システムにクラッシュダンプを保存させるには、次の手順に従ってください。
クラッシュダンプディレクトリを作成します。
クラッシュダンプファイル用に割り当てるディスク容量を決定します。
/etc/init.d/sysetup ファイルを編集して、クラッシュダンプファイルの保存を有効にします。
システムにクラッシュダンプを保存させないようにするには、この逆の手順に従います。
スーパーユーザーになります。
# mkdir /var/crash
/var/crash ディレクトリに移動します。
# cd /var/crash
システム名でディレクトリを作成します。
# mkdir system-name
system-name |
クラッシュダンプファイルを保存するシステム |
ディレクトリが作成されていることを確認します。
# ls system-name
次の例は、システム saturn のクラッシュダンプファイルを保存するディレクトリを作成する方法を示しています。
# mkdir /var/crash # cd /var/crash # mkdir saturn # ls saturn
表 69-1 に示している必要な作業を完了していることを確認します。
/var/crash/system-name ディレクトリに移動します。
# cd /var/crash/system-name
system-name |
クラッシュダンプファイルを保存するシステム |
任意のエディタで、クラッシュダンプ用に確保しておく最小利用可能空き領域の最小値を指定する数 (単位はキロバイト) を含む、minfree という名前のファイルを作成します。
ファイルを終了して、変更を保存します。
次の例は、システム saturn のクラッシュダンプファイルを保存するための、500K バイトの利用可能な空き領域を確保する、minfree ファイルの内容を示しています。
$ more /var/crash/saturn/minfree 500
表 69-1 に示している必要な作業を完了していることを確認します。
スーパーユーザーになります。
任意のエディタで、/etc/init.d/sysetup ファイルを編集し、クラッシュダンプを有効にする行の先頭からコメント記号 (#) を削除して、これらの行を有効にします。
変更を保存し、編集を終了します。
次の例は、クラッシュダンプを有効にするように編集した /etc/init.d/sysetup ファイルの該当セクションを示しています。
## ## Default is to not do a savecore ## if [ ! -d /var/crash/`uname -n` ] then mkdir -m 0700 -p /var/crash/`uname -n` fi echo 'checking for crash dump...¥c ' savecore /var/crash/`uname -n` echo ''
スーパーユーザーになります。
crash ユーティリティを使用して、クラッシュダンプを調査します。
# /usr/sbin/crash [-d crashdump-file] [-n name-list] [-w output-file]
-d crashdump-file |
システムのメモリーイメージが格納されているファイルを指定する。デフォルトのクラッシュダンプファイルは /dev/mem である |
-n name-list |
システムのメモリーイメージへシンボルでアクセスを調査する場合、シンボルテーブル情報が格納されるテキストファイルを指定する。デフォルトのファイル名は /dev/ksyms である |
-w output-file |
クラッシュセッションからの出力を格納するファイルを指定する。デフォルトは標準出力である |
クラッシュ状態情報を表示します。
# /usr/sbin/crash dumpfile = /dev/mem, namelist = /dev/ksyms, outfile = stdout > status . . . > size buf proc queue . . .
次の例は、crash ユーティリティからのサンプル出力を示しています。状態とバッファについての情報、プロセス、および待ち行列のサイズが表示されています。
# /usr/sbin/crash dumpfile = /dev/mem, namelist = /dev/ksyms, outfile = stdout > status system name: SunOS release: 5.6 node name: saturn version: Generic machine name: sun4m time of crash: Fri Jan 10 14:14:39 1997 age of system: 60 day, 5 hr., 24 min. panicstr: panic registers: eip: 0 esp: 0 > size buf proc queue 120 1552 88
/etc/init.d/sysetup ファイルを編集して、次に示すように各行の先頭にコメント記号 (#) を挿入します。
#if [ ! -d /var/crash/`uname -n` ] #then mkdir -p /var/crash/`uname -n` #fi # echo `checking for crash dump...¥c ` #savecore /var/crash/`uname -n` # echo ''
変更を保存します。
/var/crash ディレクトリからクラッシュダンプ用のファイルを削除します。
# rm -rf /var/crash/system-name
system-name |