Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

例 - mdb を使用した値の変更

整数変数 maxusers の値を 5 から 6 に変更するには、次のようにします。


# mdb -kw
Loading modules: [ unix krtld genunix ip logindmux ptm nfs ipc lofs ]
> maxusers/D
maxusers:
maxusers:       495
> maxusers/W 200
maxusers:       0x1ef           =       0x200
> $q

実際に変更する場合は、maxusers を変更したい変数のアドレスに、値を設定したい値に置き換えて、このコマンドを実行します。

モジューラデバッガの詳細は、『Solaris モジューラデバッガ』を参照してください。

adbkadbmdb では、モジュール名接頭辞を指定する必要はありません。モジュールが読み込まれると、そのモジュールのシンボルは、コアカーネルのシンボルやすでにロードされているその他のモジュールのシンボルとの共通の名前空間を形成するからです。

たとえば、UFS モジュールがロードされると想定した場合、ufs:ufs_WRITES は、個々のデバッガでは ufs_WRITES としてアクセスされます。しかし、/etc/system ファイルに設定する場合は、ufs: 接頭辞が必要です。adbkadb でモジュール名接頭辞を指定すると、未定義のシンボルのメッセージが出力されます。