Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド

マウント解除不可能なファイルシステムをミラー化解除する方法 (コマンド行)

この作業は、ルート (/)、/usr/optswap など、通常のシステム動作中にマウント解除できないファイルシステムをミラー化解除するために使用します。

この作業の手順を次に示します。

例 - ルート (/) のミラー化解除


# metadetach d0 d20
d0: submirror d20 is detached
# metaroot /dev/dsk/c0t3d0s0
# reboot
...
# metaclear -r d0
d0: Mirror is cleared
d10: Concat/Stripe is cleared
# metaclear d20
d20: Concat/Stripe is cleared

この例では、ルート (/) は d0 という名前の 2 面のミラーです。そのサブミラーは d10d20 であり、それぞれスライス /dev/dsk/c0t3d0s0/dev/dsk/c1t3d0s0 から構成されています。metastat コマンドは、少なくとも 1 つのサブミラーが「Okay (正常)」状態であることを確認します (「Okay」状態のサブミラーをもたないミラーは、最初に修復する必要があります)。サブミラー d20 が切断され、d0 は 1 面ミラーとなります。そして、システムがブートされるルートスライスを使用して、metaroot コマンドが実行されます。これによって、/etc/system/etc/vfstab のファイルが編集され、ルート (/) のミラー化を指定する情報が削除されます。リブートの後、metaclear -r コマンドは、ミラーと他のサブミラー d10 を削除します。最後の metaclear コマンドは、サブミラー d20 をクリアします。

例 - swap のミラー化解除


# metastat d1
d1: Mirror
    Submirror 0: d11
      State: Okay        
    Submirror 1: d21
      State: Okay        
...
# metadetach d1 d21
d1: submirror d21 is detached
(/etc/vfstab ファイルを編集し、swap の記述をメタデバイスからスライス名に変更する。)
# reboot
...
# metaclear -r d1
d1: Mirror is cleared
d11: Concat/Stripe is cleared
# metaclear d21
d21: Concat/stripe is cleared

この例では、swapd1 という名前の 2 面のミラーから構成されています。そのサブミラーは d11d21 であり、それぞれスライス /dev/dsk/c0t3d0s1/dev/dsk/c1t3d0s1 から構成されています。metastat コマンドは、少なくとも 1 つのサブミラーが「Okay (正常)」状態であることを確認します (「Okay」状態のサブミラーをもたないミラーは、最初に修復する必要があります)。サブミラー d21 が切断され、d1 は 1 面のミラーとなります。次に、swap 用の記述がサブミラー d21 に含まれるスライスを参照するよう、/etc/vfstab ファイルを編集する必要があります。たとえば、d1 がミラーであり、d21 がスライス /dev/dsk/c0t3d0s1 を含むサブミラーであった場合、次の行は、


/dev/md/dsk/d1 - - swap - no -

次のように変更します。


/dev/dsk/c0t3d0s1 - - swap - no -

リブートした後、metaclear -r コマンドでミラーと他のサブミラー d11 を削除します。最後に metaclear コマンドで、サブミラー d21 を削除します。