Solaris のシステム管理

ページアウトとメモリーをチェックする方法 (sar)

sar -g オプションを使用すると、ページアウトとメモリー解放動作が (平均値として) 表示されます。

$ sar -g
SunOS venus 5.6 Generic sun4m    08/20/96
00:00:03 pgout/s ppgout/s pgfree/s pgscan/s %ufs_ipf
01:00:02    0.00     0.00     0.00     0.00     0.00

sar -g で表示される出力は、より多くのメモリーが必要かどうかを判断するのに役立ちます。ps -elf コマンドを使用すると、ページデーモンに使用される CPU サイクル数が表示されます。サイクル数が大きく、pgfree/spgscan/s の値が大きければ、メモリー不足を示します。

また、sar -g を使用すると、i ノードの再利用間隔が短すぎるために、再利用可能なページが失われているかどうかも表示されます。

表 64-11 に、-g オプションからの出力を示します。

表 64-11 sar -g コマンドからの出力

フィールド名 

説明 

pgout/s

1 秒間にページアウトされた要求数 

ppgout/s

1 秒間に実際にページアウトされたページ数 (1 つのページアウト要求で複数のページがページアウトされることがある) 

pgfree/s

空きリストに配置された 1 秒当りのページ数 

pgscan/s

ページデーモンによって走査された 1 秒当りのページ数。この値が大きい場合は、ページデーモンが空きメモリーのチェックに大量の時間を費やしている。これは、メモリーを増やす必要があることを示す。

%ufs_ipf

ufs がそれに関連付けられた再使用可能ページを持つ iget によって空きリストから取り出された割合。これらのページはフラッシュされ、プロセスが回収できなくなる。したがって、これはページフラッシュを伴う igets の割合である。値が大きければ、i ノードの空きリストがページ境界であり、ufs の i ノード数を増やす必要があることを示す。

例 - ページアウトとメモリーをチェックする

次の例に、sar -g コマンドからの出力を示します。

$ sar -g
SunOS skisun 5.6 Generic sun4m    08/20/96
14:28:12  pgout/s ppgout/s pgfree/s pgscan/s %ufs_ipf
15:29:13     0.00     0.00     0.35     8.18   0.00
16:29:12     1.20     2.20     3.35     3.40   0.00