アップグレード後に問題が見つかるか、あるいはアップグレードされたコンポーネントとアプリケーションとに互換性がない場合は、プラットフォームに合わせて以下に示すいずれか 1 つの処理を行なって、元のブート環境にフォールバックしてください。SPARC ベースシステムの場合は、最初の手順として luactivate を実行して元のブート環境に戻します。この処理が失敗した場合は、2 つ目の手順によって CD-ROM またはネットイメージからブートしてください。IA ベースシステムの場合は、ルート (/) ファイルシステムのマウント位置 (同じ物理ディスク上または複数の物理ディスク上) に応じて手順を選択してください。
新しいブート環境のブート中にエラーが発生する場合は、次の手順を実行して元のブート環境にフォールバックしてください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力します。
# /sbin/luactivate |
このコマンドを実行した結果プロンプトが表示されない場合は、SPARC: CD またはネットイメージを使用して元のブート環境にフォールバックするへ進んでください。
プロンプトが表示される場合は、次の手順に進んでください。
プロンプトで次のように入力します。
Do you want to fallback to activate boot environment <disk name> (yes or no)?yes |
フォールバックによるアクティブ化が正常に行われたことを示すメッセージが表示されます。
前述の手順で luactivate の使用に失敗した場合は、以下の手順で CD またはネットイメージからブートしてください。1 つ前のアクティブブート環境からルート (/) スライスをマウントする必要があります。その後で、ブート環境の切り替えを行う luactivate コマンドを実行してください。リブートすると、1 つ前のアクティブブート環境が再び起動されます。
ok プロンプトで、インストール CD、ネットワーク、またはローカルディスクからシステムをブートし、シングルユーザーモードに切り替えます。
ok boot cdrom -s |
または
ok boot net -s |
または
ok boot disk -s |
disk |
オペレーティングシステムのコピーが置かれているディスクとスライスの名前。例: disk1:A |
必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) が置かれているファイルシステムの完全性を確認します。
# fsck mount point |
mount_point |
信頼性のあるルートファイルシステム |
アクティブブート環境のルートスライスをディレクトリ (/mnt/sbin など) にマウントします。
# mount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
アクティブブート環境のルートスライスから、次のように入力します。
# /mnt/sbin/luactivate |
前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。
/mnt/sbin のマウントを解除します。
# umount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。
新しいブート環境のブート時に問題が発生し、そのブート環境のルート (/) ファイルシステムが複数の物理ディスクにわたって存在する場合は、以下の手順で元のブート環境にフォールバックしてください。
システムをリブートし、該当する BIOS メニューに入ります。
ブートデバイスが SCSI の場合は、SCSI コントローラのマニュアルを参照して SCSI BIOS へ入る方法を確認してください。
ブートデバイスがシステム BIOS で管理されている場合は、システム BIOS のマニュアルを参照してシステム BIOS へ入る方法を確認してください。
該当する BIOS のマニュアルに従って、元のブート環境のブートデバイスに戻るようにブートデバイスを変更します。
BIOS の変更を保存します。
ブート処理を開始するために、BIOS メニューを閉じます。
ok プロンプトでシステムをブートし、シングルユーザーモードに切り替えます。
ok b -s |
次のように入力します。
# /sbin/luactivate |
リブートします。
# init 6 |
ブート時に問題が発生し、ルート (/) ファイルシステムが同じディスク上に存在する場合は、以下の手順で元のブート環境にフォールバックしてください。この場合、以前のアクティブブート環境からルート (/) スライスをマウントする必要があります。その後で、ブート環境の切り替えを行う luactivate コマンドを実行してください。リブートすると、1 つ前のアクティブブート環境が再び起動されます。
システムのブート方法を決定します。
Solaris 8 Installation CD、Solaris 8 Software 1 of 2 CD、または CD のネットイメージから、Solaris Device Configuration Assistant にアクセスします。この場合、システムの BIOS が CD からのブートをサポートしている必要があります。
Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクを挿入します。ブートフロッピーディスクソフトウェアは、次に示す「Solaris Developer Connection」のサイトからダウンロードしてフロッピーディスクにコピーできます。soldc.sun.com/support/drivers/dca_diskettes
PXE (Pre-boot eXecution Environment) を使用して、ネットワークから Solaris Device Configuration Assistant にアクセスします。PXE を使用すると、ブート用フロッピーディスクを用いずにネットワークから直接システムをブートできます。この場合、システムが PXE をサポートしている必要があります。システムの BIOS 設定ツールまたはネットワークアダプタの構成設定ツールを使用して、PXE を使用できるようにシステムを設定してください。
画面の指示に従って進み、「Current Boot Parameters」メニューを表示します。
ok プロンプトでシステムをブートし、シングルユーザーモードに切り替えます。
ok b -s |
必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) が置かれているファイルシステムの完全性を確認します。
# fsck mount point |
mount_point |
信頼性のあるルートファイルシステム |
アクティブブート環境のルートスライスをディレクトリ (/mnt/sbin など) にマウントします。
# mount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
アクティブブート環境のルートスライスから、次のように入力します。
# /mnt/sbin/luactivate |
前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。
/mnt/sbin のマウントを解除します。
# umount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。