Solaris Live Upgrade 2.0

Veritas VxVm 上でアップグレードする場合にシステムパニックが発生する

Veritas VxVM のアップグレード中および実行中に Solaris Live Upgrade を使用すると、以下の手順でアップグレードを行わない限り、リブート時にシステムパニックが発生します。この問題は、パッケージが Solaris の最新のパッケージガイドラインに従っていない場合に発生します。

  1. 非アクティブブート環境を作成します。新しいブート環境の作成を参照してください。

  2. 非アクティブブート環境をアップグレードする前に、非アクティブブート環境上の既存の Veritas ソフトウェアを無効にする必要があります。

    1. 非アクティブブート環境をマウントします。


      # lumount inactive_boot_environment_name mount_point
      

      たとえば、次のように入力します。


      # lumount solaris8 /.alt.12345 
      
    2. 次の例のように、vfstab があるディレクトリに移動します。


      # cd /.alt.12345/etc
      
    3. 次の例のように、非アクティブブート環境の vfstab ファイルをコピーします。


      # cp vfstab vfstab.501
      
    4. 次の例のように、コピーされた vfstab 内のすべての Veritas ファイルシステムエントリをコメントにします。


      #  sed   vfstab.novxfs> vfstab < '/vx\/dsk/s/^/#/g'
      

      各行の最初の文字が # に変わり、その行がコメント行になります。このコメント行は、システムファイルのコメント行とは異なります。

    5. 次の例のように、変更した vfstab ファイルをコピーします。


      # cp vfstab.novxfs vfstab
      
    6. 次の例のように、非アクティブブート環境のシステムファイルがあるディレクトリに移動します。


      # cd /.alt.12345/etc
      
    7. 次の例のように、非アクティブブート環境のシステムファイルをコピーします。


      # cp system system.501
      
    8. drv/vx を含むすべての "forceload:" エントリをコメントアウトします。


      # sed '/forceload:   system.novxfs> system < drv\/vx/s/^/*/'
      

      各行の最初の文字が * に変わり、その行がコメント行になります。これは、vfstab ファイルのコメント行とは異なります。

    9. 次の例のように、非アクティブブート環境上の install-db ファイルがあるディレクトリに移動します。


      # cd /.alt.12345/etc
      
    10. 次の例のように、Veritas install-db ファイルを作成します。


      # touch vx/reconfig.d/state.d/install-db
      
    11. 非アクティブブート環境のマウントを解除します。


      # luumount inactive_boot_environment_name mount_point
      
  3. 非アクティブブート環境をアップグレードします。第 4 章「Solaris Live Upgrade によるアップグレード」を参照してください。

  4. 非アクティブブート環境をアクティブにします。ブート環境のアクティブ化を参照してください。

  5. システムをシャットダウンします。


    # init 0
    
  6. 非アクティブブート環境をシングルユーザーモードでブートします。


    ok boot -s
    

    “vxvm”または“VXVM”を含む通常のメッセージとエラーメッセージがいくつか表示されますが、これらは無視して構いません。非アクティブブート環境がアクティブになります。

  7. Veritas をアップグレードします。

    1. 次の例のように、システムから Veritas VRTSvmsa パッケージを削除します。


      # pkgrm VRTSvmsa
      
    2. Veritas パッケージがあるディレクトリに移動します。


      # cd /location_of_Veritas_software
      
    3. システムに最新の Veritas パッケージを追加します。


      # pkgadd -d `pwd` VRTSvxvm VRTSvmsa VRTSvmdoc VRTSvmman VRTSvmdev
      
  8. 元の vfstab とシステムファイルを復元します。


    # cp /etc/vfstab.original /etc/vfstab
    # cp /etc/system.original /etc/system
    
  9. システムをリブートします。


    # init 6