システム管理者は、ネットワークを安全にするためのポリシーをネットワーク上に実装できます。必要なセキュリティのレベルはサイトによって異なります。この節では、ネットワークセキュリティに関連するいくつかの作業手順を説明します。
スーパーユーザーになります。
keyserv デーモン (キーサーバー) が動作していることを確認します。
# ps -ef | grep keyserv root 100 1 16 Apr 11 ? 0:00 /usr/sbin/keyserv root 2215 2211 5 09:57:28 pts/0 0:00 grep keyserv
キーサーバーが動作していない場合は、キーサーバーを起動します。
# /usr/sbin/keyserv
NIS+ セキュリティの詳細は、「Solaris ネーミングの管理」を参照してください。
スーパーユーザーになります。
/etc/nsswitch.conf ファイルを編集して、次の行を追加します。
publickey: nisplus
NIS+ クライアントを起動します。
# nisinit -cH hostname
hostname は、そのテーブルにクライアントマシン用のエントリを持つ、信頼されている NIS+ サーバー名です。
次のコマンドを入力して、クライアントを cred テーブルに追加します。
# nisaddcred local # nisaddcred des
keylogin コマンドを使用して、設定を確認します。
パスワードを求めるプロンプトが出たら、この手順は成功です。
次の例は、ホスト pluto を使用して、earth を NIS+ クライアントとして設定しています。警告は無視できます。keylogin コマンドが受け付けられて、earth が Secure NIS+ クライアントとして正しく設定されていることを確認しています。
# nisinit -cH pluto NIS Server/Client setup utility. This machine is in the North.Abc.COM. directory. Setting up NIS+ client ... All done. # nisaddcred local # nisaddcred des DES principal name : unix.earth@North.Abc.COM Adding new key for unix.earth@North.Abc.Com (earth.North.Abc.COM.) Network password: xxx <Press Return> Warning, password differs from login password. Retype password: xxx <Press Return> # keylogin Password: #
次のコマンドを入力して、ユーザーを root マスターサーバー上の cred テーブルに追加します。
# nisaddcred -p unix.UID@domainname -P username.domainname. des
この場合、「username-domainname」はドット (.) で終了しなければなりません。
次の例は、DES セキュリティ認証をユーザー george に与えています。
# nisaddcred -p unix.1234@North.Abc.com -P george.North.Abc.COM. des DES principal name : unix.1234@North.Abc.COM Adding new key for unix.1234@North.Abc.COM (george.North.Abc.COM.) Password: Retype password: # rlogin rootmaster -l george # keylogin Password: #
クライアント上でスーパーユーザーになります。
/etc/nsswitch.conf ファイルを編集して、次の行を追加します。
publickey: nis
newkey コマンドを使用して、新しい鍵ペアを作成します。
# newkey -h hostname
hostname は、クライアント名です。
次の例は、earth を Secure NIS クライアントとして設定しています。
# newkey -h earth Adding new key for unix.earth@North.Abc.COM New Password: Retype password: Please wait for the database to get updated... Your new key has been successfully stored away. #
サーバーにスーパーユーザーとしてログインします。
ユーザー用の新しい鍵を作成できるのは、NIS+ サーバーにログインしたシステム管理者だけです。
ユーザー用の新しい鍵を作成します。
# newkey -u username
username はユーザー名です。システムはパスワードを求めるプロンプトを出します。システム管理者は汎用パスワードも入力できます。非公開鍵は汎用パスワードで暗号化されて格納されます。
# newkey -u george Adding new key for unix.12345@Abc.North.Acme.COM New Password: Retype password: Please wait for the database to get updated... Your new key has been successfully stored away. #
ログインして chkey -p コマンドを入力するように、ユーザーに伝えます。
これによって、そのユーザーは自分だけが知っているパスワードを使用して、自分の非公開鍵を再び暗号化できます。
earth% chkey -p Updating nis publickey database. Reencrypting key for unix.12345@Abc.North.Acme.COM Please enter the Secure-RPC password for george: Please enter the login password for george: Sending key change request to pluto... #
chkey コマンドを使用すると、新しい鍵ペアをユーザーに作成できます。
Diffie-Hellman の publickey 認証がネットワークで有効にされていなければなりません。「Diffie-Hellman 認証明に NIS+ 資格を設定する方法」 と 「Diffie-Hellman 認証で NIS 資格を設定する方法」 を参照してください。