Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

接続サービスの管理

imqcmd ユーティリティーには、次の接続サービス管理タスクを実行するために使用できるサブコマンドが含まれています。

ブローカは、アプリケーションクライアントと管理クライアントの両方からの通信をサポートしています。Message Queue のブローカで現在使用できる接続サービスを、表 5–1 に示します。表が示すように、各サービスは使用するサービスタイプ (アプリ ケーションクライアントの場合は NORMAL 、管理クライアントの場合は ADMIN) と基礎となるトランスポートプロトコルに関連付けられます。

表 5–1 Message Queue の接続サービス

サービス名 

サービスタイプ 

プロトコルタイプ

jms

NORMAL

TCP

ssljms (Enterprise Edition)

NORMAL

TLS (SSL ベースセキュリティー)

httpjms (Enterprise Edition)

NORMAL

HTTP

httpsjms (Enterprise Edition)

NORMAL

HTTPS (SSL ベースセキュリティー)

admin

ADMIN

TCP 

ssladmin (Enterprise Edition)

ADMIN

TLS (SSL ベースセキュリティー) 

imqcmd サブコマンドを使用して、接続サービス全体を管理するか、または特定の接続サービスを管理することができます。サブコマンドの対象が特定のサービスの場合は、-n オプションを使用して、表 5–1の「サービス名」列に示されたいずれかの名前を指定します。

接続サービスの一覧表示

ブローカで使用できる接続サービスを一覧表示するには、list svc サブコマンドを使用します。

次に示すのは、list svc サブコマンドの構文です。

imqcmd list svc [-b hostName:
portNumber]

このサブコマンドは、デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカの接続サービスをすべて一覧表示します。

次のコマンドでは、localhost のポート 7676 で実行しているブローカのすべてのサービスが一覧表示されます。

imqcmd list svc -u admin

このコマンドでは、次のような情報が出力されます。


------------------------------------------------
Service Name    Port Number        Service State
------------------------------------------------
admin           41844 (dynamic)    RUNNING
httpjms         -                  UNKNOWN
httpsjms        -                  UNKNOWN
jms             41843 (dynamic)    RUNNING
ssladmin        dynamic            UNKNOWN
ssljms          dynamic            UNKNOWN

接続サービス情報の表示

シングルサービスに関する情報のクエリーと表示を行うには、query サブコマンドを使用します。

次に示すのは、query svc サブコマンドの構文です。

imqcmd query svc -n serviceName [-b 
hostName:portNumber]

query svc サブコマンドは、デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスに関する情報を一覧表示します。

たとえば、次のように指定します。

imqcmd query svc -n jms -u admin

パスワードの入力を要求した後、コマンドは次のような出力を生成します。


Service Name                           jms
Service State                          RUNNING
Port Number                            60920 (dynamic)
                                     
Current Number of Allocated Threads    0
Current Number of Connections          0
                                     
Min Number of Threads                  10
Max Number of Threads                  1000

接続サービスのプロパティーの更新

表 5–2 に示す 1 つ以上のサービスのプロパティーの値を変更するには、update サブコマンドを使用します。

表 5–2 imqcmd によって更新される接続サービスプロパティー

プロパティー 

説明 

port

更新するサービスに割り当てられるポートです (httpjms または httpsjms には適用しない)。値 0 は、ポートマッパーによって動的に割り当てられるポートを示しています。

minThreads

サービスに割り当てられるスレッドの最小数

maxThreads

サービスに割り当てられるスレッドの最大数 

次に示すのは、update サブコマンドの構文です。

imqcmd update svc -n serviceName [-b 
hostName:portNumber] 
         -o attribute=value [-o 
attribute=value1]

このサブコマンドは、デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスの特定の属性を更新します。サービスの属性については、「接続のプロパティー」を参照してください。

次のコマンドでは、jms サービスに割り当てられたスレッドの最小数が 20 に変更されます。

imqcmd update svc -n jms -o “minThreads=20” -u admin

接続サービスのメトリックスの表示

シングルサービスに関するメトリックス情報を表示するには、metrics サブコマンドを使用します。

次に示すのは、metrics サブコマンドの構文です。

imqcmd metrics svc -n serviceName [-b 
hostName:portNumber] [-m metricType
]
     [-int interval] [-msp numSamples]

このサブコマンドは、デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスのメトリックスを表示します。

表示するメトリックスのタイプを次の中から指定するには、-m オプションを使用します。

メトリックスを表示する間隔を秒単位で指定するには、-int オプションを使用します。デフォルトは 5 秒です。

出力で表示するサンプル数を指定するには、-msp オプションを使用します。デフォルトは無制限です (無限)。

たとえば、jms 接続サービスによって処理されたメッセージとパケットの累計数を取得するには、次のコマンドを使用します。

imqcmd metrics svc -n jms -m ttl -u admin

パスワードの入力を要求した後、コマンドは次のような出力を生成します。


-------------------------------------------------
  Msgs      Msg Bytes      Pkts      Pkt Bytes   
In   Out    In     Out   In   Out    In     Out  
-------------------------------------------------
164  100  120704  73600  282  383  135967  102127
657  100  483552  73600  775  876  498815  149948

imqcmd を使用して接続サービスのメトリックスをレポートする方法の詳細は、「接続サービスのメトリックス」を参照してください。

接続サービスの停止および再開

管理サービス (停止することが禁止されているサービス) 以外のサービスを停止するには、pause svc サブコマンドと resume svc サブコマンドを使用します。

次に示すのは、pause svc サブコマンドの構文です。

imqcmd pause svc -n serviceName [-b 
hostName:portNumber]

このサブコマンドは、デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスを停止します。たとえば、次のコマンドは、デフォルトのブローカで実行している httpjms サービスを停止します。

imqcmd pause svc -n httpjms -u admin

サービスを停止すると、次のような結果になります。

サービスを再開するには、resume svc サブコマンドを使用します。

次に示すのは、resume svc サブコマンドの構文です。

imqcmd resume svc -n serviceName[-b 
hostName:portNumber]

このサブコマンドは、デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスを再開します。