Solaris のシステム管理

SPARC: ブート PROM の使用方法

システム管理者は、システムをマルチユーザー状態にする前に、通常は、PROM レベルを使ってシステムをブートします。ただし、どのデバイスからブートするかを設定したり、ハードウェア診断プログラムを実行するなどのシステム動作方法を変更する必要がある場合があります。

永久に、または一時的に新しいドライブをシステムに追加したいときは、デフォルトのブートデバイスを必ず変更してください。あるいは、スタンドアロンシステムをディスクレスクライアントに変換する場合は、必ずネットワークからブートしてください。

すべての PROM コマンドについては、monitor(1M) または eeprom(1M) のマニュアルページを参照してください。

SPARC: ok プロンプトに切り換える方法

システムを停止すると、PROM モニターは > または ok を表示します。

SPARC システムで、> プロンプトから ok プロンプトに切り換えるには、次のコマンドを入力します。

> n
ok

この節で示す例では、すべて ok プロンプトを使います。

SPARC: システムの PROM リリースを確認する方法

システムの PROM リリースレベルを banner コマンドで表示します。

ok banner
SPARCstation 2, Type 4 Keyboard
ROM Rev. 2.2, 16 MB memory installed, Serial #nnnnnn
Ethernet address 8:0:20:f:fd:6c HostID nnnnnnnn

ハードウェア構成情報が表示され、その中に PROM のリリース番号があります。PROM リリースレベルが、ROM Rev 番号で示されます。

SPARC: デフォルトのブートデバイスを変更する方法

次の手順で、デフォルトのブートデバイスを変更してください。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. init コマンドを使って、システムを停止します。

        # init 0
    

    PROM プロンプトが表示されます。

  3. > PROM プロンプトが表示されたら、n を入力して Return キーを押します。

        > n
        ok

    ok PROM プロンプトが表示されます。

  4. setenv コマンドを使って、boot-device の設定を変更します。

        ok setenv boot-device disk[n]

    boot-device

    ブートするデバイスを設定するパラメタを指定する。 

    disk[n]

    boot-device 値を指定する。この場合、n はディスク番号。

    ディスク番号を確認したい場合は、probe-scsi-all コマンドを使います。

  5. printenv コマンドを使って、デフォルトのブートデバイスの変更を確認します。

        ok printenv boot-device
    
  6. reset コマンドを使って新しい boot-device 値を保存します。

        ok reset
    

    boot-device 設定が、PROM に書き込まれます。

SPARC: 例 - デフォルトのブートデバイスを変更する

# init 0
# 
INIT: New run level: 0
.
.
.
The system is down.
syncing file systems... [11] [10] [5] done
Program terminated
Type  help  for more information
ok setenv boot-device disk
boot-device =         disk
ok printenv boot-device
boot-device           disk                    disk
ok reset
SPARCstation IPC, No Keyboard
ROM Rev. 2.9, 12 MB memory installed, Serial #32522.
Ethernet address 8:0:20:b:40:e9, Host ID: 52007f0a.
Testing   1 megs of memory. Still to go    0
Boot device: /sbus/esp@0,800000/sd@3,0   File and args:
.

.

.
pluto console login:

SPARC: システムをリセットする方法

ok プロンプトで reset コマンドを実行します。

ok reset

セルフテストプログラムが実行され、ハードウェアで診断テストを行なった後、システムがリブートされます。