Solaris のシステム管理

プロセスの制御 (/proc ツール)

/usr/proc/bin に入っているプロセスツールを使用すると、プロセスの一部を制御できます。表 63-3 に、これらのプロセスツールを示します。詳細は、proc(1) のマニュアルページを参照してください。

表 63-3 制御を行う /usr/proc/bin のプロセスツール

プロセスツール 

機能 

pstop

プロセスを停止する。 

prun

プロセスを再開する。 


注 -

長いコマンド名を入力しなくてもすむように、プロセスツールディレクトリを PATH 変数に追加してください。これにより、各ファイル名の最後の部分 (たとえば、/usr/proc/bin/prun ではなく prun) を入力するだけで、プロセスツールを実行できます。


プロセスを制御する方法

  1. (省略可能) ps コマンドからの出力を使用して、詳細情報を表示したいプロセスの識別番号を調べます。

        # ps -e | grep process
    

    process

    詳細情報を表示したいプロセスの名前 

    プロセス識別番号は、出力の第 1 列目に表示されます。

  2. 適切な /usr/proc/bin コマンドを使用してプロセスを制御します。

        # /usr/proc/bin/pcommand PID
    

    pcommand

    実行したいプロセスツールコマンド。これらのコマンドについては、表 63-3 を参照。

    PID

    プロセスの識別番号 

  3. ps コマンドで、プロセスの状態を確認します。

        # ps | grep PID
    

例 - プロセスを制御する

次の例は、プロセスツールを使用して印刷ツールを停止したり、再起動したりする方法を示しています。

1# PATH=$PATH:/usr/proc/bin
 # export PATH
2# ps -e | grep print*
264 console 0:03 printtool
3# pstop 264
4# prun 264
 # ps | grep 264
264 console 0:03 printtool

1. /usr/proc/bin ディレクトリを PATH 変数に追加します。

2. 印刷ツールのプロセス識別番号を表示します。

3. 印刷ツールプロセスを停止します。

4. 印刷ツールプロセスを再開します。