Solaris のシステム管理

システムコールの統計情報をチェックする方法 (sar)

sar -c コマンドを使用すると、システムコールの統計情報が表示されます。

$ sar -c
SunOS venus 5.6 Generic sun4m    08/20/96
00:00:03 scall/s sread/s swrit/s fork/s exec/s rchar/s wchar/s
01:00:02       9       0       0   0.01   0.01      33       9

表 64-9 に、-c オプションでレポートされる次のシステムコールのカテゴリを示します。一般に、readswrites はシステムコール合計の約半分ですが、割合はシステムで実行中の動作によって大幅に変動します。

表 64-9 sar -c コマンドからの出力

フィールド名 

説明 

scall/s

1 秒当りのすべてのタイプのシステムコール数 (通常は、ビジーな 4 ないし 6 ユーザーのシステム上で 1 秒当り約 30) 

sread/s

1 秒当りの read システムコール数

swrit/s

1 秒当りの write システムコール数

fork/s

1 秒当りの fork システムコール数 (4 ないし 6 ユーザーのシステム上で毎秒約 0.5)。この数値は、シェルスクリプトの実行中は大きくなる。

exec/d

1 秒当りの exec システムコール数。exec/sfork/s で割った値が 3 より大きい場合は、効率の悪い PATH 変数を調べる。

rchar/s

read システムコールによって転送される 1 秒当りの文字 (バイト) 数

wchar/s

write システムコールによって転送される 1 秒当りの文字 (バイト) 数

例 - システムコールの統計情報をチェックする

次の例に、sar -c コマンドからの出力を示します。

$ sar -c
Solaris mysys Solaris sun4c    08/22/96
14:28:12 scall/s sread/s swrit/s  fork/s  exec/s rchar/s wchar/s
14:29:12      17       2       2    0.28    0.28    2527    1542
14:30:12      25       2       1    0.50    0.47    1624     295
14:31:12      21       2       2    0.35    0.35    1812     703

Average       21       2       2    0.38    0.37    1987     847