Solaris のシステム管理

ディレクトリの ACL エントリ

表 51-9 に示した ACL エントリの他に、ディレクトリには、そのディレクトリ内で作成されるファイルに適用されるデフォルトの ACL エントリを設定できます。デフォルトの ACL エントリを持つディレクトリ内で作成されたファイルは、デフォルトの ACL エントリと同じ ACL エントリを持つことになります。表 51-10 に、ディレクトリのデフォルト ACL エントリを示します。

ディレクトリ上で特定のユーザーとグループのデフォルトの ACL エントリを初めて設定するときには、所有者、所有者グループ、その他、マスクごとのデフォルトの ACL エントリも設定しなければなりません (これらは必須であり、表 51-10 の最初の 4 つのデフォルト ACL エントリです)。

表 51-10 ディレクトリのデフォルト ACL エントリ

デフォルトの ACL エントリ 

意味 

d[efault]:u[ser]::perms 

所有者のデフォルトアクセス権 

d[efault]:g[roup]::perms 

所有者グループのデフォルトアクセス権 

d[efault]:o[ther]:perms 

所有者や所有者グループのメンバー以外のユーザーのデフォルトアクセス権 

d[efault]:m[ask]:perms 

デフォルトの ACL マスク 

d[efault]:u[ser]:uid:perms

特定のユーザーのデフォルトアクセス権 

d[efault]:g[roup]:gid:perms

特定のグループのデフォルトアクセス権