Sun Enterprise サーバー Alternate Pathing 2.3 ユーザーマニュアル

AP 構成の例

図 1-9 に、AP を使用して Ethernet ネットワークとディスクアレイをサポートする方法を示します。

図 1-9 典型的な AP 構成

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この例では、2 つのネットワークコントローラ (ボード 1 とボード 2 にそれぞれ 1 つずつ) が、同じネットワークに接続されています。同様に、2 つのボード上の 2 つの SSA コントローラが、同じ SSA に接続されています。この状態で、ボード 1 が DR Detach 操作によって切り離された場合、AP は処理中の入出力操作を続行したまま使用するボードをボード 1 からボード 2 に切り替えることができます。

AP は、ディスクのミラー化とは異なります。ディスクのミラー化でも、2 つのパス (ミラー化する側とされる側に 1 つずつ) を使用できるようになりますが、ミラー化は主として「データ」の冗長性を実現します。AP は、ミラー化する側とされる側のそれぞれで 2 つのパスを使用できるようにすることによって真の意味での「パス」の冗長性を実現します。AP とディスクのミラー化を併用するには、AP メタディスクパスを使用できるように、ボリュームマネージャーソフトウェア (Sun Enterprise Volume Manager(TM) (SEVM) など) を構成する必要があります。

図 1-10は、ディスクのミラー化とともに AP を使用する方法の例を示します。

図 1-10 AP とディスクのミラー化

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この構成にすると、1 つのボードから別のボードへのミラー化に使用されているパスを、ディスクのミラー化や入出力を妨げないで切り替えることができます。