SunOS 5.x のシステムアカウンティングソフトウェアは、ユーザー接続時間、プロセスに使用された CPU 時間、およびディスク使用率についてのデータを収集および記録できる、プログラムセットです。一度このデータを収集すると、レポートを生成して、システム使用率に対して料金を請求できます。
アカウンティングプログラムは、次のような目的に使用できます。
システム使用率の監視
問題発生時の対処
性能上の問題の追跡と解決
システムセキュリティの管理
システムアカウンティングプログラムは、設定が済むと、ほとんどの場合自動的に実行されます。
アカウンティングユーティリティは、データから要約ファイルとレポートを生成する C 言語プログラムとシェルスクリプトを提供します。これらのプログラムは、ディレクトリ /usr/adm/acct と /usr/lib/acct にあります。
日次アカウンティングによって、次の 4 種類のアカウンティングを簡単に実行できます。
接続
プロセス
ディスク
料金計算
自動アカウンティングを設定するには、cron で自動的に起動できるように、それらのスクリプトを crontab ファイルに入れます。
次に、アカウンティングが機能する概要を次に示します。
システムを起動してからシャットダウンするまでの間に、システムの利用に関する (ユーザーログイン、実行されたプロセス、データの格納などの) raw データがアカウンティングファイルに収集されます。
定期的に (通常 1 日に 1 回)、/usr/lib/acct/runacct プログラムが各種のアカウンティングファイルを処理して、累積要約ファイルと日次アカウンティングレポートを生成します。この日次レポートは /usr/lib/acct/prdaily プログラムによって出力されます。
runacct によって生成される累積要約ファイルは、monacct プログラムを実行して月に 1 回処理され出力できます。monacct によって生成される要約レポートは、月次またはその他の会計期間ベースのユーザーに対する効率的な課金手段になります。
アカウンティングソフトウェアを設定する手順については、第 60 章「アカウンティングの設定と管理作業」を参照してください。アカウンティングの機能の参照情報については、第 61 章「システムアカウンティングの参照情報」を参照してください。