Solaris のインストール (上級編)

SPARC: 対話式インストールの実行手順

  1. 表 2-1 を使って、インストール先のシステムで対話式インストールを実行する準備ができていることを確認します。

    表 2-1 SPARC: 対話式インストールのためのシステムの設定: 作業マップ
     

    作業 

     

    説明 

     

    参照先 

     

    既存の Solaris 1.x (SunOS 4.x) ファイルのバックアップをとる 

     

    システムに以前の Solaris 1.x (SunOS 4.x) リリースがインストールされている場合は、一部の Solaris 1.x ファイルは Solaris ファイルに変換またはマージされます。 

     

    Solaris 2.x への移行

     
            
     

    システムがサポートされているかチェックする 

     

    ハードウェアのマニュアルで、そのシステムで Solaris 2.6 がサポートされているか調べます。 

     

    Solaris 2.6 ご使用にあたって (SPARC 版)

     
            
     

    旧版の Solaris がインストールされている場合は、システムをアップグレードする方法を決定する 

     

    システムに以前の Solaris リリースがインストールされている場合は、システムをどのようにアップグレードするかを決める必要があります。システムをアップグレードする前と後で何をすべきかを明確にしておいてください。 

     

    第 4 章「システムのアップグレード」

     
              
     

    Solaris ソフトウェアをインストールするための十分なディスク容量がシステムにあるかチェックする 

     

    (省略可能) ディスク容量の計画をたてるときには、どのソフトウェアグループをインストールするかなど、さまざまな考慮事項があります。 

     

    付録 A 「ディスク容量の計画」

     
              
     

    システム構成情報を事前設定する 

     

    (省略可能) sysidcfg ファイルまたはネームサービスを使って、システムのインストール情報 (たとえば locale など) をあらかじめ設定できるため、インストール作業中にプロンプトに答えて毎回情報を入力する手間が省けます。

     

    第 6 章「システム構成情報の事前設定」

     
              
     

    ネットワーク上でインストールするようにシステムを設定する 

     

    ネットワーク上でのインストールの場合のみ

    リモート Solaris CD イメージからシステムをインストールするには、インストールサーバーまたはブートサーバーからブートとインストールを行うようにシステムを設定する必要があります。 

     

    第 7 章「ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールする準備」

     
       

  2. システムがネットワークの一部に組み込まれている場合は、そのシステムに Ethernet コネクタまたは類似のネットワークアダプタが接続されていることを確認します。

  3. tip ラインで接続されているシステムをインストールする場合は、ウィンドウ表示が横 80 桁、縦 24 行以上あることを確認します。

    この大きさがないと、キャラクタベースのインストールインタフェースは正しく表示されません。stty コマンドを使うと、tip ウィンドウの現在のサイズを調べることができます。

  4. 製品ボックス内のソフトウェアをインストールする方法を選択します。

    インストール方法 

    できること 

    できないこと 

    Solaris Web Start 

    • 製品ボックスのすべてのソフトウェア (Solaris ソフトウェアと同梱ソフトウェア) を 1 つのブラウザベースのツールから一度にインストールできる。

    • デフォルトオプションを使って、すべてのソフトウェアをインストール、またはカスタマイズオプションを使って必要なソフトウェアだけをインストールできる。

    • グラフィックカードをもたないシステム (ヘッドレスシステム) 上でソフトウェアをインストールできる。ヘッドレスシステムは、ブラウザ機能を持つ別のシステムにネットワークを通してアクセスできる必要がある。

    • 旧版の Solaris からのアップグレードはできない。

    • 最下位レベルでソフトウェアのインストールをカスタマイズできない (たとえば、パッケージを選択または選択解除できない)。

    • システムメモリーが 48M バイト未満のシステムでは、この方法は使えない。

    • ブートディスクが 1.05G バイト未満のシステムでは、この方法は使えない。 [このサイズの制限は、Solaris Web Start を実行する時に適用されます。選択した製品をインストールするための十分なディスク容量がシステムにあるかどうかは、Solaris Web Start が自動的に判断します。]

    Solaris 対話式インストール (Interactive Installation) プログラムとその他の製品のインストールプログラム 

    • Solaris ソフトウェアをインストールしてから、同梱ソフトウェアを別にインストールできる。

    • 旧版の Solaris ソフトウェアからアップグレードできる。

    • 最下位レベルでソフトウェアのインストールをカスタマイズできる (たとえば、パッケージを選択または選択解除できる)。

    • グラフィックカードをもたないシステム (ヘッドレスシステム) 上でソフトウェアをインストールできる。

    • システムが Solaris ソフトウェアをインストールするための最小ハードウェア要件を満たしていればインストールできる。

    • 製品ボックスのすべてのソフトウェア (Solaris ソフトウェアと同梱ソフトウェア) を1つのツールから一度にインストールできない。

  5. システムの CD-ROM ドライブを使ってシステムに Solaris ソフトウェアをインストールする場合は、システムの CD-ROM ドライブに Solaris CD-ROM を挿入します。

  6. システムをブートします。

    新規 / 既存システム 

    使用する方法 

    操作 

    新規 (製品ボックスから取り出したばかり)  

    Solaris Web Start または Solaris 対話式インストール (Interactive Installation) プログラム 

    システムの電源を入れる。 

    既存 

    Solaris Web Start 

    • ネットワーク上のインストールサーバーからインストールする場合は、ok プロンプトで次のように入力する。

          ok boot net - browser
      

      (- の前後に半角スペースが必要です。)

    • システムのローカル CD-ROM ドライブからインストールする場合は、ok プロンプトで次のように入力する。

          ok boot cdrom - browser
      

      (- の前後に半角スペースが必要です。)

     

    Solaris 対話式インストール (Interactive Installation) プログラム 

    • ネットワーク上のインストールサーバーからインストールする場合は、ok プロンプトで次のように入力する。

          ok boot net
      
    • システムのローカル CD-ROM ドライブからインストールする場合は、ok プロンプトで次のように入力する。

          ok boot cdrom 
      

    注 -

    古い EEPROM をもつシステムの場合、システムの CD-ROM からブートするには、cdrom の代わりに sd(0,6,2) と入力してください。


    この時点で問題が発生した場合は、第 5 章「問題発生時の解決方法」を参照してください。


    注 -

    システムで ok プロンプトを表示させる方法の詳細は、Solaris のシステム管理を参照してください。


  7. ブートが完了するのを待ちます。

    boot コマンドを入力すると、システムはハードウェアとソフトウェアの構成要素をチェックします。これには数分かかります。

  8. プロンプトが表示された場合は、システム構成の質問に答えます。

    ブート後に、Solaris インストールプログラムはプロンプトを表示して、システムに関する構成情報を入力するよう求めてきます。すべてのシステム構成情報をあらかじめ設定してある場合は、この手順を省略して、手順 9 に進むことができます。

  9. 画面に表示された指示に従って、選択したインストール方法でシステムにソフトウェアをインストールします。

    インストールが終了すると、表 2-2 に示すファイルに Solaris ソフトウェアのインストールに関するログが保存されます。

    表 2-2 インストールログの保存場所

    システムのインストール方法 

    ログの保存先 

    初期インストールオプション 

    • システムをリブートする前: /a/var/sadm/system/logs/install_log

    • システムをリブートした後: /var/sadm/system/logs/install_log

    アップグレードオプション 

    • システムをリブートする前: /a/var/sadm/system/logs/upgrade_log

    • システムをリブートした後: /var/sadm/system/logs/upgrade_log

  10. Solaris 対話式インストール (Interactive Installation) プログラムを使用して、ディスクレスクライアントまたは AutoClient システムに対して領域を割り当てた場合は、Solstice ホストマネージャを使用して、これらのクライアントの設定を完了してください。

  11. Solaris 対話式インストール (Interactive Installation) プログラムを使用した場合は、Solaris 2.6 情報ライブラリ (SPARC 版)または『Solaris 2.6 Server Intranet Extention 1.0 の構成 (Solaris 2.6 環境)』を参照し、Solaris ソフトウェアのインストール後に同梱のソフトウェアをインストールする方法を調べてください。