Solaris Live Upgrade 2.0

ブート環境のアクティブ化

ブート環境をアクティブにすると、次のシステムリブートでブート可能になります。新しいアクティブブート環境で何か問題が発生する場合は、元のブート環境にすぐに戻すことができます。SPARC: 元のブート環境にフォールバックするを参照してください。

ブート環境を正常にアクティブにするためには、そのブート環境が以下の条件を満たしている必要があります。


注 –

スワップを再構成したい場合は、非アクティブブート環境をブートする前に行なってください。デフォルトでは、すべてのブート環境が同じスワップデバイスを共有します。スワップを再構成する場合は、手順 9 またはブート環境を作成しスワップを再構成する (コマンド行インタフェース)を参照してください。


x86: (省略可能) アクティブ化の前にブート用フロッピーディスクを更新する

システムのブートに Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクを使用しない場合は、この手順は省略できます。Device Configuration Assistant を使用してブートする場合は、ブート用フロッピーディスクを更新する必要があります。この手順では、既存のフロッピーディスクを上書きするか、あるいは新しいフロッピーディスクに書き込むことにより、使用中のリリースと一致するようにブート用フロッピーディスクを更新します。

  1. フロッピーディスクを挿入します。これは、上書きされる既存のフロッピーディスクまたは新しいフロッピーディスクのいずれかです。

  2. このリリース用の最新のイメージに、ブートフロッピーディスクを更新します。

  3. ブートフロッピーディスクを取り出します。

  4. 次のように入力します。


    volcheck
    
  5. このフロッピーディスクに新しいブート環境の boot/solaris/bootenv.rc ファイルをコピーします。


    cp /a/boot/solaris/bootenv.rc /floppy/floppy0/solaris/bootenv.rc
    
  6. フロッピーディスク上の入力デバイスと出力デバイスをチェックして、それらが正しいことを確認します。正しくない場合はそれらを更新してください。

    以上の手順で、新しいブート環境をアクティブにする準備が整います。

ブート環境をアクティブにする (キャラクタインタフェース)

  1. Solaris Live Upgrade のメインメニューで「Activate」を選択します。

  2. アクティブにするブート環境の名前を入力します。


    Name of Boot Environment:solaris_8
    Do you want to force a Live Upgrade sync operations: no
  3. 継続するかあるいはファイルを同期させるかを選択できます。

    • 継続する場合は Return キーを押します。

      ファイルの同期処理は行われません。

    • 非アクティブブート環境を作成してから時間が経過している場合は、ファイルを同期させることをお勧めします。ファイルを同期させるには、次のように入力します。


      Do you want to force a Live Upgrade sync operations:yes
      
  4. F3 を押して、アクティブ化の処理を開始します。

  5. Return キーを押して継続します。

    新しいブート環境は、次のリブート時にアクティブになります。

  6. 非アクティブブート環境をリブートしてアクティブにします。


    # init 6
    

ブート環境をアクティブにする (コマンド行インタフェース)

  1. スーパーユーザーとしてログインします。

  2. (省略可能) 次のリブート時にどのブート環境がアクティブになるかを確認するには、次のように入力します。


    # /usr/sbin/luactivate 
    
  3. 次のように入力して、ブート環境をアクティブにします。


    # /usr/sbin/luactivate  BE_name
    

    BE_name

    アクティブにするブート環境の名前を指定します。 


    例 4–5 ブート環境をアクティブにする (コマンド行インタフェース)

    この例では、次のリブート時に second_disk ブート環境がアクティブになります。


    # /usr/sbin/luactivate second_disk
    

  4. リブートします。


    # init 6
    

ブート環境をアクティブにしてファイルを同期させる (コマンド行インタフェース)

新しく作成したブート環境から初めてブートする時に、Live Upgrade ソフトウェアによってこのブート環境と以前のアクティブブート環境の同期がとられます。(これは必ずしも新しく作成されたブート環境のソースとなったブート環境とはかぎらない。) 2 度目以降のブートでは、ユーザーが -s オプションを使用しないかぎりこの同期処理は行われません。以前のアクティブブート環境で発生した変更にユーザーが気付いていない場合や、それらの変更を制御しきれていない場合もあるため、このオプションを使用する際には十分注意してください。

  1. スーパーユーザーとしてログインします。

  2. (省略可能) 次のリブート時にどのブート環境がアクティブになるかを確認するには、次のように入力します。


    # /usr/sbin/luactivate 
    
  3. 次のように入力して、ブート環境をアクティブにします。


    # /usr/sbin/luactivate  -s BE_name
    

    BE_name

    アクティブにするブート環境の名前を指定します。 

    -s

    強制的に同期処理を行います。 


    例 4–6 ブート環境をアクティブにする (コマンド行インタフェース)

    この例では、次のリブート時に second_disk ブート環境がアクティブになり、ファイルの同期がとられます。


    # /usr/sbin/luactivate -s second_disk
    

  4. リブートします。


    # init 6