Solaris のシステム管理

パッケージのインストールの検査

pkgchk コマンドを使用すると、パッケージのインストールの完全性、パス名、ファイルの内容、およびファイル属性をチェックできます。オプションの詳細については、pkgchk(1M) のマニュアルページを参照してください。

pkginfo コマンドを使用して、システムにインストールされたパッケージに関する情報を表示してください。

インストールされたすべてのパッケージに関する情報を表示する方法

pkginfo コマンドを使用して、インストールされたパッケージに関する情報を表示します。

$ pkginfo

例 - インストールされたすべてのパッケージを表示する

次の例は、システムがスタンドアロン、サーバー、ディスクレスクライアント、または AutoClient システムのどれであるかに関係なく、ローカルシステムにインストールされたすべてのパッケージを表示する pkginfo コマンドを示しています。出力には、基本カテゴリ、パッケージ名、およびパッケージの説明が示されています。

$ pkginfo
system      SUNWab2m       Solaris Documentation Server Lookup
system      SUNWaccr       System Accounting, (Root)
system      SUNWaccu       System Accounting, (Usr)
system      SUNWadmap      System administration applications
system      SUNWadmc       System administration core libraries

例 - ディスクレスクライアントまたは AutoClient システムにインストールされたすべてのパッケージを表示する

ディスクレスまたは AutoClient システムクライアント/サーバーの設定では、サーバーからソフトウェアを管理することができます。サーバーはこのための場所であるため、pkginfo コマンドにオプションを付けて使用する必要があります。次の例は、io という名前のディスクレスクライアントにインストールされたすべてのパッケージを表示するための pkginfo -R コマンドを示しています。このコマンドは、ディスクレスクライアントのサーバーから実行します。

server$ pkginfo -R /export/root/io
system			SUNWaccr			System Accounting, (Root)
system			SUNWaccu			System Accounting, (Usr)
system			SUNWadmap		System & Network Administration Applications
system			SUNWadmfw		System & Network Administration Framework
	.
	.
	.

インストールされたパッケージが完全であるかどうかをチェックする方法

  1. スーパーユーザーとしてシステムにログインします。

  2. インストールされたパッケージの状態を、pkgchk コマンドによってチェックします。

        # pkgchk -a | -c -v pkgid ...
        # pkgchk -d spooldir pkgid ...

    -a

    pkgchk のデフォルトであるファイル属性と内容ではなく、ファイル属性 (つまりアクセス権) だけを検査するように指定する。

    -c

    pkgchk のデフォルトであるファイル内容と属性ではなく、ファイル内容だけを検査するように指定する。

    -v

    pkgchk による処理中、ファイル名を表示する詳細モードを指定する。

    -d spooldir

    スプールディレクトリの絶対パスを指定する。 

    pkgid

    (省略可能) 1 つまたは複数のパッケージを空白で区切って指定する。pkgid を指定しないと、pkgchk は、システムにインストールされたすべてのソフトウェアパッケージをチェックする。これを省略すると、pkgchk は使用可能なすべてのパッケージを表示する。

例 - インストールされたパッケージの内容を検査する

次の例は、パッケージの内容をチェックする方法を示しています。

# pkgchk -c SUNWadmfw

pkgchk はエラーがないと判断すると、システムプロンプトに戻ります。そうでない場合は、エラーを表示します。

例 - インストールされたパッケージのファイル属性を検査する

次の例は、パッケージのファイル属性をチェックする方法を示しています。

# pkgchk -a SUNWadmfw

pkgchk はエラーがないと判断すると、システムプロンプトに戻ります。そうでない場合は、エラーを表示します。

例 - スプールディレクトリにインストールされたパッケージを検査する

次の例は、スプールディレクトリ (/export/install/packages) にコピーされたソフトウェアパッケージをチェックする方法を示しています。

# pkgchk -d /export/install/packages
## checking spooled package <SUNWadmap>
## checking spooled package <SUNWadmfw>
## checking spooled package <SUNWadmc>
## checking spooled package <SUNWsadml>

注 -

スプールされたパッケージの検査は、パッケージがインストールされないとすべての情報を検査できないため、制限されます。


パッケージに関する詳細を表示する方法

pkginfo -l コマンドを使用して、インストールされたパッケージに関する情報を表示します。

$ pkginfo -l pkgid ...

-l

出力を長形式で表示するように指定する。これには、パッケージに関する入手可能な情報すべてが含まれる。 

pkgid

(省略可能) 1 つまたは複数のパッケージの名前を空白で区切って指定する。この引数を省略すると、pkginfo は、使用可能なすべてのパッケージに関する情報を表示する。

例 - パッケージに関する詳細を表示する

$ pkginfo -l SUNWcar
   PKGINST:    SUNWcar
      NAME:  Core Architecture, (Root)
  CATEGORY:  system
      ARCH:  sparc.sun4u
   VERSION:  11.5.1,REV=96.12.13.17.59
   BASEDIR:  /
    VENDOR:  Sun Microsystems, Inc.
      DESC:  core software for a specific hardware platform group
    PSTAMP:  on297961213180424
  INSTDATE:  Jan 02 1997 11:42
   HOTLINE:  Please contact your local service provider
    STATUS:  completely installed
     FILES:     54 installed pathnames
                 5 shared pathnames
                15 directories
                32 executables
              6243 blocks used (approx)