Solaris 8 のインストール (上級編)

第 11 章 ネットワークで Solaris ソフトウェアをインストールする準備 (DVD メディアを使用)

この章では、ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールする準備として DVD メディアを使用してネットワークとシステムを設定する方法を説明します。ネットワークインストールを使用すると、Solaris 8 CD イメージまたは DVD イメージにアクセスできるシステム (インストールサーバーと呼ばれる) から、ネットワーク上のほかのシステムに Solaris ソフトウェアをインストールできます。その場合には、まず Solaris 8 DVD メディアの内容をインストールサーバーのハードディスクにコピーする必要があります。これで、任意の Solaris インストール方法を使用して Solaris ソフトウェアをネットワーク上でインストールできます。この章の内容は次のとおりです。

作業マップ: ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールする準備 (DVD メディアを使用)

表 11–1 ネットワークで Solaris ソフトウェアをインストールする準備 (DVD メディアを使用)

作業 

説明 

参照先 

インストールサーバーを作成する 

setup_install_server(1M) コマンドを使用して Solaris 8 DVD をインストールサーバーのハードディスクにコピーします。

DVD メディアによるインストールサーバーの作成

(省略可能) ブートサーバーを作成する 

インストールサーバーと異なるサブネット上にあるシステムをネットワーク上でインストールする場合で、DHCP を使用しないときは、システムをブートするためのブートサーバーをサブネット上に作成する必要があります。 

DVD イメージによるサブネット上でのブートサーバーの作成

ネットワーク上でインストールするためのシステムを設定する 

ネットワーク上で Solaris 8 ソフトウェアがインストールできるように個々のシステムを設定します。インストールする各システムには、インストールサーバー、ブートサーバー、および構成情報が置かれているネットワーク上の場所を認識させる必要があります。 

ネットワーク上でインストールするためのシステムの設定

DVD メディアによるインストールサーバーの作成

ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールするためには、インストールサーバーを作成する必要があります。インストールするシステムがインストールサーバーと同じサブネットに存在しておらず、DHCP を使用しないという場合は、次のいずれかを実施する必要があります。

SPARC または IA DVD メディアを使用して SPARC インストールサーバーを作成する方法


SPARC のみ –

SunOS 4.1.x システムをインストールサーバーとして使用することはできません。



注 –

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法については、http://docs.sun.com 上の Solaris 9 System Administration Collection に含まれている『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。Solaris 9 のリリース前には、Solaris 9 アーリーアクセスの『System Administration Guide: Basic Administration』を参照してください。Solaris 9 アーリーアクセスのマニュアルを参照する方法については『Solaris 8 2/02 新規機能の概要』の「アーリーアクセス」をご覧ください。


  1. インストールサーバーとして使用する SPARC システムでスーパーユーザーになります。

    このシステムには DVD-ROM ドライブが必要です。さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を分散する必要があります。

  2. システムのドライブに Solaris 8 DVD を挿入します。

  3. ブートイメージをコピーするディレクトリを作成します。


    # mkdir -p install_dir_path
    

    install_dir_path

    DVD イメージをコピーするディレクトリを指定します。 

  4. Solaris 8 DVD をインストールサーバーのハードディスクにインストールするかどうかを決定します。

    • インストールする場合は、このまま継続します。

    • インストールしない場合は、手順 8 へ進みます。

  5. マウントされたディスクの Tools ディレクトリへ移動します。

    • SPARC DVD メディアの場合:


      # cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools
      
    • IA DVD メディアの場合:


      # cd /cdrom/cdrom0/s2/Solaris_8/Tools
      
  6. setup_install_server コマンドを使用して、ドライブ内のディスクをインストールサーバーのハードディスクにコピーします。


    # ./setup_install_server install_dir_path
    

    install_dir_path

    DVD イメージをコピーするディレクトリを指定します。 


    注 –

    setup_install_server コマンドは、Solaris 8 ソフトウェアのディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。


  7. Solaris 8 DVD を取り出します。

  8. setup_install_server によって作成されたネットインストールイメージ上のミニルート (Solaris_8/Tools/Boot) にあるファイルにパッチを適用するか決定します。

    • パッチを適用しない場合は、このまま継続します。

    • 適用する場合は、patchadd -C コマンドを使用して、ミニルートにあるファイルにパッチを適用します。

  9. ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。


例 11–1 SPARC: SPARC DVD を使用して SPARC インストールサーバーを作成する

次に、インストールサーバーの /export/home/s8dvdsparc ディレクトリに Solaris 8 DVD をコピーしてインストールサーバーを作成する方法を示します。


# mkdir -p /export/home/s8dvdsparc
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools
# ./setup_install_server /export/home/s8dvdsparc


例 11–2 SPARC: IA DVD を使用して SPARC インストールサーバーを作成する

次に、Solaris 8 DVD をインストールサーバの /export/home/s8dvdia ディレクトリにコピーしてインストールサーバーを作成する方法を示します。


# mkdir -p /export/home/s8dvdia
# cd /cdrom/cdrom0/s2/Solaris_8/Tools
# ./setup_install_server /export/home/s8dvdia

SPARC または IA DVD メディアを使用して IA インストールサーバーを作成する方法


注 –

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法については、http://docs.sun.com 上の Solaris 9 System Administration Collection に含まれている『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。Solaris 9 のリリース前には、Solaris 9 アーリーアクセスの『System Administration Guide: Basic Administration』を参照してください。Solaris 9 アーリーアクセスのマニュアルを参照する方法については、『Solaris 8 2/02 新規機能の概要』の「アーリーアクセス」をご覧ください。


  1. インストールサーバーとして使用する IA システムでスーパーユーザーになります。

    このシステムには DVD-ROM ドライブが必要です。さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を分散する必要があります。

  2. システムのドライブに Solaris 8 DVD を挿入します。

  3. ブートイメージをコピーするディレクトリを作成します。


    # mkdir -p install_dir_path
    

    install_dir_path

    DVD イメージをコピーするディレクトリを指定します。 

  4. Solaris 8 DVD をインストールサーバーのハードディスクにコピーするかどうかを決定します。

    • コピーする場合は、このまま継続します。

    • コピーしない場合は、手順 8 へ進みます。

  5. マウントされたディスクの Tools ディレクトリに移動します。

    • IA DVD メディアの場合:


      # cd /cdrom/cdrom0/s2/Solaris_8/Tools
      
    • SPARC DVD メディアの場合:


      # cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools
      
  6. setup_install_server コマンドを使用して、ドライブ内のディスクをインストールサーバーのハードディスクにコピーします。


    # ./setup_install_server install_dir_path
    

    install_dir_path

    DVD イメージをコピーするディレクトリを指定します。 


    注 –

    setup_install_server コマンドは、Solaris 8 ソフトウェアディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを示します。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。


  7. Solaris 8 DVD を取り出します。

  8. setup_install_server によって作成されたネットインストールイメージ上のミニルート (Solaris_8/Tools/Boot) にあるファイルにパッチを適用するか決定します。

    • パッチを適用しない場合は、このまま継続します。

    • 適用する場合は、patchadd -C コマンドを使用して、ミニルートにあるファイルにパッチを適用します。

  9. ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。


例 11–3 IA DVD を使用して IA インストールサーバーを作成する

次に、インストールサーバーの /export/home/s8dvdsparc ディレクトリに Solaris 8 DVD をコピーしてインストールサーバーを作成する方法を示します。


# mkdir -p /export/home/s8dvdsparc
# cd /cdrom/cdrom0/s2/Solaris_8/Tools
# ./setup_install_server /export/home/s8dvdsparc


例 11–4 SPARC DVD を使用して IA インストールサーバーを作成する

次に、インストールサーバーの /export/home/s8dvdia ディレクトリに Solaris 8 DVD をコピーしてインストールサーバーを作成する方法を示します。


# mkdir -p /export/home/s8dvdia
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools
# ./setup_install_server /export/home/s8dvdia

DVD イメージによるサブネット上でのブートサーバーの作成

ネットワーク上の任意のインストールサーバーから、ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールできます。DHCP を示す -d オプションを指定して add_install_client コマンドを実行する場合は、ブートサーバーを作成する必要はありません。DHCP は、インストールに必要なインストールパラメータを提供します。しかし、システムがほかのサブネット上のインストールサーバーを使用する必要があり、DHCP を使用しないという場合、そのシステムはそれ自体のサブネット上に別のブートサーバーを持つ必要があります。ブートサーバーには、ネットワーク上でシステムをブートするために必要なブートソフトウェアが含まれています。一方、インストールサーバーは Solaris ソフトウェアのインストールを行います。

DVD イメージを使用してサブネット上にブートサーバーを作成する方法


注 –

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法の詳細は、http://docs.sun.com 上の Solaris 9 System Administration Collection に含まれている『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。Solaris 9 のリリース前には、Solaris 9 アーリーアクセスの『System Administration Guide: Basic Administration』を参照してください。Solaris 9 アーリーアクセスのマニュアルを参照する方法については、『Solaris 8 2/02 新規機能の概要』の「アーリーアクセス」をご覧ください。


  1. サブネット内でブートサーバーとして使用するシステムにログインし、スーパーユーザーになります。

    システムには、リモート Solaris 8 ディスクイメージへのアクセス権がなければなりません。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を分散する必要があります。

  2. NFS サーバー上のイメージから Solaris 8 DVD をマウントします。


    # mount -F nfs -o ro,anon=0 server_name:path /mnt
    

    server_name: path

    ホスト名と、ディスクイメージの絶対パスを指定します。 

  3. マウントしたディスクイメージのディレクトリに移動します。


    # cd /mnt
    
  4. 次のように入力して、Solaris 8 DVD イメージの Tools ディレクトリに移動します。


    # cd Solaris_8/Tools
    
  5. ブートソフトウェアをブートサーバーにコピーします。


    # ./setup_install_server -b boot_dir_path
    

    -b

    システムをブートサーバーとして設定することを示します。 

    boot_dir_path

    ブートソフトウェアをコピーするディレクトリを指定します。 


    注 –

    setup_install_server コマンドは、 Solaris 8 ソフトウェアのディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。


    以上の操作で、ネットワーク上でインストールするためにシステムを設定する用意が整います。ネットワーク上でインストールするためのシステムの設定を参照してください。


例 11–5 SPARC: サブネット上にブートサーバーを作成する

次の例は、ブートサーバーをサブネット上に作成する方法を示したものです。これらのコマンドを実行すると、ブートソフトウェアが Solaris 8 DVD イメージからシステムのローカルディスク上の /export/home/s8dvdsparc にコピーされます。


# mount -F nfs -o ro,anon=0 crystal:/export/home/s8dvdsparc /mnt 
# cd /mnt
# cd Solaris_8/Tools
# ./setup_install_server -b /export/home/s8dvdsparc

この例では、コマンドを実行する前に各ディスクがドライブに挿入され、自動的にマウントされるものとします。コマンドを実行すると、ディスクが取り出されます。


ネットワーク上でインストールするためのシステムの設定

インストールサーバーとブートサーバー (必要な場合) を作成したあと、ネットワーク上でインストールする各システムを設定する必要があります。インストールするシステムが、次の情報にアクセスできなければなりません。

ネットワークを使用してインストールする場合、システムはこの情報を /etc ファイルの bootparams データベース、NIS、NIS+、DNS、または LDAP のネームサービスから取得します。したがって、ネットワークからインストールされる各システムのネームサービスにこの情報を追加しておく必要があります。この情報を追加するには、add_install_client コマンドを使用します。


注 –

/etc ファイルを使用してネットワークインストール情報を保存する場合、その情報はインストールサーバーまたはブートサーバー (ブートサーバーが必要な場合) 上に存在する必要があります。


ネットワーク上でインストールするシステムを設定する方法 (DVD メディアの add_install_client を使用)

ネットワーク上でインストールするシステムを設定するには、add_install_client(1M) コマンドを使用します。ブートサーバーが必要な場合、このコマンドはインストールサーバーとインストールサーバー上で実行する必要があります。


注 –

add_install_client コマンドは /etc ファイルだけを更新します。


この手順では、 host1 はインストールサーバー、host2 はブートサーバーを表します。

  1. インストールサーバー (host1) で、スーパーユーザーになります。

  2. NIS または NIS+ ネームサービスを使用する場合は、インストールされるシステムに関して次の情報が /etc ファイル内のネームサービスに追加されていることを確認します。

    • ホスト名

    • IP アドレス

    • Ethernet アドレス

  3. インストールサーバーの Solaris 8 DVD イメージ上の Tools ディレクトリに移動します。


    host1# cd Solaris_8/Tools
    
  4. add_install_client コマンドを使用して、ネットワーク上でインストールされるシステムを設定します。


    host1# ./add_install_client [[-d]] [[-c server:jumpstart_dir_path]]  \
     [[-p server:path]] client_name platform_group
    

    -d

    クライアントが DHCP を使用してネットワークインストールパラメータを取得することを指定します。 

    IA クライアントの場合、このオプションを指定し、PXE ネットワークブートを使用してネットワークからシステムをブートしてください。 

    -c server:jumpstart_dir_path

    カスタム JumpStart インストールの JumpStart ディレクトリを指定します。server には JumpStart ディレクトリがあるサーバーのホスト名を、jumpstart_dir_path には JumpStart ディレクトリへの絶対パスをそれぞれ指定します。

    -p server:path

    システムの構成情報を事前設定するための sysidcfg ファイルを指定します。server は、このファイルを含んでいるサーバーの有効なホスト名または IP アドレスです。path は、sysidcfg ファイルの絶対パスです。

    client_name

    ネットワーク上でインストールされるシステムのホスト名 (インストールサーバーのホスト名ではない)。このコマンドが機能するためには、ホストがネームサービスに登録されている必要があります。 

    platform_group

    インストールするシステムのプラットフォームグループ。詳細は、第 37 章「プラットフォーム名とグループ」を参照してください。

  5. ブートサーバー上でこのコマンドを実行する必要があるかどうかを決定します。

    • ブートサーバーが必要でない場合は、操作は以上で完了です。

    • ブートサーバーが必要な場合、このまま継続します。

  6. ブートサーバー (host2) でスーパーユーザーになります。

  7. ブートサーバーのブートディレクトリで、Solaris 8 DVD イメージ上の Tools ディレクトリに移動します。


    host2# cd Solaris_8/Tools
    
  8. add_install_client コマンドを使用し、システムがブートサーバーからブートし、ネットワークからインストールされるように設定します。


    host2# ./add_install_client [[-d]] [[-c server:jumpstart_dir_path]]  \
    -s install_server:install_dir_path [[-p server:path]] client_name platform_group
    

    -d

    クライアントが DHCP を使用してネットワークインストールパラメータを取得することを指定します。 

    IA クライアントの場合、このオプションを指定し、PXE ネットワークブートを使用してネットワークからシステムをブートしてください。 

    -c server:jumpstart_dir_path

    カスタム JumpStart インストールの JumpStart ディレクトリを指定します。server には JumpStart ディレクトリがあるサーバーのホスト名を、jumpstart_dir_path には JumpStart ディレクトリの絶対パスをそれぞれ指定します。

    -s install_server:install_dir_path

    インストールサーバーを指定します。このオプションは、add_install_client をブートサーバーで使用するときだけ必要となります。

    install_server は、インストールサーバーのホスト名です。install_dir_path は、Solaris 8 DVD イメージの絶対パス名です。

    -p server:path

    システムの構成情報を事前設定するための sysidcfg ファイルを指定します。server は、このファイルを含んでいるサーバーの有効なホスト名または IP アドレスです。path は、sysidcfg ファイルの絶対パスです。

    client_name

    ネットワーク上でインストールされるシステムのホスト名 (インストールサーバーのホスト名ではない)。このコマンドが機能するためには、クライアントがネームサービスに登録されている必要があります。 

    platform_group

    インストールするシステムのプラットフォームグループ。詳細は、第 37 章「プラットフォーム名とグループ」を参照してください。


例 11–6 SPARC: ネットワーク上でインストールされるように SPARC システムを設定する (add_install_client を使用)

次に、ネットワーク上でインストールされるように、basil という名前の UltraTM 5 システムを追加する方法を示します。このシステムはブートサーバーが必要なため、コマンドはインストールサーバー上で実行され、ブートサーバー上で再度実行されます。-s オプションを使用して、install_server1 という名前のインストールサーバー (export/home/s8dvdsparc に Solaris 8 SPARC 版 DVD イメージを持っている) を指定しています。


host1# cd /export/install/boot/Solaris_8/Tools
host1# ./add_install_client basil sun4u
host2# cd /export/install/boot/Solaris_8/Tools
host2# ./add_install_client -s install_server1:/export/home/s8dvdsparc basil sun4u


例 11–7 x86: ネットワーク上でインストールされるように IA システムを設定する (add_install_client を使用)

次に、IA システムのブートとインストールが DHCP プロトコルを使用してネットワークから行われるように設定する方法を示します。-d オプションは、クライアントが構成に DHCP プロトコルを使用することを指定するために使用されます。PXE ネットワークブートを使用する場合は、DHCP プロトコルを使用する必要があります。DHCP クラス名 SUNW.i86pc は、このコマンドが単一のクライアントだけでなくすべての Solaris IA ネットワークに適用されることを意味します。-s オプションは、install_server1 という名前のインストールサーバーからクライアントがインストールされることを指定するために使用します (このサーバーの /export/home/s8dvdia には Solaris 8 Intel 版 DVD イメージが入っている)。


# cd /export/boot/Solaris_8/Tools
# ./add_install_client -d -s install_server1:/export/home/s8dvdia SUNW.i86pc i86pc