この章では、Solaris Live Upgrade を使用して非アクティブブート環境のアップグレードとアクティブ化を行う方法について説明します。また、アクティブ化によって発生した問題を解決する方法についても説明します。この章では、次の内容について説明します。
Solaris Live Upgrade は、メニューを介して使用することもコマンド行インタフェースで使用することもできます。以下の説明では、両方のインタフェースについて手順を説明しています。これらの手順では、Solaris Live Upgrade の使用に関する詳しい説明は省略しています。コマンドについての詳細は、第 6 章「Solaris Live Upgrade のコマンドリファレンス」および 各マニュアルページを参照してください。
「Upgrade」メニューまたは luupgrade コマンドを使用してブート環境をアップグレードします。この節では、以下の場所に置かれているファイルを使用して非アクティブブート環境をアップグレードする手順について説明します。
NFS サーバー
ローカルファイル
ローカルテープ
CD などのローカルデバイス
インストールに複数の CD が必要な場合は、コマンド行インタフェースを使用してアップグレードする必要があります。複数の CD を使用してオペレーティングシステムイメージをアップグレードする (コマンド行インタフェース)を参照してください。キャラクタユーザーインタフェースの場合は、1 つに結合されたインストールイメージを使用する必要があります。
最新のオペレーティング環境を使用してアップグレードする時、アクティブブート環境への影響はありません。それらの新しいファイルは非アクティブブート環境のクリティカルファイルシステムとマージされますが、共有可能ファイルシステムは変更されません。
アップグレードを行う代わりに、フラッシュアーカイブを作成した場合、非アクティブブート環境にアーカイブをインストールできます。ブート環境へのフラッシュアーカイブのインストールを参照してください。
以下の手順では、結合されたインストールイメージまたは 1 枚の CD を使用する必要があります。インストールに複数の CD が必要な場合は、コマンド行インタフェースを使用してアップグレードする必要があります。複数の CD を使用してオペレーティングシステムイメージをアップグレードする (コマンド行インタフェース) を参照してください。
Solaris Live Upgrade のメインメニューから「Upgrade」を選択します。
「Upgrade」メニューが表示されます。
新しいブート環境の名前を入力します。
Solaris インストールイメージが置かれている場所のパスを入力します。
インストールメディアの種類 |
説明 |
---|---|
ネットワークファイルシステム |
インストールイメージが置かれているネットワークファイルシステムのパスを指定します。 |
ローカルファイル |
インストールイメージが置かれているローカルファイルシステムのパスを指定します。 |
ローカルテープ |
インストールイメージが置かれているローカルテープデバイスとテープ上の位置を指定します。 |
ローカルデバイスまたは CD |
ローカルデバイスと、インストールイメージのパスを指定します。 |
CD が 1 枚の場合、次の例のように CD のパスを入力します。
Package Media:/cdrom/solaris8/s0 |
1 つに結合されたイメージがネットワーク上に存在する場合は、次の例のようにそのネットワークファイルシステムのパスを入力します。
Package Media:/net/installmachine/export/solaris8/os_image |
F3 を押してアップグレードします。
アップグレードが完了すると、メインメニューが表示されます。
以下の手順では、1 つに結合されたインストールイメージまたは 1 枚の CD を使用する必要があります。インストールに複数の CD が必要な場合は、コマンド行インタフェースを使用してアップグレードする必要があります。複数の CD を使用してオペレーティングシステムイメージをアップグレードする (コマンド行インタフェース)を参照してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力して、アップグレードするブート環境とインストールソフトウェアのパスを指定します。
# luupgrade -u -n BE_name -s os_image_path |
-u |
OS イメージをインストールすることを示します。 |
-n BE_name |
アップグレードするブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージが置かれているディレクトリのパス名を指定します。 |
この例では、1 つに結合されたインストールイメージに対するネットワークパスを使用して second_disk ブート環境をアップグレードしています。
# luupgrade -u -n second_disk \ -s /net/installmachine/export/solarisX/OS_image |
オペレーティングシステムイメージが 2 枚以上の CD に入っている場合は、このアップグレード方法を使用してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力して、アップグレードするブート環境とインストールソフトウェアのパスを指定します。
# luupgrade -u -n BE_name -s os_image_path |
-u |
OS イメージをインストールすることを示します。 |
-n BE_name |
アップグレードするブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージが置かれているディレクトリのパス名を指定します。 |
この例では、インストールイメージは 1 枚目の CD に入っており、second_disk ブート環境をアップグレードしています。
# luupgrade -u -n second_disk -s /dev/cdrom/cdrom0 |
1 枚目の CD のインストーラ処理が完了したら、2 枚目の CD を挿入します。
この手順は前述の例と同じですが、-u オプションが -i オプションに置き換わっています。メニューまたはテキストモードで、2 枚目の CD 上のインストーラを実行するように選択してください。
次のコマンドは、メニューを使用して 2 枚目の CD 上のインストーラを実行します。
# luupgrade -i -n BE_name -s os_image_path |
次のコマンドは、テキストモードで 2 枚目の CD 上のインストーラを実行します。
# luupgrade -i -n BE_name -s os_image_path -O -nodisplay |
-i |
指定されたメディア上のインストールプログラムを探し、そのプログラムを実行します。インストーラプログラムは、-s で指定されます。 |
-n BE_name |
アップグレードするブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージが置かれているディレクトリのパス名を指定します。 |
-O -nodisplay |
(省略可能) テキストモードで 2 枚目の CD 上のインストーラを実行します。 |
この例では、メニューを使用して 2 枚目の CD のインストーラを実行し、 second_disk ブート環境をアップグレードしています。
# luupgrade -i -n second_disk -s /dev/cdrom/cdrom0 |
まだ CD がある場合は、この手順を繰り返します。
以上の手順で、ブート環境をアクティブにする準備が整います。ブート環境のアクティブ化 を参照してください。
この節では、以下の場所に格納されているフラッシュアーカイブを、Solaris Live Upgrade を使用してインストールする手順を説明します。
HTTP サーバー
NFS サーバー
ローカルファイル
ローカルテープ
CD などのローカルデバイス
フラッシュアーカイブをインストールすると、新しいブート環境上に存在する共有ファイル以外のすべてのファイルが上書きされます。
フラッシュインストール機能を使用するには、マスターシステムをインストールし、フラッシュアーカイブを作成しておく必要があります。フラッシュについての詳細は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュインストール機能」を参照してください。
Solaris Live Upgrade のメインメニューから「Flash」を選択します。
「Flash an Inactive Boot Environment」メニューが表示されます。
フラッシュアーカイブをインストールするブート環境の名前と、インストールメディアの場所を入力します。
Name of Boot Environment:solaris_8 Package media:/net/install-svr/export/s8/latest |
アーカイブを追加するために F1 を押します。
「Archive Selection」サブメニューに、空のリスト、単一のアーカイブの名前、または複数のアーカイブの一覧が表示されます。複数のアーカイブが表示される場合は、アーカイブが階層化されています。階層化されたアーカイブについての説明は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュの概要と計画」を参照してください。
リストにアーカイブを追加することも、リストからアーカイブを削除することもできます。次に、空のリストの例を示します。
Location - Retrieval Method <No Archives added> - Select ADD to add archives |
変更を加えずにリストをインストールする場合は、手順 4 へ進んでください。
フラッシュアーカイブのリストが空であるか、あるいはインストールしたくないアーカイブが含まれている場合は、手順 a へ進んでください。
アーカイブを追加または削除することができます。
リストにアーカイブを追加する場合は F1 を押します。手順 bへ進んでください。
複数のアーカイブが表示される場合は、アーカイブが階層化されています。詳細は、『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「フラッシュの概要と計画」を参照してください。
「Select Retrieval Method」サブメニューが表示されます。
HTTP NFS Local File Local Tape Local Device |
リストからアーカイブを削除する場合は F2 を押します。手順 eへ進んでください。
「Select Retrieval Method」メニューで、フラッシュアーカイブの場所を選択します。
選択されているメディア |
説明 |
---|---|
HTTP |
フラッシュアーカイブのアクセスに必要となる URL 情報とプロキシ情報を指定します。 |
NFS |
フラッシュアーカイブが置かれているネットワークファイルシステムのパスを指定します。アーカイブのファイル名も指定できます。 |
ローカルファイル |
フラッシュアーカイブが置かれているローカルファイルシステムのパスを指定します。 |
ローカルテープ |
フラッシュアーカイブが置かれているローカルテープデバイスとテープ上の位置を指定します。 |
ローカルデバイス |
フラッシュアーカイブが置かれているローカルデバイス、パス、ファイルシステムの種類を指定します。 |
次のような「Retrieval」サブメニューが表示されます (表示は選択されたメディアによって異なる)。
NFS Location: |
次の例のように、アーカイブのパスを入力します。
NFS Location:host:/path/to archive.flar |
F3 を押してリストにアーカイブを追加します。
インストールしたいアーカイブがリストに含まれた時点で F6 を押して終了します。
F3 を押してアーカイブ (単一のアーカイブまたは階層化された複数のアーカイブ) をインストールします。
フラッシュアーカイブがブート環境にインストールされます。ブート環境上のファイルは、共有可能ファイルを除いてすべて上書きされます。
以上の手順で、ブート環境をアクティブにする準備が整います。ブート環境のアクティブ化 を参照してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力します。
# luupgrade -f -n BE_name -s os_image_path -J "profile" |
オプションとして、-a、- j、または -J のいずれかを指定する必要があります。
-f |
オペレーティングシステムをフラッシュアーカイブからアップグレードすることを示します。 |
-n BE_name |
アップグレード対象のブート環境の名前を指定します。 |
-s os_image_path |
オペレーティングシステムイメージを含むディレクトリのパス名を指定します。これは、インストールメディア (CD-ROM など) 上のディレクトリでも、NFS または UFS ディレクトリでも構いません。 |
-J “ profile” |
フラッシュインストール用に構成された JumpStart プロファイル内のエントリです。JumpStart ソフトウェアについての詳細は、pfinstall(1M) のマニュアルページ、および『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「カスタム JumpStart インストールに関するトピック」を参照してください。-a、-j、または - J のいずれかを指定する必要があります。 |
-j profile_path |
フラッシュインストール用に構成された JumpStart プロファイルのパスです。JumpStart ソフトウェアについての詳細は、pfinstall(1M) のマニュアルページ、および『Solaris 8 のインストール (上級編)』の「カスタム JumpStart インストールに関するトピック」を参照してください。-a、-j、または - J のいずれかを指定する必要があります。 |
-a archive |
フラッシュアーカイブのパス (ローカルファイルシステムでそのアーカイブが利用できる場合)。-a、-j、または - J のいずれかを指定する必要があります。 |
この例では、second_disk ブート環境にフラッシュアーカイブをインストールしています。-J オプションは、アーカイブを取り出すために使用されています。second_disk 上のファイルは、共有可能ファイルを除いてすべて上書きされます。
# luupgrade -f -n second_disk \ -s /net/installmachine/export/solarisX/OS_image \ -J "archive_location http://example.com/myflash.flar" |
ブート環境をアクティブにすると、次のシステムリブートでブート可能になります。新しいアクティブブート環境で何か問題が発生する場合は、元のブート環境にすぐに戻すことができます。SPARC: 元のブート環境にフォールバックするを参照してください。
ブート環境を正常にアクティブにするためには、そのブート環境が以下の条件を満たしている必要があります。
ブート環境のステータスは「complete」でなければなりません。ステータスを確認するには、すべてのブート環境のステータスの表示を参照してください。
現在のブート環境とは別のブート環境をアクティブにする場合は、lumount(1M) または mount(1M) を使用してそのブート環境のパーティションをマウントすることはできません。
比較処理で使用中のブート環境はアクティブにできません。ブート環境の比較を参照してください。
スワップを再構成したい場合は、非アクティブブート環境をブートする前に行なってください。デフォルトでは、すべてのブート環境が同じスワップデバイスを共有します。スワップを再構成する場合は、手順 9 またはブート環境を作成しスワップを再構成する (コマンド行インタフェース)を参照してください。
システムのブートに Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクを使用しない場合は、この手順は省略できます。Device Configuration Assistant を使用してブートする場合は、ブート用フロッピーディスクを更新する必要があります。この手順では、既存のフロッピーディスクを上書きするか、あるいは新しいフロッピーディスクに書き込むことにより、使用中のリリースと一致するようにブート用フロッピーディスクを更新します。
フロッピーディスクを挿入します。これは、上書きされる既存のフロッピーディスクまたは新しいフロッピーディスクのいずれかです。
このリリース用の最新のイメージに、ブートフロッピーディスクを更新します。
ブートフロッピーディスクを取り出します。
次のように入力します。
volcheck |
このフロッピーディスクに新しいブート環境の boot/solaris/bootenv.rc ファイルをコピーします。
cp /a/boot/solaris/bootenv.rc /floppy/floppy0/solaris/bootenv.rc |
フロッピーディスク上の入力デバイスと出力デバイスをチェックして、それらが正しいことを確認します。正しくない場合はそれらを更新してください。
以上の手順で、新しいブート環境をアクティブにする準備が整います。
Solaris Live Upgrade のメインメニューで「Activate」を選択します。
アクティブにするブート環境の名前を入力します。
Name of Boot Environment:solaris_8 Do you want to force a Live Upgrade sync operations: no |
継続するかあるいはファイルを同期させるかを選択できます。
継続する場合は Return キーを押します。
ファイルの同期処理は行われません。
非アクティブブート環境を作成してから時間が経過している場合は、ファイルを同期させることをお勧めします。ファイルを同期させるには、次のように入力します。
Do you want to force a Live Upgrade sync operations:yes |
F3 を押して、アクティブ化の処理を開始します。
Return キーを押して継続します。
新しいブート環境は、次のリブート時にアクティブになります。
非アクティブブート環境をリブートしてアクティブにします。
# init 6 |
スーパーユーザーとしてログインします。
(省略可能) 次のリブート時にどのブート環境がアクティブになるかを確認するには、次のように入力します。
# /usr/sbin/luactivate |
次のように入力して、ブート環境をアクティブにします。
# /usr/sbin/luactivate BE_name |
BE_name |
アクティブにするブート環境の名前を指定します。 |
この例では、次のリブート時に second_disk ブート環境がアクティブになります。
# /usr/sbin/luactivate second_disk |
リブートします。
# init 6 |
新しく作成したブート環境から初めてブートする時に、Live Upgrade ソフトウェアによってこのブート環境と以前のアクティブブート環境の同期がとられます。(これは必ずしも新しく作成されたブート環境のソースとなったブート環境とはかぎらない。) 2 度目以降のブートでは、ユーザーが -s オプションを使用しないかぎりこの同期処理は行われません。以前のアクティブブート環境で発生した変更にユーザーが気付いていない場合や、それらの変更を制御しきれていない場合もあるため、このオプションを使用する際には十分注意してください。
スーパーユーザーとしてログインします。
(省略可能) 次のリブート時にどのブート環境がアクティブになるかを確認するには、次のように入力します。
# /usr/sbin/luactivate |
次のように入力して、ブート環境をアクティブにします。
# /usr/sbin/luactivate -s BE_name |
BE_name |
アクティブにするブート環境の名前を指定します。 |
-s |
強制的に同期処理を行います。 |
この例では、次のリブート時に second_disk ブート環境がアクティブになり、ファイルの同期がとられます。
# /usr/sbin/luactivate -s second_disk |
リブートします。
# init 6 |
アップグレード後に問題が見つかるか、あるいはアップグレードされたコンポーネントとアプリケーションとに互換性がない場合は、プラットフォームに合わせて以下に示すいずれか 1 つの処理を行なって、元のブート環境にフォールバックしてください。SPARC ベースシステムの場合は、最初の手順として luactivate を実行して元のブート環境に戻します。この処理が失敗した場合は、2 つ目の手順によって CD-ROM またはネットイメージからブートしてください。IA ベースシステムの場合は、ルート (/) ファイルシステムのマウント位置 (同じ物理ディスク上または複数の物理ディスク上) に応じて手順を選択してください。
新しいブート環境のブート中にエラーが発生する場合は、次の手順を実行して元のブート環境にフォールバックしてください。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のように入力します。
# /sbin/luactivate |
このコマンドを実行した結果プロンプトが表示されない場合は、SPARC: CD またはネットイメージを使用して元のブート環境にフォールバックするへ進んでください。
プロンプトが表示される場合は、次の手順に進んでください。
プロンプトで次のように入力します。
Do you want to fallback to activate boot environment <disk name> (yes or no)?yes |
フォールバックによるアクティブ化が正常に行われたことを示すメッセージが表示されます。
前述の手順で luactivate の使用に失敗した場合は、以下の手順で CD またはネットイメージからブートしてください。1 つ前のアクティブブート環境からルート (/) スライスをマウントする必要があります。その後で、ブート環境の切り替えを行う luactivate コマンドを実行してください。リブートすると、1 つ前のアクティブブート環境が再び起動されます。
ok プロンプトで、インストール CD、ネットワーク、またはローカルディスクからシステムをブートし、シングルユーザーモードに切り替えます。
ok boot cdrom -s |
または
ok boot net -s |
または
ok boot disk -s |
disk |
オペレーティングシステムのコピーが置かれているディスクとスライスの名前。例: disk1:A |
必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) が置かれているファイルシステムの完全性を確認します。
# fsck mount point |
mount_point |
信頼性のあるルートファイルシステム |
アクティブブート環境のルートスライスをディレクトリ (/mnt/sbin など) にマウントします。
# mount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
アクティブブート環境のルートスライスから、次のように入力します。
# /mnt/sbin/luactivate |
前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。
/mnt/sbin のマウントを解除します。
# umount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。
新しいブート環境のブート時に問題が発生し、そのブート環境のルート (/) ファイルシステムが複数の物理ディスクにわたって存在する場合は、以下の手順で元のブート環境にフォールバックしてください。
システムをリブートし、該当する BIOS メニューに入ります。
ブートデバイスが SCSI の場合は、SCSI コントローラのマニュアルを参照して SCSI BIOS へ入る方法を確認してください。
ブートデバイスがシステム BIOS で管理されている場合は、システム BIOS のマニュアルを参照してシステム BIOS へ入る方法を確認してください。
該当する BIOS のマニュアルに従って、元のブート環境のブートデバイスに戻るようにブートデバイスを変更します。
BIOS の変更を保存します。
ブート処理を開始するために、BIOS メニューを閉じます。
ok プロンプトでシステムをブートし、シングルユーザーモードに切り替えます。
ok b -s |
次のように入力します。
# /sbin/luactivate |
リブートします。
# init 6 |
ブート時に問題が発生し、ルート (/) ファイルシステムが同じディスク上に存在する場合は、以下の手順で元のブート環境にフォールバックしてください。この場合、以前のアクティブブート環境からルート (/) スライスをマウントする必要があります。その後で、ブート環境の切り替えを行う luactivate コマンドを実行してください。リブートすると、1 つ前のアクティブブート環境が再び起動されます。
システムのブート方法を決定します。
Solaris 8 Installation CD、Solaris 8 Software 1 of 2 CD、または CD のネットイメージから、Solaris Device Configuration Assistant にアクセスします。この場合、システムの BIOS が CD からのブートをサポートしている必要があります。
Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクを挿入します。ブートフロッピーディスクソフトウェアは、次に示す「Solaris Developer Connection」のサイトからダウンロードしてフロッピーディスクにコピーできます。soldc.sun.com/support/drivers/dca_diskettes
PXE (Pre-boot eXecution Environment) を使用して、ネットワークから Solaris Device Configuration Assistant にアクセスします。PXE を使用すると、ブート用フロッピーディスクを用いずにネットワークから直接システムをブートできます。この場合、システムが PXE をサポートしている必要があります。システムの BIOS 設定ツールまたはネットワークアダプタの構成設定ツールを使用して、PXE を使用できるようにシステムを設定してください。
画面の指示に従って進み、「Current Boot Parameters」メニューを表示します。
ok プロンプトでシステムをブートし、シングルユーザーモードに切り替えます。
ok b -s |
必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) が置かれているファイルシステムの完全性を確認します。
# fsck mount point |
mount_point |
信頼性のあるルートファイルシステム |
アクティブブート環境のルートスライスをディレクトリ (/mnt/sbin など) にマウントします。
# mount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
アクティブブート環境のルートスライスから、次のように入力します。
# /mnt/sbin/luactivate |
前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。
/mnt/sbin のマウントを解除します。
# umount logical_device_name /mnt/sbin |
logical_device_name |
任意のデバイス (Veritas VxVM ボリューム、Solstice DiskSuite メタデバイスなど) |
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。