ブート環境をアクティブにすると、次のシステムリブートでブート可能になります。新しいアクティブブート環境で何か問題が発生する場合は、元のブート環境にすぐに戻すことができます。SPARC: 元のブート環境にフォールバックするを参照してください。
ブート環境を正常にアクティブにするためには、そのブート環境が以下の条件を満たしている必要があります。
ブート環境のステータスは「complete」でなければなりません。ステータスを確認するには、すべてのブート環境のステータスの表示を参照してください。
現在のブート環境とは別のブート環境をアクティブにする場合は、lumount(1M) または mount(1M) を使用してそのブート環境のパーティションをマウントすることはできません。
比較処理で使用中のブート環境はアクティブにできません。ブート環境の比較を参照してください。
スワップを再構成したい場合は、非アクティブブート環境をブートする前に行なってください。デフォルトでは、すべてのブート環境が同じスワップデバイスを共有します。スワップを再構成する場合は、手順 9 またはブート環境を作成しスワップを再構成する (コマンド行インタフェース)を参照してください。
システムのブートに Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクを使用しない場合は、この手順は省略できます。Device Configuration Assistant を使用してブートする場合は、ブート用フロッピーディスクを更新する必要があります。この手順では、既存のフロッピーディスクを上書きするか、あるいは新しいフロッピーディスクに書き込むことにより、使用中のリリースと一致するようにブート用フロッピーディスクを更新します。
フロッピーディスクを挿入します。これは、上書きされる既存のフロッピーディスクまたは新しいフロッピーディスクのいずれかです。
このリリース用の最新のイメージに、ブートフロッピーディスクを更新します。
ブートフロッピーディスクを取り出します。
次のように入力します。
volcheck |
このフロッピーディスクに新しいブート環境の boot/solaris/bootenv.rc ファイルをコピーします。
cp /a/boot/solaris/bootenv.rc /floppy/floppy0/solaris/bootenv.rc |
フロッピーディスク上の入力デバイスと出力デバイスをチェックして、それらが正しいことを確認します。正しくない場合はそれらを更新してください。
以上の手順で、新しいブート環境をアクティブにする準備が整います。
Solaris Live Upgrade のメインメニューで「Activate」を選択します。
アクティブにするブート環境の名前を入力します。
Name of Boot Environment:solaris_8 Do you want to force a Live Upgrade sync operations: no |
継続するかあるいはファイルを同期させるかを選択できます。
継続する場合は Return キーを押します。
ファイルの同期処理は行われません。
非アクティブブート環境を作成してから時間が経過している場合は、ファイルを同期させることをお勧めします。ファイルを同期させるには、次のように入力します。
Do you want to force a Live Upgrade sync operations:yes |
F3 を押して、アクティブ化の処理を開始します。
Return キーを押して継続します。
新しいブート環境は、次のリブート時にアクティブになります。
非アクティブブート環境をリブートしてアクティブにします。
# init 6 |
スーパーユーザーとしてログインします。
(省略可能) 次のリブート時にどのブート環境がアクティブになるかを確認するには、次のように入力します。
# /usr/sbin/luactivate |
次のように入力して、ブート環境をアクティブにします。
# /usr/sbin/luactivate BE_name |
BE_name |
アクティブにするブート環境の名前を指定します。 |
この例では、次のリブート時に second_disk ブート環境がアクティブになります。
# /usr/sbin/luactivate second_disk |
リブートします。
# init 6 |
新しく作成したブート環境から初めてブートする時に、Live Upgrade ソフトウェアによってこのブート環境と以前のアクティブブート環境の同期がとられます。(これは必ずしも新しく作成されたブート環境のソースとなったブート環境とはかぎらない。) 2 度目以降のブートでは、ユーザーが -s オプションを使用しないかぎりこの同期処理は行われません。以前のアクティブブート環境で発生した変更にユーザーが気付いていない場合や、それらの変更を制御しきれていない場合もあるため、このオプションを使用する際には十分注意してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
(省略可能) 次のリブート時にどのブート環境がアクティブになるかを確認するには、次のように入力します。
# /usr/sbin/luactivate |
次のように入力して、ブート環境をアクティブにします。
# /usr/sbin/luactivate -s BE_name |
BE_name |
アクティブにするブート環境の名前を指定します。 |
-s |
強制的に同期処理を行います。 |
この例では、次のリブート時に second_disk ブート環境がアクティブになり、ファイルの同期がとられます。
# /usr/sbin/luactivate -s second_disk |
リブートします。
# init 6 |