ブローカを起動する前に、2 つの予備的なシステムレベルのタスク、すなわちシステムクロックの同期と、Solaris または Linux プラットフォームの場合のファイル記述子の制限の設定を行います。次の節では、これらのタスクについて説明します。
ブローカまたはクライアントを起動する前に、Message Queue システムと対話するすべてのホスト上のクロックを同期する必要があります。メッセージの有効期限 (生存期間) を使用する場合には、同期は特に重要です。同期されていないクロックのタイムスタンプは、メッセージの有効期限が予想どおりに機能するのを阻害し、メッセージの配信を阻害します。同期はブローカクラスタにとっても重要です。
システムを設定し、Simple Network Time Protocol (SNTP) などの時間同期プロトコルを実行するようにします。時間同期は一般に、Solaris と Linux の場合は xntpd デーモンで、Windows の場合は W32Time サービスでサポートされます。このサービスの設定に関する詳細は、オペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。ブローカを実行したあと、システムクロックが逆戻り設定されるのを防いでください。
Solaris および Linux プラットフォームでは、クライアントやブローカが実行されるシェルによって、プロセスで使用できるファイル記述子の数に対する弱い制限値があります。Message Queue では、クライアントが行う接続、あるいはブローカが受け付ける接続はすべて、これらのファイル記述子のいずれかを使用します。持続メッセージを持つ物理的な送信先もすべて、ファイル記述子を使用します。
その結果、ファイル記述子の制限によって、ブローカまたはクライアントの接続数が制限されます。デフォルトで最大の接続数は Solaris で 256、Linux で 1024 です。実際には、持続性のためにファイル記述子を使用することから、接続数の制限はこの値より小さくなります。これ以上の接続を必要とする場合は、クライアントまたはブローカが実行する各シェルのファイル記述子制限を拡大する必要があります。この方法については、ulimit マニュアルページを参照してください。