Solaris のシステム管理

サービスアクセス機能 (SAF) の概要

SAF は端末、モデム、および他のネットワーク装置を管理するためのツールです。SAF プログラムの最上位にはサービスアクセスコントローラ (SAC) があります。SAC は、管理者が sacadm コマンドにより管理するポートモニターを制御します。各ポートモニターは 1 つ以上のポートを管理できます。

管理者は pmadm コマンドを使用して、ポートに対応するサービスを管理します。SAC が提供するサービスはネットワークによって異なりますが、SAC と管理プログラム sacadmpmadm はネットワークには依存しません。

表 49-1 に SAF の制御階層を示します。sacadm コマンドを使用すると、ttymon および listen ポートモニターを制御する SAC を管理できます。

また、ttymonlisten のサービスは pmadm により制御されます。ttymon の 1 つのインスタンスは複数のポートにサービスを提供し、listen の 1 つのインスタンスはネットワークインタフェース上で複数のサービスを提供できます。

表 49-1 SAF の制御階層

機能 

プログラム 

説明 

全体の管理 

sacadm

ポートモニターの追加および削除用コマンド 

サービスアクセスコントローラ 

sac

SAF のマスタプログラム 

ポートモニター 

ttymon

listen

シリアルポートのログイン要求を監視する。 

ネットワークのサービス要求を監視する。 

ポートモニターサービスの管理 

pmadm

ポートモニターのサービス制御用コマンド 

サービス 

ログイン、リモートプロシージャコール、その他 

SAF がアクセスを可能にするサービス 

コンソールの管理 

コンソールログイン 

コンソールは、/etc/inittab ファイル中のエントリ経由で、ttymon の express モードを使用して、自動的に設定される。pmadmsacadm を使用して、コンソールを直接管理しないこと。詳細については、ttymon とコンソールポート」を参照。