Solaris WBEM Services の管理

はじめに

このマニュアルでは、Common Information Model (CIM) の概念と、SolarisTM オペレーティング環境における Web-Based Enterprise Management (WBEM) サービスの管理方法を説明しています。

Solaris WBEM Services ソフトウェアの使用により、ソフトウェア開発者は Solaris オペレーティング環境の管理を容易にする Solaris の管理アプリケーションをより簡単に作成することができます。

対象読者

このマニュアルは、既存の WBEM アプリケーションを実行したり新しい WBEM アプリケーションを作成して、WEBM 対応のネットワークおよびワークステーションを管理するシステム管理者を対象としています。

お読みになる前に

このマニュアルは、読者に次の知識があることを前提としています。

上記の分野において知識が不十分な場合には、次の書籍を参考にすることをお勧めします。

次に、WBEM 技術に携わる場合に有用な Web サイトを示します。

このマニュアルの構成

第 1 章「概要」では、Solaris WBEM Services と Web-Based Enterprise Management (WBEM) の概要を説明しています。

第 2 章「CIM Object Manager」では、CIM Object Manager とは何かを説明し、さらにその起動と停止方法を説明しています。

第 3 章「セキュリティの管理」では、セキュリティ機能とネームスペースやユーザーのアクセス権の設定方法を説明しています。

第 4 章「MOF コンパイラ」では、mofcomp コマンドのコマンド構文と .mof ファイルのコンパイル方法を説明しています。

第 5 章「システムのロギング」では、ロギング機能について説明しています。

第 6 章「CIM 例外メッセージ」では、Solaris WBEM Services 製品のコンポーネントが生成するエラーメッセージについて説明しています。

付録 A 「Common Information Model (CIM) の用語と概念」 では、Common Information Model (CIM) の一般的な概念を説明しています。

付録 B 「Solaris スキーマ」 では、Solaris オペレーティング環境の管理オブジェクトを記述する Managed Object Format (MOF) ファイルである Solaris Schema ファイルについて説明しています。

付録 C 「Solaris 8 1/01 での更新」 では、このマニュアルにおいて、このリリースで変更または新規追加された情報の概要を示します。

用語集 では、このマニュアルで使用されている用語について説明しています。

Sun のマニュアルの注文方法

専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。

マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。

Sun のオンラインマニュアル

http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P-1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

¥ 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define ¥
  XV_VERSION_STRING'

ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則