Sun Java Enterprise System 5 リリースノート (UNIX 版)

互換性の問題

次の各項目では、Java ES の以前のリリースに対する Java ES 5 の下位互換性に関連する問題点について説明します。ここでは、複数の Java ES コンポーネントに共通する問題点と、Java ES のインストーラまたはアンインストーラに関係する問題点を扱います。特定のコンポーネントの下位互換性については、各コンポーネントのリリースノート内の互換性情報を参照してください。コンポーネントのリリースノートの一覧については、「コンポーネントのリリースノート」を参照してください。

Java SE 5.0 Update 9 は Application Server 7 と互換性がない (2137473、62036886409072)

Java ES 5 は、Java SE 5.0 Update 9 (1.5.0_09) で動作保証されています。Java ES インストーラがこのバージョンの Java SE をシステムから検出できない場合、Java ES インストーラによってこのバージョンがインストールされ、Java ES のコンポーネントはシンボリックリンク /usr/jdk/entsys-j2se 経由でこのバージョンの Java SE を利用できます。

Java ES に付属するバージョンの Application Server 7 はこのシンボリックリンクを使用しますが、Java SE 5.0 Update 9 とは互換性がありません。そのため、Java ES 5 コンポーネントをインストールしたあとは、Application Server 7 は正常に機能しなくなります。

解決方法: Java ES では、単一のシステム上にバージョン 2004Q2 とバージョン 5 のコンポーネントが混在する構成はサポートされません。システムを Java ES からアップグレードするときは、すべてのコンポーネントをアップグレードする必要があります。アップグレード処理の間に Application Server 7 にアクセスする必要がある場合、次のようにして、Java ES 2004Q2 とともにインストールされた Java SE 1.4.2 の場所を示すように設定を変更できます。

  1. Sun Java System Application Server 7 管理コンソールにログインします。

  2. 管理サーバーおよびすべてのアプリケーションサーバーインスタンスの Java 設定を更新して、Java ホームが Java SE 1.4.2 の場所を示すように変更します。必ず、すべてのインスタンスに対して「再起動」してください。

  3. 管理サーバーを含むすべてのアプリケーションサーバーインスタンスを停止します。

  4. Application Server 7 の config サブディレクトリ内の asenv.conf ファイルを編集して、AS_JAVA 設定が Java SE 1.4.2 の場所を示すように変更します。

  5. Application Server 7 を再起動します。

Java ES 5 共有コンポーネントは Instant Messaging の以前のバージョンと互換性がない (6440340)

Java ES インストーラを使用して共有コンポーネントをアップグレードまたはインストールしたあとは、システムにすでにインストールされている インスタントメッセージング の以前のバージョンは正常に機能しなくなります。これには、インスタントメッセージング マルチプレクサまたはサーバーが起動に失敗するという現象も含まれます。

この問題は、Java ES 5 の Sun Java System Instant Messaging and Presence API (IMAPI) 共有コンポーネントが、インスタントメッセージング の以前のバージョンと互換性がないことが原因で発生します。Java ES インストーラは、次の場合に IMAPI をインストールまたはアップグレードします。

そのため、この問題点はこれらの場合に限られます。

解決方法: インスタントメッセージング をバージョン 7.2 にアップグレードします。