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Sun Java System Portal Server 6 2004Q2 管理ガイド |
付録 A
設定ファイルこの付録では、設定ファイル desktopconfig.properties および search.conf について説明します。
この付録で説明する内容は次のとおりです。
Sun Java System Portal Server の設定ファイルの概要
Sun JavaTM System Portal Server は、デスクトップサービスと検索サービスの設定を管理するために、特定のファイルを使用します。この付録で説明するデスクトップ設定ファイル (desktopconfig.properties) は、サーバー固有のパラメータを定義します。
Sun JavaTM System Identity Server のサービスとしての Portal Server も存在します (付録 B を参照)。
検索サービスは、専用の設定ファイルを使用します。この付録では、search.conf ファイルの設定時の注意点についても説明します。
インストール時に、基本ディレクトリ (/opt)、配備 URI (/portal)、および配備インスタンス (cate.sesta.com) に対して値を定義するか、またはデフォルト値を使用するかどうかのオプションが提示されます。
デスクトップ設定プロパティ
desktopconfig.properties ファイルは、初期化の間にデスクトップで読み出されるサーバー固有のパラメータを定義します。このファイルを変更した場合は、サーバーを再起動して変更内容を有効にする必要があります。デフォルトでは、このファイルは /etc/opt/SUNWps/desktop ディレクトリに置かれています。
「内部使用」と表記されたパラメータは、カスタマイズできません。設定できるのは、デバッグレベルと追加クラスの基本ディレクトリだけです。表 A-1 は、パラメータとそのデフォルト値、およびそのパラメータの機能の説明と使用可能な値を示しています。
表 A-1 desktopconfig.properties のパラメータ
パラメータ / デフォルト値
説明
debugLevel=error
デスクトップで生成されるメッセージのデバッグレベル。デバッグ出力は /var/opt/SUNWam/debug/desktop.debug ファイルに保存される。logLevel に大きな値を設定すると、ログへの記録が過剰となり、集中的な IO 操作によってパフォーマンスが低下することがあるので、注意が必要である
指定できる値は、off、error、warning、message、on である (ログに記録される情報量が少ないものから多いものの順)
デフォルト値: error
perfLevel=off
[内部使用]
デスクトップでロギングされるパフォーマンスメトリクスのレベル。出力は/var/opt/SUNWam/debug/desktop.perf ファイルに保存される。運用環境では、このパラメータの値は常に off に設定する必要がある
指定できる値は、off または message である
デフォルト値: off
serviceAppContextClassName=com.sun.portal.desktop.context.DSAMEServiceAppContext
[内部使用]
デフォルト値: com.sun.portal.desktop.context.DSAMEServiceAppContext
templateBaseDir=/etc/opt/SUNWps/desktop/
[内部使用]
すべてのテンプレートファイルが格納されるルートディレクトリ
デフォルト値:/etc/opt/SUNWps/desktop/
providerClassBaseDir=/etc/opt/SUNWps/desktop/classes
顧客がプロバイダクラスの配置を許可されるルートディレクトリ。これらのプロバイダは、標準のプロバイダに優先して適用されるプロバイダか、または顧客独自の新規プロバイダである (通常は後者)。プロバイダクラスは最上位の jar か、com などのパッケージ ディレクトリに配置する必要がある
デフォルト値:/etc/opt/SUNWps/desktop/classes
jjspCompilerWARClassPath=<Used only on application server> jjspCompilerWARClassPath=/export/home/ias60sp3/ias/APPS/modules/ps/WEB-INF/lib
[内部使用]
アプリケーションサーバーだけで使用される
デフォルト値:
defaultDesktopType=default
[内部使用]
DesktopAppContext を使用できて、DesktopContext を使用できない場合に、ErrorProvider が使用するデフォルトのデスクトップタイプ
デフォルト値: default
getterPoolMinSize=0
[内部使用]
デフォルト値: 0
getterPoolMaxSize=0
[内部使用]
デフォルト値: 0
getterPoolPartitionSize=0
[内部使用]
デフォルト値: 0
callerPoolMinSize=0
[内部使用]
デフォルト値: 0
callerPoolMaxSize=0
[内部使用]
デフォルト値: 0
callerPoolPartitionSize=0
[内部使用]
デフォルト値: 0
cookiePrefix=desktop.
[内部使用]
すべてのデスクトップ cookie で使用されるプレフィクス
デフォルト値: desktop
templateScanInterval
/etc/opt/SUNWps ディレクトリのテンプレートファイルのスキャン (変更のチェック) 間隔を秒単位で定義する。この間隔の設定により、パフォーマンスとスケーラビリティが向上する場合がある。これはサーバーが、次回のスキャンを実行するまでの間は、キャッシュされた情報を使用するためである。デフォルト値は 30 秒
検索設定プロパティ
デフォルトインストールでは、search.conf ファイルは /var/opt/SUNWps/https-instancename/portal/config ディレクトリに格納されます。search.conf ファイルには、設定したすべての検索値が一覧表示されます。/opt/SUNWps/samples/config ディレクトリには、サンプル ファイル search.conf が格納されています。
コード例 A-2 search.conf ファイル
#
# search.conf - Search configuration
#
csid=x-catalog://cate.sesta.com:80/cate.sesta.com
bindir=/opt/SUNWps/bin
database-directory=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/db
database-root=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/db
database-max-concurrent=8
database-name=default
database-logdir=db
security-mode=OFF
security-manager=com.sun.portal.search.rdmserver.DSameSecurityManager
debug-logfile=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/logs/rdmserver.log
debug-loglevel=1
filters-check-dns=on
filters-check-redirect=on
filters-check-virtual=on
import-config=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/config/import.conf
libdir=/opt/SUNWps/lib
logfile=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/logs/rdm.log
disable-rdm-log=false
multiple-classifications=3
classification-stats-during-browse=true
browse-root-classification=false
search-logfile=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/logs/searchengine.l og
search-max-index-batch=2000
search-query-threads=6
search-index-threads=1
search-index-type=AWord
search-index-partition-size=32
search-dictionary-type=partial
search-lookup-limit=-1
search-highlights=true
search-max-passages=3
search-passage-context=6
#search-field-multipliers="title 1.0"
reports-exclude-gv-queries=false
reports-exclude-browse=false
rdmgr-logfile=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/logs/rdmgr.log
# comment rdmgr-pidfile to prevent rdmgr daemonization
# rdmgr-pidfile=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/logs/rdmgr.pid
schema-description=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/config/schema.r dm
server-description=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/config/server.r dm
server-root=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal
taxonomy-database-name=taxonomy
taxonomy-description-refresh-rate=60
taxonomy-description=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/config/taxono my.rdm
tmpdir=/var/opt/SUNWps/https-cate.sesta.com/portal/tmp
rlog-max-logs=10
robot-refresh=30000
admin-category_editor_nodes_per_page=25,50,100,250,500,-1
admin-category_editor_max_combo_element=10
デフォルトのインストールでは、$CSROOT が /var/opt/SUNWps/http-instancename/portal に、$CSBIN が /opt/SUNWps/bin に、$CSLIB 変数が /opt/SUNWps/lib にそれぞれ割り当てられます。これらのパラメータのほとんどは、Sun Java System Application Server Enterprise Edition 管理コンソールより、検索サーバーの設定の画面や検索サーバーの詳細設定の画面で変更できます。
表 A-2 は、変更可能なパラメータ、パラメータのデフォルト値、およびその簡単な説明を示しています。最初の列は変更できるパラメータ、2 番目の列はそのパラメータのデフォルト値、3 番目の列は簡単な説明を示します。
表 A-2 search.conf のパラメータ
パラメータ
デフォルト
説明
csid
x-catalog:/ /$HOST:$POR T/$NICK
インストール時に定義される。主に Compass Server との逆互換性を維持するために使用されるサーバー識別文字列
bindir
$CSBIN
インストール時に定義される。バイナリの格納場所
database-directory
$CSROOT/db
インストール時に定義される。サーバーが使用するデータベースの場所
database-root
$CSROOT/db
インストール時に定義される。インデクサが使用するデータベースの場所
database-max-concurrent
8
データベースに同時にアクセスできるサーバースレッドの数を制限する。この値を変更することでパフォーマンスを向上できる。最適なパフォーマンスを維持するには、インデックススレッドの約 1.25 倍に設定する必要がある
database-name
default
論理データベース名。この値は外部データベースを含む別のデータベースに変更できる
database-logdir
db
データベースのトランザクションログが格納されるディレクトリ
security-mode
OFF
ドキュメントレベルのセキュリティを有効または無効にする。管理コンソールの「サーバー / 設定」でリセットできる
security-manager
com.sun.por tal.search. rdmserver.D SameSecurit yManager
セキュリティマネージャクラス名。編集不可
security-dsame-group
OFF
セキュリティ制御のためにユーザーロールの他にグループを使用するかどうかを指定する
debug-logfile
$CSROOT/logs/rdmserver.log
内部のサーバー アクティビティをログに記録する。インストール時に定義される。管理コンソールの「サーバー / 詳細」でリセットできる
debug-loglevel
1
デフォルトのログレベルを設定する。管理コンソールの「サーバー / 詳細」でリセットできる
filters-check-dns
on
アドレスが同じエイリアスのサーバーの数をチェックする。管理コンソールの「ロボット / シミュレータ」でリセットできる
filters-check-redirect
on
サーバーのリダイレクトをチェックする。管理コンソールの「ロボット / シミュレータ」でリセットできる
import-config
$CSROOT/config/import.conf
インストール時に定義される。管理コンソールの「データベース / インポート」でインポートエージェントを定義した場合に、検索サーバーによって生成されるコンテンツ
libdir
$CSLIB
インストール時に定義される
logfile
$CSROOT/logs/rdm.log
RDM サーバー要求のログ。インストール時に定義される。管理コンソールの「サーバー / 詳細」でリセットできる
disable-rdm-log
false
RDM 要求のロギングを無効にする。管理コンソールの「サーバー / 詳細」でリセットできる
classification-stats-dur ing-browse
true
true に設定した場合、サーバーは見つかったドキュメントの数をブラウザカテゴリ別に記録する
browse-root-classificati on
false
カテゴリツリーのルートでドキュメントを参照するかどうかを指定する
search-logfile
$CSROOT/log s/searcheng ine.log
検索エンジンのログファイル。インストール時に定義される。管理コンソールの「サーバー / 詳細」でリセットできる
search-max-index-batch
2000
各インデックスバッチのドキュメントの最大数
search-query-threads
6
検索クエリースレッドの数。使用する CPU 単位あたり 3 〜 6 スレッドに設定する必要がある
search-index-threads
1
検索インデックススレッドの数。通常は 1 のまま使用する
search-index-type
AWord
検索エンジンインデックスの形式。編集不可
search-index-partition-s ize
32
インデックスのマージ時に適用されるブロック係数。編集不可
search-dictionary-type
partial
検索ディレクトリの形式。編集不可
search-lookup-limit
-1
低速ワイルドカード検索のタイムアウト (ミリ秒) を制御する。-1 は無制限を意味する
search-highlights
true
検索結果のハイライトを有効にする
search-max-passages
3
ダイナミックサマリパッセージの最大生成数
search-passage-context
6
各ハイライトパッセージの周囲のコンテキストサイズ (ワード数)
#search-field-multiplier s
"title 1.0"
それぞれのドキュメントフィールドに割り当てられる検索の重み。カンマで区切られたリストで指定できる
rdmgr-logfile
$CSROOT/log s/rdmgr.log
インデクサプロセスのログファイル。インストール時に定義される。管理コンソールの「サーバー / 詳細」でリセットできる
schema-description
$CSROOT/config/schema.rdm
デフォルトの検索エンジンスキーマ。インストール時に定義される
server-description
$CSROOT/config/server.rdm
サーバー記述要求で返される RDM サーバー記述。インストール時に定義される
server-root
$CSROOT
サーバーインスタンスのルートディレクトリ。インストール時に定義される。管理コンソールの「サーバー / 設定」でリセットできる
taxonomy-database-name
Taxonomy
分類インデックスデータベースの論理名
taxonomy-description-ref resh-rate
3600 -> 60
自動分類再読み込みのポーリング間隔
taxonomy-description
$CSROOT/config/taxonomy.rdm
RDM 分類定義。「カテゴリ」の下の「カテゴリエディタ」を使用して編集する。インストール時に定義される
tmpdir
$CSROOT/tmp
インストール時に定義される。管理コンソールの「ロボット / クローリング」でリセットできる
robot-refresh
30000
管理コンソールのロボットコントロールページの更新間隔 (ミリ秒単位)
admin-category_editor_no des_per_page
25,50,100,2 50,500,-1
ページごとに表示されるカテゴリの最大数を定義する、使用できる選択項目のリスト。-1 を指定するとすべてのツリーが表示される
admin-category_editor_ma x_combo_element
10
ターゲットカテゴリのカテゴリエディタのドロップダウン選択リストに含まれる要素の最大数
注
次のパラメータは使用されないため、表 A-2 には示されていません。filters-check-virtual、multiple-classifications、reports-exclude-gv-queries、reports-exclude-browse、rdmgr-pidfile、および rlog-max-logs。