/etc/fstab を含む多くのシステムファイルは、Solaris 2.6 環境では別のファイルに置き換えられ、削除されています。このようなファイルに記録されていた情報を取り出し、Solaris 2.6 環境に手作業で変換しなければなりません。SunOS 4.x のファイルが変更されているかどうか調べるには、付録 D 「システムファイルリファレンス」 を参照してください。
Solaris 2.6 ソフトウェアをインストールした後は、SunOS 4.x システムのオペレーティングシステム実行可能ファイル (/usr/bin にあるシステムコマンドなど)を復元することは避けてください。
Solaris 2.6 のシステムにデータを結合する前に、次のファイルを変更しなければなりません。
/etc/uucp - UUCP システムには、いくつかの変更点があります。Config、Grades、Limits の各ファイルは、Solaris 2.6 環境で更新されています。 Devconfig、Devices、Dialcodes、Dialers、Permissions、 Poll、Sysfiles、systems の各ファイルは、SunOS 4.x でもソフトウェア Solaris 2.6 でも共通です。これらのファイルは、結合できます。このほかに、SunOS 4.x のファイルのうち、Solaris 2.6 では使用されていないものもいくつかあります。
/etc/group - このファイルの基本的なフォーマットは、SunOS 4.1 と SunOS 4.1.x で共通しています。しかし、以前のリリースでは、NIS マップから選択して取り出したエントリをグループに取り込むために、プラス (+) かマイナス (-) どちらかの記号を使用していました。Solaris 2.6 環境での互換性が必要な場合は、group(4) のマニュアルページを参照してください。
/etc/exports - Solaris 2.6 環境のネットワーク上で共有されているファイルシステムは、/etc/exports ではなく、/etc/dfs/dfstab ファイルを使用します。このファイル内のエントリは、次のようになっています。
share -F fstype -o options -d "text" pathname resource |
詳細は、dfstab(4) のマニュアルページを参照してください。
/etc/fstab - Solaris 2.6 環境でマウントされるファイルシステムは、/etc/fstab ではなく、/etc/vfstab ファイルを使用します。/etc/fstab ファイル内のエントリは、次のようになっています。
dev raw_dev mnt_pt fs_type fsck_pass auto_mnt mnt_option |
詳細は、vfstab(4) のマニュアルページを参照してください。
/etc/passwd - passwd ファイルのフォーマットは、SunOS 4.x ソフトウェアのフォーマットと同じです。ただし、ユーザのパスワードは、/etc/shadow ファイルに保存されるように変更されました。詳細は、passwd(4)と shadow(4)のマニュアルページを参照してください。
/etc/sendmail.cf - sendmail.cf のフォーマットは、SunOS 4.x のフォーマットと同じです。ただし、ファイルの位置は /etc/mail/sendmail.cf に変更されました。
/etc/ttytab - SunOS 4.x システムでは、ttytab 、シリアルポートと、シリアル回線上の端末の特性を制御するために使用されていました。Solaris 2.6 環境では、これらの特性を構成するために、サービスアクセス機能 (SAF) が使用されています。
/etc/printcap - Solaris 2.6 環境では、SVR 4 の印刷サービスを使用してプリンタの構成を行なっています。詳細は、『Solaris のシステム管理』を参照してください。