ufsrestore コマンドは、ファイルシステムをテープからハードディスクにコピーします。このコマンドでコピーできるのは、以前に ufsdump コマンドでハードディスクからテープにコピーしたファイルシステムだけです。
ufsrestore コマンドには、次の 3 つのオプションのうちの 1 つを必ず指定します。
i (対話) - 媒体からディレクトリ情報を読み取った後、ufsrestore は、ダンプファイルのディレクトリ階層構造を表示する対話形式のインタフェースを呼び出します。このインタフェースから、抽出するファイルを個々に選択することができます。
r (再帰) - 媒体の全内容を現在のディレクトリ (通常は、ファイルシステムの最上位のディレクトリ) に復元します。ファイルシステムを完全に復元するには、このオプションを使用してレベル 0 ダンプを復元し、すべての増分ダンプを復元してください。このオプションは何もないファイルシステムへの完全な復元を目的としています。ただし、媒体に存在しないファイルがファイルシステムに含まれている場合、それらのファイルは残されます。
t (目次) - テープ上のすべてのファイルの一覧を表示します。
以下のオプションは省略可能です。
b (ブロック化因数) - テープを読み取る際のブロック化因数を指定します。b に続けて、使用するブロック化因数を表す整数を指定します。省略された場合、ufsrestore コマンドは、適切なブロック化因数を自動的に決定しようとします。
f (ダンプファイル) - 復元するデータが含まれているダンプファイルを指定します。省略された場合は、デフォルトで/dev/rmt/0 が使用されます。
v (詳細モード) - テープからの読み取りながら、パス名を表示します。
例:
次の例は、対話形式でテープからファイルを取り出す方法を示しています。ファイルは、現在のディレクトリ (この例では /disk2) に書き込まれます。ブロック化因数として 96、ダンプファイルとして /dev/rmt/0 (1 台目のテープドライブ) を指定しています。
テープからハードディスクにファイルを取り出す (つまりコピーする) ときには、ハードディスクからテープにファイルをコピーしたときと同じ (またはそれ以上の) ブロック化因数を使用する必要があります。
example# cd /disk2 example# ufsrestore ibf 126 /dev/rmt/0 ufsrestore > ? Available commands are: ls [arg] - list directory cd arg - change directory pwd - print current directory add [arg] - add `arg' to list of files to be extracted delete [arg] - delete `arg' from list of files to be extracted extract - extract requested files setmodes - set modes of requested directories quit - immediately exit program what - list dump header information verbose - toggle verbose flag (useful with "ls") help or `?' - print this list IF no `arg' is supplied, the current directory is used |
システムは、ufsrestore プロンプトを表示します。疑問符 (?) を入力すると、使用することができる引数の一覧が以下のように表示されます。
ここで ls と入力すると、テープ上にあるディレクトリを表示することができます。
ufsrestore > ls 4lib/ dict mail openwin spool 5bin games man/ preserve src adm include/ net pub tmp |
ここで、add コマンドを使用して、抽出するファイルの一覧にファイルまたはディレクトリを追加します。
ufsrestore > add man mail |
この例では、テープから抽出するファイルの一覧に man と mail というファイルを追加しています。
テープからこれらのファイルを抽出してみましょう。抽出したファイルは、現在の作業用ディレクトリに書き込まれます (この例では /disk2)。
ufsrestore > extract |
目的のファイルの抽出を終了したら、q と入力して、ufsrestore コマンドを終了します。
ufsrestore > q |