/var/adm ディレクトリ構造は、使用中のデータ収集ファイルを格納し、adm ログイン (現在のユーザー ID は 4) が所有します。
表 61-8 /var/adm ディレクトリ内のファイル| 
 ファイル  | 
 説明  | 
|---|---|
| 
 dtmp  | 
 acctdusg プログラムからの出力  | 
| 
 fee  | 
 chargefee プログラムからの出力。ASCII tacct レコード。  | 
| 
 pacct  | 
 有効なプロセスアカウンティングファイル  | 
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 pacctn  | 
 turnacct を使用して切り替えられたプロセスアカウンティングファイル  | 
| 
 Spacctn.MMDD  | 
 runacct の実行中に生成された MMDD 日付のプロセスアカウンティングファイル  | 
/var/adm/acct ディレクトリには、nite、sum、fiscal の各ディレクトリが設けられ、それぞれに実際のデータ収集ファイルが格納されます。たとえば、nite ディレクトリは runacct プロシージャが毎日繰り返して使用するファイルを格納しています。次の表で、/var/adm/acct/nite ディレクトリ内の各ファイルを簡単に説明します。
表 61-9 /var/adm/acct/nite ディレクトリ内のファイル| 
 ファイル  | 
 説明  | 
|---|---|
| 
 active  | 
 runacct が進捗状況の記録用、警告メッセージ、エラーメッセージの出力用として使用する。  | 
| 
 activeMMDD  | 
 runacct がエラーを検出した後の active と同じ  | 
| 
 cms  | 
 prdaily が使用する ASCII の合計コマンド要約  | 
| 
 ctacct.MMDD  | 
 tacct.h 形式の接続アカウンティングレコード  | 
| 
 ctmp  | 
 acctcon1 プログラムの出力。ctmp.h 形式の接続セッションレコード (acctcon1 と acctcon2 は互換性を保証するために用意)  | 
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 daycms  | 
 prdaily が使用する ASCII 日次コマンド要約  | 
| 
 daytacct  | 
 tacct.h 形式の 1 日分の合計アカウンティングレコード  | 
| 
 disktacct  | 
 tacct.h 形式のディスクアカウンティングレコード。dodisk プロシージャが作成する。  | 
| 
 fd2log  | 
 runacct の実行中の診断出力  | 
| 
 lastdate  | 
 runacct が最後に実行された日 (date +%m%d 書式)  | 
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 lock  | 
 runacct の逐次使用の制御用に使用  | 
| 
 lineuse  | 
 prdaily が使用する tty 回線利用状況レポート  | 
| 
 log  | 
 acctcon からの診断出力  | 
| 
 log.MMDD  | 
 runacct がエラーを検出後の log と同じ  | 
| 
 owtmp  | 
 前日の wtmp ファイル  | 
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 reboots  | 
 wtmp からの開始および終了日付とリブートのリスト  | 
| 
 statefile  | 
 runacct の実行中の現在状態の記録用に使用  | 
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 tmpwtmp  | 
 wtmpfix が修復した結果の wtmp ファイル  | 
| 
 wtmperror  | 
 wtmpfix エラーメッセージの格納用の場所  | 
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 wtmperror.MMDD  | 
 runacct がエラーを検出した後の wtmperror と同じ  | 
| 
 wtmp ファイルの runacctt 用コピー  | 
sum ディレクトリは、runacct が更新し、monacct が使用する累積要約ファイルを格納します。表 61-10 に、/var/adm/acct/sum ディレクトリ内のファイルを簡単に説明します。
表 61-10 /var/adm/acct/sum ディレクトリ内のファイル| 
 ファイル  | 
 説明  | 
|---|---|
| 
 cms  | 
 内部要約書式による、会計期の合計コマンド要約ファイル  | 
| 
 cmsprev  | 
 最新の更新がなされていないコマンド要約ファイル  | 
| 
 daycms  | 
 内部要約書式による、当日の利用状況を表すコマンド要約ファイル  | 
| 
 loginlog  | 
 各ユーザーが最後にログインした日付のレコード。lastlogin によって作成され、prdaily プログラム内で使用される。  | 
| 
 rprt.MMDD  | 
 prdaily プログラムの保存出力  | 
| 
 tacct  | 
 会計期の累積合計アカウンティングファイル  | 
| 
 tacctprev  | 
 最新の更新がない点を除いて tacct と同じ  | 
| 
 tacct.MMDD  | 
 MMDD 日付分の合計アカウンティングファイル  | 
fiscal ディレクトリは monacct が作成する定期的要約ファイルを格納します。表 61-11 で、/var/adm/acct/fiscal ディレクトリ内の各ファイルを説明します。
表 61-11 /var/adm/acct/fiscal ディレクトリ内のファイル| 
 ファイル  | 
 説明  | 
|---|---|
| 
 cmsn  | 
 内部要約書式の、会計期 n の合計コマンド要約ファイル  | 
| 
 fiscrptn  | 
 会計期 n の rprtn と同じレポート  | 
| 
 tacctn  | 
 会計期 n の合計アカウンティングファイル  | 
次に示す、runacct により生成されるファイル (/var/adm/acct にあります) には特に注意する必要があります。
表 61-12 runacct が生成するファイル| 
 ファイル  | 
 説明  | 
|---|---|
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 nite/lineuse  | 
 runacct は acctcon を呼び出して、/var/adm/acct/nite/tmpwtmp から端末回線の利用状況に関するデータを収集し、それらのデータを /var/adm/acct/nite/lineuse に書き込む。prdaily はこれらのデータを使用して回線利用状況を報告する。このレポートは特に不良回線の検出に有効となる。ログアウト回数とログイン回数との比率が 3:1 を超える場合は、回線に障害がある確率が大きい。  | 
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 nite/daytacct  | 
 tacct.h 形式の当日の合計課金ファイル  | 
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 sum/tacct  | 
 このファイルは、毎日の nite/daytacct の累積であり、課金の目的に使用できる。このファイルは、毎月または毎会計期ごとに monacct プロシージャによって新たに累積が開始される。  | 
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 sum/daycms  | 
 runacct は acctcms を呼び出して、当日に使用されたコマンドに関するデータを処理する。これらの情報は /var/adm/acct/nite/daycms に格納される。このファイルの内容は毎日のコマンド要約。このファイルの ASCII バージョンは /var/adm/acct/sum/daycms。  | 
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 sum/cms  | 
 毎日のコマンド要約の累積。monacct が実行されることによって新たに累積が開始される。ASCII バージョンは nite/cms。  | 
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 sum/loginlog  | 
 runacct は lastlogin を呼び出して、/var/adm/acct/sum/loginlog のログインのうち最後にログインした日付を更新する。lastlogin は、さらに、このファイルから有効でなくなったログインを削除する。  | 
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 sum/rprt.MMDD  | 
 runacct が実行されるたびに、prdaily によって印刷された日次レポートのコピーが保存される。  |