メールシステムの管理

sendmail 構成テーブル

sendmail.cf ファイルにある 2 つのエントリに応答して、sendmail プログラムは、値を sendmailvars 構成テーブルから検索することにより、マクロおよびクラスを定義できます。次にそのようなコマンドを 2 つ示します。

L コマンドの構文は次のとおりです。

LXsearch_key

たとえば、Lmmaildomainの場合、検索キー maildomain を使って、変数 m に代入する値が構成テーブルから検索されます。多くの場合、1 文字の変数名は大文字、内部変数 (メールドメイン名の m など) は小文字です。

G コマンドの構文は次のとおりです。

GCsearch_key

たとえば、GVuucp-list となります。

この場合、検索キー uucp-list を使って、変数 V に代入する値が構成テーブルから検索されます。

どちらの場合も、検索キーでは大文字と小文字を区別します。

両方のコマンドには、ルックアップテーブルを使用せずに sendmail.cf ファイル内にマクロまたはクラスを定義する同等のコマンドがあります。DL と同等で、CG と同等です。

NIS+ をネットワークの管理に使用する場合は、テーブルのグローバルバージョンである sendmailvars 情報が管理されます。このテーブルは、NIS+ テーブルに加えて、またはその代替として /etc/mail/sendmailvars ファイルで管理できます。これらのソースが sendmail によって検索される順序は、/etc/nsswitch.conf ファイルにある sendmailvars エントリによって決まります。デフォルトでは、検索順序は files nisplus で、これは、sendmail は NIS+ テーブルで検索する前にローカルファイルから情報を検索しようとすることを意味します。

/etc/mail/sendmailvars ファイルにあるエントリのフォーマットは次のとおりです。

search_key [value1 value2 value3...]

検索キーの後ろには、タブまたは複数のスペースを入れることもできますが、値は 1 つのスペースで区切ります。

NIS+ sendmailvars テーブルには、2 つの列、つまりキーの列と値の列があります。値の列は、1 つの値、または各々がスペースによって区切られた複数の値を持つことができます。以下に例を示します。

キーの列 

値の列 

maildomain

eng.acme.com

uucp-list

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ほとんどのメール変数は NIS+ テーブルで定義しなければなりません。ただし、特殊なケースでは、システムは変数をローカル /etc/mail/sendmailvars ファイルに入れることにより、変数のグローバル設定を無効にすることが可能です。