Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

パスワードファイル

コマンドにはパスワードを必要とするものがいくつかあります。表 7–6 では、最初の列にパスワードを必要とするコマンド、2 番目の列にパスワードが必要な理由を一覧表示しています。

表 7–6 パスワードを使用するコマンド

コマンド 

目的 

パスワードの目的 

imqbrokerd

ブローカを起動する 

JDBC ベースの持続データストア、SSL 証明書キーストア、または LDAP ユーザーリポジトリにアクセスします 

imqcmd

ブローカを管理する 

コマンドの使用が許可された管理ユーザーを認証します 

imqdbmgr

JDBC ベースのデータストアを管理する 

データストアにアクセスします 

パスワードファイルでこれらのパスワードを指定し、-passfile オプションを使用してファイル名を指定します。次に示すのは、-passfile オプションの形式です。

imqbrokerd -passfile myPassfile

注 –

以前のリリースでは、-p-password -dbpassword-ldappassword のオプションを使用してコマンド行でパスワードを指定できました。これらのオプションには異論が多く、今後のリリースでは削除される予定です。現在のリリースでは、これらのオプションのいずれかのコマンド行の値は、パスワードファイルの対応する値よりも優先されます。


セキュリティー上の問題

プロンプトに応じて、パスワードをインタラクティブに指定するのは、ほかのユーザーにモニタリングが表示されていなければ、もっとも安全なパスワード指定の方法です。またコマンド行でパスワードファイルも指定できます。ただし、コマンドをインタラクティブではない方法で使用する場合、パスワードファイルを使用する必要があります。

パスワードファイルは暗号化されず、このため不正なアクセスから保護するためにパスファイルにアクセス権を設定する必要があります。ファイルを表示できるユーザーを制限するが、ブローカを起動するユーザーに読み取りアクセスを許可するようにアクセス権を設定します。

パスワードファイルの内容

パスワードファイルは、一連のプロパティーと値を収めた簡単なテキストファイルです。それぞれの値はコマンドで使用されるパスワードです。

パスワードファイルには、表 7–7 に示すパスワードを含めることができます。

表 7–7 パスワードファイル内のパスワード

パスワード 

影響を受けるコマンド 

説明 

imq.imqcmd.password 

+-imqcmd 

imqcmd コマンド行の管理者パスワードを指定します。パスワードはコマンドごとに認証されます。


imq.keystore.password

imqbrokerd 

SSL ベースのサービスにキーストアパスワードを指定します。 


imq.persist.jdbc.password

imqbrokerd
imdbmgr

必要に応じて、データベース接続を開くときに使用するパスワードを指定します。 


imq.user_repository.ldap.password

imqbrokerd

設定された LDAP ユーザーリポジトリにバインドするためにブローカに割り当てられた、識別名に関連するパスワードを指定します。 

サンプルパスワードファイルは、Message Queue 製品に組み込まれています。サンプルファイルの場所については、付録 A 「プラットフォームごとの Message QueueTM データの場所」を参照してください。