Solaris 2.6 情報ライブラリ (SPARC 版)

標準への準拠

多くのユーザーが、大切な基幹業務アプリケーションの土台として Solaris オペレーティング環境に依存しています。Sun は、Solaris オペレーティング環境で新しい標準を導入することにより、これからも一貫して安定したオペレーティング環境を提供します。標準に対する継続的なサポートは、次の新機能に示されます。

西暦 2000 年問題への対応

Solaris 2.6 オペレーティング環境は、西暦 2000 年問題に対応済みです。Solaris 2.6 は明確に定義された日付を使用し、X/Open の該当するガイドラインに従っています。西暦 2000 年問題への対応に関する情報は、http://www.sun.com/y2000 を参照してください。

X/Open UNIX 95 (Spec 1170)

Solaris の以前のリリースでも、多くの点で Spec 1170 に準拠していましたが、Solaris 2.6 では、Spec 1170 のすべての基準を満たしています。

Spec 1170 に準拠するために、Solaris 2.6 で変更された点は次のとおりです。

X/Open XFN CAE

フェデレーテッド・ネーミング・サービス (FNS) が、X/Open XFN CAE の定義に準拠しました。

POSIX 1003.1b

POSIX 1003.1b のサポートが完了しました。Solaris 2.3 のリリース以来、Solaris ソフトウェアは POSIX 1003.1b のすべてのインタフェースを提供してきました。これらのインタフェースの一部も、「Not Supported」を返さずに実際にサービスを提供するようになりました。今回のリリースで、POSIX 1003.1b に対するサポートが完了します (ただし、-PRIORITIZED IO オプションを除く)。

この機能は、移植性の高い、標準準拠のコードを書くことに関心のある開発者を対象としています。また、高性能のメッセージ転送またはセマフォコードに関心のある開発者も対象としています。後者の場合、POSIX 以外では System V のメッセージやセマフォを使用することが考えられます。また、POSIX が持つ、ある程度限られた機能でも許容できるという開発者を対象としています。

Solaris 2.6 のリリース時点でサポートされている POSIX 1003.1b の機能は、次のとおりです。

これらの機能の多くは、以前リリースされたいくつかの Solaris オペレーティング環境で、標準には準拠していませんが、サポートされていました。

ISO 10646

ISO 10646 規格は、UCS-2 および UTF-8 (標準 UNIX の実装) を含め、Unicode 2.0 を定義しています。この規格に指定されているすべての実装は Unicode 2.0 に準拠しています。