックするのと似ている。 

キーボード・ベースのブラウズ選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-16: 

ブラウズ選択を使用するコレクションで、ナビゲーション・キーは位置カーソルを移動し、カーソルが置かれている要素を選択して、それ以外の要素の選択を解除する。アプリケーションがすべての要素の選択を解除している場合、またはカーソルが選択から分離された場所に置かれている場合、[Select] キーまたは [Space] キーはカーソルが置かれている要素を選択して、それ以外の要素の選択を解除する。 

ブラウズ選択は標準モードだけをサポートする。ナビゲーション操作は BSelect をドラッグすることと似ている。 

キーボード・ベースの複数選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-17: 

複数選択を使用するコレクションでは、ナビゲーション・キーは位置カーソルを現在の選択とは独立に移動する。選択されていない要素の上で [Select] キーまたは [Space] キーを押すと、その要素が現在の選択に追加される。選択されている要素の上で [Select] キーまたは [Space] キーを押すと、その要素が現在の選択から削除される。 

複数選択は追加モードだけをサポートする。[Select] キーまたは [Space] キーを押すことは、BSelect をクリックすることに似ている。 

キーボード・ベースの範囲選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-18: 

範囲選択を使用し、標準モードになっているコレクションでは、ナビゲーション・キーは位置カーソルを移動し、現在の選択を解除する。カーソルが要素の上にある場合は、その要素が選択される。アンカーは位置カーソルと一緒に移動する。 

テキスト単位のコレクションは、ナビゲーション・キーが現在の位置にアンカーを残す別のモデルを使用できる。ただし、現在の選択が空でないと、選択が解除され、アンカーはナビゲーションの前のカーソルの位置に移動する場合を除く。 

範囲選択は標準モードをサポートし、コレクションが追加モードもサポートする場合は、標準モードがデフォルトになる。 

必須 

4-19: 

範囲選択を使用するコレクションでは、標準モードと追加モードのどちらでも、[Select] キーと [Space] キー (テキスト・コンポーネントの中を除く) は、アンカーをカーソル位置に移動し、現在の選択を解除し、カーソルが要素の上にある場合は、その要素を選択する。アンカーが選択解除されている項目の上にある場合を除き、[Shift] + [Select] または [Shift] + [Space] キー(テキストの中を除く) は、[Shift] + BSelect が使用する拡張モデル (再選択、拡大のみ、またはバランス・ビーム) に基づいて、アンカーからカーソルまで選択を拡張する。 

範囲選択では、[Select] キーまたは [Space] キーを押すことは BSelect をクリックすることに似ており、[Shift] + [Select] キーまたは [Shift] + [Space] キーは [Shift] + BSelect と同じように範囲を拡張する。 

必須 

4-20: 

範囲選択を使用し、標準モードになっているコレクションでは、ナビゲーション・キーと同時に [Shift] キーを押すことで、[Shift] + BSelect が使用する拡張モデルに基づいて選択が拡張される。現在の選択が空である場合、アンカーがまずカーソルに移動される。次に、カーソルがナビゲーション・キーに従って移動され、選択が [Shift] + BSelect が使用する拡張モデルに基づいて拡張される。 

範囲選択では、[Shift] キーを組み合わせたナビゲーションは、[Shift] + BSelect をドラッグするときと同じように、選択を拡張する。 

必須 

4-21: 

範囲選択を使用し、追加モードになっているコレクションでは、ナビゲーション・キーは位置カーソルを移動するが、アンカーは変更しない。[Shift] キーを組み合わせたナビゲーションは、ナビゲーション・キーに従って位置カーソルを移動し、選択は [Shift] + BSelect が使用する拡張モデルに基づいて拡張される。 

追加モードでの [Shift] キーを組み合わせたナビゲーションは、標準モードでの [Shift] キーを組み合わせたナビゲーションに似ている。ただし、選択が空の場合、ナビゲーションの前にアンカーがカーソル位置に移動しないことを除く。 

キーボード・ベースの不連続選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-22: 

不連続選択を使用し、標準モードになっているコレクションでは、すべてのキーボード操作が範囲選択モデルと同じ効果を持つ。 

標準モードでは、複数の不連続選択は実行できない。 

必須 

4-23: 

不連続選択を使用し、追加モードになっているコレクションでは、[Select] キーまたは [Space] キーはアンカーを位置カーソルに移動し、切り替えを開始する。カーソルが要素の上にある場合は、その要素の選択状態が切り替えられるが、他のすべての要素の選択状態は変化しない。[Shift] + [Select]、[Shift] + [Space]、および [Shift] キーを組み合わせたナビゲーション操作は、[Control] + BSelect が使用する切り替え機能 (アンカー・トグルまたはフル・トグル) に基づいて、アンカーと位置カーソルの間で選択を拡張する。 

追加モードでは、キーボードを使って、複数の不連続選択を実行できる。 

選択の取消し

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-24: 

アプリケーションは [Cancel] キーを使用して、選択のために使用された不完全な移動操作を取り消したり、元に戻したりできる。ユーザが [Cancel] キーを押して移動操作を取り消すと、アプリケーションは、すべてのボタンとキーが離されるまで、それ以降のキーとボタンの解放を無視する。拡張または切り替えの最中に [Cancel] キーを押すと、すべての要素の選択状態が、ボタンを押す前の状態になる。 

[Cancel] キーにより、ユーザは不完全な選択操作を素早く、一貫性のある方法で取り消すことができる。 

自動スクロールと選択

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-25: 

ユーザが、モーション・ベースの選択操作の途中で、ポインタをスクロール可能なコレクションの外にドラッグした場合、自動スクロールが使用され、ポインタの向きにコレクションがスクロールされる。ユーザが BSelect を押したまま [Cancel] キーを押すと、選択操作は取り消される。 

自動スクロールは、スクロール可能なコレクションのビューポートの外にある要素にまで選択を拡張するための便利な手段として利用できる。 

すべての要素の選択と選択解除

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-26: 

複数選択、範囲選択または不連続選択を使用するコレクションで、[Control] + [/] キーはコレクションの中のすべての要素を選択し、アンカーをコレクションの先頭に置き、位置カーソルを前にあった位置に残す。 

[Control] + [/] キーは、ユーザがコレクションの中のすべてのオブジェクトを選択するための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-27: 

追加モードになっているコレクションでは、[Control] + [¥] キーはコレクションの中のすべての要素を選択解除する。標準モードになっているコレクションでは、[Control] + [¥] キーはコレクションの中のすべての要素を選択解除する。ただし、位置カーソルが表示されている場合は、位置カーソルが置かれている要素の選択は解除されない。どちらのモードでも、[Control] + [¥] キーは位置カーソルを現在の位置に残し、アンカーを位置カーソルに移動する。 

[Control] + [¥] キーにより、ユーザは選択されたすべてのオブジェクトを、素早く一貫性のある方法で選択を解除できる。 

要素のニーモニックの使用

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-28: 

アプリケーションが選択可能な要素に関連付けられているニーモニックをサポートしている場合、コレクションがキーボード・フォーカスを持っている間にニーモニックを入力することは、位置カーソルをその要素に移動して、[Select] キーまたは [Space] キーを押すことと同等である。 

コレクションの中の選択可能な要素のニーモニックは、追加の選択方法として利用できる。 

選択動作

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-29: 

キーボード・フォーカス・ポリシーがクリック・フォーカス・ポリシーである場合、出力先コンポーネントは、最後にキーボード・フォーカスを持っていた編集可能なコンポーネントである。キーボード・フォーカス・ポリシーがポインタ・フォーカス・ポリシーである場合、出力先コンポーネントは、最後にマウス・ボタンまたはキーボードの入力を受け取った編集可能なコンポーネントである。 

出力先コンポーネントは、特定の操作、主として転送操作が作用するコンポーネントを識別するために使用される。出力先コンポーネントは 1 度に 1 つしか存在しない。 

必須 

4-30: 

キーボード・フォーカスが、選択をサポートするコンポーネント (またはコンポーネントのポップアップ・メニュー) の中にある場合、選択に対して作用する操作は、そのコンポーネントの中の選択に対して作用する。 

選択操作は、フォーカスを持っているコンポーネントが選択をサポートしている場合は、そのコンポーネントに対して作用する。 

必須 

4-31: 

キーボード・フォーカスが、選択に作用しない何らかの操作をサポートするコンポーネント (またはコンポーネントのポップアップ・メニュー) の中にある場合、その操作を起動すると、そのコンポーネントに対して作用する。 

選択に対して作用しない操作は、フォーカスを持っているコンポーネントがその操作をサポートしている場合は、そのコンポーネントに対して作用する。 

必須 

4-32: 

保留された選択の削除が有効になっている場合は、要素の挿入やペーストは、一次セレクションの境界上での一次転送操作を除いて、まずその選択を削除する。 

保留された選択の削除は、選択が削除される条件を制御する。これはデフォルトでは有効になっている。 

必須 

4-33: 

標準モードで、選択から分離されている要素の挿入またはペーストを行うと、ソースと出力先が同じコレクションにある一次転送操作の場合を除いて、選択が解除される。追加モードでは、選択は解除される。 

追加モードでは、選択から分離されている転送操作は、選択に影響を与えない。 

必須 

4-34: 

編集可能なリスト単位およびグラフィック単位のコレクションでは、[Delete] キーは選択された要素を削除する。 

[Delete] キーは、選択を削除するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

4-35: 

編集可能なテキスト単位のコレクションでは、[Delete] と [Backspace] キーは次のように動作する。 

  • 選択が空でなく、コントロールが標準モードになっている場合、選択は削除される。

  • 選択が空でなく、コントロールが追加モードになっていて、カーソルが選択から分離されていない場合、選択は削除される。

  • 選択が空でなく、コントロールが追加モードになっているが、カーソルが選択から分離されている場合、[Delete] キーは次の 1 文字を削除し、[Backspace] キーは前の 1 文字を削除する。

  • 選択が空である場合、[Delete] キーは次の 1 文字を削除し、[Backspace] キーは前の 1 文字を削除する。

テキストでは、[Delete] と [Backspace] キーは選択全体、または 1 文字を削除するための便利な手段として利用できる。 

転送モデル

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-36: 

ユーザが要求した移動、コピーまたはリンク操作が使用不可能な場合、転送操作は失敗する。 

一般には、コピー、移動、およびリンクの 3 つの転送操作が使用できる。ユーザは転送のタイプに応じたボタンまたはキーを押すことで、いずれかの操作を要求する。一般に、マウス・ベースの操作では、修飾キーの [Control] キーはコピーを、[Shift] キーは移動を、[Control] + [Shift] キーはリンクを行う。ただし、要求された転送操作が使用不可能であれば、その操作は必ず失敗する。 

必須 

4-37: 

コレクションが固定挿入ポイントを持っていなかったり、要素を特定の順序で並べている場合、転送データの挿入ポイントは次のように決定される。 

  • BTransfer ベース (または BSelect) の一次操作とドラッグ転送操作の場合は、後述のテキスト・コレクションの場合を除いて、挿入位置は、ユーザが BTransfer (または BSelect) を離した位置である。

  • テキスト単位のコレクションの場合、ユーザが選択テキストをドロップすると、挿入位置はユーザが BTransfer (または BSelect) を離した位置になる。ユーザがアイコンをドロップすると、挿入位置はテキスト・カーソルの位置になり、データはその前にペーストされる。

  • リスト単位のコレクションの場合、他の転送操作の挿入位置は位置カーソルを持つ要素で、データはその前にペーストされる。

挿入位置は、転送データが配置される出力先内の位置になる。マウス・ベースの転送操作には、可能ならばデータをポインタの位置に配置するものがあり、キーボード・ベースの転送を含む他の操作には、一般にデータを位置カーソルの位置に配置するものもある。 

必須 

p: 

アプリケーションは、マウス・ボタン 1 によるドラッグ&ドロップ操作をサポートする。 

Motif 1.2 では、ドラッグ&ドロップは一般に 3 ボタン・マウスのボタン 2 (BTransfer) を使用して実行される。しかし、共通デスクトップ環境では、他のグラフィカル・ユーザ・インタフェース (GUI) 環境との互換性があるマウス操作をサポートするために、マウス・ボタン 1 (BSelect) によるドラッグ&ドロップがサポートされなければならない。つまり、共通デスクトップ環境では、BTransfer は BSelect と統合されている。ドラッグはマウス・ボタン 1 とマウス・ボタン 2 のどちらでも開始できる。 

必須 

q: 

3 ボタン・マウスのボタン 2 が BAdjust として動作するように構成されている場合、アプリケーションはマウス・ボタン 2 がクリックされたときに BTransfer (または BSelect) 操作を実行しない。 

3 ボタン・マウスでは、ボタン 2 は一般に BTransfer (または BSelect) 機能に使用される。しかし、共通デスクトップ環境では、ユーザは環境設定を変更して、マウス・ボタン 2 を BAdjust 機能に使用できる。この場合には、BAdjust をクリックしても、データの転送は起こらないはずである。 

必須 

r: 

選択した項目上をドラッグした場合、BSelect でドラッグが開始されるべきである。ドラッグがしきい値に達するとドラッグが開始される。これは、テキスト領域、スクロールリスト、および他の同様の項目で起こる。 

クリップボード転送

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-38: 

キーボード・ベースのクリップボード選択アクションは、アプリケーションのすべての編集可能なコレクションの中で使用できる。 

クリップボード選択アクションは、キーボードから使用できなければならない。 

必須 

4-39: 

アプリケーションは [カット] キー (または [Shift] + [Delete] キー) と [編集] メニューの [カット] 項目を使用して、選択された要素を編集可能なコンポーネントからクリップボードにカットする。 

[カット] キー (または [Shift] + [Delete] キー) と [編集] メニューの [カット] 項目は、キーボードから、選択をクリップボードにカットするための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

4-40: 

アプリケーションは [コピー] キー (または [Control] + [Insert] キー) と [編集] メニューの [コピー] 項目を使用して、選択された要素を編集可能なコンポーネントからクリップボードにコピーする。 

[コピー] キー (または [Control] + [Insert] キー)と [編集] メニューの [コピー] 項目は、キーボードから、選択をクリップボードにコピーするための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

4-41: 

アプリケーションは [ペースト] キー (または [Shift] + [Insert] キー) を使用して、クリップボードの内容を編集可能なコンポーネントにペーストする。 

[ペースト] キー (または [Shift] + [Insert] キー) は、キーボードから、クリップボードの内容をペーストするための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

4-42: 

[ペースト] または [リンクのペースト] がコンポーネントのポップアップ・メニューを使って起動された場合、データはコンポーネントの挿入位置にペーストされる。しかし、ポップアップ・メニューが選択の上でポップアップされている場合は、たとえ保留された選択の削除が無効になっていても、選択がまず削除され、可能ならばペーストされたデータに置き換えられる。 

選択の上でポップアップ・メニューを表示することは、[ペースト] または [リンクのペースト] の操作が選択に置き換わることを示す。 

必須 

4-43: 

[ペースト] または [リンクのペースト] が [編集] メニューから、またはキーボード操作から起動され、ターゲット・コンポーネントの中の挿入位置が選択から分離されていない場合、保留された選択の削除が有効になっていれば、選択の内容がペーストされたデータに置き換えられる。 

保留された選択の削除は、挿入位置が選択から分離されておらず、[ペースト] または [リンクのペースト] が [編集] メニューから、またはキーボード操作から起動されたときに、選択が削除されるかどうかを決定する。 

一次転送

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-44: 

編集可能なコレクションで、BTransfer Click、[Control] + BTransfer Click、[Alt] + [コピー]、および [Control] + [Alt] + [Insert] キーは、一次セレクションを挿入位置にコピーする (挿入位置は、通常はマウス操作とキーボード操作で異なることに注意)。 

これらの操作は、ユーザが強制的にコピー操作を実行するときの便利な手段として利用できる。 

必須 

4-45: 

編集可能なコレクションで、[Shift] + BTransfer Click、[Alt] + [カット]、および [Alt] + [Shift] + [Delete] キーは、一次セレクションを挿入位置に移動する (挿入位置は、通常はマウス操作とキーボード操作で異なることに注意)。 

これらの操作は、ユーザが強制的に移動操作を実行するときの便利な手段として利用できる。 

必須 

4-46: 

編集可能なコレクションで、[Control] + [Shift] + BTransfer Click は、挿入位置に一次セレクションへのリンクを置く。 

[Control] + [Shift] + BTransfer は、ユーザが強制的にリンク操作を実行するときの便利な手段として利用できる。 

必須 

4-47: 

一次移動は、選択されている要素と同様に一次セレクションを移動する。つまり、出力先に移動された要素は、一次セレクションとして選択された状態になる。一次コピーと一次リンクは、転送データを出力先で選択しない。 

この規則は、移動、コピー、およびリンク操作における選択の扱いを決める。 

クイック転送

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-48: 

すべてのテキスト・コンポーネントがクイック転送をサポートする。 

クイック転送は、一時的なセレクションを作成し、そのセレクションを、出力先コンポーネントの挿入位置にただちに移動、コピーまたはリンクするために使用される。テキストでは、クイック転送は一次セレクションに影響を与えずに、テキストの移動、コピーまたはリンクを行うための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-49: 

コンポーネントがクイック転送をサポートする場合、[Alt] + BTransfer Motion または [Control] + [Alt] + BTransfer Motion は、指定された範囲の要素を一時的に選択し、離された時点で出力先コンポーネントの挿入位置にコピーする。 

これらの操作は、クイック・コピーを行うための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-50: 

コンポーネントがクイック転送をサポートする場合、[Alt] + [Shift] + BTransfer Motion は、指定された範囲の要素を一時的に選択し、離された時点で出力先コンポーネントの挿入位置に移動する。 

これらの操作は、クイック・カットを行うための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-51: 

コンポーネントがクイック転送をサポートする場合、[Control] + [Alt] + [Shift] + BTransfer Motion は、指定された範囲の要素を一時的に選択し、離された時点で出力先コンポーネントの挿入位置にそれらへのリンクを置く。 

これらの操作は、クイック・リンクを行うための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-52: 

クイック転送は、一次セレクションやクリップボードに影響を与えない。ただし、転送の出力先が一次セレクションの境界内または境界上に存在し、保留された選択の削除が有効なときを除く。この場合、空の一次セレクションはそのままで、クイック転送は一次セレクションの内容を削除してから、転送された要素をペーストする。 

クイック転送は、二次的な選択機能なので、一次セレクションに影響を与えることはできない。転送の出力先が一次セレクションの中にある場合、クイック転送は一次セレクションを二次セレクションに置き換える。 

必須 

4-53: 

クイック転送では、一時的な選択の範囲は、BSelect Motion が一次セレクションの範囲を決定するときに使われるのと同じモデルで決定される。 

この規則により、一次セレクションとクイック転送操作の間の一貫性が保証される。 

必須 

4-54: 

ユーザが一時的な選択を行なっている間に、スクロール可能なコレクションの外にポインタをドラッグした場合、自動スクロールが使用され、コレクションはポインタの向きにスクロールする。ユーザが、ポインタをコレクションの外に置いたまま BTransfer を離した場合、またはユーザが BTransfer を押したまま [取消し] キーを押した場合、強調表示は消され、転送は実行されない。 

オートスクロールは、スクロール可能なコレクションのビューポートの外にある要素に、一時的な選択を拡張するための便利な手段として利用できる。 

ドラッグ転送

 

n/a 

 

 

 

必須 

4-55: 

選択をサポートするコレクションで、[Shift] + BTransfer Release または [Shift] + BSelect Release は、強制的にドラッグ移動操作を実行する。移動が不可能な場合、操作は失敗する。 

この機能は、ユーザが強制的に移動操作を実行するための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-56: 

選択をサポートするコレクションで、[Control] + BTransfer Release または [Shift] + BSelect Release は、強制的にドラッグ・コピー操作を実行する。コピーが不可能な場合、操作は失敗する。 

この機能は、ユーザが強制的にコピー操作を実行するための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-57: 

選択をサポートするコレクションで、[Control] + [Shift] + BTransfer Release または [Shift] + BSelect Release は、強制的にドラッグ・リンク操作を実行する。リンクが不可能な場合、操作は失敗する。 

この機能は、ユーザが強制的にリンク操作を実行するための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-58: 

ドラッグ移動操作が、セレクションを同じコンポーネントの中で移動するとき、セレクションは選択された要素とともに移動する。 

つまり、選択された要素がドラッグ操作で移動される場合、それらの要素は移動後も選択されていなければならない。この機能は、コンポーネントの中で選択を移動するための便利な手段として利用できる。 

必須 

4-59: 

テキスト単位のコレクションで、選択領域内でドラッグを開始すると、テキスト・セレクション全体がドラッグされる。 

一貫性を持たせるために、ドラッグ&ドロップ・アクションはセレクション全体に作用しなければならない。 

必須 

4-60: 

リスト単位およびグラフィック単位のコレクションで、選択された要素上でドラッグを開始すると、セレクション全体がドラッグされる。 

一貫性を持たせるために、ドラッグ&ドロップ・アクションはセレクション全体に作用しなければならない。 

必須 

4-61: 

リスト単位およびグラフィック単位のコレクションで、未選択の要素上で BTransfer または BSelect でドラッグを開始すると、その要素だけがドラッグされ、セレクションには影響しない。 

未選択の要素は、セレクションに影響を与えずにドラッグできる。 

必須 

4-62: 

未選択の領域でドラッグが開始され、ポインタが 2 つのドラッグ可能な要素にまたがっている場合、ドラッグは重なりの一番上にあるドラッグ可能な要素を使用する。 

このガイドラインは、ドラッグ操作の一貫性を保証する。 

必須 

4-63: 

アプリケーションがドラッグ操作を開始すると、ポインタはドラッグ・アイコンに置き換えられる。 

ドラッグ・アイコンは、ドラッグ操作が実行中であることを示す視覚的なフィードバックを提供する。 

必須 

4-64: 

アプリケーションが使用するすべてのドラッグ・アイコンは、ソース・インジケータを含んでいる。 

ソース・インジケータは、ドラッグされている要素を視覚的に表現する。 

必須 

4-65: 

[取消し] キーを押すと、実行中のドラッグが取り消され、ドラッグ&ドロップ操作が終了する。 

[取消し] キーは、ユーザがドラッグ操作を取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

4-66: 

BTransfer を離すと、ドラッグ&ドロップ操作が終了する。 

BTransfer を離すという操作は、ドラッグ操作を終了させるための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

4-67: 

BTransfer (または BSelect) が離されると、ドロップ操作は通常ドラッグ・アイコン・ポインタのホット・スポットの位置で起こり、重なりの一番手前にあるドロップ領域にドロップされる。しかし、ドロップがセレクションの中で発生し、かつ保留されている選択の削除が有効になっている場合、転送データはセレクション全体の内容を置き換える。 

この規則は、マウス・ベースの転送操作の扱いに関しての一貫性を保証する。 

必須 

4-68: 

転送に成功すると、データはドロップ領域に置かれ、アプリケーションによって使用されている転送アイコンはすべて削除される。 

転送アイコンは、ドロップ操作の際に転送されるデータの型を表すために使用できる。ドロップ操作に成功すると、データが転送される。 

必須 

4-69: 

転送に失敗すると、データはドラッグ・ソースに残り、ドロップ領域には置かれない。アプリケーションが使用していた転送アイコンは、すべて削除される。 

ドロップ操作に失敗すると、データは転送されない。 

推奨 

s: 

選択をサポートするコレクションで、BTransfer Motion (または BSelect Motion) の結果としてドラッグ操作が開始される場合は、コピー、移動、またはリンク操作が実行中であることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。操作がコピー、移動、またはリンクのいずれになるのかは、ドロップ領域に作成されるオブジェクトの型と、ソース・オブジェクトが削除されるかどうかに依存する。 

一般に、ドラッグしたものを変更しなければ、ソース・オブジェクトの位置とターゲットのドロップによっては移動操作が起こるが、コピーまたはリンク操作が起こる場合もある。たとえば、メール・メッセージへのアタッチメントを表すアイコンをドラッグすると、一般にはアタッチメントのコピーが行われ、オリジナルはメール・メッセージから削除されない。表示されるフィードバックには、操作されるソース・オブジェクトを表すドラッグ・アイコンを使用しなければならない。 

推奨 

t: 

選択をサポートするコレクションで、[Control] + BTransfer Motion または [Control] + BSelect Motion の結果としてドラッグ操作が開始される場合は、コピー操作が実行中であることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。 

表示されるフィードバックには、操作されるソース・オブジェクトを表すドラッグ・アイコンを使用しなければならない。 

推奨 

u: 

選択をサポートするコレクションで、[Control] + [Shift] + BTransfer Motion または [Control] + [Shift] + BSelect Motion の結果としてドラッグ操作が開始される場合は、リンク操作が実行中であることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。 

表示されるフィードバックには、操作されるソース・オブジェクトを表すドラッグ・アイコンを使用しなければならない。 

推奨 

v: 

ドラッグによって実行できるコピー、移動、またはリンク操作をサポートするコレクションでは、ドラッグ操作の際に、1 つのオブジェクトまたは複数のオブジェクトが操作されていることを示すフィードバックが、ユーザに表示される。 

ドラッグ操作の際に提供されるフィードバックは、ユーザが、希望のオブジェクトのセットがドラッグされていることを確認できるようなものでなければならない。複数のオブジェクトのドラッグ操作に使われるドラッグ・アイコンは、その操作がコピー、移動、リンクのどれかわかるようにフィードバックを統合するべきである。 

オプション 

w: 

アプリケーションでユーザがデータをデータ区画にペーストできるようにする場合は、ファイル・マネージャからファイルをデータ区画にドラッグ&ドロップできるようにする。 

ユーザが、ファイルをアプリケーションのデータ区画にドラッグ&ドロップできなければならない。その結果は、ファイルの要素の取り込みか、選択ファイルをアプリケーションのデータとして組み込めなかったことを示すエラー・メッセージの表示でなければならない。受け入れられたドラッグ転送の結果として、次に示すようなアプリケーションからの応答がある。 

1) ファイルのアイコン・イメージを、ドロップ・ポイントに挿入する。 

2) アプリケーションが、入力されたファイル内のデータを使用して、何らかのアクションを実行する。 

3) ファイルに格納されたデータを、ドロップ・ポイントに挿入する。 

4) ファイル名を、ドロップ・ポイントに挿入する。 

コンポーネントの起動

基本的な起動

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-1: 

アプリケーションは BSelect を使用してボタンを起動する。 

BSelect、つまり 1 番目のマウス・ボタンは、マウスを使ってボタンを起動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

5-2: 

ボタンがフォーカスを持っているとき、アプリケーションは [Select] キーまたは [Space] キーを使ってボタンを起動する。 

[Select] キーと [Space] キーは、ボタンを選択するための一貫性のある手段として利用できる。ボタンを選択することは、ボタンを起動することと同等である。 

必須 

5-3: 

起動可能なメニュー・エントリがフォーカスを持っているとき、アプリケーションは [Select] キー、[Space] キー、[Enter] キー、または [Return] キーを使用して、エントリを起動する。 

[Select] キー、[Space] キー、[Enter] キー、および [Return] キーは、キーボードを使ってメニュー・エントリを起動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

5-4: 

ボタンの上で BSelect が押されると、ボタンの外観は、BSelect を離すとボタンが起動されることを示すように変化する。BSelelct が押されている間に、ポインタがボタンの外側に移動されると、ボタンの外観は元の状態に戻る。さらに、BSelect が押されたままで、ポインタがボタンの内側に戻されると、ボタンの外観は起動が保留されていることを示すものに再び変化する。BSelect がボタンの中で押されてから離された場合、押されている間にポインタがボタンの外に出たかどうかにかかわらず、そのボタンが起動される。 

ボタンの視覚的な状態は、マウス・ボタンが離されたときにボタンが起動されるかどうかを示す手掛かりを、ユーザに提供する。 

必須 

5-5: 

コレクションの選択可能な要素が起動可能である場合、BSelect Click、[Select] キー、および [Space] キー (テキストの中を除く) によって、その要素を選択できる。BSelect Click 2 は、その要素を選択し起動する。 

この規則は、要素の選択と起動の両方が可能なコレクションにおける起動と選択を、一貫性のある形で統合する。 

必須 

x: 

ダブルクリックの検出時間 (*doubleClickTime:500) は 500 ミリ秒以上でなければならない。

アクセラレータ

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-6: 

アプリケーションがアクセラレータを使用する場合、アクセレラータを持つコンポーネントは、コンポーネントのラベルの後に、アクセラレータ・キーまたはキーの組み合わせを表示する。 

アクセラレータは、アクセレラレータが押されたときの位置カーソルの位置と無関係に、何らかのコンポーネントのアクションを起動するキーまたはキーの組み合わせである。コンポーネントにアクセラレータが関連付けられていることがユーザにわかるように、アクセラレータを表示する必要がある。 

必須 

5-7: 

アクセラレータを持つボタンが主ウィンドウまたは副ウィンドウの中に、あるいはそのメニュー・バーのプルダウン・メニュー・システムの中に表示されている場合、そのボタンは、入力フォーカスがウィンドウの中、あるいはメニュー・バー・システムの中にあるときは、起動可能になっている。アクセラレータを持つボタンがポップアップ・メニュー・システムの中にある場合、そのボタンは、フォーカスがポップアップ・メニュー・システムの中、あるいはポップアップ・メニューを持つコンポーネントの中にあるときは、起動可能になっている。 

アクセラレータは、そのアクセラレータに関連付けられているウィンドウまたはコンポーネントから起動できる。 

ニーモニック

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-8: 

アプリケーションがニーモニックを使用する場合、ニーモニックを持つコンポーネントのラベルには、そのニーモニックである文字が含まれている。ラベルにその文字が含まれていない場合、ニーモニックはラベルの後にカッコで囲まれて表示される。 

ニーモニックは、テキスト・ラベルを含んでいる任意のコンポーネントに関連付けることができる 1 文字である。ニーモニックは、キーボードからコンポーネントを高速に選択するための手段として利用できる。選択に関連付けられているニーモニックがあることを、ユーザに知らせるために、選択のラベルの中のニーモニックには、ツールキットによって下線が付けられる。ニーモニックに下線を付けるためには、選択のラベルにニーモニック文字が含まれていなければならない。ラベルにニーモニックが含まれない場合は、ラベルの後にカッコで囲んでニーモニックを置くことで、視覚的な一貫性を保つ。 

必須 

y: 

ニーモニック文字は、ラベルのテキストの中で探しやすい位置を選ばなければならない。可能な限り、ラベルの先頭の文字を使用する。これが不可能な場合は、ラベルの最後の文字を、また複数の単語があるときは 2 番目の単語の先頭の文字を使用する。これも不可能な場合は、ラベルの 2 番目の文字から始めて、固有のニーモニックが見つかるまで順番に調べていく。 

必須 

5-9: 

すべてのニーモニックは、起動時に大文字と小文字を区別しない。 

ユーザは、ニーモニック・キーの大文字と小文字のどちらを押しても、ニーモニックが起動できなければならない。 

必須 

5-10: 

位置カーソルがメニューまたはメニュー・バーの中にあるときに、そのメニューまたはメニュー・バーの中でコンポーネントのニーモニック・キーを押すと、位置カーソルはコンポーネントに移動し、コンポーネントが起動される。ニーモニックが、オプション・ボタンまたはメニュー・バーの中の階層式ボタンに使用されている場合、ウィンドウまたはそのメニューの中で [Alt] キーとニーモニックを押すと、カーソルはそのニーモニックを持つコンポーネントに移動し、コンポーネントが起動される。 

位置カーソルが、ニーモニックを含んでいるコンポーネントの中にあると、ニーモニックは一般に起動可能になっている。[Alt] キーとニーモニックを押すことで、ニーモニックを含んでいるウィンドウの中で位置カーソルがあるときに、表示されているニーモニックを起動できる。 

ティアオフ起動

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-11: 

ティアオフ・ボタンを起動すると、ボタンを含んでいるメニューがティアオフされる。 

ティアオフ・ボタンは、メニューを階層式ボタンからティアオフする特殊な作用を持っているプッシュ・ボタンのようなものである。ティアオフ・ボタンは他のボタンと同じ基本起動を使用する。 

必須 

5-12: 

ティアオフ・ボタンを持つメニューが固定表示されているときに、ティアオフ・ボタンで BTransfer を押すと、ティアオフ・アクションが開始される。BTransfer が押されている間は、ポインタの移動にメニューが追従する。BTransfer を離すと、ティオアフ・アクションは終了する。この際には、メニューの内容を含んでいる新しいウィンドウが現在のポインタ位置に作成され、新しいウィンドウにクリック・フォーカス・ポインタ・モードでフォーカスが与えられる。 

ヘルプの起動

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-13: 

アプリケーションは、コンポーネントの上で [ヘルプ] キーが押されると、そのコンポーネントのコンテキスト・ヘルプか、コンテキスト・ヘルプが用意されている最も近い上位のコンポーネントのコンテキスト・ヘルプを起動する。 

[ヘルプ] キーは、コンテキスト・ヘルプを起動するための一貫性のある機能として利用できる。 

必須 

z: 

アプリケーションは、すべての位置でコンテキスト・ヘルプを提供する。 

ユーザが「ヘルプはありません」というメッセージを受け取ることがあってはならない。 

デフォルトの起動

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-14: 

アプリケーションがウィンドウの中でデフォルトのプッシュ・ボタンを使用している場合には、現在のデフォルトのプッシュ・ボタンが強調表示される。フォーカスがプッシュ・ボタンの上にあると、そのアクションがデフォルト・アクションになり、プッシュ・ボタンはデフォルトの強調表示が行われる。ウィンドウ内のデフォルト・アクションにいくつかの種類がある場合は、現在のデフォルト・アクションがない場合を除き、いくつかのプッシュ・ボタンで常にデフォルトの強調表示が行われることになる。 

ダイアログ・ボックスの中でデフォルトのプッシュ・ボタンを強調することにより、ユーザは、ダイアログ・ボックスに対して期待される応答に関して視覚的な手掛かりを得ることができる。 

必須 

5-15: 

フォーカスがデフォルト・アクションを持つウィンドウ内にあり、起動可能なメニューがフォーカスを持っていない場合、[Enter] キーと [Control] + [Return] キーはデフォルト・アクションを起動する。フォーカスが、複数行のテキストや起動されたメニュー以外のコンポーネントの中にある場合は、[Return] キーもデフォルト・アクションを起動する。これらのアクションは、デフォルト・アクションがコンポーネントに対して何らかの効果を持っていない限り、フォーカスを持つコンポーネントに対して他の効果を持たない。 

これらの規則は、デフォルト・アクションを起動するための手段に、アプリケーション間での一貫性を持たせる。 

必須 

5-16: 

ボタン移動操作の途中を除いて、ダイアログ・ボックスの中で [取消し] キーを押すことは、ダイアログ・ボックスの中で [取消し] プッシュ・ボタンを起動することと同等である。 

[取消し] キーは、キーボードからダイアログ・ボックスを取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

エキスパート起動

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-17: 

アプリケーションがエキスパート起動をサポートする場合、エキスパート・アクションは、他の機能を通して利用できるアプリケーション機能に対するショートカットとしてのみ存在する。 

ボタンの上でマウスのダブルクリックを行うエキスパート起動は、上級ユーザが特定の作業を素早く実行するための便利な手段として利用できる。ただし、初心者のユーザやキーボードだけを使用するユーザも、同じ作業を実行できなければならない。 

必須 

5-18: 

エキスパート起動のために使用されているボタンの上にフォーカスがあるときは、デフォルト・アクションとエキスパート・アクションが同じである場合を除き、デフォルト・アクションは使用できない。 

この規則は、デフォルトの起動とエキスパート起動の間で混乱が起こる可能性を最小限に抑える。 

必須 

5-19: 

エキスパート・アクションを持つコンポーネントが選択可能である場合、エキスパート・アクションを起動すると、まずそのコンポーネントが選択され、次にエキスパート・アクションが実行される。 

エキスパート・アクションが関連付けられていても、ユーザがコンポーネントを選択できることが必要である。 

プレビューと自動リピート

 

n/a 

 

 

 

必須 

5-20: 

アプリケーションが BSelect を使用した起動プレビューをサポートしている場合、ユーザが BSelect を離すとプレビュー情報は削除される。 

起動プレビューは、ボタンを起動したときの効果を記述する追加情報を、ユーザに表示する。この情報は、アプリケーションの通常の操作に干渉できない。 

取消し起動

 

n/a 

 

 

必須 

5-21: 

[取消し] キーを押すと、次のコンテキストで、現在の対話が終了する。 

  • マウス・ベースの選択またはドラッグ操作では、操作を取り消す。

  • マウス・ベースのスクロール操作では、スクロール・アクションを取り消し、システムをスクロール操作の前の状態に戻す。

  • [取消し] プッシュ・ボタンを持つダイアログ・ボックスの中では、マウス・ベースの選択やドラッグ操作の間を除けば、そのプッシュ・ボタンを起動することと同等である。

  • プルダウン・メニューでは、メニューを消去して、プルダウンに使用された階層式ボタンに位置カーソルを移動するか、メニュー・システム全体の固定表示を消す。ポップアップ・メニュー、オプション・メニュー、ティアオフ・メニュー、またはメニュー・バーでは、メニュー・システムの固定表示を消す。

  • フォーカスがティアオフされたメニュー・ウィンドウの中にある場合は、ティアオフされたメニュー・ウィンドウを閉じる。

これらの [取消し] キーのガイドラインは、アプリケーション間での一貫性のあるキー操作を保証する。 

ウィンドウ管理

ウィンドウ・サポート

この節は、『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』の 7.2 節に対応している。『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』とこのマニュアルでは、各種のウィンドウ・タイプについて説明している。特に、第 6 章「アプリケーション設計の原理」の章を参照すること。

 

n/a 

 

 

 

必須 

aa: 

アプリケーション・ウィンドウは、外観と動作に基づいて、主ウィンドウと副ウィンドウのどちらなのかが明確に区別できなければならない。 

主ウィンドウ 

副ウィンドウ 

ウィンドウ装飾

 

n/a 

 

 

 

必須 

ab: 

特定のウィンドウ管理機能をサポートするウィンドウは、対応するウィンドウ装飾を要求しなければならない (たとえば、アイコン化できるウィンドウは、アイコン化ボタンを要求する)。 

必須 

ac: 

何らかのウィンドウ管理機能 (移動、サイズ、アイコン化、最大表示、閉じるなど) をサポートするウィンドウは、その機能の項目を持つウィンドウ・メニューを持っていなければならない。 

必須 

ad: 

表 10-1 に示す共通デスクトップ環境のウィンドウ装飾規則に従う。

表 10-1 共通デスクトップ環境のウィンドウ装飾の規則

 

境界 

タイトル 

メニュー 

最小化 

最大表示 

サイズ 

主ウィンドウ 

 

 

 

 

 

 

デフォルト 

Yes 

Yes 

Yes 

Yes 

Yes1

Yes1

フロントパネル 

Yes2

No 

Yes2

Yes 

No 

No 

副ウィンドウ 

 

 

 

 

 

 

デフォルト 

Yes 

Yes 

Yes 

No 

No3

No3

フロントパネル 

No 

Yes 

Yes 

No 

No 

No 

  1. サイズと最大表示のための装飾は、必要ならば主ウィンドウにも用意する。

  2. フロントパネルはウィンドウ装飾のためのカスタム・ビジュアルを持っている。

  3. 副ウィンドウは、サイズや最大表示が必要ない、あるいは適応されないように設計されているべきである。副ウィンドウのサイズや最大サイズ表示ができなければならない場合は、対応する装飾が表示されるようにする。

 

n/a 

 

 

 

必須 

ae: 

共通デスクトップ環境のウィンドウ・メニューの規則に従う。ウィンドウまたはそのアイコン化されたウィンドウ・アイコンに適用される項目は、ウィンドウ・メニューに存在していなければならない。 

  • 復元 (R)

  • 移動 (M)

  • サイズ (S)

  • アイコン化 (n)

  • 最大表示 (x)

  • 奥へ (L)

  • 配置するワークスペース (O) ...

  • すべてのワークスペースに配置 (A)

  • このワークスペースから消去 (U)

  • 閉じる (C) [Alt] + [F4]

オプション 

af: 

アプリケーションは、ウィンドウ・メニューに項目を追加するべきではない。どうしてもアプリケーションのウィンドウ・メニューに項目を追加しなければならない場合は、[閉じる] とアプリケーション項目の間にセパレータを入れて、メニューの末尾に項目を追加する。 

オプション 

ag: 

ウィンドウ・メニューでは、アプリケーション・アクセラレータ、ローカリゼーションなどに対する [Alt] キーの他の用途との重複を最小限に抑えるため、[閉じる] のための [Alt] + [F4] キーを除いてアクセラレータを使用するべきではない。 

ウィンドウ・ナビゲーション

この節は、『OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』の 7.4 節に対応している。アプリケーション開発者のためのチェックリスト項目はない。

アイコン

 

n/a 

 

 

 

オプション 

ah: 

アプリケーションは、主ウィンドウのために、固有のウィンドウ・アイコンを用意しなければならない。ウィンドウ・アイコンのイメージは、関連するファイルまたはフロントパネルのアイコン・イメージと似た外観でなければならない。 

オプション 

ai: 

ウィンドウ・アイコンのラベルは、対応する主ウィンドウのタイトルと同じテキストか、その省略形を含まなければならない。ウィンドウ・タイトルのガイドラインについては、「配置」を参照すること。

オプション 

aj: 

ウィンドウ・アイコンのイメージは、関連するファイルまたはフロントパネルのアイコン・イメージと似た外見でなければならない。「設計思想と有用なヒント」を参照すること。

アプリケーション・ウィンドウ管理

ウィンドウの配置

 

n/a 

 

 

 

推奨 

ak: 

アプリケーションは、ウィンドウやウィンドウ・アイコンを画面上の特定の位置に配置されるのを、強制または要求してはならない。 

推奨 

al: 

副ウィンドウは、アプリケーションによって、それに関連する主ウィンドウの位置を基準に配置される。副ウィンドウは、それを表示したコンポーネントと、ダイアログ・ボックスとの対話に必要な情報を隠さない程度に近い位置に配置される。 

OSF/Motif スタイル・ガイド リリース 1.2』の 6.2.4.3 項「ダイアログ・ボックスの位置とサイズを決める」にいくつかのヒントがある。これ以外の、またはこれを修正した推奨事項も含む。

オプション 

am: 

ダイアログ・ボックスが基本ウィンドウの特定の項目に関連しない場合は、メニュー・バーの下 (メニュー・バーが存在する場合) に、作業領域に水平方向で中央を揃えて配置される。 

推奨 

an: 

関連する主ウィンドウの下に副ウィンドウを配置できる場合 (主ウィンドウの上に置くという制約がない場合)、主ウィンドウによって完全に隠されないように配置されなければならない。この推奨事項は、他の配置に関する推奨事項よりも優先される。 

推奨 

ao: 

メニューまたはダイアログ・ボックスがすでに表示されている場合、その表示を引き起こしたコマンドを再起動すると、そのウィンドウまたはメニューが、画面上の位置を変更せずに、ウィンドウの重なりの一番手前に自動的に表示される。 

ウィンドウ (ドキュメント) のクラスタリング

 

n/a 

 

 

 

オプション 

ap: 

特定の作業をサポートするという点で密接に関連するウィンドウは、ウィンドウ・クラスタにまとめる。副ウィンドウは、関連付けられている主ウィンドウとともに、自動的にウィンドウ・クラスタに配置される。ウィンドウ・クラスタの中のウィンドウは一緒に重ねられ、一緒にアイコン化または通常表示が行われ、同じワークスペースに保存される。 


注 -

現時点で、ウィンドウ・マネージャによってサポートされるウィンドウ・クラスタを作成するための機能は、主ウィンドウと副ウィンドウの関係を指定するということだけである。


ウィンドウ管理アクション

 

n/a 

 

 

 

必須 

aq: 

ウィンドウは、表 10-2 に示す共通デスクトップ環境のウィンドウ管理機能の規則に従わなければならない。

表 10-2 共通デスクトップ環境のウィンドウ管理の規則

 

閉じる 

移動 

奥へ 

最小化 

最大表示 

サイズ 

主ウィンドウ 

 

 

 

 

 

 

デフォルト 

Yes 

Yes 

Yes 

Yes 

Yes1

Yes1

フロントパネル 

No 

Yes 

Yes 

Yes 

No 

No 

副ウィンドウ 

 

 

 

 

 

 

デフォルト 

Yes 

Yes 

Yes 

No 

No2

No2

サブパネル 

Yes 

Yes 

Yes 

No 

No 

No 

  1. サイズと最大表示のための装飾は、必要ならば主ウィンドウにも用意する。

  2. 副ウィンドウは、必要ならば、最大表示とサイズのウィンドウ管理機能も含むことができる。

 

n/a 

 

 

 

必須 

ar: 

特定のウィンドウ管理機能をサポートするウィンドウは、対応するウィンドウ装飾を要求しなければならない (たとえば、アイコン化が可能なウィンドウは、アイコン化ボタンを要求する)。 

必須 

as: 

ウィンドウの形成要素に制約を持つウィンドウは、必要に応じて、最小サイズ、最大サイズ、アスペクト比、およびサイズ変更増分のウィンドウ・マネージャのヒントを設定する必要がある。 

推奨 

at: 

必要ならば、ウィンドウを最大表示することにより、(オブジェクトやコントロールのサイズを拡大するのではなく) より多くの内容 (オブジェクトまたはコントロール) を表示できるようにすることができる。 

必須 

au: 

[閉じる] または [終了] の機能を持つウィンドウは、ウィンドウ・メニューが存在する場合は、[閉じる] のためのウィンドウ管理プロトコルをサポートする必要がある。ダイアログ・ボックスの場合、ウィンドウ・メニューの [閉じる] 項目は、[取消し] 機能や、ダイアログ・ボックスの消去のアクションだけを行うことに相当する。 

推奨 

av: 

アプリケーションが新しいウィンドウを作成するとき、そのウィンドウはユーザの現在のワークスペースに表示され、そのワークスペースだけを使用しなければならない。 

推奨 

aw: 

特定の作業に関連するアプリケーション・ウィンドウは、ワークスペース間を一緒に移動しなければならない。 

セッション管理サポート

 

n/a 

 

 

 

必須 

ax: 

アプリケーションは、主ウィンドウと主要な属性のセッション管理のため、ICCCM (Interclient Communications Conventions Manual) 機能をサポートしなければならない。 

必須 

ay: 

アプリケーションは、すべての関連ウィンドウ (つまりヘルプ・ウィンドウを含む副ウィンドウ) のセッション管理のため、ICCCM 機能をサポートしなければならない。 

オプション 

az: 

アプリケーションは、ユーザがログアウトしようとしていることを通知する共通デスクトップ環境のセッション・マネージャからのメッセージを受け付けて、その時点でのアプリケーションの状態を保存しなければならない。 

オプション 

ba: 

ユーザがログアウトする時点で、単一の主ウィンドウが開いていたアプリケーションは、ユーザが再度ログインしたときに、最後に置かれていたワークスペースに主ウィンドウを復元しなければならない。 

オプション 

bb: 

可能な限りユーザ・コンテキストを保存する。たとえば、ファイルの編集をサポートするアプリケーションは、ログアウト時のファイルの状態を保存し、ユーザが再度ログインしたときに、アプリケーション・ウィンドウ内にファイルを復元しなければならない。 

オプション 

bc: 

ユーザがログアウトする時点で、複数の主ウィンドウが開いていたアプリケーションは、ユーザが再度ログインしたときに、最後に置かれていたそれぞれのワークスペースにすべての主ウィンドウを復元しなければならない。 

アプリケーションの設計原理

配置

メイン・ウィンドウ

 

n/a 

 

 

 

必須 

6-1: 

アプリケーションは、少なくとも 1 つのメイン・ウィンドウで構成されていなければならない。 

メイン・ウィンドウには、クライアント領域と、オプションでメニュー・バー、コマンド領域、メッセージ領域、およびスクロール・バーがある。クライアント領域には、アプリケーションのフレームワークがある。メイン・ウィンドウを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が保証される。 

必須 

bd: 

アプリケーションのメイン・ウィンドウのデフォルト・サイズは、典型的なデータの量を扱えるだけの大きさでなければならないが、他のアプリケーションとの視覚的な衝突を最小限に抑えるために、物理的ディスプレイ・サイズ全体を占有してはならない。 

どのアプリケーションも、他のアプリケーションとディスプレイを共有できなければならない。デフォルトのウィンドウ・サイズは、画面のスペース全体を占有してはならない。 

必須 

be: 

サイズ変更コーナーは、スクロールするデータ区画やリストを含んでいるすべてのメイン・ウィンドウに組み込まれていなければならない。 

サイズ変更コーナーは、スクロールするデータ区画やリストを含んでいるすべてのメイン・ウィンドウが備えていなければならない。ウィンドウの全体的なサイズを変更した場合は、それに応じて、スクロール可能な部分のサイズも増減しなければならない。さらに、アプリケーションはスペースの増減に基づいて、ウィンドウ内の要素の配置を再編成することもできる (たとえば 1 行のボタンを 2 つの行に再編成する)。 

必須 

6-2: 

アプリケーションが、同じ主機能を備える複数のメイン・ウィンドウを持っている場合は、各ウィンドウが独立に閉じたりアイコン化される。 

たとえば、テキスト・エディタでは、複数のドキュメントを、それぞれ独立したメイン・ウィンドウ内で編集できる。この場合、各ウィンドウは独立したアプリケーションとして扱われ、使用していないときは閉じたりアイコン化したりできる。 

必須 

6-3: 

アプリケーションが、異なる主機能を備える複数のメイン・ウィンドウを持っている場合は、各ウィンドウが他のウィンドウとは独立にアイコン化できなければならない。 

たとえば、デバッガは、ソースコードの編集、データ値の確認、および結果の表示のために別々のメイン・ウィンドウを用意していることがある。各ウィンドウは、使用していないときはアイコン化できるが、各ウィンドウが別々に閉じるのか、1 つのウィンドウを閉じるとアプリケーション全体が閉じるかは、アプリケーションによって異なる。 

ウィンドウ・タイトル

 

n/a 

 

 

 

オプション 

bf: 

主ウィンドウ (アプリケーションがユーザに表示するメインのウィンドウ) のタイトルは、アプリケーション名である。 

これは、ユーザが起動する実行可能ファイルの実際の名前である必要はない。 

主ウィンドウのタイトルが、アイコンやポップアップ・ウィンドウで使われた場合にどのようになるかという点に注意する。ポップアップ・ウィンドウの名前が長すぎる場合は、アプリケーション・タイトルを削除することもできるが、タイトルがないと、どのポップアップ・ウィンドウが元の主ウィンドウに属しているのかがわかりにくくなるということにも注意する。 

オプション 

bg: 

タイトルの各単語の先頭では大文字を使用する (大文字をサポートする言語の場合)。 

オプション 

bh: 

各属性ウィンドウでは、アプリケーション名の後に、少なくとも [属性] というタイトルと、それが影響を与えるオブジェクト名を表示する。 

オプション 

bi: 

各ポップアップ・ウィンドウのタイトルは、アプリケーション・タイトルで始め、コロンを付けてから、ポップアップ・ウィンドウのタイトルを続ける。読みやすくするために、コロンの前後にはスペースを入れる。 

ポップアップ・ウィンドウは、必ず関連する主ウィンドウ (そのポップアップを起動した主ウィンドウ) を示さなければならない。 

オプション 

bj: 

アプリケーションが、ファイルの読み込みまたは保存を行う場合は、現在のファイル名を表すためにハイフンを使用する。ハイフンの前後にはスペースを入れる。表示するのは、パス全体ではなく、ファイルのベース名だけである。 

ハイフンは、ウィンドウまたはデータの特定のインスタンスを表すために使用する。コロンは、一般的なカテゴリやコマンドを区切る役割を果たす。たとえば、ファイル・マネージャは、[属性] ダイアログ・ボックスに次のタイトルを付けることができる。 

ファイル・マネージャ : 属性 - myfile 

推奨 

bk: 

各コマンド・ウィンドウのアプリケーション名の後に、ユーザがそのウィンドウに表示することを選択したウィンドウ・ボタンまたはウィンドウ項目の上にあるのと同じタイトルを続ける。 

オプション 

bl: 

複数の主ウィンドウがある場合は、各ウィンドウ・タイトルの先頭にアプリケーション名を付けて、その主ウィンドウを固有に識別する名前を追加する。これらの名前には、セパレータを入れない (たとえば、[カレンダ・マネージャ・マルチブラウズ]、[カタログ検索]、[管理ツール・データベース] など)。 

オプション 

bm: 

すべてのウィンドウで同じことが行われる場合に限り、他のウィンドウではアプリケーションの省略名を使用できる。 

メニュー・バー


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

必須 

6-4: 

アプリケーションがメニュー・バーを持つ場合、メニュー・バーは、アプリケーションの上方、ウィンドウ枠のタイトル領域のすぐ下に置かれる。メニュー・バーは、アプリケーションで最もよく使われる機能をまとめたものである。メニュー・バーは階層式ボタンの形で、メニュー・トピックのリストを含んでいる。各ボタンは、機能によってグループ化されたコマンドを格納する独立したプルダウン・メニューに関連付けられている。メニュー・バーを使用することにより、アプリケーション間の一貫性が保たれる。 

必須 

6-5: 

アプリケーションのメニュー・バーには、階層式ボタンだけを格納する。 

メニュー・バーの中に他のボタンがトピックとして含まれていると、メニューをブラウズできなくなる。 

 

 

 

 

6-6: 

この項目は削除された。この項目は次のガイドラインに置き換えられている。 

推奨 

bn: 

「標準」と見なされるいくつかの一般的なメニュー操作がある。標準のメニュー・バー項目は [ファイル]、[編集]、[表示]、[オプション]、および [ヘルプ] である。アプリケーションがこの種の機能をユーザに提供する場合、メニュー・バーの適切な名前の下に入れておく。これらのメニュー項目の内容については、後で詳細に説明する。 

標準メニュー・バー項目は次の順序で表示しなければならない。 

[ファイル] [編集] [表示] [オプション] [ヘルプ] 

アプリケーションがこれらの項目に関連する機能をサポートしない場合は、メニュー・バーから削除するべきである。たとえば、アプリケーションがデータを異なる表示方法で表示する能力を持っていない場合は、[表示] メニューは削除しておくべきである。 

任意の標準メニュー項目の間に、アプリケーション固有のメニューを追加できる。ただし、次の条件がある。 

  • [ファイル] メニューが存在する場合は、一番左のメニュー位置になければならない。

  • [ヘルプ] メニューは、一番右の位置になければならない。

  • [ファイル] と [編集] が存在する場合は、両者が隣接していなければならない。

アプリケーションのメニューの例を次に示す。 

[ファイル] [編集] <カテゴリ 1> <カテゴリ 2> [表示] [オプション] <カテゴリ 3> [ヘルプ] 

推奨 

bo: 

ファイル指向でないアプリケーション (つまり、ファイルを透過的に管理し、このアクションをユーザに見せないアプリケーション) は、[ファイル] メニューを 1 つ以上のアプリケーション固有のメニューに置き換える。 

[ファイル] メニューの代わりとして使用するメニューの例 

代替メニュー 1: <app-label> [選択] 

代替メニュー 2: <app-label> <obj-type> 

代替メニュー 3: <obj-type> 

アプリケーションが複数のオブジェクト型を持っている場合は、代替メニュー 1 を使用できる。<app-label> の項目は、オブジェクト型に依存しないグローバルなアクションに使用される。[選択] の項目は、現在選択されているオブジェクトに関連するアクションで、現在選択されているオブジェクトに応じて変更できる。何も選択されていない場合、このメニューは「何も選択されていない」ということを示す単一の項目のみを持つ。項目が選択されているが、そのオブジェクトに適用する項目が存在しない場合、このメニューは「なし」という単一の項目のみを持つことになる。 

アプリケーションが、単一のオブジェクト型を持っている場合は、代替メニュー 2 を使用できる。アプリケーションに対してグローバルなアクションは <app-label> にあり、オブジェクト型に固有のアクションは <obj-type> にある。 

アプリケーションが、単一のオブジェクト型を持ち、<app-label> メニューを必要としない場合は、代替メニュー 3 を使用できる。たとえば、印刷マネージャは [プリンタ] メニューを格納できる。 

これ以外の、ファイル指向のアプリケーションに適用されるメニューバーのガイドラインも、ファイル指向でないアプリケーションに適用される。したがって、次のメニューバーは有効である。 

<app-label> [選択] [編集] <カテゴリ 1> [表示] <カテゴリ 2> [ヘルプ] 

複雑なアプリケーションや、ドメインに高度に依存するアプリケーション (たとえば、CAT スキャン・データの医学的なイメージ処理と診断のためのアプリケーションなど) では、メニュー・バーの設計に他のアプローチを採用しなければならないことがある。次に例を示す。 

<app-label> <カテゴリ 1> <カテゴリ 2> [選択] [編集] <obj-type> [オプション] [ヘルプ] 

推奨 

bp: 

[終了] または [閉じる] は、メニュー・バーの先頭の (一番左の) メニューに置かれていなければならない。 

[ファイル] メニューの内容


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

必須 

bq: 

ユーザが [終了] を選択したり、何らかの他の方法でアプリケーションの終了を指示したが、現在のファイルに保存されていない変更内容がある場合に、アプリケーションは終了する前に変更内容を保存するかどうかを問い合わせるダイアログ・ボックスを表示する。 

ユーザは、保存されていない変更内容を保存するのか、破棄するのかを明示的に指定する機会を必ず与えられなければならない。現在のファイルの変更内容を保存しないまま、ユーザが [ファイル] メニューから [開く] を選択した場合も、上記のようなダイアログ・ボックスを表示する必要がある。 

必須 

6-7 

アプリケーションが [ファイル] メニューを使用する場合、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされているならば、次に示す機能の選択肢を格納していなければならない。 

必須 

 

[新規 (N)] 

新規ファイルを作成する。現在のクライアント領域が新規ファイルの表示に使用される場合は、アプリケーションはクライアント領域から既存のデータを消去する。現在のファイルに加えられた変更内容が失われる場合は、アプリケーションは変更内容を保存するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログを表示する。ニーモニックは N である。 

必須 

 

[開く (O) ...] 

ユーザにダイアログ・ボックスでファイル名の入力を求め、既存のファイルを開く。現在のファイルに加えられた変更内容が失われる場合は、アプリケーションは変更内容を保存するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログを表示する。ニーモニックは O である。 

必須 

 

[保存 (S)] 

クライアント領域の既存の内容を消去せずに、現在開いているファイルを保存する。ファイルが名前を持たない場合、アプリケーションはユーザにファイル名の入力を求めるダイアログを表示する。ニーモニックは S である。 

必須 

 

[別名保存 (A) ...] 

ユーザにダイアログ・ボックスでファイル名の入力を求め、現在開いているファイルを新しい名前で保存する。ユーザが既存の名前を使ってファイルの保存を試みた場合、アプリケーションは、データが失われる可能性があることを、ユーザに警告するダイアログを表示する。クライアント領域の既存の内容は消去しない。ニーモニックは A である。 

推奨 

 

[印刷 (P)] 

ファイルの印刷をスケジュールする。アプリケーションが印刷のために特定の情報を必要とする場合は、ユーザに情報を要求するダイアログを表示する。この場合、メニュー・エントリの後には省略記号が付く([印刷...])。ニーモニックは P である。 

推奨 

 

[閉じる (C)] 

現在の主ウィンドウと、関連する副ウィンドウを閉じる。アプリケーションが、単一の主ウィンドウだけを使用するか、複数の互いに依存する主ウィンドウを使用している場合、このアクションは用意されません。ニーモニックは C である。 

必須 

 

[終了 (x)] 

現在のアプリケーションと、それに関連するすべてのウィンドウを終了する。現在のファイルの変更内容が失われる場合は、アプリケーションは変更内容を保存するかどうかをユーザに問い合わせるダイアログを表示する。ニーモニックは x である。 

 

 

 

 

 

これらの共通したファイル操作を備えた [ファイル] メニューを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が実現される。 

<Obj-type> / [選択] メニューの内容

 

n/a 

 

 

 

推奨 

br: 

アプリケーションが <obj-type> メニューや [選択] メニューを使用し、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされている場合、次に示す機能を持つ選択肢を含む。項目は、次に示す順序で、ユーザに提示されなければならない。 

<obj-type> メニューは、ユーザがオブジェクト型のインスタンスを作成するためのコントロールを含んでいる。<obj-type> と [選択] メニューは、ユーザがオブジェクト・インスタンスを操作するためのものである。アプリケーションによって管理されるオブジェクトの操作だけに関連する操作 (アプリケーションが提供する、より一般的なサービスではないもの) があれば、<obj-type> または [選択] メニューに項目として追加する。 

推奨 

 

[新規...] 

オブジェクト型の新規インスタンスを作成する。必要であれば、そのオブジェクトに関連する設定の値を指定するためのダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[移動先...] 

選択したオブジェクトをフォルダに移動できる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[コピー先...] 

選択したオブジェクトをフォルダにコピーできる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[ワークスペースに置く] 

オブジェクトのリンクを、現在のワークスペースの共通デスクトップ環境上に置くことができる。 

 

 

 

 

上の 3 つのメニュー選択肢は、アプリケーションが管理するオブジェクトが、アプリケーションのメイン・ウィンドウの外で独立した要素として存在できる場合にのみ用意する。たとえば、プリンタ管理アプリケーションが作成するプリンタ・オブジェクトなどは、フォルダ・ウィンドウの中で、それ自身がアプリケーションとして機能できる。また、アプリケーションはこれらのアクションを実行する手段として、ドラッグ&ドロップもサポートしなければならない。 

オプション 

 

[削除] 

選択されたオブジェクトを削除する。オブジェクトを実際に削除する前に、確認ダイアログ・ボックスをユーザに表示しなければならない。 

推奨 

 

[属性] 

選択されたオブジェクトに関連する設定の現在の値を表示する [属性] ウィンドウを表示する。 

推奨 

 

<デフォルトのアクション> 

この選択肢は、選択されたオブジェクトのデフォルトのアクションを規定する。典型的なデフォルトのアクションは [開く] である。 

[編集] メニューの内容


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

必須 

6-8 

アプリケーションが [編集] メニューを使用し、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされている場合、次に示す機能を持つ選択肢を含む。 

オプション 

 

[元に戻す (U)] 

直前に実行されたアクションを元に戻す。ニーモニックは U である。 

オプション 

 

[カット (t)] 

クライアント領域の選択された部分のデータを削除し、クリップボードに入れる。ニーモニックは t である。 

オプション 

 

[コピー (C)] 

クライアント領域の選択された部分のデータをコピーし、クリップボードに入れる。ニーモニックは C である。 

オプション 

 

[リンクのコピー (k)] 

クライアント領域の選択された部分のデータのリンクをコピーし、クリップボードに入れる。ニーモニックは K である。 

オプション 

 

[ペースト (P)] 

クリップボードの内容をクライアント領域にペーストする。ニーモニックは P である。 

オプション 

 

[リンクのペースト (L)] 

クリップボードの内容が表しているデータのリンクをクライアント領域にペーストする。ニーモニックは L である。 

オプション 

 

[消去 (e)] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーせずに削除する。残ったデータは、[消去] 操作によって生じた隙間を埋めるように再配置されない。ニーモニックは e である。 

オプション 

 

[削除 (D)] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーせずに削除する。ニーモニックは D である。 

オプション 

 

[すべてを選択 (S)] 

クライアント領域のすべての選択可能な要素を一次セレクションとして設定する。 

オプション 

 

[選択をすべて解除 (l)] 

一次セレクションから、クライアント領域のすべての選択可能な要素を取り除く。 

オプション 

 

[ペーストされたものを選択 (a)] 

クライアント領域のコンポーネントにペーストされた最後の要素を、一次セレクションとして設定する。 

オプション 

 

[再選択 (R)] 

クライアント領域のコンポーネントで最後に選択された要素を、一次セレクションとして設定する。このアクションは、固定的な選択をサポートしないコンポーネントで、現在の選択が空である場合にのみ使用できる。 

オプション 

 

[プロモート (m)] 

クライアント領域のコンポーネントの現在の選択を、一次セレクションにする。このアクションは、固定的な選択をサポートするコンポーネントでのみ使用できる。 

 

 

 

 

 

これらの共通した編集操作を備えた [編集] メニューを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が実現される。 

推奨 

bs: 

アプリケーションが <obj-type> または [選択] メニューを持っていないが、ユーザがウィンドウ内でデータを選択でき、選択データの設定を管理できる場合は、[編集] メニューの最後の項目として [属性...] という選択肢を提供する。 

必須 

6-9: 

この項目は削除された。 

[表示] メニュー

 

n/a 

 

 

 

推奨 

bt: 

アプリケーションに [表示] メニューがある場合、このメニューは現在のデータの表示方法に影響を与える機能だけを含む。データそのものを変更するオプションは含まない。 

[オプション] メニュー

 

n/a 

 

 

 

推奨 

bu: 

アプリケーションが、アプリケーションの動作を制御するためのグローバルな設定を持っている場合は、これらの設定を行うための [オプション] メニューを用意する。 

[ヘルプ] メニューの内容


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

推奨 

bv: 

アプリケーションに [ヘルプ] メニューを付ける場合、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされているならば、次に示す機能の選択肢を格納しなければならない。ここに示した [ヘルプ] の選択肢は、Motif 1.2 のものよりも優先される。 

必須 

 

[概要 (v)] 

ヘルプにアクセスしたウィンドウや、アプリケーション全体に関する一般情報を提供する。ニーモニックは v である。この後にセパレータを置く。 

オプション 

 

[索引 (I)] 

アプリケーションのすべてのヘルプ情報のトピックを並べた索引を表示する。ニーモニックは I である。 

推奨 

 

[目次 (C)] 

アプリケーションのすべてのヘルプ情報のトピックを並べた目次を表示する。ニーモニックは C である。 

推奨 

 

[使い方 (T)] 

アプリケーションの各種の使い方を示すヘルプ情報にアクセスできる。ニーモニックは T である。 

推奨 

 

[リファレンス (R)] 

リファレンス情報へのアクセスを提供する。ニーモニックは R である。 

オプション 

 

[チュートリアル (l)] 

アプリケーションのチュートリアルにアクセスできる。ニーモニックは l である。 

オプション 

 

[キーボード (K)] 

アプリケーションでのファンクション・キー、ニーモニック、およびキーボード・アクセラレータに関する情報を表示する。また、共通デスクトップ環境での、これらのキーの一般的な使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは K である。 

オプション 

 

[マウス (M)] 

アプリケーションでのマウスの使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは M である。 

オプション 

 

[マウスとキーボードの操作 (M)] 

アプリケーションでのファンクション・キー、ニーモニック、キーボード・アクセラレータ、およびマウスの使い方に関する情報を表示する。また、共通デスクトップ環境での、これらのキーの一般的な使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは M である。これらの情報を一緒に示した方がいい場合は、マウスとキーボードの項目を別々に用意するよりも、この項目を使用する。 

オプション 

 

[アイテムヘルプ (O)] 

ポインタをクエスチョン・マーク型ポインタに変更して、コンテキスト・ヘルプを起動する。ユーザがポインタをコンポーネント上に移動して BSelect を押すと、そのコンポーネントのすべてのコンテキスト・ヘルプが表示される。ニーモニックは O である。上下にセパレータを置いて区別する。 

必須 

 

[ヘルプの使い方 (U)] 

共通デスクトップ環境のヘルプ・ビューアの使い方に関する情報を表示する。ニーモニックは U である。上下にセパレータを置いて区別する。 

必須 

 

[<アプリケーション名> について (A)] 

最小限アプリケーションの名前とバージョンを示し、アイコンやその他のシグニチャーグラフィックスを示すダイアログ・ボックスを表示する。ニーモニックは A である。 

 

 

 

 

6-10: 

この項目は削除された。この項目は bv に置き換えられている。

アタッチメント・メニュー

 

n/a 

 

 

 

推奨 

bw: 

アプリケーションでアタッチメント・メニューを使用する場合、該当するアクションが実際にサポートされているなら、次に示す選択肢にアプリケーションの機能を加えて格納します。 

推奨 

 

[ファイルの追加...] 

接続するファイルや他の項目を選択する。ユーザが接続したいファイルを選択するためのファイル選択ボックスが表示される。ファイル選択ボックスのデフォルト・ボタンは [接続] である。 

推奨 

 

[別名保存...] 

現在選択されているアタッチメントを保存する。ファイル・システムのどこにアタッチメントを保存するのかを指定するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが、ユーザに表示される。複数のアタッチメントが選択されている場合、名前フィールドはアクティブではなく、アタッチメントの現在の名前が、新しいファイルの名前として使用される。このメニュー項目は、1 個以上のアタッチメントが選択されているときにのみアクティブである。 

推奨 

 

[名前の変更...] 

アタッチメント・アイコンの名前を変更する。アプリケーションは、ファイル・マネージャのように、アタッチメント・アイコン名を変更したいときにはいつでも変更できるような手段を提供しなければならない。アプリケーションがインラインでの名前変更を提供できない場合、[名前の変更] はダイアログ・ボックスを表示して、ユーザに名前の入力を要求することによりアタッチメント名を変更する。このメニュー項目は、単一のアタッチメントが選択されているときにのみアクティブである。複数のアタッチメントが選択されているときはアクティブではない。 

推奨 

 

[削除] 

アタッチメント・リストからアタッチメントを削除する。このメニュー項目は、アタッチメントが選択されている場合にのみアクティブである。 

推奨 

 

[すべてを選択] 

アタッチメント・リストの中のすべてのアタッチメントを選択する。 

ポップアップ・メニュー


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

 

推奨 

bx: 

アプリケーションが、データ区画に適用される機能を提供し、その中に特定の要素がない場合は、頻繁に使用されるデータ区画機能を格納するポップアップ・メニューを用意する。このポップアップ・メニューには、マウス・ポインタが区画のバックグラウンドの上にあるか、区画の中の選択不可能な要素の上にあるときに BMenu を押すとアクセスできる。 

推奨 

by: 

アプリケーションは、データ区画内で選択可能なすべての要素について、ポップアップ・メニューを提供しなければならない。 

ポップアップ・メニューは、頻繁に使用される機能へのアクセスを提供するもので、共通デスクトップ環境のデスクトップ環境のあらゆる場所で使われる。ポップアップ・メニューは、メニュー・バーの複数のメニューのオプションを含むことができる。たとえば、[ファイル] メニューと [編集] メニューの両方の項目を含むことができる。 

推奨 

bz: 

ポップアップ・メニューが選択されていないオブジェクトの上に表示されているとき、ポップアップ・メニューから選択されたアクションは、そのオブジェクトだけに適用される。現在選択されている他のオブジェクトには適用されない。 

この規則は、現在選択されていることに気付いていないオブジェクトに、ユーザが誤ってアクションを適用してしまうのを防ぐ効果がある。メニュー・ボタンを押すと、マウス・カーソルの下にあるオブジェクトに関連するポップアップ・メニューが、そのオブジェクトが選択されているかどうかにかかわらず表示される。マウス・カーソルの下のオブジェクトと他のオブジェクトが選択された場合、ポップアップ・メニューは選択されたセットに対するものになる。 

推奨 

ca: 

アプリケーションのすべてのポップアップ・メニューは、そのメニューが実行する機能や、その対象となる要素を表すタイトルを持っている。 

推奨 

cb: 

アプリケーションのポップアップ・メニューの中からアクセスできる機能は、ウィンドウ内に表示されるボタンや、メニュー・バーを介してアクセスされるメニューからもアクセスできる。 

ポップアップ・メニューは隠されているので、アプリケーションのウィンドウの中に表示されているコントロールから利用できる機能への別のアクセス手段として利用する。 

オプション 

6-11: 

アプリケーションが一般的なポップアップ・メニュー・アクションを使用する場合、そのアクションは次の仕様に従って機能する。補足的なガイドラインについては cb: の項を参照すること。

オプション 

 

[属性] 

ユーザがコンポーネントの属性を設定するために使用できる属性ダイアログ・ボックスを表示する。 

オプション 

 

[元に戻す] 

最後に実行したアクションを元に戻す。 

オプション 

 

[一次移動] 

一次セレクションの内容をコンポーネントに移動する。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[一次コピー] 

一次セレクションの内容をコンポーネントにコピーする。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[一次リンク] 

一次セレクションへのリンクをコンポーネントに作る。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[カット] 

要素をカットしてクリップボードに入れる。選択でメニューがポップアップされている場合は、選択全体をカットしてクリップボードに入れる。 

オプション 

 

[コピー] 

要素をコピーしてクリップボードに入れる。選択でメニューがポップアップされている場合、このアクションでは選択全体をコピーしてクリップボードに入れる。 

オプション 

 

[リンクのコピー] 

要素のリンクをクリップボードにコピーする。選択でメニューがポップアップされている場合は、選択全体へのリンクをコピーしてクリップボードに入れる。 

オプション 

 

[ペースト] 

クリップボードの内容をコンポーネントにペーストする。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[リンクのペースト] 

クリップボードの内容のリンクをコンポーネントにペーストする。このアクションは編集可能なコンポーネントでのみ使用できる。 

オプション 

 

[消去] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーすることなく削除する。選択でメニューがポップアップされた場合は、選択を削除する。 

オプション 

 

[削除] 

クライアント領域の選択された部分のデータを、クリップボードにコピーすることなく削除する。選択でメニューがポップアップされた場合は、選択を削除する。 

オプション 

 

[すべてを選択] 

一次セレクションを、ポップアップ・メニューの属するコレクションのすべての要素として設定する。 

オプション 

 

[選択をすべて解除] 

ポップアップ・メニューの属するコレクションの現在の選択を解除する。 

オプション 

 

[ペーストされたものを選択] 

ポップアップ・メニューの属するコレクションにペーストされた最後の要素を一次セレクションとして設定する。 

オプション 

 

[再選択] 

ポップアップ・メニューの属するコレクションで最後に選択された要素を一次セレクションとして設定する。このアクションは、永続的な選択をサポートしないコンポーネントで、現在の選択が空である場合にのみ使用できる。 

オプション 

 

[プロモート] 

現在の選択を一次セレクションにプロモートする。このアクションは、永続的な選択をサポートするコンポーネントでのみ使用できる。 

 

 

 

 

 

これらの共通したアクションを備えたポップアップ・メニューを使用することにより、アプリケーション間での一貫性が実現される。 

推奨 

cc: 

選択可能なオブジェクトのポップアップ・メニューは、該当するアクションが実際にアプリケーションによってサポートされているならば、次に示す機能を持つ選択肢を格納しなければならない。このガイドラインは 6-11 項を補足するものである。

オプション 

 

[移動先...] 

ユーザは、選択したオブジェクトをフォルダに移動できる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[コピー先...] 

ユーザは、選択したオブジェクトをフォルダにコピーできる。希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスが表示される。 

オプション 

 

[ワークスペースに置く] 

ユーザは選択したオブジェクトのリンクを、現在のワークスペースの共通デスクトップ環境に置くことができる。 

オプション 

 

[削除] 

選択されたオブジェクトを削除する。オブジェクトを実際に削除する前に、確認ダイアログ・ボックスがユーザに表示される。 

推奨 

 

[属性...] 

選択されたオブジェクトに関連する属性の現在の設定を示すダイアログ・ボックスを表示する。 

推奨 

 

[ヘルプ...] 

選択されたオブジェクトの型に関連するヘルプ・ウィンドウが表示される。 

オプション 

cd: 

ポップアップ・メニュー内の選択肢は、次のように並べられる。 

<[開く]、[保存]、[属性] などのように、オブジェクトを管理する選択肢> 

----------- セパレータ ----------- 

<[カット]、[コピー]、[ペースト] などのような標準編集選択肢> 

----------- セパレータ ----------- 

<その他の選択肢> 

必須 

6-12: 

ポップアップ・メニューが選択のコンテキストでポップアップされる場合、要素に作用するアクションは、選択全体に作用する。 

選択のコンテキストでは、ポップアップ・メニュー・アクションは選択全体に影響を与える。 

ダイアログ・ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

6-13: 

情報ダイアログ・ボックスは、ユーザとアプリケーションの対話を妨げてはならない。 

情報ダイアログ・ボックスは、ただちに注意を払う必要はない情報をユーザに伝えるためのものなので、モード付きである必要はない。 

メニュー設計

 

n/a 

 

 

推奨 

ce: 

ファイル選択ダイアログが表示される場合のように、メニュー項目を選択することで、ユーザにさらに詳細な情報が求められる場合、メニュー項目の末尾には省略記号 (「...」) を付ける。この要件は、簡単な警告や確認ダイアログが表示されるだけのメニュー項目には適用されない。 

省略記号を使用することにより、ユーザはインタフェースの動作を予想しやすくなる。省略記号のない項目を選択する場合は、ただちに結果が発生するということが予想できる。 

推奨 

cf: 

アプリケーションの中からアクセスされるメニューは、少なくとも 2 つのメニュー項目を含んでいなければならない。 

項目を 1 つしか含まないメニューがあってはならない。アプリケーションに 1 項目しかないメニューがある場合は、その項目を別のメニューに移動するか、ウィンドウの中のボタンにすることを検討するべきである。メニューが長くなると、下の方にある選択肢にアクセスするのは、ユーザにとって面倒になる。メニューに大量の選択肢が格納されている場合は、複数のメニューに分割するか、いくつか項目をサブメニューにまとめるべきである。 

オプション 

cg: 

アプリケーションの中からアクセスされるサブメニューは、少なくとも 3 つのメニュー項目を含んでいなければならない。 

サブメニューは、主階層メニューに全項目を入れるとメニューが長くなりすぎる場合に、似ている項目を 1 つの副階層メニューにまとめるために使用される。しかし、サブメニューにオプションが 2 つしかない場合は、副階層メニューを削除して、オプションを主階層メニューに入れることを強く推奨する。これは、サブメニューに置かれているオプションにアクセスするには手間がかかるからである。 

推奨 

ch: 

アプリケーションには、15 以上の選択肢を持つメニューがあってはならない。 

メニューが長くなるほど、ユーザが下の方の選択肢にアクセスするための労力が大きくなる。メニューに多数の選択肢がある場合は、複数のメニューに分割するか、いくつかの項目をサブメニューにまとめるべきである。 

オプション 

ci: 

アプリケーションに、頻繁にアクセスすることが予想されるメニューがある場合は、そのメニューにティアオフ・メニュー・オプションを用意する。 

アプリケーションの使用中にメニューを固定表示できるように、頻繁にアクセスするメニューはティアオフできるようにしておかなければならない。 

オプション 

cj: 

適当と思われる場合は、キーボード・アクセラレータを用意する。 

メニュー全体ではなく、メニューの特定のメニュー項目が頻繁に使用すると予想される場合は、アプリケーションはこれらの項目のキーボード・アクセラレータを用意し、そのキーボード・アクセラレータを、対応するメニューの該当する項目の右側に表示する。 

推奨 

ck: 

メニュー・バーの項目に使用されるラベルは、メニューそのもののオプションとして使用してはならない。 

メニュー・バーの項目名は、メニューが格納するオプションのタイトルの役割を果す。メニュー・バーの項目名は、すべてのメニュー項目に関連するカテゴリの概念を正確に記述するものでなければならず、メニューそのものの中の項目名として使用してはならない。 

必須 

cl: 

その時点で適切な選択ではないメニューの選択肢は、必ず選択不可になっていなければならない。 

選択不可のコントロールは、ユーザが起動できないコントロールで、アクティブでない状態が短期間しか続かない場合にのみ使用する (つまり、アプリケーションまたはデスクトップ環境の中で、そのコントロールをアクティブにするための手段が存在する場合)。コントロールが、(現在のアプリケーションまたはシステムの構成のため、またはその機能を使用する特定のソフトウェアがインストールされていないために) 永続的にアクティブでない場合は、コントロールを選択不可にするのではなく、メニューそのものから削除する。 

推奨 

cm: 

メニュー項目は選択状況を表示するために使用され、チェック・ボックス、ラジオ・ボタンは、その項目の状況を表示するために使用される。単一の項目がオンまたはオフであるかを表示するために使用する場合はチェック・ボックス、複数の隣り合ったメニュー項目の 1 つを選択する場合はラジオ・ボタンを使用する。 

必須 

cn: 

ラジオ・ボタンがメニューにある場合は、ラジオ・ボタンと他のメニュー項目の各セットのセパレータを使用する。 

推奨 

co: 

チェック・ボックスまたはラジオ・ボタンがメニューにある場合は、選択されているかいないかが常に表示されていなければならない。選択されていない場合にも、このボタンが表示されていなければならない。 

必須 

6-14: 

アプリケーションがメニューの中でティアオフ・ボタンを使用する場合、ティアオフ・ボタンはメニューの最初の要素でなければならない。 

ティアオフ・ボタンが起動されると、メニューはダイアログ・ボックスになる。ティアオフ・ボタンは、メニューの内容全体がティアオフされるように、メニューの最初の項目でなければならない。 

必須 

6-15: 

すべてのメニューは、最も幅の広い要素が収まるだけの幅を持っていなければならない。 

各メニュー要素のラベルが完全に見えることで、ユーザはメニューをブラウズしやすくなる。 

ダイアログ・ボックスの設計


注 -

これらの要件は、英語ロケールの、左から右に書かれる言語環境にのみ適用される。他のロケールについては、適当に修正を加える必要がある。


 

n/a 

 

 

推奨 

cp: 

アプリケーション内で使用されるダイアログ・ボックスのタイトルは、表 10-3 の規則に従う。

.

表 10-3 ダイアログ・ボックスのタイトルの規則

ウィンドウの用途 

ウィンドウ・タイトルのフォーマット 

メッセージ 

<アプリケーション名またはオブジェクト名> : <アクションまたは状況> 

経過状況 

<アプリケーション名またはオブジェクト名> : <アクション> の経過状況 

アクション (コマンド) 

<アプリケーション名> : <アクション> 

オブジェクト属性 

<アプリケーション名> : <オブジェクト型> 属性 

アプリケーション・オプション 

<アプリケーション名> : <型> オプション 

 

n/a 

 

 

 

必須 

cq: 

アプリケーション内のすべてのダイアログ・ボックスは、ダイアログ・ボックスのアクションを実行してダイアログ・ボックスを消去するか、何のアクションも実行せずにダイアログ・ボックスを消去するボタンを、少なくとも 1 個は持っていなければならない。 

 

 

 

 

6-16: 

この項目は cr に置き換えられた。

推奨 

cr: 

アプリケーションが一般ダイアログ・ボックスのアクションを使用する場合、アクションは次に示す機能とラベルを持っている。 

オプション 

 

[はい] 

ダイアログ・ボックスに表示された質問に対する肯定的な応答を示す。 

オプション 

 

[いいえ] 

ダイアログ・ボックスに表示された質問に対する否定的な応答を示す。 

オプション 

 

[了解] 

ダイアログ・ボックスのコンポーネントに加えられた変更をすべて適用し、ダイアログ・ボックスを閉じる。 

オプション 

 

<コマンド> 

ダイアログ・ボックスのコンポーネントに加えられた変更をすべて適用して、<コマンド> に関連するアクションを実行し、オプションでダイアログ・ボックスを閉じる。 

 

 

 

 

 

<コマンド> ボタンは、そのボタンをクリックしたときに実行されるアクションに関して、ユーザに与える情報量が多い場合に、[了解]、[はい]、または [いいえ] の代わりのボタン・ラベルとして使用される。 

オプション 

 

[適用] 

ダイアログ・ボックスのコンポーネントに加えられた変更をすべて適用するが、ダイアログ・ボックスを閉じない。 

オプション 

 

[再実行] 

実行中の作業を再び試みる。 

オプション 

 

[中止] 

実行中の作業を、次のブレーク・ポイントで終了させる。 

オプション 

 

[一時停止] 

実行中の作業を一時停止させる。 

オプション 

 

[再開] 

一時停止された作業を再開させる。 

オプション 

 

[デフォルトとして保存] 

現在の設定を、このウィンドウが次に表示されたときに表示されるデフォルト設定として保存する。設定は選択されたオブジェクトには適用されず、ダイアログ・ボックスは閉じない。 

[デフォルトとして保存] ボタンは、ユーザが、ダイアログ・ボックスの中のコントロールのセットについて、出荷時の設定として用意するのとは別のデフォルト値を使用する可能性がある場合に用意しておく。たとえば、[新規 <オブジェクト型>] ウィンドウでは、そのオブジェクト型の新規インスタンスが作成されるたびに、アプリケーションが与える値の代わりに、現在の値をデフォルト設定として表示するように指定できるように、[デフォルトとして保存] ボタンを用意しておく。 

オプション 

 

[リセット] 

アプリケーションがまだ適用していない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコントロールは、ダイアログ・ボックス・アクションが最後に適用された時点の状態にリセットされる。ダイアログ・ボックスの現在の起動中に変更内容がまったく適用されていない場合、コントロールはダイアログ・ボックスが表示されたときの状態にリセットされる。 

オプション 

 

[出荷時設定にリセット] 

まだ適用されていない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコンポーネントは、アプリケーションを出荷したベンダによって指定されたデフォルトの状態と値にリセットされる (つまり、コントロールは元の出荷時設定に戻される)。 

オプション 

 

[取消し] 

まだ適用されていないアクションを実行しないまま、ダイアログ・ボックスを閉じる。 

推奨 

 

[ヘルプ] 

ダイアログ・ボックスのヘルプを表示する。 

推奨 

cs: 

現在アクティブになっていない、あるいはその設定が現在無効になっている目に見えるコントロールは、すべて選択不可にする。 

選択不可コントロールは、ユーザが起動できないコントロールで、アクティブでない状態が短期間しか続かない場合にのみ使用する (つまり、アプリケーションまたはデスクトップ環境の中で、そのコントロールをアクティブにするための手段が存在する場合)。コントロールが、(現在のアプリケーションまたはシステムの構成のため、またはその機能を使用する特定のソフトウェアがインストールされていないために) 永続的にアクティブでない場合は、コントロールを選択不可にするのではなく、メニューそのものから削除する。 

オプション 

ct: 

ダイアログ・ボックスのサイズはできるだけ小さく抑える。低解像度のディスプレイでは、ダイアログで画面がいっぱいになったり、適切に設計されていなければ画面の端を越える可能性もあることに注意する。 

オプション 

cu: 

ダイアログ・ボックスを複雑にしないようにする。ダイアログ・ボックスが多数の機能をサポートしなければならない場合は、拡張可能なダイアログ・ボックス (「拡張可能なウィンドウ」を参照) を使用するか、複数のダイアログをネストさせる。

オプション 

cv: 

ダイアログ・ボックスでは、サイズ変更ハンドルを使用しないようにする。ただし、ユーザがより多くの情報を見られるという点で有用な場合は、サイズ変更ハンドルを使用してもよい。たとえば、ダイアログに、かなり長くなる可能性のあるスクロール・リストが含まれており、ユーザがそのリストを頻繁に検索しなければならないような場合。 

オプション 

cw: 

アプリケーション内のすべてのダイアログ・ボックスは、[Return] キーが押されたときに起動されるデフォルト・ボタンを、必ず 1 個だけ持つ。 

デフォルト・ボタンは、ユーザからの最も可能性の高い応答に関連付けられなければならず、破壊的あるいは取り消しできないような効果を持っていてはならない。アプリケーションによっては、特定のフィールドのセットへの入力あるいはその他の操作が行われるまで、デフォルト・ボタンが表示されないようなダイアログ・ボックスを持つこともある。 

オプション 

cx: 

アプリケーションが表示するダイアログ・ボックスに、拡張機能と見なされるコントロールがある場合は、拡張可能なダイアログ・ボックスを使用するか、ユーザが各ページをナビゲートできるようなオプションで [カテゴリ] メニューを提供する複数ページ・ダイアログ・ボックスを使用する。 

拡張機能に関連するコントロールは、ユーザに最初に表示されるオプションのセットと一緒に表示するべきではない。一般のユーザには、アプリケーションの基本機能を使用する上で必要なオプションだけを表示するべきである。ダイアログ・ボックス内の拡張機能へのアクセス方法を探すユーザは、[カテゴリ] オプション・ボタン (図 7-1 を参照) を使用できる。拡張機能の数が少ない場合、あるいはこれらのコントロールの設定がダイアログ・ボックス内に表示される基本コントロールの設定と密接に関連している場合 (つまり、ユーザが基本コントロールの設定を変更すると、拡張コントロールの設定も変化する場合) には、拡張可能なダイアログ・ボックスを使用することもできる (「拡張可能なウィンドウとダイアログ・ボックス」の節を参照すること)。

属性ウィンドウ

 

n/a 

 

 

 

必須 

cy: 

アプリケーションに、アプリケーションの動作を制御する設定がある場合、これらの設定は [オプション] メニューからアクセスできるアプリケーション属性ウィンドウに表示される。 

推奨 

cz: 

アプリケーションがオブジェクトを管理しており、ユーザがこれらのオブジェクトの設定の確認や変更ができるようになっている場合、これらの設定は、[編集]、<obj-type> あるいは [選択] メニューの [属性...] 項目や、そのオブジェクトに関連付けられているポップアップ・メニューからアクセスできるオブジェクト属性ウィンドウに表示される。 

推奨 

da: 

アプリケーションが属性ウィンドウやオプション・ウィンドウへのアクセスを提供している場合、このウィンドウには、アプリケーションがサポートしているならば、次に示す機能を持つボタンのセットが、この順序で含まれている。 

必須 

 

[了解] 

ダイアログ・ボックスでコンポーネントに対して加えられた変更を適用し、ダイアログ・ボックスを閉じる。[了解] はより適切なラベル (たとえば [追加] など) に置き換えてもよい。代わりのラベルは動詞句でなければならない。 

オプション 

 

[適用] 

ダイアログ・ボックスでコンポーネントに対して加えられた変更を適用する。ダイアログ・ボックスは閉じない。 

必須 

 

[リセット] 

アプリケーションが、まだ適用していない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコントロールは、ダイアログ・ボックス・アクションが最後に適用された時点での状態にリセットされる。現在起動中のダイアログ・ボックスで変更内容がまったく適用されていない場合、コントロールはダイアログ・ボックスが表示されたときの状態にリセットされる。 

オプション 

 

[出荷時設定にリセット] 

まだ適用されていない変更内容をすべて取り消す。ダイアログ・ボックス内のコンポーネントは、アプリケーションを出荷したベンダによって指定されたデフォルトの状態または値にリセットされる (つまり、コントロールは元の出荷時設定に戻される)。 

必須 

 

[取消し] 

まだ適用されていないアクションを実行しないまま、ダイアログ・ボックスを閉じる。 

必須 

 

[ヘルプ] 

ダイアログ・ボックスのヘルプを表示する。 

推奨 

db: 

アプリケーションが、選択されたオブジェクトの設定を表示する属性ウィンドウを提供する場合、その属性ウィンドウは現在の選択を追跡し、現在選択されているオブジェクトの属性が正確に反映されるように、コントロールの状態を変更する。 

ファイル選択ダイアログ・ボックス

 

n/a 

 

 

オプション 

dc: 

ユーザがファイルを開いたり、保存したりできるアプリケーションは、ユーザが特定のファイルやディレクトリを選択するための共通デスクトップ環境の標準のファイル選択ダイアログ・ボックスを使用する。 

ユーザがファイル・システムと行うすべての対話では、ファイルとディレクトリをポイント&クリックのスタイルで選択できるようにするべきである。ユーザがファイル・パスを覚えたり、入力しなければならないようではならない。ユーザはスクロール・リストを使って、ファイル・システムの内容と構造を探索できなければならない。ただし、上級ユーザは、完全なファイル・パスを直接入力したり、相対パスと $HOME のような環境変数が使用できたりしなければならない。

標準のファイル選択ダイアログ・ボックスのラベルと内容は、アプリケーション内でのコンテキストを明らかにするために、適当に変更してもかまわない。 

推奨 

dd: 

アプリケーションが管理するオブジェクトが、デスクトップ環境内のフォルダやツールボックスの中で独立した要素として存在できる場合は、ユーザがオブジェクトのアイコンを配置する希望のフォルダを選択するためのファイル選択ダイアログ・ボックスを表示する [コピー先] メニュー・オプションまたはボタンが提供される。 

推奨 

de: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスは、ユーザにとって必要でない限り、隠し (ドット) ディレクトリやファイルを表示してはならない。アプリケーションが隠しファイルの表示をサポートしている場合は、隠しファイルの表示と非表示をユーザが切り替えるためのチェック・ボックスを用意するか、アプリケーション内のグローバルなレベルでファイルの表示と非表示を切り替えられるようにしなければならない。 

推奨 

df: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスは、ディレクトリ・テキスト・フィールドを除いて、ファイルやディレクトリの完全パス名を表示するべきではなく、相対名だけを表示するべきである。 

グローバルな共通デスクトップ環境の設定は、次のようになっているべきである。 

    FileSelectionBox.fullPathMode: false

アプリケーションがこの動作を無効にしない限り、ファイル選択ダイアログ・ボックスはリスト・ボックスで完全パス名を表示するべきではない。 

必須 

dg: 

一般に、ファイル選択ダイアログ・ボックスは、以前にユーザが設定したディレクトリ位置を記憶しておくべきである。 

たとえば、ユーザが [別名保存] を呼び出して、/users/jay/letters に移動してファイルを保存した場合、次にユーザが [別名保存] を呼び出したときには、ファイル選択ダイアログ・ボックスはディレクトリ /users/jay/letters にいるべきである。ただし、ユーザがいったん主ウィンドウを閉じたら、この情報は記憶していてはならず、デフォルト・ディレクトリに戻さなければならない。

[...について] ダイアログ・ボックス

 

n/a 

 

 

オプション 

dh: 

[...について] ダイアログ・ボックスは、アプリケーションに関する最小限の情報セットを、1 つのテキスト区画に表示する。 

最小限のセットは次のものである。 

  • アプリケーション名

  • バージョン番号

  • リリースの日付

  • 著作権

必須 

di: 

[...について] ダイアログ・ボックスは [閉じる] ボタンを含んでいなければならない。その他の [ヘルプ] や [続き] などのボタンはオプションである。 

[...について] ダイアログ・ボックスに含まれるその他の情報としては、次のものがある。

 

n/a 

 

 

推奨 

dj: 

アプリケーションの実行に必要なオペレーティング・システムやその他の条件に関する情報。共通デスクトップ環境 1.0 など。 

オプション 

dk: 

開発チームのクレジット、ライセンス、クライアント、または xhost 情報などの追加情報を表示する [詳細情報] ダイアログ・ボックス。 

ダイアログ・ボックスの配置

 

n/a 

 

 

オプション 

dl: 

ダイアログ・ボックス内のコントロールは、ユーザがダイアログ・ボックス内で入力を行なったり、オプションを選択したりする順序に基づいて、左から右、上から下に配置する。 

-> これは、左から右に書かれる言語環境のために設計されるアプリケーションを前提としている。その他のロケールでは、これとは別の設計アプローチが必要になることがある。 

必須 

dm: 

ダイアログ・ボックスの内容や配置を変更したり、ダイアログ・ボックスのアクションを起動したり、ダイアログ・ボックスを閉じたりするなどのダイアログ・ボックス全体に影響を与えるプッシュ・ボタンは、ダイアログ・ボックスの下部に置かれる。 

一般に、ダイアログ・ボックスの下部にはボタンを 1 行だけ配置するべきである。アプリケーションに、複数のグローバル・ボタンを持つダイアログ・ボックスがある場合は、ダイアログ・ボックスの下部にボタンを 2 行以上配置しなければならないことがある。最後の行には、標準のダイアログ・ボックス・ボタン ([了解]、[リセット]、[取消し]、および [ヘルプ]) を格納しなければならない。ダイアログ・ボックス全体には関連しないが、ダイアログ・ボックス内の特定のコントロールに関連するボタンが、ダイアログ・ボックスにある場合、それらのボタンは関連するコントロールの近くに配置する。 

必須 

dn: 

アプリケーションのダイアログ・ボックス内に [適用] ボタンを用意する場合は、そのダイアログ・ボックス・アクションを実行してからダイアログ・ボックスを閉じる [了解] ボタンまたはコマンド・ボタンも用意しなければならない。 

オプション 

do: 

アプリケーションは、ダイアログ・ボックスの配置に対する悪影響のない設計の代案がまったくない場合を除き、ダイアログ・ボックス内で階層式ボタンを使用してはならない。 

一般に、階層式ボタンはメニューとメニュー・バーでのみ使用する。どうしても必要な場合を除き、他の場所では使用を避けるべきである。 

推奨 

dp: 

アプリケーションで、メニュー・パネル以外の場所で階層式ボタンを使用する必要がある場合は、DtMenuButton ウィジェットを使用する。

ドラッグ&ドロップの設計

 

n/a 

 

 

推奨 

dq: 

アイコンで表現されるすべてのオブジェクトには、ドラッグ&ドロップ (DND) 方式を用意しなければならない。ユーザが直接に操作できるすべての要素について、DND 方式を用意する。 

推奨 

dr: 

アプリケーションがドラッグ&ドロップを通してサポートする基本機能は、すべてメニュー、ボタン、またはダイアログ・ボックスによってもサポートされる。 

ドラッグ&ドロップは、アプリケーションの中でサポートされている他のユーザ・インタフェース・コントロールを通してアクセス可能な機能に対するアクセラレータと見なされる。ドラッグ&ドロップだけでしかサポートされていない基本操作が存在してはならない。 

推奨 

ds: 

ダイアログ・ボックスまたはウィンドウ内のオブジェクトがドラッグできることを示すために、ダイアログ・ボックスまたはウィンドウ内でアイコン・グラフィックを使用する。そのドラッグ可能なオブジェクトをファイル・マネージャの中で表現するために使われるのと同じアイコン・グラフィックを使用する。アイコンは、オブジェクトの内容の表示が存在する場合は、その近くに配置する。このような表示が存在しない場合は、特に良い場所がなければ、ダイアログ・ボックスまたはウィンドウの右上隅に配置する。アイコンはサイズが 32*32 で、その下にラベルが付けられていなければならない。ラベルは、そのアイコン・グラフィックが表すオブジェクトの種類を示していなければならない。また、そのアイコン・グラフィックはドラッグ・アイコンのソース・インジケータとしても使用する。 

必須 

dt: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは現在のポインタをドラッグ・アイコンに変更する。 

ドラッグ・アイコンは、ドラッグ操作が実行中であることを視覚的なフィードバックとして表示する。 

推奨 

du: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは現在のドラッグ・カーソルを、ソース・インジケータを取り込んだ形に変更する。 

ソース・インジケータは、ドラッグされている要素を視覚的に表現する。 

推奨 

dv: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは無効なドロップ領域であることを示すために、現在のドラッグ・カーソルを変更する。アプリケーションは、共通デスクトップ環境の標準の無効ポインタを使用する。 

ユーザは、オブジェクトがどこにドロップできるのか、どこにドロップできないのかという点についてフィードバックを受け取れなければならない。最小限でも、ドロップ領域として無効なのはどこかという点のフィードバックは必要である。また、有効なドロップ領域を示すフィードバックは、アニメーションを使ったり、ターゲット・ドロップ領域に凹みを持たせたり、その他のドラッグオーバ効果を使ったりすることによって補強できる。 

推奨 

dw: 

ドラッグ操作中に、アプリケーションは有効なドロップ領域であることを示すために、ドロップ領域フィードバックを変更する。 

有効なドロップ領域を示すフィードバックは、アニメーションを使ったり、ターゲット・ドロップ領域に凹みを持たせたり、その他のドラッグオーバ効果を使ったりすることによって補強できる。 

必須 

dx: 

[取消し] を押すと、実行中のドラッグを取り消して、ドラッグ&ドロップ操作を終了する。 

[取消し] は、ユーザがドラッグ操作を取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

dy: 

ドロップ・ターゲット上以外の位置で BTransfer (または BSelect) を離すと、ドラッグ&ドロップ操作を終了する。 

BTransfer (または BSelect) を離すという操作は、ドラッグ操作を終了させるための一貫性のある手段として利用できる。 

オプション 

dz: 

アプリケーションが使用するカーソル変更やドラッグオーバ効果は、マウス・ポインタがターゲット領域に達してから 0.2 秒以内に発生し、ドラッグ操作の対話形態には、表面上はまったく影響を与えない。 

推奨 

ea: 

ドラッグによって実行できるコピー、移動、またはリンク操作をサポートするコレクションでは、ドラッグ操作中にユーザに表示するフィードバックが、単一のオブジェクトが操作されているのか、複数のオブジェクトが操作されているのかを表示する。 

ドラッグ操作の間に提供されるフィードバックは、ユーザが、希望のオブジェクトのセットがドラッグされていることを確信できるようなものでなければならない。複数のオブジェクトのドラッグ操作に使用されるドラッグ・アイコンは、操作が移動、コピー、またはリンクのどれなのかを示すフィードバックと統合されなければならない。 

必須 

eb: 

転送に成功すると、データはドロップ領域に格納され、アプリケーションが使用した転送アイコンはすべて削除される。 

転送アイコンは、ドロップ操作の際に転送されているデータの型を表すために使用される。ドロップ操作に成功すると、データが転送される。 

必須 

ec: 

アプリケーションがドラッグ&ドロップの完了時にデータを削除する場合には、ドラッグ&ドロップ転送が成功して完了した場合にのみ削除を行う。 

ドラッグ&ドロップ操作が取り消されたり、失敗した場合、ドラッグのソースであったデータまたはオブジェクトは削除されてはならない。 

必須 

ed: 

転送が失敗した後、データはドラッグのソースに残り、ドロップ領域には格納されない。アプリケーションが使用した転送アイコンは、すべて削除される。 

ドロップ操作に失敗すると、データは転送されない。 

推奨 

ee: 

ユーザがアプリケーションのウィンドウ内の不適当なドロップ領域にオブジェクトをドロップした場合、アプリケーションはスナップ・バック効果の表示処理に参加し、ドロップが実行できなかった理由を示すエラー・ダイアログ・ボックスを表示する。 

エラー・メッセージは、コンテキスト (たとえば、オブジェクト B に対してアクション A を実行した)、起こった現象 (たとえば、システム X に接続できなかった)、および問題の修正方法 (たとえば、[ヘルプ] ボタンを押して、リモート実行の問題の診断に関する情報を表示する) を示さなければならない。 

推奨 

ef: 

単一の項目しか受け付けないアプリケーションは、すべての複数項目ドロップを拒否しなければならない。 

選択項目のうち、ユーザが本当にドロップしようとしたのはどれかを決定する一貫性のある方法はない。 

推奨 

eg: 

アプリケーションが、アプリケーションにファイルを読み込むための手段としてドラッグ&ドロップをサポートしている場合、アプリケーションはこの操作に対して、[ファイル] メニューから [開く] を選択するというような、より一般的な方法でファイルを読み込んだときと同じように反応する。 

ドラッグ&ドロップによるファイルの読み込みは、アクセラレータと見なされ、[ファイル] メニューから [開く] を選択した場合と同じ種類のフィードバックと動作をしなければならない。たとえば、現在読み込まれているファイルに対する変更内容が、まだ保存されていない場合、アプリケーションは、新規ファイルを読み込む前に変更内容を保存するかどうかを問い合わせるメッセージ・ダイアログ・ボックスを表示しなければならない。 

必須 

6-17: 

アプリケーションに、ドラッグ&ドロップのヘルプ・ダイアログ・ボックスを用意する場合は、実行中のドラッグ&ドロップ操作を取り消すための [取消し] ボタンを格納する。 

ヘルプ・ダイアログ・ボックスの中の [取消し] ボタンは、ユーザがドラッグ&ドロップ操作を取り消すための便利な手段として利用できる。 

アタッチメント

 

n/a 

 

 

推奨 

eh: 

ドラッグ&ドロップがオブジェクトの接続を行う唯一の方法であってはならない。 

推奨 

ei: 

ダブルクリックは、アタッチメントを選択して、アタッチメントを [開く] メニュー項目を選択するという操作のショートカットであり、アタッチメントにアクセスするための唯一の方法であってはならない。 

推奨 

ej: 

ユーザが、接続可能でない何かをアタッチメント・リストにドロップしようとすると、ドロップは失敗し、その項目はソースにスナップ・バックされる。 

推奨 

ek: 

ユーザが編集するために 1 個以上のアタッチメントを開いており、ユーザの編集結果を失う可能性がある操作を試みた場合は、ユーザに明確な警告を発し、変更内容を保存する機会を与えなければならない。 

推奨 

el: 

ユーザが、接続可能な項目でない何かをファイル選択ダイアログ・ボックスから選択した場合に、ユーザは、選択された項目が接続できないことを説明するエラー・メッセージを受け取る。次に例を示す。 

The folder "My.Stuff" cannot be attached because it is a folder. Only documents, applications, and scripts can be attached.

My.Stuff」はフォルダなので、アタッチできません。ドキュメント、アプリケーション、およびスクリプトだけをアタッチできます。

インストール

 

n/a 

 

 

必須 

em: 

アプリケーションは、フロントパネルやサブパネルに直接インストールするのではなく、アプリケーション・マネージャのフォルダにインストールしなければならない。一貫性を保つために、フロントパネルやサブパネルには、共通デスクトップ環境のデスクトップ・コンポーネントだけがインストールされることになっている。ユーザはフロントパネルを再編成できるが、アプリケーションはユーザの同意なしに、これを行うべきではない。 

対話

 

n/a 

 

 

必須 

6-18: 

警告ダイアログ・ボックスの発している警告の原因である破壊的なアクションは、警告ダイアログでユーザが取り消すことができる。 

ユーザには、破壊的な結果を引き起こす可能性のある操作を取り消す手段が必要である。 

必須 

en: 

アプリケーションがダイアログ・ボックスを表示するとき、入力フォーカスは、ユーザがエントリを入力できる最初のテキスト・フィールドか、ユーザがそれを用いて対話するダイアログ・ボックス内の最初のコントロールに置かれる。 

入力フォーカスは必ず、予測しやすく、わかりやすい位置に置かれなければならない。ウィンドウが表示されたときに、ユーザが特定の使われる頻度の高いコントロールにフォーカスを設定しなければならないようであってはならない。 

推奨 

eo: 

ユーザがアプリケーションのダイアログ・ボックスの中で [Tab] キーを押すと、入力フォーカスは、ウィンドウ内の各種のコントロールを、左から右、上から下への順序で移動する。 

-> これは、左から右に書かれる言語環境のために設計されるアプリケーションを前提としている。その他のロケールでは、これとは別の設計アプローチが必要になることがある。 

 

必須 

ep: 

アプリケーションのウィンドウに入力フォーカスがある場合、そのウィンドウの内部に、入力フォーカスを持っているコントロールが常に 1 つだけ存在する。 

アプリケーション内のいずれかのウィンドウにフォーカスがある場合、そのウィンドウ内のコントロールのどれかがフォーカスを持たなければならない。ウィンドウ内の特定のコントロールに、ユーザがフォーカスを明示的に設定しなければならないようにしてはならない。 

オプション 

eq: 

アプリケーション内のテキスト・フィールドに入力フォーカスがない場合、そのフィールド内にテキスト・カーソルは表示されない。 

Motif のスタイルでは、アクティブでないテキスト・カーソルの使用が許されているが、アクティブでないテキスト・カーソルを表示するよりも、フォーカスがないテキスト・カーソルを隠す方を勧める。これにより、ユーザは画面またはウィンドウを見ただけで、どのテキスト・フィールドがフォーカスを持っているのかを簡単に察知できる。 

オプション 

er: 

アプリケーションは、アプリケーション内で表示するすべてのボタン、メニュー、およびメニュー項目に対して、キーボードのニーモニックを用意する。 

アプリケーションに精通したユーザにとって、キーボードのニーモニックは各種の機能に素早くアクセスするための手段となる。また、ニーモニックは、キーボード型のアプリケーションやウィンドウで、機能へのアクセスを楽にする。ユーザはマウスの使用とキーボードの使用を頻繁に切り替える必要がなくなる。ニーモニックは、ユーザ・インタフェースのあらゆる場所に用意しておくべきである。 

オプション 

es: 

アプリケーションは、ユーザが頻繁に使用すると予想される機能について、キーボード・アクセラレータを用意する。 

キーボード・アクセラレータは、アプリケーションに熟練したユーザにとって、メニューやダイアログ・ボックスを通らずにアプリケーションの機能を素早く使うための手段となる。 

必須 

et: 

アプリケーションが表示するダイアログ・ボックスは、デスクトップ内の他のアプリケーションへの入力を妨げてはならない (つまりシステム・モード付きであってはならない)。ただし、ユーザがそのダイアログ・ボックスに応答するまで、ユーザがデスクトップ内の他のアクションを実行できないようにすることがどうしても必要な場合を除く。 

アプリケーションは、ユーザのデスクトップ環境内の情報やツールに対して、ユーザが自由にアクセスできることを保証しなければならない。アプリケーションが環境内の他のアプリケーションやサービスへのアクセスを妨げてもよいのは、どうしても必要な場合に限られる。 

必須 

eu: 

アプリケーションが表示するダイアログ・ボックスは、アプリケーション内の他の機能へのアクセスを妨げてはならない (つまりアプリケーション・モード付きであってはならない)。ただし、ユーザがダイアログ・ボックスに応答するまで、アプリケーションの状態が変化しないことがどうしても重要な場合を除く。 

必須 

ev: 

アプリケーションが、マルチクリックのタイムアウト間隔、ドラッグのしきい値、ウィンドウのカラー設定、マウスの左利きと右利きといったグローバルな環境設定の値を使用せず、これらの設定について独自の値を使用する場合、アプリケーションはこれらの設定の値を変更するための 1 つ以上の [オプション] ダイアログ・ボックスを用意しなければならない。 

一般に、グローバルな環境設定として扱われる設定の値を無効にしてはならない。これらの設定は、共通デスクトップ環境スタイル・マネージャを用いて、ユーザが制御する。これらの設定を無視して、独自の設定を指定した場合、アプリケーションは共通デスクトップ環境デスクトップ内の他のアプリケーションとの一貫性を失う。それにもかかわらず、独自の値を用意したい場合は、デスクトップの他の部分との一貫性を保つための手段を、ユーザに提供する必要がある。 

視覚的要素

 

n/a 

 

 

推奨 

ew: 

アプリケーションが表示するすべてのアイコンやグラフィックは、低 (640*480)、中 (800*600)、および高 (メガピクセル) 解像度で判別できなければならない。言い換えれば、低、中、および高解像度のディスプレイのために、複数のサイズの視覚的要素を用意する。 

デスクトップ・システムは、高解像度のモニタを備えているものが多くなりつつある。ユーザは、この種のモニタ上でアプリケーションが使用する視覚的要素を判別できなければならない。しかし、既存のシステムには、標準の VGA モニタも数多く存在する。アプリケーションの視覚的要素は、これらのシステムでも適切に表示されなければならず、全体的に大きすぎてはならない。 

推奨 

ex: 

アプリケーションが表示するアイコンやグラフィックは、白黒のモニタとグレースケール・モニタできれいに表示されるように設計されていなければならない。これらの視覚的要素は、色数の少ない (16 色) システムでもきれいに表示されなければならない。 

推奨 

ey: 

アイコンはオブジェクトとアプリケーションを表すためにのみ使用する。 

アイコンはオブジェクトの視覚的な表現であり、直接の操作を支援する。アイコンが、ユーザによるドラッグや選択などができない図などの他の目的に使用されると、一貫性がなくなって混乱が起こる。 

推奨 

ez: 

アイコンは 22 色のカラーだけを使用する。 

共通デスクトップ環境のアイコン・パレットは、カラーの数を不要に増やさずに、美しさと可読性を最大限に高めるように選択されている。これ以上のカラーを使用すると、ディスプレイ上で望ましくないカラーのぶれが生じる可能性がある。 

推奨 

fa: 

アイコンは国際的に使用できるように設計しなければならない。 

文化によって異なる解釈がされうるテキスト、シンボル、ユーモア、動物、およびその他のものは使用しないようにする。 

推奨 

fb: 

16*16 アイコンと 32*32 は左揃えである。空のビットは、アイコン領域の右側に置かれる。 

推奨 

fc: 

48*48 アイコンはアイコン領域内で中央に揃えられる。 

ツールバー

 

n/a 

 

 

必須 

fd: 

ツールバーを使用する場合は、メニュー・バーのある主ウィンドウでのみ使用する。 

必須 

fe: 

ツールバーは、すでにアプリケーション・メニューから使用できる操作しか含んでいてはならない。ツール・バーのすべての項目は、その機能を十分に表していなければならない。 

必須 

ff: 

ツール・バーのアイコンが表すアクションが、ユーザからは使用できない場合、そのアイコンは網かけで表示され、選択不可になっていなければならない。メニュー項目が選択不可になったら、対応するツール・バー項目も選択不可にならなければならない。 

推奨 

fg: 

ユーザがツール・バーを隠すことができるオプションを用意する。 

必須 

fh: 

ツール・バーのコンテナは、メニュー・バーのすぐ下に配置され、ウィンドウと同じ幅で、高さもメニュー・バーとほぼ同じでなければならない。 

推奨 

fi: 

アプリケーションでツール・バーを使用する場合は、ツール・バーと同じ主ウィンドウにステータス行を用意しなければならない。 

このステータス行は、現在マウスがその上にある、あるいはキーボード・フォーカスを持っているボタンの目的に関して、フィードバックをユーザにただちに表示する。矢印がツール・バーのアイコンの上にある場合、ステータス行は、そのアイコンが表しているもの、あるいはユーザがそのアイコンをクリックしたときに起こることについて、簡単な定義を表示する。 

推奨 

fj: 

ツール・バーのアイコンの下にラベルを付けることができる。これらのラベルは、アイコンの目的を説明するという役割を持つ。 

推奨 

fk: 

ツール・バーの描画ボタンは、幅と高さが同じでなければならない。互いに似ている、あるいは関連のある項目はグループ化し、各グループはツール・バー上で均等に配置されていなければならない。 

推奨 

fl: 

ツール・バーのすべてのピックスマップは、同じサイズでなければならない。 

これにより、すべてのボタンが同じサイズになることが保証される。 

推奨 

fm: 

ピックスマップの推奨サイズは 24*24 である。描画ボタンのデフォルトの動作は、そのラベル・タイプのサイズに従って自らサイズ変更を行うことであるが、この場合はピックスマップのサイズに合わせる。 

拡張可能なウィンドウ

 

n/a 

 

 

推奨 

fn: 

ダイアログ・ボックスまたはウィンドウの主区画は、作業の完了に必要なすべてのコントロールを含んでいなければならない。これには、重要な機能と頻繁に使用される機能のすべてが含まれる。 

推奨 

fo: 

めったに使用されない機能は副区画に配置する。アプリケーションの中核機能は、副区画に置かれているコントロールに依存していてはならない。 

必須 

fp: 

コマンド・ボタンは、ダイアログ・ボックスの下部に配置される。ウィンドウが拡張されて、副区画が表示されたとき、ボタンは副区画の下部に移動される。ダイアログ・ボックスにおけるアクション・ボタンの配置については、第 6 章「アプリケーション設計の原理」を参照すること。

推奨 

fq: 

重要なコントロールを副区画に置かなければならない場合、アプリケーションは、対象のウィンドウがデフォルトで拡張された状態で表示されるかどうかを指定できる。この場合でも、ユーザは [縮小] ボタンを押してウィンドウを縮小できなければならない。 

推奨 

fr: 

副区画は、ユーザの予想、表示される言語における文字の読み方、および表示される情報の内容との一貫性が最も高い方向に拡張されなければならない。 

推奨 

fs: 

可能ならば、区画のデフォルトの幅は同一であるべきである。 

必須 

ft: 

主区画を副区画から区切るためのセパレータを使用する。 

どの要素が主区画に属しており、どの要素が拡張可能なウィンドウの副区画に属しているのかという点について、明確な視覚的フィードバックをユーザに与える必要がある。 

必須 

fu: 

ウィンドウのサイズが変更可能な場合、サイズの変更は、表示されている長さが格納されている長さよりも小さいようなスクロール・リストまたはテキスト・フィールドを含んでいる区画に割り当てられなければならない。両方の区画がスクロール可能なコントロールを含んでいる場合、サイズの変更は 2 つの区画の間で均等に割り当てられる。どちらの区画もスクロール可能なコントロールを含んでいない場合、ウィンドウはサイズ変更が不可能であるべきである。 

必須 

fv: 

拡張可能なウィンドウは、ウィンドウの状態に応じてラベルが変化するボタンを 1 個持っていなければならない。 

必須 

fw: 

拡張ボタンは、拡張可能なウィンドウの 2 つの状態を正確に反映する 2 つのラベルを持っていなければならない。現在のラベルは、ユーザがボタンをクリックしたときに何が起こるのかを、ユーザに通知するものでなければならない。 

ラベルの例としては、[基本] と [オプション]、[拡張] と [縮小]、[追加設定の表示] と [追加設定の非表示] などが考えられる。 

オプション 

fx: 

拡張ボタンは、ラベルに加えてグラフィックを含むことがある。このグラフィックは、ウィンドウが拡張または縮小する方向を示す。 

推奨 

fy: 

ボタンは、縦方向の拡張の場合には、ウィンドウまたはダイアログ・ボックスの左下隅に、横方向の拡張の場合には右下隅に表れる。 

必須 

fz: 

ウィンドウまたはダイアログ・ボックスが、区画の右端に置かれたスクロール・リストを含んでいる場合は、描画ボタンをスクロール・バーと揃えて配置しないようにする。たとえば、ボタンはスクロール・バーではなく、リストに揃えて配置する。 

必須 

ga: 

アプリケーションは、個々のウィンドウまたはダイアログ・ボックスの状態 (拡張されているかどうか) を個別に (まとめてではなく) 記憶しておく必要がある。状態はユーザによってのみ変更され、ユーザが明示的に変更するまでは必ず保存されていなければならない。 

推奨 

gb: 

アプリケーションが実行されるたびに、ユーザが拡張可能なウィンドウを手動で構成しなくて済むように、アプリケーションは個々の拡張可能なウィンドウまたはダイアログ・ボックスの状態を、セッション間でも記憶しておくべきである。 

必要であれば、アプリケーションは、ユーザが拡張可能なウィンドウの状態を、アプリケーションに対してグローバルな形で設定できるような機能を提供することもできる。これはアプリケーションの [オプション] の一部として用意することになる。 

メッセージ

 

n/a 

 

 

推奨 

gc: 

アプリケーションが表示するメッセージは、ユーザがコンピュータ・システム一般や、UNIX システムに関する専門的な知識を持っていることを想定したものであってはならない。 

ユーザが、ファイルやプログラムなど、デスクトップ内で使用される標準的な用語に関する知識を持っているということは想定してもかまわない。ユーザは、このような知識を、チュートリアル、オンライン・ヘルプ、およびユーザ・マニュアルから得ていると考えられる。しかし、専門家や上級者のコンピュータ・ユーザしか理解できないような用語は、コンピュータの専門家をターゲットとしているアプリケーション以外では避けるべきである。同じように、基本のオペレーティング・システムによってアプリケーションに返されるメッセージは、そのままユーザに渡すのではなく、初心者のユーザでも理解できるような言葉に「翻訳」しなければならない。 

推奨 

gd: 

アプリケーションが表示するエラー・メッセージは、エラーの考えうる原因を示し、ユーザがそれに応じて取ることができるアクションを示す。 

オプション 

ge: 

アプリケーションは、エラーの条件やイベントを通知するために、表示されるメッセージに加えて、音声でのフィードバックも使用するべきである。 

オプション 

gf: 

カーネルおよびライブラリ・ルーチンからのエラー・メッセージには頼らないようにする。カーネルおよびライブラリ・ルーチンからのエラー・メッセージは、通常はユーザには見えず、ユーザに見えるときであっても、プログラマ以外のユーザにとってはわかりにくい内容になっている。アプリケーションはエラー条件を検査し、ユーザのアクションと意図に沿った適切なエラー・メッセージを表示するべきである。 

推奨 

gg: 

ユーザが指定したアクションによって、またはシステムに格納されている情報、またはシステムやデスクトップ環境の動作が元に戻せなくなったり、破壊的されたりする可能性がある場合、アプリケーションは確認または警告メッセージ・ダイアログ・ボックスを表示する。 

オプション 

gh: 

ユーザがどのアプリケーションやデスクトップ・サービスにアクセスしていても、ユーザがただちに知らなければならない緊急事態が発生した場合は、聴覚的かつ視覚的な通知を使用してユーザの注意を引く。アプリケーションがどのワークスペースにあるかにかかわらず、警報は現在のワークスペースで通知されなければならない。 

ネットワーク・モニタや株式監視プログラムなどのアプリケーションは、あるイベントに対して、ユーザの注意をただちに引き付けなければならない。ユーザへの通知には、視覚的かつ聴覚的な警報を使用するべきである。ユーザはその警報を確認し、終了させることができなければならない。 

推奨 

gi: 

アプリケーションは、ステータス、経過状況または情報 (ヘルプ) メッセージを伝えるためにのみ、フッタ・メッセージを使用する。エラー・メッセージの表示のためにフッタは使用しない。 

フッタは、ウィンドウ内でのオプションの選択方法や、特定のフィールドの入力方法をユーザに知らせるためのプロンプト・メッセージを表示するのに適している。ユーザにエラー・メッセージを表示したり、ユーザに気付いてもらう必要がある情報メッセージには使用するべきではない。これらのメッセージは、適切な形式のメッセージ・ダイアログ・ボックスに表示する。 

推奨 

gj: 

アプリケーションは、自己完結的な説明を含んでいるダイアログ・ボックスを除き、すべてのメッセージ・ダイアログ・ボックスに [ヘルプ] ボタンを用意する。 

アプリケーションは、専門家と初心者のユーザの両方を念頭に置いて設計しなければならない。初心者のユーザは、メッセージの内容、それが表示される状況、およびメッセージに対してユーザが行うべきアクションを理解するための情報にアクセスできなければならない。 

推奨 

gk: 

アプリケーションは、メッセージの表示のために、適切な形式のダイアログ・ボックスを使用する。 

オプション 

gl: 

情報ダイアログ・ボックスは、ステータス、アクションの完了、あるいはユーザがそのメッセージを読んだということを確認する以外に特別な応答をしなくて済むような、他のタイプの情報メッセージを表示するために使用される。 

情報ダイアログ・ボックスは、少なくとも、ユーザがダイアログ・ボックスを消去できるように [了解] ボタンを持っていなければならない。メッセージの表示を引き起こした状況に関して他の情報があったり、メッセージが関連するトピックについて他のリファレンスがある場合は、[ヘルプ] ボタンを用意する。 

オプション 

gm: 

エラー・ダイアログ・ボックスは、ユーザにエラー・メッセージを表示するために使用される。表示されるエラー・ダイアログ・ボックスは、エラーの内容と、その発生理由を示す。エラー・ダイアログ・ボックスには、メッセージが自己完結的である場合を除き、ユーザが詳細な情報を得られるように [ヘルプ] ボタンが含まれている。エラー・ダイアログ・ボックスは、ダイアログ・ボックスを閉じる [了解] ボタンを含んでいる。 

発生したエラーのために、実行中のアクションが中断した場合を除き、エラー・ダイアログ・ボックスには [取消し] ボタンは不要である。[取消し] ボタンがある場合、メッセージはユーザがアクションの続行または中止を選択できることを示さなければならず、ダイアログ・ボックスのボタンは [続行]、[取消し]、および [ヘルプ] となる。一般に、エラー・ダイアログ・ボックスは、ユーザがエラー・メッセージを読んだことを確認するまで、アプリケーションの操作を行なってはならない場合を除き、モード付きであってはならない。 

オプション 

gn: 

ユーザに質問をするためには質問ダイアログ・ボックスが使用される。質問は、肯定応答と否定応答が何なのかがわかるように、明確に書かれていなければならない。表示されるボタンは [はい]、[いいえ]、および [ヘルプ] である。[ヘルプ] は、[はい] と [いいえ] の選択に対してアプリケーションが行う処理に関する情報を提供する。 

[はい] と [いいえ] のボタン・ラベルは、可能な限り、これらのオプションを選択することによって実行されるアクションを明確に示すラベルに置き換えるべきである。たとえば、ユーザがドキュメントに変更を加えており、保存を行わずにアプリケーションの [終了] オプションを選択した場合は、「変更内容は保存されていません。終了する前に保存しますか」と問い合わせる確認ダイアログ・ボックスを表示する。ボタンは [保存]、[破棄]、[取消し]、および [ヘルプ] になる。これらのラベルを使うと、上級ユーザは、質問の内容を読まずに、ラベルだけから判断して、正しいボタンをクリックできる。 

オプション 

go: 

ユーザが要求したアクションの結果として、データやシステムまたはアプリケーションへのアクセスしやすさが失われたり、その他の望ましくないイベントが起こる可能性がある場合は、そのことを通知するために警告ダイアログ・ボックスが使用される。このダイアログ・ボックスは、アクションが実行される前に表示され、要求された操作を取り消す機会をユーザに与える。表示されるボタンは [はい]、[いいえ]、および [ヘルプ]、あるいは [継続]、[取消し]、および [ヘルプ] である。[ヘルプ] は、要求されたアクションを実行したときの結果に関する追加情報を提供する。 

[はい] と [いいえ]、または [継続] と [取消し] のどちらを使用するかは、メッセージの言葉遣いに依存する。[はい] と [いいえ] のラベルは、前述のように、適当な言葉に置き換えるべきである。[継続] は、実行されるアクションに即したラベルに置き換えることもできる。 

オプション 

gp: 

実行中の作業に関する情報が、アプリケーションのウィンドウのフッタに表示されない場合は、この情報を作業中ダイアログ・ボックスに表示する。このダイアログ・ボックスは、ユーザが作業を終了させるための [中止] ボタンを含んでいる。操作は次の適当なブレークポイントで終了し、ユーザが本当に作業を中止したいのかどうかを問い合わせる確認を表示できる。確認メッセージは、アクションを中止したときの影響を記述することもできる。 

オプション 

gq: 

アプリケーションは、エラー・メッセージがメッセージ・ダイアログ・ボックスに表示するのには適さないが、問題の診断に役立つ可能性がある場合には、共通デスクトップ環境のエラー・ログにエラー・メッセージを書き込む。 

また、ユーザまたは管理者にとって、メッセージを後から確認できると便利な場合は、ユーザに表示されたエラー・メッセージをエラー・ログに書き込むこともできる。エラー・ログに書き込まれたメッセージは、エラーに関する詳細な情報を提供し、エラーが発生したコンテキストを明示するべきである。 

オプション 

gr: 

情報メッセージは、左揃えで表示され、その控え目な性質を保つために、細いフォントで表示するべきである。情報メッセージが表示されるマージンは、マウス・フォーカスを受け付けてはならない。 

オプション 

gs: 

経過メッセージは、通常は操作の実行中にのみ表示される。通知や無効になっているその他の情報は、それが現在の情報なのかということで混乱を起こさないように、2、3 秒以内に削除されなければならない。 

実行中の作業のフィードバック

 

n/a 

 

 

推奨 

gt: 

ユーザが選択したコマンドが完了するまでにかかる時間が 2 秒よりも長く、10 秒よりも短いと予想される場合、アプリケーションは、コマンドが実行中であることをフィードバックする標準のビジー・ポインタを表示する。 

ユーザには、アプリケーションが要求を「聞き入れて」おり、その作業を実行しているという保証を与えなければならない。要求の結果をただちに表示できない場合は、何らかのフィードバックを提供する必要がある。ビジー・カーソルは、コマンドの実行から 0.5 秒以内に表示されなければならない。 

推奨 

gu: 

ユーザが選択したコマンドが完了するまでにかかる時間が 10 秒を超えると予想される場合、アプリケーションは、要求の処理を行なっていることを示す作業中ダイアログ・ボックスや、これに似た何らかのフィードバックを表示する。フィードバックは、そのアクションの完了に向けての経過状況を示すものでなければならない。 

あるアクションが完了するまでに長い時間 (10 秒以上) がかかると予想される場合、アプリケーションはビジー・ポインタよりも強いフィードバックを表示しなければならない。ビジー・ポインタの表示時間が長くなりすぎると、ユーザはアプリケーションがハングアップしたと思うかもしれない。このような場合には、アプリケーションが実行を続けており、ユーザの要求を処理していることを示す経過表示を行う。経過表示は、アクションのどれだけの部分が完了したのか、どれだけの部分が残っているのかを表示しなければならない。 

推奨 

gv: 

アプリケーションが実行中の作業のフィードバックをユーザに表示しているときに、デスクトップ環境の他のアプリケーションやサービスに対するアクセスを中断しない。 

マルチタスクは必ずサポートされなければならないので、アプリケーションは何らかのアクションを実行している間も、他のサービスへのアクセスを許さなければならない。可能ならば、ユーザは、アプリケーションが別の要求の処理を行なっている間も、同じアプリケーションの別の機能にアクセスできるべきである。これがサポートされている場合、アプリケーションは、ビジーではあるが、入力の受付けは行なっていることを示す拡張ビジー・ポインタを表示する。 

コントロール、グループ、およびモデル

チェックボタン

 

n/a 

 

 

必須 

7-1: 

アプリケーションは、相互排他的でない設定を選択するために、チェックボタンを使用する。チェックボタンは、チェックマークの有無によって、その状態をグラフィカルに表示する。 

チェックボタンは、相互排他的でない設定を選択するために使用する。ユーザはボタンが設定されているかどうかわかる必要がある。 

必須 

7-2: 

ユーザがチェックボタンの中で BSelect を押すと、チェックボタンが準備完了の状態になる。チェックボタンが未設定の状態だった場合は、設定状態で表示される。チェックボタンが設定状態だった場合は、未設定の状態で表示される。 

BSelect Press は、チェックボタンを準備完了の状態にして、BSelect を離してチェックボタンを起動したときの結果を表示する。 

必須 

7-3: 

ユーザが、BSelect を押したのと同じチェックボタンの中で BSelect を離した場合には、次の処理が行われる。 

  • チェックボタンが未設定の状態だった場合は、設定される。

  • チェックボタンが設定されていた場合は、未設定になる。

いずれの場合も、チェックボタンの準備完了の状態は解除され、チェックボタンがメニューに含まれていた場合は、そのメニューの固定表示が取り消される。 

BSelect Release はチェックボタンを起動する。 

必須 

7-4: 

ユーザがチェックボタンの中で [Enter] または [Return] キーを押すと、そのチェックボタンがデフォルト・アクションを持つウィンドウに含まれていた場合は、デフォルト・アクションが起動される。チェックボタンがメニューに含まれていた場合は、次の処理が行われる。 

  • チェックボタンが設定されていなかった場合は、設定される。

  • チェックボタンが設定されていた場合は、未設定になる。

いずれの場合も、チェックボタンの準備完了の状態は解除され、メニューの固定表示が取り消される。 

[Enter] および [Return] キーは、ウィンドウのデフォルト・アクションを実行するか、メニューの中のチェックボタンを起動する。 

必須 

7-5: 

ユーザがチェックボタンの中で [Select] キーまたは [Space] キーを押すと、チェックボタンが未設定の状態だった場合は、設定される。チェックボタンが設定されていた場合は、未設定になる。いずれの場合も、チェックボタンの準備完了の状態は解除され、チェックボタンがメニューに含まれていた場合は、そのメニューの固定表示が取り消される。 

[Select] キーと [Space] キーは、チェックボタンを起動する。 

コンボ・ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

gw: 

スクロール・ボックスなどのスクロール可能なリストでは、カーソルは折返しはできない。 

必須 

gx: 

コンボ・ボックス内にデータ全体が表示されない場合は、垂直スクロール・バーを使用する。 

推奨 

gy: 

項目内容がリスト・ボックスよりも大きい場合は、水平スクロール・バーを使用する。 

推奨 

gz: 

必要に応じ、項目を順番に表示する。 

推奨 

ha: 

テキスト入力フィールドでリストから初期値を選択して表示する。選択した初期値を表示し、新たに入力する値に変更する。 

推奨 

hb: 

同時に少なくともリストの 6 項目を表示できるように、コンビネーション・ボックスを拡大する。 

推奨 

hc: 

コンボ・ボックスが表示されるウィンドウのサイズを拡大した場合は、コンボ・ボックスに表示される項目数が多くなる。 

推奨 

hd: 

コンボ・ボックスが表示されるウィンドウのサイズを縮小した場合は、コンボ・ボックスに表示される項目数が少なくなる。コンボ・ボックスは、テキスト入力フィールドとリスト・ボックスに、項目が 1 つ表示できる大きさまで縮小できる。ウィンドウがリストの項目を 2 つ表示できない大きさになった場合には、コンボ・ボックスをクリップする。 

コマンド・ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

7-6: 

アプリケーションがコマンド・ボックスを使用する場合、コマンド・ボックスは、テキスト入力のためのコマンド行プロンプトを持つテキスト・コンポーネントと、コマンド履歴領域のためのリスト・コンポーネントから構成される。リストは単一選択モデルまたはブラウズ選択モデルを使用する。 

この仕様により、アプリケーション間でのコマンド・ボックスの外見と操作の一貫性が保証される。 

必須 

7-7: 

コマンド・ボックス・リストの中の要素が選択されると、その内容がテキスト領域に取り込まれる。 

この仕様は、以前に入力したコマンドを選択するための便利な手段として利用できる。 

必須 

7-8: 

テキスト・コンポーネントからは、リストの中でカーソルが置かれている要素を移動し、テキストの内容を変更するためのリスト・ナビゲーション・アクションとして、[↑]、[↓]、[Control] + [Begin]、および [Control] + [End] キーが使用できる。 

これらのアクションは、フォーカスをテキスト・コンポーネントに置いたまま、リストからコマンドを選択するための便利な手段として利用できる。 

必須 

7-9: 

コマンド・ボックスのデフォルト・アクションは、テキスト領域の中のコマンドをアプリケーションに渡して実行させ、コマンドをリストの末尾に追加する。 

コマンドの履歴を保持することにより、頻繁に使用されるコマンドを簡単に入力できる。 

ファイル選択ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

7-10: 

アプリケーションがファイル選択ダイアログ・ボックスを使用している場合は、次のコンポーネントが含まれる。 

  • 現在のディレクトリ・パスを示すディレクトリ・テキスト・コンポーネント。ユーザはディレクトリ・テキスト・コンポーネントを編集して [Return] または [Enter] キーを押すことにより、現在のディレクトリを変更できる。

  • 別のフォーマットでの保存ができるアプリケーションでは、ユーザがファイルの保存時にフォーマットを指定するためのオプション・ボタン。

  • ファイル名の表示と編集のためのファイル名テキスト・コンポーネント。このコンポーネントは、ファイル選択ダイアログ・ボックスが既存のファイルまたはディレクトリの選択に使用される場合はオプションである。

  • コマンド・ボタン、[更新]、[取消し]、および [ヘルプ] ボタンを含むプッシュ・ボタンのグループ。コマンド・ボタンのラベルは一般に [開く] または [保存] であるが、結果として生じるアクションをより適切に記述するラベルがあれば (たとえば [取込み] など)、そのラベルを使用する。コマンド・ボタンを起動することにより、対応するアクションが実行され、ファイル選択ダイアログ・ボックスは終了する。

推奨 

he: 

ファイル選択ボックスが既存のファイルを指定するために使用されている場合 (たとえばドキュメントを開くため)、通常、コマンド・ボタンには [開く] というラベルが付けられ、これがデフォルトのアクションであるべきである。 

推奨 

hf: 

内容リストでディレクトリが選択されているときに、[更新] ボタンが起動された場合、ディレクトリが開かれ、その内容が内容リストに表示され、ディレクトリ・テキストが更新される。 

必須 

hg: 

内容リストの中で適切なファイルが選択されているときに、[開く] ボタンが起動された場合、ファイルはアプリケーションに利用され、ファイル選択ボックスは閉じる。 

推奨 

hh: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスが既存のディレクトリの選択に使用される場合 (たとえば、ファイルのセットを選択されたディレクトリにインストールする場合など) や、新しいディレクトリを指定するのに使用される場合、コマンド・ボタンには [インストール]、[選択]、[作成]、[了解] などの適切なラベルを付けるべきである。内容リストで適切なディレクトリが選択されているときに、このボタンが起動された場合、ディレクトリはアプリケーションに利用されファイル選択ボックスは閉じる。 

必須 

hi: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスが既存のディレクトリの選択に使用される場合は、内容リストでディレクトリが選択されると有効になり、そのディレクトリを開くという機能を持っている [更新] というラベルの付いたボタンがさらに存在していなければならない。[更新] ボタンはデフォルトのアクションである。 

必須 

hj: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスが新規ファイル名を指定するために使用されている場合 (たとえば [別名保存] ダイアログ・ボックス)、通常、コマンド・ボタンには [保存] というラベルが付けられ、これがデフォルトのアクションであるべきである。この仕様により、ファイル選択ボックスの外見が、どのアプリケーションでも同じになることが保証される。 

オプション 

hk: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスが既存のディレクトリの選択に使用される場合、ファイルは内容リストに表示されるが、すべて使用不可能になっている。使用不可能なファイル名の上で BSelect をダブルクリックしても、何の効果もない。 

必須 

hl: 

テキスト・コンポーネントでは、各テキスト・コンポーネント内でのカーソル移動と、テキストの内容の変更のために、通常のテキスト・ナビゲーション機能と編集機能が使用できる。 

これらのアクションは、フォーカスをテキスト・コンポーネントの中に置いたまま、対応するリストからディレクトリまたはファイル名を選択するための便利な手段として利用できる。 

 

 

 

 

7-11: 

この項目は削除された。 

必須 

7-12: 

内容リストの中の項目の上で BSelect をダブルクリックすると、その項目が選択され、デフォルトのアクションが起動される。いずれの場合も、内容リストの中のディレクトリの上で BSelect をダブルクリックすると、そのディレクトリが開かれ、その内容が内容リストに表示される (デフォルトのアクションは [開く] である)。 

  • ファイル選択ダイアログ・ボックスが既存のファイルの選択に使用される場合、内容リストの中の適切なファイルの上で BSelect をダブルクリックすると、そのファイルが選択され、ファイル選択ダイアログ・ボックスは終了する (デフォルトのアクションは [開く] である)。

  • ファイル選択ダイアログ・ボックスが、既存のディレクトリを選択するためや、新しいディレクトリまたはファイルを指定するために使用される場合、ファイル・リストは表示されるべきではない。

必須 

7-13: 

テキスト・コンポーネントの中では、各テキスト・コンポーネントの中でカーソルを移動したり、テキストの内容を変更するための通常のテキスト・ナビゲーション機能と編集機能が使用できる。 

 

 

 

 

7-14: 

この項目は削除された。 

オプション 

7-15: 

アプリケーションは、ファイル名のリストをスクロールさせて希望のファイルを選択するか、ファイル名をファイル選択テキスト・コンポーネントに直接入力することによって、ファイルが選択できるようにしなければならない。リストからファイルを選択すると、そのファイル名がファイル選択テキスト領域に表示される。 

このファイル選択の方法は、どのアプリケーションでも一貫性のあるものでなければならない。 

必須 

7-16: 

アプリケーションは、次のいずれかが起こったときに、選択された項目を使用する。 

  • 内容リストで適切な項目が選択されているとき、ユーザがコマンド・プッシュ・ボタンを起動した。

  • ユーザが内容リストの適切なファイルの上で BSelect をダブルクリックした。

  • ファイル名テキスト・コンポーネントがキーボード・フォーカスを持っており、適切な項目を含んでいるときに、ユーザが [Return] または [Enter] キーを押した。

必須 

7-17: 

ファイル選択ボックスは、初期化されたとき、ユーザがディレクトリ・テキスト・コンポーネントで [Enter] または [Return] キーを押したとき、およびユーザが内容リストの中でディレクトリを開いたときに、内容リストにディレクトリの内容を表示する。内容リストはディレクトリの内容が変化するたびに更新される。 

この仕様は、ファイル選択ボックスにおけるディレクトリおよびファイルの検索操作に一貫性を持たせる役割を持っている。 

推奨 

hm: 

ユーザがファイル名引き数を指定せずにアプリケーションを開いた場合、[開く] ダイアログ・ボックスはデフォルト・ディレクトリとしてユーザのホーム・ディレクトリを使用する。 

この規則の例外は、明らかにより有用なディレクトリがある場合である。たとえば、アイコン・エディタのデフォルト・ディレクトリは HomeDirectory/.dt/icons になる。編集ができるアプリケーションでは、/usr/dt/bin のように、ユーザが読み取り権または書き込み権を持たないようなディレクトリをデフォルト・ディレクトリとしてはならない。

必須 

hn: 

ユーザがファイル名引き数を指定してアプリケーションを開いた場合、[開く] ダイアログ・ボックスはデフォルト・ディレクトリとして、そのファイルが置かれているディレクトリを使用する。 

オプション 

ho: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスに [別名保存] の機能を持たせる場合は、「タイトルなし」というデフォルト名を与え、位置カーソルをファイル名フィールドに置いて、ファイル名テキストを強調表示し、「削除保留入力」モードにする。現在のディレクトリに、その名前のファイルがすでに存在する場合は、「タイトルなし 2」のような名前を作成する。 

オプション 

hp: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスに [別名保存] の機能を持たせる場合は、アプリケーションが拡張子によるファイル・タイプの区別をサポートしているならばファイル名拡張子を追加し、この拡張子をファイル名フィールドに表示する。拡張子を強調表示して「削除保留入力」モードにすることはせず、ユーザが拡張子を変更するか、明示的に削除できるようにする。 

オプション 

hq: 

ファイル選択ダイアログ・ボックスは、その作業にとって意味のあるディレクトリで起動されなければならない。たとえば、新規ファイルをエディタから保存する場合、ファイル選択ダイアログ・ボックスはユーザのホーム・ディレクトリで起動されるべきである。ユーザがファイル選択ボックスの中で別のディレクトリにナビゲートした場合、アプリケーションは次に起動されたときに、そのディレクトリを記憶しておくべきである。 

オプション 

hr: 

ユーザがファイル選択ボックスを通して既存のファイルを上書きするときは、必ず警告ダイアログ・ボックスのプロンプトを表示する。 

オプション 

hs: 

キーボード・フォーカスは、ユーザがファイル選択ダイアログ・ボックスを呼び出すたびに、ファイル名フィールドに置かれるべきである。 

オプション 

ht: 

ディレクトリおよびファイル名のリストは、アルファベット順に、大文字と小文字を区別せずに表示する。ディレクトリ・リストの最初の項目は親ディレクトリで、「..」 というラベルになっていなければならない。 

オプション 

hu: 

ラベルは明確なものでなければならない。英語の場合、ファイル選択ダイアログ・ボックスのフィールドとリストについては、次のラベルを使用する。 

表 10-4 ファイル選択ダイアログ・ボックスのラベル

コンポーネント 

ラベル 

ディレクトリ・テキスト・フィールド 

パス名またはフォルダ名を入力してください: 

フィルタ・テキスト・フィールド 

フィルタ: 

ディレクトリ・リスト 

フォルダ: 

内容リスト 

ファイル: 

ファイル・テキスト・フィールド 

ファイル名を入力してください:* 

 

n/a 

 

 

オプション 

hv: 

オプションとして、アプリケーション開発者は、[開く] ダイアログ・ボックスの場合は [開くファイル名を入力してください] のように、このラベルをよりわかりやすくて具体的なものに変更することもできる。 

これらのラベルはデフォルトのラベルでなければならない。これらがデフォルトで設定されていない場合は、アプリケーションの app-defaults ファイルのリソースを使って設定する必要がある。 

リスト

 

n/a 

 

 

必須 

7-18: 

リスト・コンポーネントの中で、アプリケーションは [↑] キーを使用して、位置カーソルをリスト中の前の項目に移動し、[↓] キーを使用して、位置カーソルをリスト中の次の項目に移動する。スクロール可能なリストでは、[<-] キーはリストを 1 文字左にスクロールし、[->] キーはリストを 1 文字右にスクロールする。 

矢印キーは、位置カーソルをリスト・コンポーネントの中で移動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-19: 

リスト・コンポーネントの中で、アプリケーションは [Control] + [Begin] キーを使用して、位置カーソルをリスト中の先頭の項目に移動し、[Control] + [End] キーを使用して、位置カーソルをリスト中の最後の項目に移動する。スクロール可能なリストでは、[Begin] キーは、横方向のスクロール領域を移動してリストの左端が表示されるようにし、[End] キーは横方向のスクロール領域を移動してリストの右端が表示されるようにする。 

これらのキーは、リストの中で位置カーソルを素早く移動するための便利な機能として利用できる。 

必須 

7-20: 

スクロール可能なリストの中で、[Page Up] キーは位置カーソルをリスト中の 1 ページ上の項目に移動し、[Page Down] キーは位置カーソルをリスト中の 1 ページ下の項目に移動する。スクロール可能なリストの中で、[Page Left] キー (または [Control] + [Page Up] キー) は、リストを 1 ページ左にスクロールし、[Page Right] キー (または [Control] + [Page Down] キー) は、リストを 1 ページ右にスクロールする。 

これらのキーは、リスト内でページ移動を行うための便利な機能として利用できる。 

必須 

7-21: 

リスト・コンポーネントの中で、アプリケーションは [BSelect Click 2] を使用して、ダブルクリックされた項目を選択した後に、ウィンドウのデフォルト・アクションを起動する。 

BSelect を使用したダブルクリックは、リストのデフォルト・アクションを起動するための一貫性のある手段として利用できる。 

オプションボタン

 

n/a 

 

 

必須 

7-22: 

アプリケーションがオプションボタンを使用する場合、ボタンのラベルは、オプションボタンから最後に行われた選択になる。 

オプションボタンは、ユーザがいくつかの選択肢から選択を行うためのオプション・メニューを固定表示する。オプションボタンのラベルは、関連するオプション・メニューからの最新の選択を表示する必要がある。 

必須 

7-23: 

ユーザがオプションボタン内で BSelect または BMenu を押すと、関連するオプション・メニューが固定表示される。 

BSelect Press は、オプションボタンを起動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-24: 

ユーザが、押したオプションボタン内で BSelect または BMenu を離すと、押した時点でオプション・メニューが固定表示されていない場合は、そのボタンに関連するオプション・メニューが表示される。ユーザがオプションボタンの外側で BSelect または BMenu を離すと、オプション・メニューの固定表示は消去される。 

BSelect Release または BMenu Release は、ボタンを離したのがオプションボタンの中だったのかどうか、またボタンを押したときにオプション・メニューが固定表示されていたかどうかに応じて、オプション・メニューの固定表示または消去を行う。 

必須 

7-25: 

ユーザがオプションボタンの中で [Select] キーまたは [Space] キーを押すと、関連するオプション・メニューが固定表示される。 

[Select] キーまたは [Space] キーは、キーボードからオプション・メニューを固定表示する機能を持つ。 

区画ウィンドウ

 

n/a 

 

 

必須 

7-26: 

アプリケーションが区画ウィンドウを使用する場合、ウィンドウは、サッシとセパレータで区切られた、区画と呼ばれる任意の数のコンポーネントのグループから構成される。区画、サッシ、およびセパレータは、縦または横方向に一直線にグループ化される。サッシは、セパレータの位置を調節するために使用される、2 つの区画の間のセパレータのハンドルである。 

この仕様により、区画ウィンドウの外見に、アプリケーション間での一貫性が保たれる。 

パネル

 

n/a 

 

 

必須 

7-27: 

[↓]、[<-]、[->]、[↑] の矢印キーは、パネルの中のコンポーネント間でのナビゲーションを行う。 

パネル・グループは、基本コントロールのコレクションを、横方向、縦方向、または 2 次元の配置で並べたものである。矢印キーはコントロール間でのナビゲーションに使用される。 

プッシュ・ボタン

 

n/a 

 

 

必須 

7-28: 

ユーザがプッシュ・ボタンの中で BSelect を押すと、そのプッシュ・ボタンは準備完了の状態になる。ユーザが、BSelect を押したのと同じプッシュ・ボタンの中で BSelect を離すと、プッシュ・ボタンの準備完了の状態が解除され、起動される。ユーザがプッシュ・ボタンの外で BSelect を離すと、プッシュ・ボタンの準備完了の状態は解除されるが、起動されない。 

BSelect は、プッシュ・ボタンを起動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-29: 

ユーザが、デフォルトのアクションを持つウィンドウの中にあるプッシュ・ボタンで [Enter] または [Return] キーを押すと、プッシュ・ボタンが起動される。ユーザがメニューの中のプッシュ・ボタンで [Enter] または [Return] キーを押すと、プッシュ・ボタンが起動され、メニューの固定表示が取り消される。 

[Enter] および [Return] キーは、ダイアログ・ボックスまたはメニュー中のプッシュ・ボタンを起動する。 

必須 

7-30: 

ユーザがプッシュ・ボタンの中で [Select] キーまたは [Space] キーを押すと、プッシュ・ボタンが起動する。プッシュ・ボタンがメニューの中にある場合は、メニューの固定表示が取り消される。 

[Enter] および [Return] キーはプッシュ・ボタンを起動する。 

ラジオ・ボタン

 

n/a 

 

 

必須 

7-31: 

アプリケーションがラジオ・ボタンを使用する場合、各ボタンは自分の状態をグラフィックで示す。 

ラジオ・ボタンは、相互排他的な選択のパネルを表す。ユーザは、パネル中のどのボタンが設定されているかがわからなければならない。 

必須 

7-32: 

ユーザがラジオ・ボタンの中で BSelect を押すと、ラジオ・ボタンは準備完了の状態になる。ラジオ・ボタンが未設定の状態だった場合は、設定状態で表示される。 

BSelect Press は、ラジオ・ボタンを準備完了の状態にして、BSelect を離して起動したときの結果を表示する。 

必須 

7-33: 

ユーザが、BSelect を押したのと同じラジオ・ボタンの中で BSelect を離した場合、ラジオ・ボタンが未設定の状態であれば、ラジオ・ボタンが設定され、同じパネルの中で以前に設定されていた他のラジオ・ボタンはすべて未設定の状態になる。ラジオ・ボタンの準備完了の状態は解除され、ラジオ・ボタンがメニューの中にあった場合は、メニューの固定表示が解除される。 

BSelect Release はラジオ・ボタンを起動する。 

必須 

7-34: 

ユーザがラジオ・ボタンの中で [Enter] または [Return] キーを押したとき、ラジオ・ボタンがデフォルト・アクションを持つウィンドウの中にあった場合は、デフォルト・アクションが起動される。ラジオ・ボタンがメニューの中にあった場合は、次の処理が行われる。 

  • ラジオ・ボタンが未設定の状態だった場合は、ラジオ・ボタンが設定され、同じパネルの中で以前に設定されていた他のラジオ・ボタンはすべて未設定の状態になる。

  • ラジオ・ボタンの準備完了の状態は解除され、メニューの固定表示が解除される。

必須 

7-35: 

ユーザがラジオ・ボタンの中で [Select] キーまたは [Space] キーを押したとき、ラジオ・ボタンが未設定の状態だった場合は、ラジオ・ボタンが設定され、同じパネルの中で以前に設定されていた他のラジオ・ボタンはすべて未設定の状態になる。ラジオ・ボタンの準備完了の状態は解除され、ラジオ・ボタンがメニューの中にあった場合は、メニューの固定表示が解除される。 

[Select] キーと [Space] キーは、ラジオ・ボタンを起動する機能を持つ。 

サッシ

 

n/a 

 

 

必須 

7-36: 

アプリケーションは隣接する区画のサイズを調整するために、区画ウィンドウの中で、セパレータの位置を調整するためにサッシを使用する。サッシが移動されると、サッシの移動の向きにある区画は小さくなり、反対の向きの区画は同じ量だけ大きくなる。 

この仕様により、区画ウィンドウの操作にアプリケーション間で一貫性が保たれる。 

必須 

7-37: 

サッシの中で、BSelect Motion または BTransfer Motion は、サッシがポインタの移動に追従するようにする。縦方向に分割された区画ウィンドウでは、サッシはポインタの縦方向の位置に追従する。横方向に分割された区画ウィンドウでは、サッシはポインタの横方向の位置に追従する。 

BSelect、つまりマウス・ボタン 1 と、BTransfer、つまりマウス・ボタン 2 は、マウスを使って、区画ウィンドウの中でサッシを移動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-38: 

[↑] および [↓] キー (縦方向に移動できるサッシの場合) と、[<-] および [->] キー (横方向に移動できるサッシの場合) は、サッシを指定された向きに 1 増加分だけ移動する。 

矢印キーは、区画ウィンドウの中でサッシを移動するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-39: 

[Control] + [↑] および [Control] + [↓] キー (縦方向に移動できるサッシの場合) と、[Control] + [<-] および [Control] + [->] キー (横方向に移動できるサッシの場合) は、サッシを指定された向きに大きな単位で 1 増加分だけ移動する。 

これらのキーは、区画ウィンドウの中でサッシを素早く移動するための一貫性のある手段として利用できる。 

スケール

 

n/a 

 

 

必須 

7-40: 

スケールが矢印ボタンを持つ場合、アプリケーションは矢印ボタンの中での BSelect Press を使用して、スライダを、スライドのボタンが押された側の向きに 1 増加分だけ移動し、ボタンが離されるまで自動リピートを行う。 

BSelect Press は、マウスを使ってスケール・コンポーネントを調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-41: 

スケールが刻み目を持っている場合、スケールの溝の中で、BSelect Press は、スライダを、溝が押された側の向きに 1 刻み分だけ移動し、ボタンが離されるまで自動リピートを行う。スケールが刻み目を持っていない場合、溝の中での BSelect Press は、スライダを、溝が押された側の向きに大きな単位で 1 増加分だけ移動し、ボタンが離されるまで自動リピートを行う。 

BSelect Press は、マウスを使ってスケール・コンポーネントを調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-42: 

スケール・スライダの中で、BSelect Motion は、スライダがポインタの位置に追従するようにする。縦方向のスケールでは、スライダはポインタの縦方向の位置に追従する。横方向のスケールでは、スライダはポインタの横方向の位置に追従する。 

BSelect Motion は、マウスを使ってスケール・コンポーネントを高精度で調整するための便利な手段として利用できる。 

必須 

7-43: 

スケール・スライダまたは溝の中で、BTransfer Motion は、スライダをボタンが押された位置に配置し、スライダがポインタの位置に追従するようにする。縦方向のスケールでは、スライダはポインタの縦方向の位置に追従する。横方向のスケールでは、スライダはポインタの横方向の位置に追従する。 

BTransfer Motion は、マウスを使ってスケール・コンポーネントを高精度で調整するための、もう 1 つの便利な手段として利用できる。 

必須 

7-44: 

マウス・ベースのスライディング・アクションが実行されている場合、[取消し] キーはスライド・アクションを取り消し、スライダをスライド操作が始まる前の位置に戻す。 

[取消し] キーは、ユーザがマウス・ベースのスライド・アクションを取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-45: 

縦方向のスケールで、[↑] および [↓] キーは、スライダを指定された向きに 1 増加分だけ移動する。横方向のスケールで、[<-] および [->] キーは、スライダを指定された向きに 1 増加分だけ移動する。 

矢印キーは、キーボードを使って、スケール・コンポーネントの中のスライダを調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-46: 

縦方向のスケールで、[Control] + [↑] キーまたは [Control] + [↓] キーは、スライダを指定された向きに大きな 1 増加分だけ移動する。横方向のスケールで、[Control] + [<-] キーまたは [Control] + [->] キーは、スライダを指定された向きに大きな単位で 1 増加分だけ移動する。 

これらのキーは、キーボードを使って、スケール・コンポーネントの中のスライダを素早く調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-47: 

アプリケーションは、[Begin] キーまたは [Control] + [Begin] キーを使用して、スライダをその最小値に移動する。[End] キーまたは [Control] + [End] キーは、スライダをその最大値に移動する。 

これらのキーは、キーボードを使って、スケールを最小値または最大値に設定するための便利な手段として利用できる。 

スクロールバー

 

n/a 

 

 

必須 

7-48: 

スクロール・バーの中で、アプリケーションは矢印ボタンの中での BSelect Press を使用して、スライダを、ボタンが押された側の向きに 1 増加分だけ移動し、ボタンが離されるまで自動リピートを行う。 

BSelect Press は、マウスを使ってスクロール・バーを調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-49: 

スクロール・バーの溝の中で、BSelect Press は、スライダを、溝が押された側の向きに 1 ページだけ移動し、ボタンが離されるまで自動リピートを行う。 

BSelect Press は、マウスを使ってスクロール・バーを調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-50: 

スクロールバー・スライダの中で、BSelect Motion は、スライダがポインタの位置に追従するようにする。縦方向のスクロール・バーでは、スライダはポインタの縦方向の位置に追従する。横方向のスクロール・バーでは、スライダはポインタの横方向の位置に追従する。 

BSelect Motion は、マウスを使ってスクロール・バーを高精度に調整するための便利な手段として利用できる。 

必須 

7-51: 

スクロールバー・スライダまたは溝の中で、BTransfer Motion は、スライダをボタンが押された位置に配置し、スライダがポインタの位置に追従するようにする。縦方向のスクロール・バーでは、スライダはポインタの縦方向の位置に追従する。横方向のスクロール・バーでは、スライダはポインタの横方向の位置に追従する。 

BSelect Motion は、マウスを使ってスクロール・バーを高精度に調整するための、もう 1 つの便利な手段として利用できる。 

必須 

7-52: 

マウス・ベースのスクロール・アクションが実行されている場合、[取消し] キーはスクロール・アクションを取り消し、スライダをスクロール操作が始まる前の位置に戻す。 

[取消し] キーは、ユーザがマウス・ベースのスクロール・アクションを取り消すための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-53: 

縦方向のスクロール・バーで、[↑] および [↓] キーは、スライダを指定された向きに 1 増加分だけ移動する。横方向のスクロール・バーで、[<-] および [->] キーは、スライダを指定された向きに 1 増加分だけ移動する。 

矢印キーは、キーボードを使って、スクロール・バーを調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-54: 

縦方向のスクロール・バーで、[Control] + [↑] キーおよび [Control] + [↓] キーは、スライダを指定された向きに大きな単位で 1 増加分だけ移動する。横方向のスクロール・バーで、[Control] + [<-] キーおよび [Control] + [->] キーは、スライダを指定された向きに大きな単位で 1 増加分だけ移動する。 

これらのキーは、キーボードを使って、スクロール・バーを素早く調整するための一貫性のある手段として利用できる。 

必須 

7-55: 

アプリケーションは、縦方向のスクロール・バーの中で、[Page Up] キーおよび [Page Down] キーを使用して、スライダを指定された向きに 1 ページだけ移動する。横方向のスクロール・バーの中で、[Page Left] キー (または [Control] + [Page Up]) と [Page Right] キー (または [Control] + [Page Down] キー) は、スライダを指定された向きに 1 ページだけ移動する。 

これらのキーは、キーボードを使って、スクロール・バーの中のスライダを移動するための便利な手段として利用できる。 

必須 

7-56: 

アプリケーションは、[Begin] または [Control] + [Begin] キーを使用して、スライダをその最小値に移動する。[End] キーまたは [Control] + [End] キーは、スライダをその最大値に移動する。 

これらのキーは、キーボードを使って、スクロール・バーを最小値または最大値に設定するための便利な手段として利用できる。 

選択ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

7-57: 

アプリケーションが選択ボックスを使用する場合、選択ボックスは、少なくとも、選択された項目のテキスト・コンポーネントと、このテキスト・コンポーネントの上に他の選択肢を表示するリスト・コンポーネントから構成される。リストは単一選択またはブラウズ・選択モデルを使用する。リストから要素を選択すると、選択された要素がテキスト・コンポーネントに取り込まれる。 

この仕様は、選択ボックスの外見と動作の、アプリケーション間での一貫性を保証する。 

必須 

7-58: 

テキスト・コンポーネントからは、リストの中のカーソルが置かれている要素を移動し、テキストの内容を変更するためのリスト・ナビゲーション・アクション [↑]、[↓]、[Control] + [Begin]、および [Control] + [End] キーが使用できる。 

これらのアクションは、フォーカスをテキスト・コンポーネントに置いたまま、リストから要素を選択するための便利な手段として利用できる。 

スピン・ボックス

 

n/a 

 

 

必須 

hw: 

循環する項目をスクロール表示する。たとえば、最大値を選択して上向き矢印を押した場合は、最小値が表示される。逆に最小値を選択した場合は、最大値が表示され、すべての項目をスクロール表示できる。 

必須 

hx: 

表 10-5 にスピン・ボックスでの項目の移動例を示す。

表 10-5 スピン・ボックスでのナビゲーション

移動 

キー 

例 

リストの先頭方向へ 

左向き矢印キーまたは下向き矢印キー 

時間: 火曜日が表示されている場合は、左向き矢印キーまたは下向き矢印キーを押すと月曜日に移動する。 

絶対値: 15 が表示されている場合は、左向き矢印キーまたは下向き矢印キーを押すと 14 に移動する。 

リストの末尾へ 

右矢印キーまたは上向き矢印キー 

時間: 火曜日が表示されている場合は、右矢印キーまたは上向き矢印キーを押すと水曜日に移動する。 

絶対値: 15 が表示されている場合は、左向き矢印キーまたは下向き矢印キーを押すと 16 に移動する。 

 

n/a 

 

 

必須 

hy: 

矢印キーまたはキーボードから入力して値を設定する。入力後、ただちにその値が反映される。すでにリストにある値を入力した場合には、リストのその値までスクロールして表示される。 

必須 

hz: 

リストにない値を入力する場合には、次のようになる。新たに値が入力された場合には、その値が入るべき位置までリストがスクロールされる。入力した値をスクロールできない場合には、リストの次の適切な値までスクロールされ、キーボードから入力した値は反映されない。 

必須 

ia: 

無効な値が入力された場合には、警告音が鳴り、エラーメッセージが表示される。 

テキスト

 

n/a 

 

 

必須 

7-59: 

複数行のテキスト・コンポーネントで、[↑] キーは位置カーソルを 1 行上に移動し、[↓] キーは位置カーソルを 1 行下に移動する。単一行のテキスト・コンポーネントでは、テキスト・コンポーネントが基本コントロールのように動作するように設計されているならば、[↑] キーは上の方のコンポーネントにナビゲーションを行い、[↓] キーは下の方のコンポーネントにナビゲーションを行う。 

[↑] キーと [↓] キーは、テキスト・コンポーネントの中での一貫性のあるナビゲーション手段として利用できる。 

必須 

7-60 

[<-] キーは位置カーソルを 1 文字左に移動し、[->] キーは位置カーソルを 1 文字右に移動する。 

[<-] キーと [->] キーは、テキスト・コンポーネントの中での一貫性のあるナビゲーション手段として利用できる。 

必須 

7-61: 

一般に複数の単語を保持するために使われるテキスト・コンポーネントで、[Control] + [->] キーは位置カーソルを 1 単語だけ右に移動し、[Control] + [<-] キーは位置カーソルを 1 単語だけ左に移動する。 

[Control] + [->] キーと [Control] + [<-] キーは、テキスト・コンポーネントの中で、単語単位でナビゲーションを行うための一貫性のある手段として利用できる。1 単語だけ右に移動するとは、位置カーソルが、次のスペース、タブ、改行文字の後のスペースやタブ、または改行文字でない最初の文字の前に置かれるという意味である。1 単語だけ左に移動するとは、位置カーソルが、直前のスペース、タブ、改行文字でない文字の前の最初のスペースやタブ、または改行文字の後に置かれるという意味である。 

必須 

7-62: 

一般に複数の単語を保持するために使われるテキスト・コンポーネントで、[Begin] キーは位置カーソルを行の先頭に移動し、[End] キーは位置カーソルを行の末尾に移動する。 

ユーザは、これらのキーを使用して、テキスト・コンポーネントの中のテキストの行の先頭または末尾に素早く移動できる。 

必須 

7-63: 

複数行のテキスト・コンポーネントで、[Control] + [Begin] キーは位置カーソルをファイルの先頭に移動し、[Control] + [End] キーは位置カーソルをファイルの末尾に移動する。 

ユーザは、これらのキーを使用して、ファイルの先頭または末尾に素早く移動できる。 

必須 

7-64: 

アプリケーションは、[Space] キーまたは [Shift] + [Space] キーを使用して、テキスト・コンポーネントにスペースを挿入する。これらを [Control] キーで修飾すると、通常の選択機能が起動される。 

この仕様により、テキスト・コンポーネントの中で、キーボードから選択できる。 

必須 

7-65: 

複数行テキスト・コンポーネントの中で [Return] キーを押すと、改行が挿入される。[Enter] キーまたは [Control] + [Return] キーはデフォルト・アクションを起動する。 

この仕様により、テキスト・コンポーネントの中で、キーボードから起動を行うことができる。 

必須 

7-66: 

複数行テキスト・コンポーネントの中で、[Tab] はタブ指定に使用される。単一行のテキスト・コンポーネントの中で、[Tab] はタブ指定か、次のフィールドへの移動に使用される。 

[Tab] は複数行テキストでのタブ指定に使用される。 

必須 

7-67: 

テキスト・コンポーネントが置換モードをサポートする場合は、[挿入] は挿入モードと上書きモードを切り替える。 

デフォルトで、コンポーネントは、位置カーソルが 2 つの文字の間に置かれる挿入モードで開始される。挿入モードで文字を入力すると、位置カーソルの位置に文字が挿入される。 

上書きモードでは、位置カーソルは文字の上に置かれている。文字を入力すると、現在の文字が新しく入力された文字に置き換えられ、位置カーソルは次の文字に移動して、その文字が選択される。 

これらの規則は、上書きモードでのテキスト・コンポーネントの動作の一貫性を保証する。 

必須 

7-68: 

アプリケーションは、BSelect Click 2 を使用して、テキストを 1 単語単位で選択する。 

マウス・ボタン 1 のダブルクリックは、テキスト・コンポーネントの中で単語を選択するための便利な機能として利用できる。 

ゲージ

 

n/a 

 

 

必須 

ib: 

ゲージは、ユーザとの相互作用がない表示専用のデバイスであるという点を除けば、スケールと似ている。ゲージの外観はスケールと似ているが、ゲージにはスケール・スライダはない。 

オプション 

ic: 

ゲージは表示専用のデバイスであるが、ユーザが [ヘルプ] または [設定] コントロールにアクセスできるように、キーボード・フォーカスを取得するようになっていなければならない。 

アクセスしやすさ

 

n/a 

 

 

推奨 

id: 

すべてのアプリケーション機能がキーボードからアクセスできなければならない。 

推奨 

ie: 

カラーをハード・コードしてはならない。 

推奨 

if: 

線、境界、シャドウといったグラフィック属性をハード・コードしてはならない。 

推奨 

ig: 

フォント・サイズとスタイルをハード・コードしてはならない。 

推奨 

ih: 

すべてのアプリケーション・コードは、ウィジェットに対して、説明的な名前を付けなければならない。テキストではなくグラフィックを使用しているウィジェット (たとえば、パレットの項目やアイコン) に、説明的な名前を付けることにより、視覚障害を持つユーザも画面読み上げソフトウェアを使って情報を得ることができる。 

推奨 

ii: 

対話は、ユーザが音による通知を聴くという前提に立って行われてはならない。 

推奨 

ij: 

ユーザは、警告音による情報と視覚的情報のどちらで受け取るのかを選択できるようにするべきである。 

推奨 

ik: 

アプリケーションは、聴覚的な情報を過度に使用したり、聴覚的な情報だけを使用するようであってはならない。 

推奨 

il: 

ユーザは、警告音の周波数と音量を構成できなければならない。 

推奨 

im: 

言語障害や認知障害を持つユーザのために、ティアオフ・メニューや、重要なアプリケーション機能のためのユーザによる構成が可能なメニューを用意する。 

推奨 

in: 

アプリケーションのキーマッピングが、表 10-6 に示す X Window System のサーバのアクセス機能のために予約されている、既存のシステム・レベルのキーマッピングと重複しないようにする。

表 10-6 サーバ・レベル・アクセス機能のキーボード・マッピング

キーボード・マッピング 

予約されている機能 

[Shift] キーを 5 回続けて押す 

StickyKeys のオン/オフ 

[Shift] キーを 8 秒押し続ける 

SlowKeys と RepeatKeys のオン/オフ 

[Control] キーを 6 回続けて押す 

画面読み取り装置の数値キーパッド機能のオン/オフ 

[Alt] キーを 6 回続けて押す 

将来のアクセス機能のために予約