Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド

DiskSuite ツールの使用法

この節では、DiskSuite ツールの高度な使用法 (および制約) について説明します。

制約

メタデバイスエディタの使用法

メタデバイスエディタのキャンバスにおいて、画面の表示領域の管理に役立つ 3 つのヒントを紹介します。

スライス表示、ディスク表示、フィルタの使用法

「スライス表示」ウィンドウと「ディスク表示」ウィンドウの内部でフィルタを設定すると、当面の作業に対して適当なスライスをすばやく探索するのに役立ちます。

スライスサイズの選別方法 (DiskSuite ツール)

多数のディスク (とスライス) を備えたシステムの場合、特定のサイズで使用できるスライスを探すことは面倒な仕事です。「スライスフィルタ」ウィンドウを使用すれば、この作業に要する時間を節約できます。

この作業では、200M バイトを超える使用可能なスライスに対して「スライスブラウザ」ウィンドウにフィルタを作成し、これらのスライスを「ディスク表示」ウィンドウにドラッグ&ドロップして、その位置を調べる方法について説明します。

  1. 「スライス」をクリックして「スライスブラウザ」ウィンドウを表示する。

    「スライスブラウザ」ウィンドウが表示されます。

  2. 「スライスブラウザ」ウィンドウの「フィルタ」メニューから、「フィルタの設定」を選択する。

    「スライスフィルタ」ウィンドウが表示されます。

  3. 使用可能なスライスを検索するには、「使用可能な種類」ラジオボタンがチェックされており、プルダウンメニューで「任意」が選択されていることを確認する。

  4. 200M バイトを超えるスライスを選別するには、「サイズ」ラジオボタンをチェックし、最初のプルダウンで「指定数値より大きい」を選択し、テキストボックスに 200 を入力し、2 番目のプルダウンメニューで「M バイト」を選択する。

  5. 「適用」をクリックし、「スライスブラウザ」ウィンドウで結果を見る。

    必要ならば、「スライスフィルタ」ウィンドウの値を変更し、「適用」をクリックしてフィルタ方式を変更します。

  6. 希望に合わせてフィルタ方式を調節してから、「了解」をクリックして「スライスフィルタ」ウィンドウを閉じる。

  7. 「ディスク表示」をクリックして、「ディスク表示」ウィンドウを表示する。

    「ディスク表示」ウィンドウが表示されます。

  8. 「スライスブラウザ」ウィンドウで「すべてを選択」をクリックする。

    選択したスライスを「ディスク表示」ウィンドウのドロップ領域の色の部分にドラッグする。

  9. 「ディスク表示」ウィンドウで結果を見る。

    DiskSuite ツールは、「ディスク表示」ウィンドウにドラッグされたすべてのスライスに対して、選択したドロップ領域の色を使用します。これで、「一般的なガイドライン」で概説した内容に従って、(たとえばサブミラーを作成するために) スライスを選択できます。

交換用スライスの選別方法 (DiskSuite ツール)

この作業では、DiskSuite ツールを使用することによって、サブミラー内のエラーの発生したスライスに対して、適切なサイズの交換用スライスを見つける方法を示します。


注 -

この手法はミラーだけに限定されません。この作業を使用すれば、どのタイプのメタデバイスに対しても、交換スライスを見つけることができます。


  1. 「ディスク表示」をクリックして「ディスク表示」ウィンドウを表示する。

    「ディスク表示」ウィンドウが表示されます。

  2. エラーの発生したミラーオブジェクトを、オブジェクトリストからキャンバスにドラッグする。

  3. ミラーの内部で 1 つのサブミラー (連結方式オブジェクト) を選択し、「ディスク表示」ウィンドウにドラッグする。さらに、2 番目のサブミラーについても同じ操作を行う (3 面ミラーの場合は、3 番目のサブミラーについても同様)。

    「ディスク表示」ウィンドウでは、ミラーオブジェクト内のサブミラーに対応する別のカラーでスライスが着色されます。このため、たとえばコントローラが異なっても、スライスの位置を探すために役立ちます。

  4. 「スライス」をクリックして「スライスブラウザ」ウィンドウを表示する。

    「スライスブラウザ」ウィンドウが表示されます。

  5. 「スライスブラウザ」ウィンドウで「フィルタの設定」をクリックする。

    「スライスフィルタ」ウィンドウが表示されます。

  6. 使用可能なスライスを検索するには、「使用可能な種類」ラジオボタンがチェックされており、プルダウンで「メタバイスコンポーネント」が選択されていることを確認する。

  7. エラーの発生したスライスを交換するためのスライスを選別する。

    これを行う 1 つの方法としては、エラーの発生したスライスよりも少しだけ小さいサイズを基準にして、それより大きなスライスを見つけるフィルタを設定します。この方法では、エラーの発生したスライスと同じサイズのスライスを検索するフィルタを設定する場合に比べて、広範囲なスライスが表示されます。

  8. サイズを設定する。「サイズ」ラジオボタンをチェックし、最初のプルダウンで「指定数値より大きい」を選択する。テキストボックスにスライスのサイズ (M バイト単位で、エラーの発生したスライスより少しだけ小さなサイズ) を入力する。2 番目のプルダウンで「M バイト」を選択する。

  9. 「適用」をクリックし、「スライスブラウザ」ウィンドウで結果を見る。

    必要ならば、「スライスフィルタ」ウィンドウの値を変更し、「適用」をクリックしてフィルタ方式を変更します。

  10. 「スライスブラウザ」ウィンドウで、「すべてを選択」をクリックする。選択したスライスを「ディスク表示」ウィンドウのドロップ領域の色の部分にドラッグする。

  11. 「ディスク表示」ウィンドウで結果を見る。

    DiskSuite ツールは、「ディスク表示」ウィンドウにドラッグされたすべてのスライスに対して、この色を使用します。

  12. 交換用のスライスを選択する。

    これで、「一般的なガイドライン」で概説したガイドラインに従って、DiskSuite オブジェクトに対するスライスを選択できます。十分な大きさのある交換スライスを選び、(別のコントローラ上で、あるいは少なくとも別のディスク上で) ミラーのガイドラインに従います。

  13. 交換用のスライスを、「ディスク表示」ウィンドウからエラーの発生したスライスをもつ連結方式オブジェクトの矩形までドラッグする。

  14. ミラーを確定する。

    ミラーオブジェクトの先頭の内側をクリックしてから、「確定」をクリックすると、ミラーの再同期が始まります。

DiskSuite ツールの色とフォントの変更

デフォルトでは、DiskSuite ツールは、OpenWindowsTM のデスクトップアプリケーションと互換性のある色とフォントを使用します。この節では、これらの色とフォントの変更方法について説明します。

DiskSuite ツールと色

DiskSuite ツールでは多数の色を使用します。

X ウィンドウシステムの RGB (赤、緑、青) 色指定機能を使用すれば、ほとんど無限に多彩な色を指定できます。もちろん、これらの色の多くは似ており、シェード (影の部分) や輝度がほんの少しずつ異なるだけです。

色の選択と指定に役立つよう、X ウィンドウシステムでは、RGB 値の代わりに名前で指定できる、標準のデフォルトカラーセットを提供します。このカラー名のデータベースを調べるには、標準の X ユーティリティ showrgb を使用します。このユーティリティは、RGB 値と対応する記述エイリアスを表示します。たとえば、次のようになります。


# showrgb
		199  21 133	medium violet red
		176 196 222	light steel blue
		102 139 139	paleturquoise4
		159 121 238	mediumpurple2
		141 182 205	lightskyblue3
		  0 238 118	springgreen2
		255 160 122	light salmon
		154 205  50	yellowgreen
		178  58 238	darkorchid2
		 69 139 116	aquamarine4
...
 		107 107 107	gray42
 		 71  71  71	gray28
 		 61  61  61	gray24
 		255 255 255	white
 		  0 205 205	cyan3
 		  0   0   0	black

/usr/openwin/lib/X11/rgb.txt ファイルを見ても、デフォルトのカラー名データベースを調べることができます。

残念ながら、色をブラウズするための標準アプリケーションは存在しません。パブリックドメインのカラーブラウザを入手できない場合、試行錯誤しながら希望の色を探してください。

DiskSuite ツールのデフォルトカラー

DiskSuite ツールのデフォルトカラーを表 8-1に示します。

表 8-1 DiskSuite ツールのデフォルトカラー

カラータイプ 

色 

標準のフォアグラウンド 

black (黒) 

標準のバックグラウンド 

gray (グレー) 

キャンバスのバックグラウンド 

gray66 (グレー 66) 

マッピングカラー :

 

mappingColor1 

blue (青) 

mappingColor2 

green (緑) 

mappingColor3 

magenta (マゼンタ) 

mappingColor4 

cyan (シアン) 

mappingColor5 

purple (紫) 

mappingColor6 

mediumseagreen (中間海緑色) 

mappingColor7 

firebrick (耐火レンガ) 

mappingColor8 

tan (黄褐色) 

mappingColor9 

white (白) 

状態色 :

 

重大な障害 

red (赤) 

緊急 

orange (オレンジ) 

注意 

yellow (黄) 

DiskSuite ツールとフォント

DiskSuite ツールでは、4 つのフォントを使用します。

DiskSuite で使用可能なフォント

使用可能なフォントは、アプリケーションの表示に使用する X ウィンドウシステムのサーバーによって異なります。標準の X ユーティリティである xlsfonts(1) では、サーバーで使用可能なフォントを表示します。たとえば、次のようになります。


# xlsfonts
--courier-bold-o-normal--0-0-0-0-m-0-iso8859-1
--courier-bold-r-normal--0-0-0-0-m-0-iso8859-1
--courier-medium-o-normal--0-0-0-0-m-0-iso8859-1
--courier-medium-r-normal--0-0-0-0-m-0-iso8859-1
--symbol-medium-r-normal--0-0-0-0-p-0--symbol
-symbol-medium-r-normal--0-0-0-0-p-0-sun-fontspecific
-adobe-courier-bold-i-normal--0-0-0-0-m-0-iso8859-1
...
utopia-bolditalic
utopia-italic
utopia-regular
variable
vshd
vtbold
vtsingle
zapfchancery-mediumitalic
zapfdingbats

使用可能なフォントを表示するために便利なもう1つのユーティリティは xftonsel(1) です。詳細は、これらのユーティリティのマニュアルページを参照してください。

DiskSuite ツールのデフォルトフォント

C ロケールの場合

DiskSuite ツールのデフォルトフォントは、すべて Lucida フォントファミリーを基準にしています。

表 8-2 DiskSuite ツールのデフォルトフォント

フォントタイプ 

フォント 

標準フォント 

lucidasans12 

モノスペースフォント 

lucidasans-typewriter12 

ボールドフォント 

lucidasans-bold12 

スモールフォント 

lucidasans8 

DiskSuite ツールでは、X ウィンドウシステムの資源データベース機能を使用して、どのフォントを使用するかを決定します。デフォルトの資源指定を次に示します。

表 8-3 DiskSuite ツールのデフォルトのフォント資源指定

資源 

フォント 

Metatool*fontList: 

Lucidasans12 

Metatool*smallFontList: 

Lucidasans8 

Metatool*boldFontList: 

Lucidasans-bold12 

Metatool*fixedFontList: 

Lucidasans-typewriter12 

Metatool*XmList.fontList: 

Lucidasans-typewriter12 

Metatool*Help*helpsubjs.fontlist: 

Lucidasans-typewriter12 

Metatool*Help*helptext.fontlist: 

Lucidasans-typewriter12 

ja ロケールの場合

ja ロケールでは、Lucida フォントファミリーではなく、次のフォントをデフォルトに指定して使用しています。

-sun-gothic-medium-r-normal--14-120-75-75-c-120-jisx0208.1983-0

-sun-gothic-medium-r-normal--14-120-75-75-c-60-jisx0201.1976-0

DiskSuite ツールのデフォルトカラーとフォントの変更方法

DiskSuite ツールのデフォルトカラーとフォントを変更するには、次の 4 つの方法のいずれかを使用します。

例 - フォントの変更

この例では、DiskSuite ツールの 1 つの呼び出しに対して、標準フォントを lucidasans16 に変更します。


# metatool -xrm 'Metatool*fontList: lucidasans16'