Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)

第 2 章 インストールシーケンスの例

この章では、一般的な Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) インストールシーケンスの大まかなガイドラインについて説明します。これらは文字どおりの手順を示すものではありませんが、特定の配備シナリオの実装に必要な手順を順を追って説明します。

この章で説明する内容は、次のとおりです。

この章の利用方法

単一セッションの例では、単一ホストに、単一インストールセッションで 1 つまたは複数の Java ES 製品コンポーネントをインストールする代表的な手順について説明します。この章のその他のすべての例では、さまざまなソリューションのために、複数ホストで、複数インストールセッションを実行する状況について説明します。ほとんどの場合、この章のシーケンスは、『Sun Java Enterprise System 5 インストール計画ガイド』に示す製品コンポーネント間の依存関係に基づきます。

コンポーネントの選択では、Java ES インストーラは、コンポーネントの互換性のないバージョンと要件に適合しないバージョンを識別します。問題が識別されると警告メッセージが出力され、対処する必要のある内容が示されます。これらのメッセージの多くは、適合しない要件に関する指示を出力します。その他のメッセージは、インストールしようとするコンポーネントの一部または全部が、すでにローカルホスト上に存在するコンポーネントのバージョンと互換性がないことを示します。Java ES インストーラを使用して、ローカルホストにすでに存在しているコンポーネントを識別することができます。詳細については、「互換性のないコンポーネントがインストールされている場合」を参照してください。


ヒント –

Java ES コンポーネントの互換性のないバージョンを識別し、インストーラを起動する前に削除またはアップグレードすると、インストールをほぼ円滑に行うことができます。


次の表では、コンポーネントをインストールするシーケンス、または複数のホストまたは複数のインストールセッションでタスクを実行するときの順序に影響を与える可能性のある状況のうち、一般的な状況について説明します。左の列は状況、右の列はその状況の対処方法になっています。

表 2–1 インストールシーケンスのガイドライン

状況 

説明 

Monitoring が含まれている。 

Monitoring Console は、監視する Java ES 製品コンポーネントと同じホスト上では実行できません。そのため、Monitoring Console は別のホストにインストールしてください。 

一部のコンポーネントをインストール時に設定できない。 

次のコンポーネントは、「今すぐ設定」インストールでインストールできますが、インストール中に設定することはできません。Sun Cluster コンポーネント、Monitoring Console、および Service Registry。インストール中に、インストール後に設定するよう指示するメッセージが表示されます。 

コンポーネントのアップグレードが要求される。 

製品コンポーネントがすでにホスト上に存在する場合には、それらの削除またはアップグレードを求めるメッセージが表示されることがあります。Soraris OS では、一部のバンドル版のコンポーネント (Application Server、Message Queue、および HADB) は、インストール中にアップグレードできます。その他のすべてのコンポーネントについては、『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』のアップグレード手順を参照してください。

Solaris 10 ゾーンが使用される。 

Solaris 10 ゾーン環境では、共有コンポーネントをローカルゾーンにインストールする前に、それらを大域ゾーンにもインストールする必要があります。Message Queue は大域ゾーンにのみインストールできます。インストールすると、すべての非大域ゾーンに伝播されます。詳細なガイドラインについては、「Solaris 10 ゾーンの例」を参照してください。

Sun Cluster ソフトウェアが含まれている。(Solaris OS のみ) 

配備に Sun Cluster ソフトウェアが含まれる場合は、Java ES 製品コンポーネントをインストールする前に一連のタスクを正確に実行する必要があります。Sun Cluster に設定できる Java ES コンポーネントは、Application Server、Directory Server、HADB、Message Queue、および Web Server です。Sun Cluster のガイドラインについては、「Sun Cluster ソフトウェアの例」を参照してください。

リモートコンポーネントが使用される。 

リモート製品コンポーネントを使用して、依存性の要件を満たす場合は、依存する Java ES 製品コンポーネントをインストールする前に、リモート製品コンポーネントをインストールし、稼働しておく必要があります。 

サードパーティーコンポーネントが使用される。 

サードパーティー製品を Web コンテナとして使用する場合は、それに依存する Java ES 製品コンポーネントをインストールする前に、サードパーティー製品をインストールして稼働しておく必要があります。 

注意: HP-UX では、サードパーティーの Web コンテナはサポートされません。Linux で「今すぐ設定」設定オプションを使用する場合、サードパーティーコンテナは BEA WebLogic のみがサポートされます。 

Access Manager のモード 

Access Manager を Portal Server と一緒にインストールする場合は、レルム (7.x) モードまたは旧バージョン (6.x) モードを選択できます (Portal Server には旧バージョンモードが必要であることを知らせるインストーラメッセージは無視する)。ただし、Access Manager が Directory Server と一緒に設定され、データストアとして AM SDK が設定されている場合にのみ、Portal Server はレルムモードをサポートします。 

単一セッションインストールの例

次の例は、単一セッションで、単一ホストにインストールする場合に適用されます。

評価の例

評価インストールでは、通常、インストールがどのように行われるかを確認するために、トライアル配備、つまりクイックインストールが検討されます。この例は、グラフィカルインタフェースと「今すぐ設定」タイプを使用します。設定ページが表示されたら、可能な限りデフォルト設定を受け入れます。

この例では、単一インストールセッションで、Sun Cluster ソフトウェアおよび Monitoring Console を除くすべての Java ES 製品コンポーネントを単一ホストにインストールします。Web Server を Web コンテナとして使用するため、Application Server をインストールしません。

ProcedureJava ES 評価のシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES グラフィカルインストーラを起動します。

    グラフィカルインストーラまたはテキストベースのインストーラを使用します。

  4. コンポーネントの選択で「すべて選択」を選択してから、Application Server、Sun Cluster ソフトウェア、および Monitoring Console 製品コンポーネントを選択解除します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  5. インストールディレクトリを確認します

  6. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    インストール時に設定できない製品コンポーネントを示すメッセージが表示されます。

  7. デフォルト設定がある場合は、それを受け入れます。

    非デフォルトの設定情報を使用する場合は、『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」の該当する設定の表を確認します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. インストール後の設定を完了します。

    インストール後の設定の手順については、第 6 章「インストール後の設定の実行」を参照してください。

  10. 製品コンポーネントを起動します。

    「インストール後設定のあとの確認」には、推奨 Java ES 起動シーケンスが記載されています。この表の起動手順に従います。

Access Manager と Portal Server の例

この例では、単一ホストの Access Manager で、Web コンテナとして Web Server を使用して、Portal Server をインストールします。Portal Server と Access Manager で同じ種類の Web コンテナを使用してください。

Access Manager コアサービス、Access Manager 管理コンソール、および連携の共有ドメインサービスを異なるホスト上で使用する場合は、これらの Access Manager サブコンポーネントの選択を解除します。

Access Manager を Portal Server と一緒にインストールする場合は、レルム (7.x) モードまたは旧バージョン (6.x) モードを選択できます (Portal Server には旧バージョンモードが必要であることを知らせるインストーラメッセージは無視する)。ただし、Access Manager が Directory Server と一緒に設定され、データストアとして AM SDK が設定されている場合にのみ、Portal Server はレルムモードをサポートします。

ProcedureAccess Manager と Portal Server のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Portal Server と Web Server を選択します。

    Access Manager、Directory Server、Directory Preparation Tool、Java DB、および Service Registry は自動的に選択されます。

    • Directory Server のリモートコピーを使用する場合は、Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。


      注 –

      その他任意の製品コンポーネントをインストールする前に、リモートの Directory Server を実行する必要があります。Directory Server のインストール手順については、「Directory Server のみをインストールする例」を参照してください。


    • Access Manager のリモートコピーを使用する場合は、Access Manager の選択を解除し、インストール後の設定時にリモートコピーを指定します。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    • 「今すぐ設定」タイプでは、インストール時の設定が可能な製品コンポーネントを示す設定ページが表示されます。リモートに配置する製品コンポーネントでは、デフォルトを受け入れずに、リモートの情報を使用してください。

    • 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  7. インストールを実行します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. インストール後の設定を完了します。

  10. 製品コンポーネントを起動します。

  11. デフォルトの Access Manager ログインページにアクセスします。

    旧バージョンモードの場合: http://webserver-host: port/amconsole

    レルムモードの場合: http://webserver-host:port /amserver

    次の表には、Access Manager の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストーラの設定情報 

    『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「Access Manager 設定情報」

    インストール後の設定 

    「Access Manager のインストール後の設定」

    起動と停止 

    「Access Manager の起動と停止」

    アンインストール 

    「Access Manager のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Access Manager のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

    次の表には、Portal Server の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストーラの設定情報 

    『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「Portal Server の設定情報」

    インストール後の設定 

    「Portal Server および Portal Server Secure Remote Access のインストール後の設定」

    起動と停止 

    「Web コンテナを起動した状態での Portal Server デスクトップへのアクセス」

    アンインストール 

    「Portal Server のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Portal Server のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Application Server のみをインストールする例

この例では、Application Server を単一ホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。

要件

Application Server は、HADB、Java DB、および Message Queue のローカルコピーが必要です。負荷分散を使用する場合は、Web Server のローカルコピーが必要です。

ProcedureApplication Server のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Application Server を選択します。

    Message Queue、HADB、および Java DB は自動的に選択されます。ロードバランスプラグインおよび Application Server ノードエージェントは選択されません。

    (オプション) 負荷分散を実装する場合は、Application Server を展開し、ロードバランスプラグインのサブコンポーネントを選択します。Web Server をインストールする場合は、同じセッションで Web Server を選択します。Web Server 6.0 または Apache Web Server を使用する場合、すでに Web Server 6.0 または Apache Web Server がインストールされている必要があります。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストール時の設定が可能なローカル製品コンポーネントを示す設定ページが表示されます。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「Application Server の設定情報」に示す表から、Application Server の設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します。

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します。

  11. Application Server を起動します (Message Queue が自動的に起動する)。

    次の表には、Application Server の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストーラの設定情報 

    『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「Application Server の設定情報」

    インストール後の設定 

    「「あとで設定」設定オプションでのインストール後に Application Server を設定するには」

    起動と停止 

    「Application Server の起動と停止」

    アンインストール 

    「Application Server のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Application Server のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Directory Proxy Server のみをインストールする例

この例では、Directory Proxy Server を単一ホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。

ProcedureDirectory Proxy Server のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Directory Proxy Server を選択します。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」オプションを選択します。

  8. インストールを実行します。

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. Directory Proxy Server のインスタンスを作成します。

  11. Directory Proxy Server を起動します。

    「Directory Proxy Server の起動と停止」

    次の表には、Directory Proxy Server の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    起動と停止 

    「Directory Proxy Server の起動と停止」

    アンインストール 

    「Directory Proxy Server のアンインストール動作」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Directory Server のみをインストールする例

Directory Server Enterprise Edition では、Directory Server Core、Directory Proxy Server、およびディレクトリサービスを管理するためのツールをリモートインストールできます。Directory Server には LDAP および DSML ディレクトリサービスが用意されており、ディレクトリデータベースへのクライアントアクセスを管理で きます。Directory Proxy Server が提供するプロキシ LDAP サービスを使えば、負荷分散とルーティングを設定できます。Directory Proxy Server では、データ分散によって高いスケーラビリティーを実現し、LDAP およびリレーショナルデータベースに対して仮想ディレクトリアクセスを行うこともできます。リモート管理ツールとして、Web ベースの Directory Service Control Center とコマンドラインリモート設定ツールが用意されています。

標準的な本稼働配備では、各 Directory Server Enterprise Edition コンポーネントは専用のホストに配備します。Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアを本稼働環境に配備する前に、『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.0 Deployment Planning Guide』を参照してください。

この例では、Directory Server を単一ホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。

要件およびシーケンスの問題

Directory Server は、ほかの Java ES 製品コンポーネントとの依存関係はありません。

ProcedureDirectory Server のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. スキーマを計画します。

    ガイドラインについては、『Sun Java Enterprise System 5 インストール計画ガイド』「LDAP スキーマと LDAP ディレクトリツリーの構造」を参照してください。

  4. Java ES インストーラを実行します。

  5. コンポーネントの選択で、Directory Server を選択します。

    Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

  6. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. インストールディレクトリを確認します

  8. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストール時の設定が可能なローカル製品コンポーネントを示す設定ページが表示されます。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  9. インストールを実行します。

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. Directory Server を起動します。

    「Directory Server の起動と停止」

    次の表には、Directory Server の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストーラの設定情報 

    『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「Directory Server 設定情報」

    起動と停止 

    「Directory Server の起動と停止」

    アンインストール 

    「Directory Server のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Directory Server のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Message Queue のみをインストールする例


注 –

Solaris 10 では、Message Queue は大域ゾーンにのみインストールできます。インストールすると、すべての非大域ゾーンに伝播されます。


この例では、Message Queue を単一ホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。

要件

Message Queue は、ほかの Java ES 製品コンポーネントとの依存関係はありません。

ProcedureMessage Queue のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Message Queue を選択します。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

    Message Queue は、インストール時に設定できません。

  7. インストールを実行します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. Message Queue を起動します。

    「Message Queue の起動と停止」

    次の表には、Message Queue の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定 

    「Message Queue のインストール後の設定」

    起動と停止 

    「Message Queue の起動と停止」

    アンインストール 

    「Message Queue のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Message Queue のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Monitoring Console のみをインストールする例

製品コンポーネントで Java ES Monitoring が使用される場合は、その他の製品コンポーネントがインストールされていない別のホストに、Monitoring Console コンポーネントをインストールする必要があります。Java ES コンポーネントと同じホストでは Monitoring Console を実行できません。

ProcedureMonitoring Console のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

    ほかの Java ES コンポーネント製品が Monitoring Console と同じホストにインストールされていないことを確認します。

  4. コンポーネントの選択で、Monitoring Console を選択します。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

    Monitoring Console はインストール時に設定できません。

  7. インストールを実行します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. インストール後の設定を完了します。

    監視の対象となるすべてのコンポーネントをインストールしたら、『Sun Java Enterprise System 5 監視ガイド (UNIX 版)』の手順を使用して、監視できるように設定します。このマニュアルには、Java ES Monitoring を管理および使用する手順も記載されています。

    次の表には、Monitoring Console の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定 

    「Monitoring Console のインストール後の設定」

    起動と停止 

    『Sun Java Enterprise System 5 監視ガイド (UNIX 版)』

    アンインストール 

    「Monitoring Console のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Monitoring Console のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Portal Server Secure Remote Access の例

この例では、単一ホストの Access Manager で、Web コンテナとして Web Server を使用して、Portal Server Secure Remote Access のみをインストールする方法について説明します。

要件

Portal Server Secure Remote Access は、Access Manager または Access Manager SDK のローカルコピーが必要です。Portal Server Secure Remote Access コアには、ゲートウェイの場合を除き Portal Server のローカルコピーが必要です。ゲートウェイの場合、Portal Server Secure Remote Access は Portal Server のローカルコピーは必要とせず、別のホストにインストールできます。Portal Server Secure Remote Access は、Portal Server と同じ場所にインストールする必要があります。Directory Server は Portal Server で必要になりますが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Access Manager は、ローカル Web コンテナが必要です (この例では Web Server)。

ProcedurePortal Server Secure Remote Access のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Portal Server Secure Remote Access、Portal Server、および Web Server を選択します。

    Portal Server、Access Manager、Directory Server、Java DB、および Service Registry は自動的に選択されます。

    • Directory Server のリモートコピーを使用する場合は、Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。

    • Access Manager のリモートコピーを使用する場合は、Access Manager の選択を解除し、インストール後の設定時にリモートコピーを指定します。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストール時の設定が可能な製品コンポーネントを示す設定ページが表示されます。

      リモートに配置する製品コンポーネントでは、デフォルトを受け入れずに、リモートの情報を使用してください。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集する必要があります。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  7. インストールを実行します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. インストール後の設定を完了します。

    「今すぐ設定」の場合は、次を参照してください。

    「あとで設定」の場合は、次を参照してください。

  10. 製品コンポーネントを起動します。

  11. デフォルトの Access Manager ログインページにアクセスします。


    http://webserver-host:port/amserver
  12. ポータルにアクセスします。


    http://webserver-host:port/portal/dt
  13. 「Portal Server の配備」ページで Portal Server Secure Remote Access を有効にします。

    これにより、Portal Server Secure Remote Access サブコンポーネントが起動します。

  14. Portal Gateway にアクセスします。


    https://gateway-server:port/

    次の表には、Portal Server Secure Remote Access の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストーラの設定情報 

    『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「Portal Server Secure Remote Access の設定情報」

    起動と停止 

    「Portal Server Secure Remote Access の起動と停止」

    アンインストール 

    「Portal Server Secure Remote Access のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Portal Server Secure Remote Access のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Service Registry のみをインストールする例

この例では、Service Registry を単一ホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。

要件

Service Registry は、Application Server のローカルコピーと少なくとも 2 つの Application Server サブコンポーネント、つまりドメイン管理サーバーとコマンド行管理ツールが必要です。Message Queue、HADB、および Java DB も必要です。


注 –

Solaris 10 へのインストールでは、Service Registry を個別の非大域ゾーンにインストールするようにしてください。詳細は、「Solaris 10 ゾーンの例」を参照してください。


ProcedureService Registry のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Service Registry を選択します。

    Application Server とその必須サブコンポーネント、および HADB、Java DB、Message Queue は自動的に選択されます。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    Service Registry は、インストール時に設定できません。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストーラによって Application Server および HADB の設定ページが表示されます。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します。

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. 次の順序で、インストール後の設定を完了します。

    Application Server および HADB のインストール後の設定は、これらのサービスが個別に使用される場合または Application Server に「あとで設定」を選択した場合にだけ必要になります。

    1. 「Application Server のインストール後の設定」

    2. 『Service Registry 3.1 管理ガイド』

    3. 「HADB のインストール後の設定」

  11. Service Registry を起動します。

    手順は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』を参照してください。

    次の表には、Service Registry のインストールの追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定 

    「Service Registry のインストール後の設定」

    アンインストール 

    「Service Registry のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Service Registry のトラブルシューティングのヒント」

Web Server のみをインストールする例

この例では、Web Server を単一ホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。

要件

Web Server は、ほかの製品コンポーネントとの依存関係はありません。

ProcedureWeb Server のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Web Server を選択します。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストーラによって Web Server 設定ページが表示されます。

      Web Server 設定タイプ (「Admin」または「Agent」) を選択するように求められます。デフォルトは「Admin」です。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します。

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します。

    「Web Server のインストール後の設定」

  11. Web Server を起動します。

    「Web Server の起動と停止」

    次の表には、Web Server.のインストールの追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定 

    「Web Server のインストール後の設定」

    起動と停止 

    「Web Server の起動と停止」

    アンインストール 

    「Web Server のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Web Server のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

Solaris 10 ゾーンの例

ここでは、Java ES の現在のリリースの Solaris 10 ゾーンのサポートについてその概要を説明します。インストールシーケンスの例が含まれます。この節では、次のトピックについて説明します。

Solaris ゾーンの概要

Solaris 10 ゾーン (Solaris コンテナとも呼ばれる) 機能は、Solaris OS のインスタンス内に、オペレーティングシステム環境を仮想化する手段を提供します。この機能により、ホストの別のアクティビティーとは分離して 1 つまたは複数のプロセスが実行可能になります。たとえば、ゾーンで実行するプロセスは、ユーザー ID やその他の資格情報に関係なく、同じゾーンの別のプロセスに信号だけを送信することができます。

すべての Solaris 10 ホストには、1 つの大域ゾーンが含まれています。大域ゾーンは、ホストのデフォルトゾーンであると同時にシステム全体の管理コントロールに使用するゾーンです。グローバル管理者によって非大域ゾーンが作成されない場合、すべてのプロセスが大域ゾーンで実行されます。Sun Cluster ソフトウェアなど一部の Java ES 製品コンポーネントは、大域ゾーンにのみインストールできます。非大域ゾーンは、ボックスとみなすことができます。残りのホストと相互に作用することなく、このボックス内で 1 つまたは複数のアプリケーションを実行することができます。各非大域ゾーンは、その非大域ゾーンに特有の設定およびその他の情報を持つ、インストールされた Solaris 10 オペレーティングシステムの独自のインスタンスであるように見えます。パッケージが大域ゾーンにインストールされると、デフォルトではすべての非大域ゾーンに伝播されます。つまり、パッケージは大域ゾーンだけでなく非大域ゾーンにもインストールされます。この伝播により、非大域ゾーンは、大域ゾーンにインストールされたパッケージからアクセスして利用できるようになります。この伝播動作は、パッケージを追加したときに大域ゾーンだけに伝播されるように抑制することもできます。デフォルトでは、非大域ゾーンは大域ゾーンのファイルシステムの一部を共有するように設定されます。2 種類の非大域ゾーンがサポートされます。完全ルートゾーンと疎ルートゾーンです。

「完全ルートゾーン」には、大域ゾーンに存在するファイルシステムの読み取り/書き込みコピーが含まれます。完全ルートゾーンを作成すると、大域ゾーンにインストールされているすべてのパッケージをその完全ルートゾーンで利用できます。パッケージデータベースを作成すると、すべてのパッケージが完全ルートゾーンにコピーされます。つまり、すべてのファイルのコピーが、完全ルートゾーンだけが使用できる独立したコピーとして作成されます。

「疎ルートゾーン」には、大域ゾーンに存在するファイルシステムの一部分だけの読み取り/書き込みコピーが含まれます。その他のファイルシステムは、ループバック仮想ファイルシステム (/usr など) として大域ゾーンから読み取り専用としてマウントされます。グローバル管理者は、疎ルートゾーンを作成するときに、疎ルートゾーンと共有するファイルシステムを選択します。


注 –

Java ES では、疎ルートゾーンに対して /opt ファイルシステムは大域ゾーンから継承されず、そのため書き込み可能であると想定されます。


ゾーンを正常に配備するには、配備タスクとそれらのシーケンスを慎重に計画することが重要です。Java ES コンポーネントは、ほぼすべてのゾーンにインストールすることができ、その組み合わせや順序に制限はほとんどありません。ただし、Java ES 製品コンポーネントをインストールする順序、および非大域ゾーンを作成する順序が重要になる場合もあります。Solaris ゾーン環境に Java ES を実装する計画の詳細については、『Sun Java Enterprise System 5 インストール計画ガイド』の付録 A「Java ES と Solaris 10 ゾーン」を参照してください。

Java ES のこのリリースでのゾーンサポート

Java ES のこのリリースでのゾーンサポートのレベルは、次のとおりです。

  1. 完全ルートゾーンと疎ルートゾーンの両方がサポートされます。

  2. 非大域ゾーンがすでに存在する場合、Java ES を大域ゾーンにインストールできます。

  3. 非大域ゾーンは、Java ES を大域ゾーンにインストールした後に作成できます。

  4. ゾーン内で共有されるすべてのコンポーネントは、同じリリースの Java ES のコンポーネントでなければなりません。

  5. Java ES の完全ルートと疎ルートを 1 つのコンピュータ上に混在して配備しないでください。

  6. Java ES インストーラを使って Java ES コンポーネントを疎ルートゾーンにインストールできますが、次の例外があります。

    • Sun Cluster ソフトウェア、Sun Cluster Geographic Edition、および Sun Cluster Agents は、大域ゾーンにのみインストールできます。

    • Message Queue は、大域ゾーンまたは完全ルートゾーンのみでインストールまたはアップグレードできます。

    • 共有コンポーネントは、大域ゾーンまたは完全ルートゾーンのみでインストールまたはアップグレードできます。

    • Application Server を疎ルートゾーンにインストールするには、オペレーティングシステムにバンドルされているあらゆるバージョンの Application Server を事前に手動で大域ゾーンから削除する必要があります。

  7. Java ES インストーラでは、大域ゾーンにインストールするパッケージの伝播が次のように制御されます。

    • 共有コンポーネントは常に伝播されます。

    • Message Queue および Java DB は常に伝播されます。

    • その他のすべての製品コンポーネントは伝播されません。

  8. 以前のバージョンの Java ES を完全ルートゾーンにインストールしている場合は、Java ES を 大域ゾーンにインストールしないでください。

特殊な状況: 共有コンポーネントを完全ルートゾーンにインストールする

特定のバージョンの Sun Java Web Console が完全ルートゾーンにすでにインストールされている場合は、共有コンポーネントを完全ルートゾーンにインストールできないことがあります。その結果、製品コンポーネントを完全ルートゾーンにインストールできなくなることがあります。


注 –

この状況については、『Sun Java Enterprise System 5 リリースノート (UNIX 版)』のバグ 6451030 で扱っています。


以前のバージョンの Sun Java Web Console パッケージのうち一部のバージョンには、Sun Java Web Console を完全ルートゾーンでアップグレードすることを妨げる不正な属性設定が含まれています。この不正な属性設定が含まれる Sun Java Web Console パッケージは、Solaris 10、Solaris 10 Update 1 (1/06)、Solaris 10 Update 2 (6/06)、および Java ES 4 (2005Q4) と一緒に出荷されました。これらのパッケージは、Solaris 10 Update 3 (11/06) および Java ES 5 で修正されています。ホストにインストールされているパッケージに問題があるかどうかを判断するには、大域ゾーンで次のコマンドを実行してください。

pkgparam -v SUNWmcon SUNW_PKG_ALLZONES

次の値が返された場合は、ホストにインストールされているパッケージに問題があります。

SUNW_PKG_ALLZONES='true'

Java ES 5 を完全ルートゾーンにインストールする場合は、最初に Sun Java Web Console パッケージを大域ゾーンでアップグレードする必要があります。次の方法があります。

いずれかの方法を適用したら、完全ルートゾーンに Java ES 5 コンポーネントをインストールできます。

Solaris 10 完全ルートゾーンの例

この例では、Solaris 10 完全ルートゾーンに Java ES ソフトウェアをインストールためのガイドラインについて説明します。

ProcedureSolaris 10 完全ルートゾーンへのインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. ホストに Solaris 10 がインストールされているかどうかを確認します。

    大域ゾーンは自動的に作成されます。

  2. すべての完全ルートゾーンが実行状態であることを確認します。

    ゾーンは、設定、インストール、およびブートが完了すると実行状態になります。完全ルートゾーンの作成に関する詳細については、『System Administration Guide: Solaris Containers-Resource Management and Solaris Zones』の第 18 章「Planning and Configuring Non-Global Zones (Tasks)」を参照してください。

  3. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  4. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  5. 希望する完全ルートゾーンで Java ES インストーラを起動します。

  6. コンポーネントの選択で、希望するコンポーネントを選択します。

    コンポーネントを完全ルートゾーンにインストールできない場合は、そのコンポーネントをコンポーネントの選択で選択できません。

  7. インストールサマリーとログを表示します

  8. 必要に応じて、インストール後の設定を完了します

    インストール後の設定手順については、第 6 章「インストール後の設定の実行」を参照してください。

  9. 製品コンポーネントを起動します。

    Java ES 製品コンポーネントの起動と停止の手順については、第 7 章「インストール済み製品コンポーネントの確認」を参照してください。

  10. 必要に応じて、追加の完全ルートゾーンでこのプロセスを繰り返します。

Solaris 10 疎ルートゾーンの例

この例では、Solaris 10 疎ルートゾーンに Java ES ソフトウェアをインストールするためのガイドラインについて説明します。

ProcedureSolaris 10 疎ルートゾーンへのインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

  1. ホストに Solaris 10 がインストールされているかどうかを確認します。

    大域ゾーンは自動的に作成されます。

  2. すべての疎ルートゾーンが実行状態であることを確認します。

    ゾーンは、設定、インストール、およびブートが完了すると実行状態になります。疎ルートゾーンについては、『System Administration Guide: Solaris Containers-Resource Management and Solaris Zones』の第 18 章「Planning and Configuring Non-Global Zones (Tasks)」を参照してください。

  3. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  4. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  5. Java ES インストーラを大域ゾーンで起動し、共有コンポーネントだけを選択します。

    「すべての共有コンポーネント」だけを選択します。その他のコンポーネントは選択しないでください。共有コンポーネントのインストールが完了すると、共有コンポーネントが大域ゾーンにインストールされ、すべての非大域ゾーンに伝播します。


    注 –

    多言語パッケージを使用する共有コンポーネントの場合は、Java ES 多言語パッケージが大域ゾーンに存在している必要があります。


  6. Message Queue または Application Server が使用されている場合は、大域ゾーンで Message Queue をアップグレードします。

    Message Queue は Solaris 10 のインストール中にインストールされることが多く、疎ルートゾーンへのインストールはサポートされていません。そのため、Message Queue は大域ゾーンにのみインストールできます。インストールすると、すべての非大域ゾーンに伝播されます。

  7. Application Server が使用されている場合は、大域ゾーンからバンドルされた Application Server を削除します。

    Application Server が配備環境で使用されている場合は、Solaris 10 にバンドルされている Application Server を大域ゾーンから削除する必要があります。大域ゾーンのホストで、次のコマンドを使用して Application Server パッケージの一覧を表示します。


    pkginfo -i | grep -i "application server"

    Application Server パッケージが存在する場合は、大域ゾーンから削除します。これらのパッケージはすべての非大域ゾーンから自動的に削除されるため、各疎ルートゾーンに移動して Application Server を再インストールする必要があります。

  8. 希望する疎ルートゾーンで Java ES インストーラを起動します。

  9. コンポーネントの選択で、希望するコンポーネントを選択します。

    コンポーネントを疎ルートゾーンにインストールできない場合は、そのコンポーネントをコンポーネントの選択で選択できません。

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. 必要に応じて、インストール後の設定を完了します

    インストール後の設定手順については、第 6 章「インストール後の設定の実行」を参照してください。

  12. 製品コンポーネントを起動します。

    Java ES 製品コンポーネントの起動と停止の手順については、第 7 章「インストール済み製品コンポーネントの確認」を参照してください。

  13. 必要に応じて、追加の疎ルートゾーンでこのプロセスを繰り返します。

Sun Cluster ソフトウェアの例

単一サーバーではなく、クラスタ内で実行するように設定できるコンポーネントには、Application Server、Directory Server、HADB、Message Queue、および Web Server があります。クラスタ内で実行するように設定できる Communications Suite コンポーネントには、Calendar Server、Instant Messaging、および Messaging Server があります。


注 –

HP-UX および Linux では、Sun Cluster コンポーネントはサポートさません。


この例では、Sun Cluster フレームワークに Messaging Server をインストールするためのガイドラインについて説明します。

Sun Cluster ソフトウェアをインストールまたは設定する前に、クラスタ用に選択するハードウェアとソフトウェアの組み合わせが、現在サポートされている Sun Cluster 設定であることを確認します。Sun Cluster ソフトウェアを Java ES 環境に実装するためのガイドラインについては、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の第 2 章「Installing and Configuring Sun Cluster Software」、および 『Sun Cluster 3.1 8/05 Sun Java Enterprise System 5 用特記事項 (Solaris OS 版)』を参照してください。

要件およびシーケンスの問題

Messaging Server は Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Directory Server、および Messaging Server 用の Sun Cluster Core コンポーネントおよび Sun Cluster エージェントが必要です。リモート Directory Server が使用されている場合は、Directory Server 用の Sun Cluster エージェントは必要ありません。

Sun Cluster の実装を成功させるには、製品コンポーネントを正しい順序でインストールし、設定し、起動することがきわめて重要です。

  1. Java ES Sun Cluster 製品コンポーネントをインストールします。

  2. Sun Cluster フレームワークを設定します。

  3. 『Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド』の手順を使用して、Messaging Server をインストールして設定します。

  4. ほかに必要な Java ES 製品コンポーネントをインストールします。

  5. 関連する Java ES 製品コンポーネントのエージェントを使用して、Sun Cluster データサービスを設定します。

クラスタの各ノードで、少なくとも 3 つのインストールセッションが実行されます。1 つは Communications Services インストーラを使用するセッションで、2 つは Java ES インストーラを使用するセッションです。Communications Services インストーラを使用する手順については、『Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド』を参照してください。

第 1 段階: Sun Cluster フレームワークのインストールと設定

クラスタのすべてのノードで、次のタスクを実行する必要があります。

ProcedureSun Cluster フレームワークのインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

  1. ハードウェアがクラスタに正しく接続されているかどうか確認します。

  2. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  3. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  4. Java ES インストーラを実行します。

    Solaris 10 では、Sun Cluster ソフトウェアを大域ゾーンにのみインストールできます。

  5. コンポーネントの選択で、Sun Cluster 製品コンポーネントだけを選択します。


    ヒント –

    「今すぐ設定」インストール時に、Sun Cluster のリモート設定のサポートを有効にするかどうかの指定が求められます。「はい」を選択すると、Sun Cluster ソフトウェアのインストール後の設定が容易になります。


  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

  7. 必要に応じて、追加機能に対応するための Sun Cluster サポートを手動でインストールします。RSMAPI (SUNWscrif)、SCI-PCI アダプタ (SUNWsci )、RSMRDT ドライバ (SUNWscrdt) です。

    詳細は、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』を参照してください。

  8. 手順に従って、クラスタの各ホストに対して Sun Cluster フレームワークを設定します。

    『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の第 2 章「Installing and Configuring Sun Cluster Software」に示す手順に従います。Sun Cluster のドキュメントで Sun Cluster CD-ROM の部分を、同等の Java ES CD-ROM の名前に置き換えてください。

    リソースグループの作成およびデータサービスの設定に関するドキュメントについては、『Sun Cluster Data Services Planning and Administration Guide for Solaris OS』を参照してください。

第 2 段階: 製品コンポーネントとエージェントのインストールと設定

クラスタのすべてのノードで、次のタスクを実行する必要があります。

Procedure製品コンポーネントとエージェントの設定シーケンスを作成するには、次の手順に従います。

  1. Java ES 以外の製品をインストールして設定します。

    適切な Sun Cluster Agents など、Messaging Server をインストールして設定する手順については、『Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド』を参照してください。

  2. Java ES インストーラを実行します。

  3. Java ES インストーラで、Messaging Server と一緒にインストールされなかった Java ES コンポーネントのうち、必要なコンポーネントを選択します。

    1. (オプション) Directory Server のリモートコピーを使用する場合は、Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。

    2. Sun Cluster エージェント

  4. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ノード上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  5. インストールディレクトリを確認します

  6. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    Sun Cluster Agents は、インストール時に設定できません。

  7. Sun Cluster Agents を除く、選択したすべての製品コンポーネントを設定します。

  8. 次の順序で、Sun Cluster Agents を除くすべての製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Directory Server の起動と停止」

    2. Messaging Server を起動します。

      Messaging Server を起動する手順については、『Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド』「Messaging Server の起動と停止」を参照してください。

  9. インストールして設定した製品コンポーネントのデータサービスを設定します。

    「Sun Cluster データサービスの設定」

    次の表には、Sun Cluster の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定情報 

    「フェーズ I. Sun Cluster フレームワーク」

    「Sun Cluster データサービスの設定」

    起動と停止 

    「Sun Cluster ソフトウェアの停止と再起動」

    アンインストール 

    「Sun Cluster ソフトウェアと Sun Cluster Geographic Edition のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Sun Cluster ソフトウェアのトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

コンテナの設定を使用する Access Manager SDK の例

この例では、リモートホストにすでにインストールされている Access Manager のコピーを使用して、Access Manager SDK をインストールするためのガイドラインについて説明します。


注 –

このシーケンス例を使用する場合は、『Sun Java Enterprise System 5 リリースノート (UNIX 版)』の既知の問題 6293225 も参照してください。


要件

Access Manager SDK をインストールする前に、リモートホストに Access Manager Services Core をインストールし、稼動しておく必要があります。このインストールの例で実行中に指定する Web コンテナの情報と Directory Server の設定情報は、Access Manager Services Core のインストール時に指定した Web コンテナ情報および Directory Server 設定情報と一致している必要があります。


注 –

インストーラが Web コンテナと Directory Server に関する情報を要求するとき、ローカルホストの設定に基づいたデフォルト値が表示されます。デフォルト値は形式の例としてだけ使用し、これらの値をそのまま適用しないでください。ここでは、デフォルト値の代わりに、リモートホストの正しい情報を指定する必要があります。


Access Manager SDK だけをインストールする場合、Java ES インストーラでは Web コンテナを設定することはできません。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

    インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

    インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

    Access Manager コアサービスをインストールし、起動します。

    「アイデンティティー管理の例」

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行して Web コンテナをインストールします。

    Web コンテナを設定して起動する必要があります。

  4. Java ES インストーラを実行して Access Manager SDK をインストールします。

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

  7. インストールを実行します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. Web コンテナがインストールされ、稼働されていることを確認します。

  10. AccessManager-base ディレクトリで amsamplesilent ファイルを編集します。

    Solaris OS の場合: /opt/SUNWam/bin

    Linux および HP-UX の場合: /opt/sun/identity/bin

    1. amsamplesilent ファイルを am.sdk_install にコピーします。

    2. 次のパラメータを変更して am.sdk_install ファイルを編集します。

      • SERVER_NAME

      • SERVER_HOST

      • SERVER_PORT

      • ADMIN_PORT

      • DS_HOST

      • DS_DIRMGRPASSWD

      • ROOT_SUFFIX

      • ADMINPASSWD

      • AMLDAPUSERPASSWD

      • COOKIE_DOMAIN

      • AM_ENC_PWD

      • NEW_OWNER

      • NEW_GROUP

      • PAM_SERVICE_NAME

      • WEB_CONTAINER

    3. am.sdk_install ファイルの次のパラメータだけを次のように変更します。

      • DEPLOY_LEVEL は 4 に設定してください。

      • SERVER_HOSTSERVER_PORT は、Access Manager SDK で使用するサーバーのホストとポートに設定してください。

      • DS_HOSTDS_DIRMGRPASSWD、および ROOT_SUFFIX は、ホスト A Directory Server のホスト名、ディレクトリマネージャーパスワード、およびルートサフィックスに設定してください。

      • ADMINPASSWDAMLDAPUSERPASSWD は、ホスト A で使用する amadmin パスワードと amldapuser パスワードに設定してください。

      • AM_ENC_PWD は、ホスト A で使用するパスワードの暗号鍵に設定してください。Access Manager SDK では、ホスト B への Access Manager のリモートインストール時に指定した暗号鍵と同じ暗号鍵を AM_ENC_PWD に使用します。Solaris OS では、この値は次のコマンドを使用して取得します。grep pwd /etc/opt/SUNWam/config/AMConfig.properties 。Linux および HP-UX では、grep pwd /etc/opt/sun/identity/config/AMConfig.properties を使用します。

      • WEB_CONTAINER は、使用している Web コンテナに対応する値に設定してください。

      • BASEDIR は、Access Manager SDK の「あとで設定」インストール時に使用したインストールディレクトリに設定してください。

      • ホスト A でレルムモードを使用する場合は AM_REALM を「Enabled」に、旧バージョンモードを使用する場合は「Disabled」に設定してください。

      • SDK で使用する Web コンテナに対応する設定値を見つけ、それらの設定値を当該 Web コンテナの詳細情報を使用して変更します。たとえば、WEB_CONTAINERWS (Sun Java System Web Server) に設定した場合は、WS_INSTANCEWS_HOMEWS_PROTOCOL など WS_ プレフィックスの付く設定値を変更してください。

  11. スーパーユーザーとして、編集した am.sdk_install ファイルを使用し、Access Manager を配備します。

    ./amconfig -s ./am.sdk_install

  12. Web コンテナを再起動します。

アイデンティティー管理の例

この例では、リモートホストの Directory Server で、Access Manager と Directory Server をインストールして、アイデンティティー管理を実装します。

要件

Access Manager は Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Access Manager は、Web コンテナが必要です (この例では Web Server)。その他任意の製品コンポーネントをインストールする前に、リモートの Directory Server を実行する必要があります。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

    インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

    インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

    Directory Server をインストールし、起動します。

    「Directory Server のみをインストールする例」

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Access Manager と Web Server を選択します。

    Directory Server と Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

  5. Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。

  6. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストール時の設定が可能な製品コンポーネントを示す設定ページが表示されます。

      リモートに配置する製品コンポーネントでは、デフォルトを受け入れずに、リモートの情報を使用してください。『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集する必要があります。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します。

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します。

    「今すぐ設定」の場合は、次を参照してください。

    「「今すぐ設定」設定オプションでのインストール後の Access Manager の設定」

    「あとで設定」の場合は、次を参照してください。

  11. 製品コンポーネントを起動します。

    「Web Server の起動と停止」 (Access Manager は自動的に起動する)

  12. レルムモードのデフォルトの Access Manager ログインページにアクセスします。


    http://webserver-host:port/amserver
  13. 初期ユーザーを確立し、シングルサインオンを設定します。

リモートの Access Manager を使用する Portal Server の例

この例では、Directory Server を使用して別のホストにすでにインストールした Access Manager のコピーを使用して、Portal Server とそれに必要な製品コンポーネントを 1 つのホストにインストールするためのガイドラインについて説明します。Access Manager と Portal Server は、ホストで同じ種類の Web コンテナを使用する必要があります。

要件

Portal Server は、Access Manager が必要です。Access Manager は、Directory Server のローカルまたはリモートのコピーと、ローカルの Web コンテナが必要です。Access Manager とは別のホストで Portal Server を実行することができます。この場合、Portal Server は Access Manager SDK のローカルコピーとローカルの Web コンテナが必要です。Portal Server と Access Manager SDK をインストールする場合、Access Manager の不要なサブコンポーネントの選択を解除する必要があります。(Portal Server の選択時に、インストーラは、すべての Access Manager のサブコンポーネントを自動的に選択する。)

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

    インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

    インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

    Access Manager と Directory Server がインストールされ、稼動していることを確認します。

    「アイデンティティー管理の例」

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. Java ES インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Portal Server を選択します。

    Access Manager SDK、Access Manager コアサービス、管理コンソール、連携管理、Directory Server Core Server、Directory Preparation Tool、Java DB、および Service Registry は自動的に選択されます。Web コンテナは選択されません。Web Container Selection ページが表示され、Web コンテナの選択が求められます。

  5. Directory Server と、Access Manager SDK を除く Access Manager のすべてのサブコンポーネントの選択を解除します。

    依存性に関するメッセージに従って、次のとおり実行します。

    1. Application Server、Web Server、または以前にインストールしたローカルの Web コンテナを選択します。

    2. Access Manager のリモートインスタンスを選択します。

  6. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    設定ページが表示されます。

  8. 「Access Manager: 設定情報を指定してください」ページで、リモートの Access Manager に次の値を設定します。


    注 –

    amAdmin および amladpuser のパスワードは異なっている必要があります。


    • 管理者 (amAdmin) パスワード (再入力)

    • LDAP ユーザー (amldapuser) パスワード (再入力)

    • パスワードの暗号鍵 (ホスト A に入力した暗号鍵と一致させる)

  9. 「Access Manager: Directory Server 情報」ページで、ホスト A の Directory Server の情報を指定します。

    • Directory Server 情報

    • ディレクトリマネージャーパスワード

    • 接尾辞

  10. 「Access Manager: Sun Java System Access Manager サービスを実行するための Web コンテナ」で、ホスト A 上のリモートの Access Manager についての情報を指定します。

    ホスト名は、ホスト A の完全修飾名にしてください。

  11. 「Portal Server: webcontainer」ページで、Portal Server が稼動している Web コンテナ (および任意の設定パラメータ) を指定します。

  12. インストールを実行します。

  13. インストールサマリーとログを表示します

  14. 必要なインストール後の設定を完了します。

    「Portal Server および Portal Server Secure Remote Access のインストール後の設定」

Web とアプリケーションサービスの例

HADB (高可用性セッションストレージで使用) は、Application Server で動作し、セッションの持続性を含むフェイルオーバー機能を提供します。

この例では、負荷分散を装備する 2 ノードの HADB クラスタを実装するガイドラインについて説明します。ただし、お勧めするソリューションは、他に何もインストールされていない 4 つのホストに HADB をインストールすることです。管理用 HADB のコピーとロードバランサを装備するドメイン管理サーバー (DAS) と Web Server は、別個のマシンにインストールされます。

パーティション化されたオペレーティングシステムの場合、それぞれ少なくとも 1 つの HADB インスタンスを実行する 2 つのサーバー (ホストまたはゾーン) をインストールすることをお勧めします。

要件およびシーケンスの問題

Application Server は、HADB、Java DB、および Message Queue のローカルコピーが必要です。Application Server が提供する統合管理ツールを利用するために、Application Server と HADB は同じホスト上になければなりません。Application Server のロードバランスプラグイン・サブコンポーネントは Web サーバーが必要です。

一般的な手順には、次のものがあります。

  1. Java ES 製品コンポーネントをインストールします。

  2. サーバーを起動します。

  3. HADB を設定します。

  4. 負荷分散を設定します。

次のガイドラインを使用して、すべての製品コンポーネントを 1 つのノードまたはゾーンにインストールできます。以降のノードには、配備に必要な製品コンポーネントをインストールします。最小で 2 つのインストールセッションが必要になります。

ProcedureWeb とアプリケーションサービスのインストールシーケンスを作成するには、次の手順に従います。

大まかにいって次のタスクが必要です。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    どのシーケンスガイドラインを適用するのかをチェックします。表 2–1を参照してください。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    どのインストール前提条件を適用するのかをチェックします。表 1–3を参照してください。

  3. ハードウェアがクラスタに正しく接続されているかどうか確認します。

  4. Java ES インストーラを実行します。

  5. コンポーネントの選択で、Application Server を選択します。

    Message Queue、HADB、Java DB と、Application Server Node Agent および Load Balancing Plugin を除くすべての Application Server のサブコンポーネントは、自動的に選択されます。

  6. Application Server 製品コンポーネントを展開し、Load Balancing Plugin を選択します。


    注 –

    同じファイルシステムアクセス権を使用して、Web Server と Load Balancing Plug-in をインストールする必要があります。


  7. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  8. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    Message Queue は、設定が不要です。

    インストール時に設定可能な製品コンポーネントに対して、設定ページが表示されます。『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「HADB の設定情報」にある表から設定情報を収集します。

  9. インストールを実行します。

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. 製品コンポーネントを起動します。

  12. HADB のインストール後の設定を完了します。

    「「あとで設定」設定オプションでのインストール後の HADB の設定」を参照してください。

  13. 負荷分散の設定を完了します。

    『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 5 章「HTTP 負荷分散の設定」を参照してください。

root 以外のユーザーでのインストール例

Java ES インストーラは root で実行するように設計されていますが、一部のコンポーネントは root にならなくてもインストールすることができます。これは通常の処理ではありませんが、配備によっては必要になります。Access Manager または Portal Server を root 以外のユーザーで Solaris OS または Linux にインストールするには、次の説明を参照してください。


注 –

HP-UX では root 以外のユーザーでのインストールはサポートされません。


root 以外のユーザーでの設定方法については、このマニュアルの 「ルート以外の ID による製品コンポーネントの設定」説明も参照してください。