第3章 |
|
動的再構成 (DR) 機能は、System Management Services (SMS) ソフトウェアを実行する単一の制御ポイントである Sun Fire 15K/12K システムコントローラ (SC) をサポートします。ただし、DR はドメインからの管理制御もサポートします。この章では、SC での DR インタフェースについて説明します。cfgadm(1M) を使ってドメインで DR 機能を実行する方法については、『Sun Fire 15K/12K Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』を参照してください。
この節では、SMS DR コマンドと関連オプションについて説明します。各 SMS DR コマンドについての詳細は、『System Management Services (SMS) 1.3 リファレンスマニュアル』を参照してください。
addboard(1M) コマンドは、特定のボードを特定のドメインに接続します。詳細は、ボードの追加の節、および addboard(1M) マニュアルページを参照してください。
次の表は、addboard(1M) コマンドのオプションとオペランドを説明しています。
次の表は、addboard(1M) コマンドの使用に必要な特権を示しています。プラットフォームオペレータ、プラットフォーム保守、およびスーパーユーザーグループは、addboard(1M) コマンドを開始できません。
ボードがドメインに割り当てられているか、またはドメインの使用可能構成要素リストに表示されていて他のドメインに割り当てられていない場合、ドメインにボードを接続、または構成できます。 |
ボードがドメインに割り当てられているか、またはドメインの使用可能構成要素リストに表示されていて他のドメインに割り当てられていない場合、ドメインにボードを接続、または構成できます。 |
次の addboard1(M) コマンドの例では、domain_id によって指定されたドメインにシステムボード 2 (SB2) を接続しています。必要に応じて、待機時間 10 分 (600秒) で 2 回再試行されます。
注 - DR 操作中に addboard(1M) コマンドの実行が失敗すると、対象のボードは元の状態に戻りません。dxs または dca のエラーメッセージが、ドメインのログに出力されます。エラーが回復可能であれば、失敗したコマンドを再試行できます。エラーが回復不能な場合、そのボードを使用するには、ドメインの再起動が必要です。 |
deleteboard(1M) コマンドは、指定されたボードを現在常駐しているドメインから切り離そうとします。詳細は、ボードの削除の節、および deleteboard (1M) マニュアルページを参照してください。
次の表は、deleteboard(1M) コマンドのオプションとオペランドを説明しています。
次の表は、deleteboard(1M) コマンドの使用に必要な特権を示しています。プラットフォームオペレータ、プラットフォーム保守、およびスーパーユーザーグループは、deleteboard(1M) コマンドを開始できません。
次の deleteboard(1M) コマンド例では、システムボード 2 (SB2) をその現在のドメインから切り離しています。必要に応じて、待機時間 15 分 (900秒) で 2 回再試行されます。
注 - DR 操作中に deleteboard(1M) コマンドの実行が失敗すると、対象のボードは元の状態に戻りません。dxs または dca のエラーメッセージが、ドメインのログに出力されます。エラーが回復可能であれば、失敗したコマンドを再試行できます。エラーが回復不能な場合、そのボードを使用するには、ドメインの再起動が必要です。 |
moveboard (1M) コマンドは、ボードが現在常駐しているドメインからボードを切り離して、指定されたドメインに接続します。詳細は、ボードの移動の節、および moveboard (1M) マニュアルページを参照してください。
次の表は、moveboard(1M) コマンドのオプションとオぺランドを説明しています。
次の表は、moveboard(1M) コマンドの使用に必要な特権を示しています。プラットフォームオペレータ、プラットフォーム保守、およびスーパーユーザーグループは、moveboard(1M) コマンドを開始できません。
次の moveboard(1M) コマンドの例では、システムボード 5 (SB5) をその現在のドメインから、domain_id によって指定されたドメインに移動しています。必要に応じて、待機時間 15 分 (900秒) で 2 回再試行されます。
注 - DR 操作中に moveboard(1M) コマンドの実行が失敗すると、対象のボードは元の状態に戻りません。dxs または dca のエラーメッセージが、ドメインのログに出力されます。エラーが回復可能であれば、失敗したコマンドを再試行できます。エラーが回復不能な場合、そのボードを使用するには、ドメインの再起動が必要です。 |
rcfgadm(1M) コマンドは、動的に再構成可能なハードウェア資源に関する遠隔構成管理を操作します。rcfgadm(1M) コマンドは、デバイスツリーのデバイスノードである接続点に対して構成管理を実行します。
次の表は、rcfgadm(1M) コマンドのオプションとオぺランドを説明しています。
ヘルプメッセージのテキストが出力されます。ap_id または ap_type が指定されている場合は、接続点についてのハードウェア特定のヘルプが表示されます。 |
|
このコマンドの詳細と例については、rcfgadm(1M) マニュアルページを参照してください。
次の表は、rcfgadm(1M) コマンドの使用に必要な特権を示しています。プラットフォームオペレータ、プラットフォーム保守、およびスーパーユーザーグループは、rcfgadm(1M) コマンドを開始できません。
注 - DR 操作中に rcfgadm (1M) コマンドの実行が失敗すると、対象のボードは元の状態に戻りません。dxs または dca のエラーメッセージが、ドメインのログに出力されます。エラーが回復可能であれば、失敗したコマンドを再試行できます。エラーが回復不能な場合、そのボードを使用するには、ドメインの再起動が必要です。 |
scdrhelp (1M) シェルスクリプトは、Sun Fire 15K/12K 動的再構成エラーヘルプシステムを起動します。このヘルプシステムでは、JavaHelp hsviewer スクリプトを使用します。
ドメイン管理者とドメイン構成者を除くすべてのユーザー特権グループは、このコマンドを使用できます。
このスクリプトについての詳細は、エラーメッセージヘルプシステムの節、および scdrhelp (1M) マニュアルページを参照してください。
showboard (1M) コマンドは、ドメインのシステムボードの割り当て情報とステータスを表示し、ボードが COD (Capacity On Demand) ボードであるかどうかを示します。詳細は、ボード情報の表示の節、および showboards (1M) マニュアルページを参照してください。
showboards (1M) コマンドは DR に固有のコマンドではありませんが、DR コマンドと組み合わせて使用する必要があります。次の表は、showboards(1M) コマンドのオプションを説明しています。
冗長モード。ドメイン構成ユニット (DCU) など、すべてのコンポーネントを表示します。DCU には、CPU、MCPU、hPCI、hsPCI+、および wPCI コンポーネントが含まれます。SC も表示します。 |
すべてのユーザー特権グループがこのコマンドを使用できます。ただし、ドメイン管理者とドメイン構成者は、特権を持つドメインでのみボードを表示できます。
showdevices (1M) コマンドは、システムボード上の構成済み物理デバイスと、これらのデバイスによって使用可能になる資源を表示します。showdevices(1M) コマンドは DR に固有のコマンドではありませんが、DR コマンドと組み合わせて使用する必要があります。詳細は、デバイス情報の表示の節、および showdevices(1M) マニュアルページを参照してください。
使用情報は、システム資源をアクティブに管理しているアプリケーションとサブシステムによって提供されます。システムボード DR 操作の予測効果は、管理対象資源のオフライン照会で表示できます。
次の表は、showdevices(1M) コマンドのオプションとオぺランドを説明しています。
追加されるボードのボード ID。ボード ID はボード位置に対応します (たとえば、SB2 はスロット 2 のシステムボードです)。複数のボード識別子を使用できます。 |
|
ドメイン管理者とドメイン構成者だけが、特権を持つドメインのデバイス情報を表示できます。
showplatform(1M) コマンドは、使用可能構成要素リスト、各ドメインのドメイン状態、および COD (Capacity On Demand) 情報を表示します。showplatform(1M) コマンドは DR に固有のコマンドではありませんが、DR コマンドと組み合わせて使用する必要があります。詳細は、プラットフォーム情報の表示の節、および showplatform(1M) マニュアルページを参照してください。
次の表は、showplatform(1M) コマンドのオプションとオぺランドを説明しています。
以下の項目ごとにレポートを表示します: ドメイン状態 (domains)、ドメイン使用可能構成要素リスト (available)、ドメイン Ethernet アドレス (ethernet)、および COD (Capacity On Demand) 情報 (COD) |
|
プラットフォーム保守とスーパーユーザーグループを除くすべてのユーザー特権グループがこのコマンドを使用できます。ただし、ドメイン管理者とドメイン構成者は、特権を持つドメインでのみプラットフォーム情報を表示できます。
SMS ソフトウェアには、特定のエラーメッセージの説明と回復方法を検索できるエラーメッセージヘルプシステムがあります。
DR エラーメッセージヘルプシステムを起動するには、次のコマンドを入力します。
標準的な JavaHelp システムビューア hsviewer によって、DR エラーメッセージヘルプシステムが表示されます。このビューアは、図 3-1 に示すように、ツールバーと 2 つの区画 (内容区画とナビゲーション区画) からなります。
DR エラーメッセージは、図 3-1 に示すように、エラーのタイプによって論理グループに分けられます。これらのグループは、目次の最上位項目見出しとして表示される主要トピックを表します。エラーメッセージの番号と簡易テキストが、各グループ名の下に表示されます。
DR エラーメッセージは索引が付いているため、主要トピックが索引表示に現れます (図 3-2)。索引トピックの一部は、組み込みが適切と判断された場合には組み込まれます。これらのトピックでは、組み込まれたトピックだけがエラーメッセージへのリンクになります。
DR エラーメッセージヘルプシステムには全文検索機能があります。検索データベースは、エラーメッセージヘルプファイルに索引を付けることによって作成されます。
エラーメッセージを検索する前に、そのエラーメッセージのテキストの特定の文字列を検索してください。また、置換可能な文字列として処理されるため、数値を使用しないでください。エラーメッセージ JavaHelp システムのウィンドウを以下に示します。
Copyright © 2003, Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.