Sun Enterprise 6x00、5x00、4x00、3x00 システム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル

cfgadm における状態の定義

表 1-2 は、cfgadm を使用した時に表示されるボードおよびスロットの状態の一覧です。この表の後で、それぞれの状態の意味およびその対応策を詳しく説明します。

表 1-2 ボード、装置、スロットの状態

状態 

説明 

empty

スロットにボードが存在しません。LED はすべてオフです。 

disconnected

ボードは存在しますが、電気的には切断されている状態です。 

connected

ボードが電気的に接続され、電力が供給されている状態です。システムによって、ボードの温度と冷却状態が監視されています。 

configured

ボード上の装置が完全に初期化され、マウントあるいは構成することによって、使用できる状態です。 

unconfigured

unconfigured 状態は、受容体が empty 状態であるなどの、装置の他のあらゆる状態を表します。 

unknown

どの状態にあるのか、特定できない状態です。 

ok

何の問題も検出されていない状態です。 

failing

ok 状態にあったボードで問題が発生しようとしています。 

failed

ボードが POST/OBP に失敗しました。 

unusable

接続点のハードウェアに互換性がないか、empty 状態の接続点に問題 (電力供給、冷却、予備電流のいずれかが不適切) が存在します。 

empty

スロットにボードが存在しません。LED はすべてオフです。

ボードの取り付け方法については、「ボードの取り付け」を参照してください。

disconnected

ボードは存在しますが、電気的に切断されている状態です。この状態では、システムはボードのタイプを識別できます。このとき、ボードの LED は、ボードが低電力モードに設定されいつでも取り外せる状態になっていることを示します。

disconnected 状態では、LED の表示は緑色、黄色、緑色 (オフ、オン、オフ) になります。ボードをこの状態にするには、cfgadm -c disconnect を使用します。

disconnected 状態のボードの取り外しについては、システムのサービスマニュアルを参照してください。

disconnected 状態のボードに電力を供給する方法については、「ボードの取り付け」を参照してください。

connected

ボードが電気的に接続され、電力が供給されている状態です。システムによって、ボードの温度と冷却状態が監視されています。

connected 状態では、LED の表示は緑色、黄色、緑色 (オン、オフ、オフ) になります。

ボードをこの状態にするには、cfgadm -c connect を使用します。connected 状態のボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。connected 状態のボードの使用については、「ボードの取り付け」を参照してください。

configured

ボード上の装置が完全に初期化され、マウントあるいは構成することによって使用可能にできる状態です。LED の表示は通常の動作時のパターンになります。

configured 状態では、LED の表示は、オン、オフ、点滅、になります。

ボードをこの状態にするには、cfgadm -c configure を使用します。

configured 状態のボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。

unconfigured

unconfigured 状態とは上記以外のあらゆる装置状態を示し、これにはたとえば受容体の empty 状態なども含まれます。LED の表示パターンは、受容体が connected の状態の時と同じです。

LED は緑色、黄色、緑色 (オン、オフ、オフ) になります。

ボードをこの状態にするには、cfgadm -c unconfigure を使用します。

unconfigured 状態のボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。

unconfigured 状態のボードの使用については、「ボードの取り付け」を参照してください。

unknown

現在の状態が特定できないことを示します。このような状況が発生するのは、動作中のシステムに新しいボードを取り付けた場合、または再起動する前に使用不可ボードリストにボードが追加された場合のいずれかです。受容体の状態が connected に移行すると、接続点の状態はこの unknown から、ok または failed のいずれかに変わります。

unknown 状態のボードの使用については、「ボードの取り付け」を参照してください。

ok

まったく問題が検出されていない状態です。ボードの接続後のみ発生します。ボードが物理的に取り外されるか、または何か問題が検出されるまで、この状態は継続します。ok 状態になるには、ハードウェアの互換性とファームウェアのバージョンが正しく、電力および予備電流の供給状態と冷却状態が適切であることが必要です。

ok 状態のボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。

failing

ok 状態にあったボードに問題が発生した状態を示します。たとえば、ボードの温度が高くなりすぎた場合などがこれに相当します。この状態は問題が解決されるか、あるいは接続点が切り離されるまで続きます。

failing 状態のボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。

ボードの温度が高くなりすぎたときの対処方法については、システムのサービスマニュアルを参照してください。

failed

ボードが POST/OBP に失敗しました。failed 状態が発生する可能性があるのは、起動中または接続の失敗後です。この状態は解決不可能であり、ボードを物理的に取り外さない限りこの状態は続きます。接続点の状態が failed になっている場合、受容体の状態は disconnected より先に改善されることはありません。

failed 状態のボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。

unusable

接続点のハードウェアに互換性がないか、empty 状態の接続点に問題 (電力供給、冷却、予備電流のいずれかが不適切) が存在する状態です。この状態は解決可能です。この状態が発生する原因は、以下のいずれかです。

  1. スロット内の冷却が不適切。

  2. empty 状態のスロットに電力が供給されている。

  3. disconnected 状態のボードに問題 (電力供給または冷却が不適切であるか、サポートされていないハードウェアが使用されている) が存在する。

  4. 起動中またはボードの取り付け時に、ファームウェアが問題を検出した。

unusable 状態のスロットからのボードの取り外しについては、「ボードの取り外し」を参照してください。

スロット内の温度が高くなりすぎたときの対処方法については、システムのサービスマニュアルを参照してください。