Solaris のシステム管理

一時ファイルシステム (TMPFS) の作成

TMPFS が最もよく使用されるのは /tmp ディレクトリです。デフォルトでは、SunOS システムソフトウェアの /tmp ディレクトリは TMPFS であり、そのエントリはデフォルトの /etc/vfstab ファイルに入っています。TMPFS ディレクトリ内のファイルは、リブートまたはマウント解除すると削除されます。

複数の一時ファイルシステムを作成した場合は、そのすべてが同じシステム資源を使用するということに注意してください。mount コマンドの -o オプションを使用して TMPFS のサイズを制限しなければ、ある TMPFS ディレクトリの下で作成されたファイルが、他の TMPFS にとっても使用可能な領域を使い果たします。

一時ファイルシステムを作成する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 必要に応じて、TMPFS をマウントしたいディレクトリを作成し、アクセス権と所有権を設定します。

  3. 一時ファイルシステムを作成します。

    # mount -F tmpfs swap mount-point
    

    -F tmpfs swap

    TMPFS ファイルシステム 

    mount-point

    TMPFS ファイルシステムとしてマウントするディレクトリ 

  4. mount コマンドを使って、/visitors という一時ファイルシステムが作成され、/usr/tmp ディレクトリにマウントされていることを確認します。

    $ mount
                            .
                            .
                            .
    /visitors on /usr/tmp on Wed May 28 15:27:16 1997
    $ ls /usr/tmp
    NTa0006h    ps_data      visitors

例 - 一時ファイルシステムを作成する

次の例では、新しいディレクトリ /export/reports を作成し、そのディレクトリに一時ファイルシステムをマウントします。

# mkdir /export/reports
# chmod 777 /export/reports
# mount -F tmpfs swap /export/reports

詳細は、tmpfs(7FS) のマニュアルページを参照してください。

一時ファイルシステムとして保持する方法

/etc/vfstab ファイルにエントリを追加すると、リブートまたはマウント解除しても TMPFS として保持できます。このファイルを編集し、各フィールドをタブで区切って次のようなエントリを追加します。

swap - mount-point  tmpfs   -  yes  -

mount-point

デフォルトのマウントポイントディレクトリ 


注意 - 注意 -

TMPFS として保持されるだけで、そこに作成されたファイルは保持されません。


/etc/vfstab ファイルの編集の詳細は、第 28 章「ファイルシステムのマウントとマウント解除の手順」を参照してください。