特定のバージョンの Sun Java Web Console が完全ルートゾーンにすでにインストールされている場合は、共有コンポーネントを完全ルートゾーンにインストールできないことがあります。その結果、製品コンポーネントを完全ルートゾーンにインストールできなくなることがあります。
この状況については、『Sun Java Enterprise System 5 リリースノート (UNIX 版)』のバグ 6451030 で扱っています。
以前のバージョンの Sun Java Web Console パッケージのうち一部のバージョンには、Sun Java Web Console を完全ルートゾーンでアップグレードすることを妨げる不正な属性設定が含まれています。この不正な属性設定が含まれる Sun Java Web Console パッケージは、Solaris 10、Solaris 10 Update 1 (1/06)、Solaris 10 Update 2 (6/06)、および Java ES 4 (2005Q4) と一緒に出荷されました。これらのパッケージは、Solaris 10 Update 3 (11/06) および Java ES 5 で修正されています。ホストにインストールされているパッケージに問題があるかどうかを判断するには、大域ゾーンで次のコマンドを実行してください。
pkgparam -v SUNWmcon SUNW_PKG_ALLZONES
次の値が返された場合は、ホストにインストールされているパッケージに問題があります。
SUNW_PKG_ALLZONES='true'
Java ES 5 を完全ルートゾーンにインストールする場合は、最初に Sun Java Web Console パッケージを大域ゾーンでアップグレードする必要があります。次の方法があります。
方法 1: Java ES インストーラを大域ゾーンで実行し、「すべての共有コンポーネント」だけをインストールします。Sun Java Web Console パッケージがアップグレードされ、ゾーン属性が修正されます。また、その他の Java ES 5 共有コンポーネントがすべて大域ゾーンにインストールされ、すべての非大域ゾーンに伝播されます。この方法は、状況によっては利用できないことがあります。以前のバージョンの Java ES を完全ルートゾーンにインストールしている場合は、推奨されない方法です。
方法 2: Sun Java Web Console パッケージだけを大域ゾーンでアップグレードします。この処理を行うには、大域ゾーンにログインし、Solaris の Java ES 5 インストールディレクトリに移動します。スーパーユーザーとして、次のコマンドを実行します。cd Product/sunwebconsole./setupSun Java Web Console が、修復されたゾーン属性が含まれるバージョン 3.0.2 にアップグレードされます。
Product/sunwebconsole ディレクトリは完全版の Java ES 5 インストーラにのみ存在し、Java ES スイートのインストーラでは利用できません。スイートのインストーラを使用している場合、このディレクトリにアクセスするには、完全版の Java ES 5 インストーラをダウンロードして解凍する必要があります。
いずれかの方法を適用したら、完全ルートゾーンに Java ES 5 コンポーネントをインストールできます。