パッケージのインストールに使用することができるユーティリティは、いくつかありますが、この章では、pkgadd ユーティリティを使用して、ローカルの CD-ROM ドライブから SunVTS をインストールする方法を説明します。swmtool を使用してパッケージをインストールする方法については、『Solaris 8 Sun ハードウェアマニュアル』を参照してください。
Solaris 環境がマルチユーザーレベルで起動されている必要があります。下記の注を参照してください。
スーパーユーザーである必要があります。
SunVTS を格納するパーティションに未使用ディスク空間が 37 MB 以上存在する必要があります。デフォルトのインストール先は、/opt ディレクトリです。
SunVTS 4.0 は、Solaris 8 オペレーティング環境用に導入されたものであり、Solaris 8 オペレーティング環境上での動作を前提に設計されています。
% su
SunVTS がシステムにインストールされているかどうかを確認します。
# pkginfo -c sunvts
SunVTS パッケージがインストールされていない場合、画面には何も表示されません。SunVTS のインストールに進むことができます。
次のようなメッセージが表示された場合は、SunVTS がインストールされています。下記の注をお読みください。
system SUNWvts SunVTS
同じディレクトリに異なるバージョンの SunVTS をインストールしないでください。SunVTS をインストールする前に、pkgrm コマンドを使用して、既存の SunVTS を削除してください。詳細は、「日本語環境での SunVTS の使用について」を参照してください。
CD-ROM ドライブにサプリメント CD を挿入します。
ボリュームマネージャーによって、CD が自動的にマウントされます。
下記の例を参考に pkgadd を使用して、SunVTS をインストールします。
SunVTS をデフォルトのディレクトリ (/opt) にインストールする場合は、以下のように入力します。
# pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.0/Product SUNWvts
問い合わせに答えます。
ほかのパッケージの要件を通知するインストールメッセージが表示されることがあります。このメッセージによって、SunVTS の正常なインストールまたは実行が妨げられることはありません。これらのパッケージをインストールする方法については、以下の手順を参照してください。
SunVTS の物理マッピングまたはオンライン診断機能を使用する場合 (以下の注を参照) は、お使いのシステムをサポートしている Sun Enterprise SyMON の configd パッケージ (Sun デスクトップシステムの場合は SUNWeswsa、Sun Enterprise Server システムの場合は SUNWsycfd) をインストールします。
# pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.0/Product SUNWeswsa <または> SUNWsycfd
configd プログラム、SunVTS の物理マッピングおよびオンライン診断機能は、Sun Enterprise SyMON 2.0.1 がサポートする Sun Ultra システム (Sun4) でのみサポートされています。
実際の Solaris オペレーティング環境に合わせて SunVTS サポートパッケージをインストールします。 (詳細は、「SunVTS のパッケージ」を参照してください。)
# pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.0/Product SUNWvtsx SUNWodu SUNWvtsmn
SUNWvts のインストールで -a none を使用した場合は、ここでも -a none を使用してください。
SunWodu パッケージは、適切な configd パッケージがインストールされていないシステムにだけインストールされます。
SunWvtsx パッケージは、64 ビット版の Solaris オペレーティングシステムがインストールされているシステムにだけインストールされます。
SunVTS および SyMON の configd パッケージがインストールされたことを確認します。
# pkginfo SUNWvts SUNWvtsx SUNWvtsmn SUNWodu SUNWeswsa <または> SUNWsycfd system SUNWeswsa Sun Enterprise SyMON Configd Agent For Ultra Workstations system SUNWodu Online Diagnostic Utilities system SUNWvts SunVTS system SUNWvtsmn SunVTS Man Pages system SUNWvtsx 64-bit SunVTS
SunVTS のマニュアルページは、"SunVTS のインストールディレクトリ/man" ディレクトリ (デフォルトでは /opt/SUNWvts/man) にインストールされます。マニュアルページを利用するには、ログインシェルに対応する初期化ファイル (通常、Bourne および Korn シェルでは .profile、C シェルでは .login) の MANPATH シェル変数にこのディレクトリを追加する必要があります。
下記の手順では、SunVTS パッケージのインストールでデフォルトの SunVTS インストールディレクトリ (/opt/SUNWvts) が使用されているものとして説明しています。デフォルト以外のディレクトリにインストールした場合は、手順の説明中のディレクトリ名を、マニュアルページを実際にインストールしたディレクトリの名前に置き換えてください。
テキストエディタで適切な初期化ファイルを開き、MANPATH 変数に SunVTS のマニュアルページのディレクトリ (デフォルトでは/opt/SUNWvts/man ) を追加します。
MANPATH=/usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man;export MANPATH |
setenv MANPATH /usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man |
. [ドット] または source コマンドで初期化ファイルを再読み込みするか、ログインし直すことによって、編集した初期化ファイルをシェルに読み取らせます。
SyMON のマニュアルページディレクトリが MANPATH 変数に設定されていることを確認します。
# echo $MANPATH /usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man
ユーザーの作業環境、シェル変数、初期化ファイルのカスタマイズについては、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。