「sendmail のコマンド行引数」 に、sendmail に付ける引数のリストと詳細な説明があります。いくつかの重要な引数についてはここで、説明します。
q フラグは、sendmail が待ち行列を処理する頻度を定義します。モード i または b (デフォルト) で動作すると、ダウンしたホストを再起動するときに関係するだけなので、この時間は比較的長くできます。ただし、q モードで動作すると、フラグはメッセージが待ち行列に入っている最長時間を定義するため、その時間は比較的短くなります。通常、待ち行列の時間は、15 分 (q15m) から 1 時間 (q1h) の間で設定されます。
TCP 接続を通して着信メールを受信する場合は、デーモンを実行する必要があります。/etc/rc3.d/S88sendmail ファイルの bd フラグをセットします。
次のように、1 度の呼び出しで bd フラグと q フラグを結合できます。
# /usr/lib/sendmail -bd -q30m |
sendmail には多くのデバッグフラグがあり、これらは -d オプションを使って設定します。各デバッグフラグには番号とレベルがあり、レベルが高いほど「詳細な印刷」を意味します。通常、特定のコード部分をデバッグするのでない限り、9 より大きなレベルを設定する必要はありません。表 3-1 に、デバッグフラグの例を示します。
表 3-1 sendmail デバッグフラグの例
デバッグフラグ |
説明 |
---|---|
-d12 |
フラグ 12 をレベル 1 に設定 (デフォルト) |
-d12.3 |
フラグ 12 をレベル 3 に設定 |
-d3-17 |
フラグ 3 から 17 までを レベル 1 に設定 (デフォルト) |
-d3-17.4 |
フラグ 3 から 17 までを レベル 4 に設定 |
-d3, 17.4 |
フラグ 3 をレベル 1 に (デフォルト)、 フラグ 17 を レベル 4 に設定 |
ソースコードがある場合、そのコードにあるデバッグフラグのリストを参照できます。
C フラグを使って別の構成ファイルを指定できます。以下に例を示します。
# /usr/lib/sendmail -Ctest.cf |
これは、デフォルト /etc/mail/sendmail.cf の代わりに構成ファイル test.cf を使用します。C フラグの値を定義しない場合は、カレントディレクトリの sendmail.cf ファイルを使用します。