システム管理者は、コマンドを使用してディスク、ファイルシステムなどのデバイスを管理する場合、デバイス名を指定する方法を知っている必要があります。通常システム管理者は、論理デバイス名を使用してシステムに接続されたデバイスを表現します。論理デバイス名と物理デバイス名は、システム上でそれぞれ論理デバイスファイルと物理デバイスファイルによって表現されます。
システムがブートされると、デバイス階層が作成されて、システムに接続されたすべてのデバイスが表示されます。カーネルは、このデバイス階層情報を使用して、ドライバを該当するデバイスに対応づけて、特定の操作を実行するドライバへの一連のポインタを与えます。デバイス階層情報の詳細については、『OpenBoot 3.x コマンド・リファレンスマニュアル』を参照してください。
デバイスは、Solaris 2.x 環境において、次の 3 つの方法で参照されます。
物理デバイス名 - デバイス情報階層の完全デバイスパス名を表します。物理デバイス名は、次のコマンドを使用して表示できます。
dmesg
format
sysdef
prtconf
物理デバイスファイルは、/devices ディレクトリにあります。
インスタンス名 - システム上のデバイスすべてのカーネル短縮名を表します。たとえば、sd0 と sd1 は、2 つのディスクデバイスのインスタンス名を表します。インスタンス名は、/etc/path_to_inst ファイルにマップされて、次のコマンドにより表示できます。
dmesg
sysdef
prtconf
論理デバイス名 - システム管理者が、デバイスを参照するために使用します。論理デバイス名を使用するファイルコマンドは、表 20-1 に記載されています。/dev ディレクトリの論理デバイスファイルは、/devices ディレクトリの物理デバイスファイルにシンボリックリンクされています。