このマニュアルでは、LDAP クライアントシステムの設定、構成、管理について説明します。このマニュアルの内容は、今後のリリースで『Solaris ネーミングの管理』と『Solaris ネーミングの設定と構成』を一冊にまとめた『System Administration Guide: Naming Services』に記載される予定です。
このマニュアルの情報は、経験のあるシステム/ネットワーク管理者を想定して書かれています。
このマニュアルでは、Solaris のネームサービスとしての LDAP に関係するネットワーク概念について説明していますが、LDAP の概念とネットワークの基礎について説明していません。読者は LDAP の概念についての知識を持っており、何らかの管理ツールを使用していると仮定しています。
Solaris のネームサービスについては、次のマニュアルを参照してください。
iPlanet Directory Server 4.11 を使用している場合は、次のマニュアルを参照してください。
http://iPlanet.com にある iPlanet Directory Server のインストール手順、リリースノート、技術情報。iPlanet Advantage Software, Volume I CD には、iPlanet Directory Server 4.11 のマニュアルと Solaris ディレクトリ拡張のマニュアルが含まれています。
『Netscape Directory Server Schema Reference Guide』
『Netscape Server Deployment Manual』
『Managing Servers with Netscape Console 4.0』
『Directory Server Administrators Guide』
このマニュアルの構成は次のとおりです。
第 1 章「概要」では、LDAP モデルを紹介し、LDAP の処理について簡単に説明します。
第 2 章「サーバーの設定」では、LDAP ディレクトリサーバーの設定方法に関する基本事項を説明します。
第 3 章「iPlanet Directory Server の設定」では、LDAP クライアントの設定方法について説明します。
第 4 章「クライアントの設定」では、iPlanet ディレクトリサーバーで Solaris LDAP ネームサービスクライアントをサポートするための構成方法を例を用いて説明します。
付録 A 「スキーマ」 では、Solaris LDAP ネームサービスクライアントをサポートするために LDAP が必要とするスキーマについて説明します。
付録 B 「構成に関する問題の解決」 では、構成で発生する問題を解決する方法について簡単に説明します。
ディレクトリサービスの実装についての詳細は、次の資料を参照してください。
Timothy A. Howes、Mark C. Smith、Gordon S. Good、『Understanding And Deploying LDAP Directory Services』MacMillan Technical Publishing、1999
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define \ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。