トランスメタデバイス上で metastat(1M) コマンドを実行すると、メタデバイスの状態が表示されます。
metastat から出力されたトランスメタデバイスの例を次に示します。
# metastat d20: Trans State: Okay Size: 102816 blocks Master Device: c0t3d0s4 Logging Device: c0t2d0s3 Master Device Start Block Dbase c0t3d0s4 0 No c0t2d0s3: Logging device for d0 State: Okay Size: 5350 blocks Logging Device Start Block Dbase c0t2d0s3 250 No |
metastat コマンドは、マスターデバイスとロギングデバイスも表示します。デバイスごとに次の情報が表示されます。スライスまたはメタデバイスのデバイス名 (Device)、デバイスが始まる開始ブロック (Start Block)、デバイスに状態データベースの複製が含まれるかどうか (Dbase)、ロギングデバイス用の状態 (State)。
トランスメタデバイスの状態と実行可能な操作を表 3-12 に示します。
表 3-12 トランスメタデバイスの状態 (コマンド行)
状態 |
意味 |
操作 |
---|---|---|
Okay |
デバイスは正しく機能しています。マウントされているものの場合、ファイルシステムはロギングされているので、ブート時のチェックはありません。 |
ありません。 |
Attaching |
トランスが閉じられたりマウント解除されたとき、ロギングデバイスがトランスメタデバイスに接続されます。そのとき、デバイスは「Okay (正常)」状態に移行します。 |
metattach(1M) のマニュアルページを参照してください。 |
Detached |
トランスメタデバイスにはロギングデバイスがありません。UFS ロギングの利点が無効になります。 |
fsck(1M) は、デバイスをブート時に自動的にチェックします。 metadetach(1M) のマニュアルページを参照してください。 |
Detaching |
トランスが閉じられたりマウント解除されたとき、ロギングデバイスはトランスメタデバイスから切断されます。そのとき、デバイスは「Detached (切断)」状態に移行します。 |
metadetach(1M) のマニュアルページを参照してください。 |
Hard Error |
デバイスの使用中に、デバイスエラーやファイルシステムのパニックが発生しました。デバイスが閉じられるかマウント解除されるまで、読み書きのたびに入出力エラーが返されます。最初に開いた時点で、デバイスは「Error (エラー)」状態に移行します。 |
トランスメタデバイスを修復します。 「ファイルシステムのパニックを起こしたトランスメタデバイスの回復方法 (コマンド行)」、または 「ハードエラーを起こしたトランスメタデバイスの回復方法 (コマンド行)」を参照してください。 |
Error |
デバイスは読み書き可能です。ファイルシステムも読み取り専用でマウントできるのに、実際に読み書きしてみるとそのつど入出力エラーが返されています。この状態からは、たとえファイルシステムでパニックが発生したり、デバイスエラーが発生しても、ハードエラー状態には戻りません。 |
トランスメタデバイスを修復します。 「ファイルシステムのパニックを起こしたトランスメタデバイスの回復方法 (コマンド行)」、または 「ハードエラーを起こしたトランスメタデバイスの回復方法 (コマンド行)」を参照してください。 fsck(1M) または newfs(1M) が正常に終了すると、デバイスは「Okay」状態に移行します。デバイスが「Hard Error」または「Error」の状態にある場合、fsck はファイルシステムをブート時に自動的にチェックおよび修復します。newfs は、デバイスにどんなデータがあっても、これを破壊します。 |