Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

ファイアウォールを介した接続

クライアントアプリケーションが、ファイアウォールによってブローカから隔てられている場合は、接続を確立するために特別な手段が必要です。1 つの手段として、ファイアウォールを「トンネリング」できる httpjms または httpsjms 接続サービスを使用する方法があります。詳細については、付録 C 「HTTP/HTTPS のサポート」を参照してください。ただし、HTTP 接続は、ほかの接続サービスよりも低速です。より高速な別の手段として、Message Queue ポートマッパーをバイパスし、目的の接続サービスに静的ポートアドレスを明示的に割り当ててから、ファイアウォールでその特定のポートを開く方法があります。この方法を使用することで、jms または ssljms 接続サービス (例外的な場合は admin もしくは ssladmin) を使用して、ファイアウォールを介して接続できます。

表 7–8 静的ポートアドレスのブローカ設定プロパティー

接続サービス 

設定プロパティー 

jms

imq.jms.tcp.port

ssljms

imq.ssljms.tls.port

admin

imq.admin.tcp.port

ssladmin

imq.ssladmin.tls.port

Procedureファイアウォールを介したブローカの接続を有効にする

  1. 使用する接続サービスに、静的ポートアドレスを割り当てます。

    ポートマッパーをバイパスし、接続サービスに静的ポート番号を直接割り当てるには、ブローカ設定プロパティー imq.serviceName. protocolType.port を設定します。serviceName は接続サービスの名前で、protocolType はそのプロトコルタイプです (表 7–8 を参照)。すべてのブローカ設定プロパティーと同様に、このプロパティーは、ブローカのインスタンス設定ファイルで指定するか、またはブローカの起動時にコマンド行から指定することができます。たとえば、jms 接続サービスにポート番号 10234 を割り当てるには、次の行を設定ファイルに含めるか、

       imq.jms.tcp.port=10234
    

    または、次のコマンドを使用してブローカを起動します。

       
    imqbrokerd  -name myBroker  -Dimq.jms.tcp.port=10234
    
  2. 接続サービスに割り当てたポート番号への接続を許可するように、ファイアウォールを設定します。

    Message Queue のポートマッパーのポートへの、ファイアウォールを介した接続も許可する必要があります。このポートは、ポートマッパーをその他のポートに再割り当てしていない限り、通常は 7676 です。たとえば、上記の例では、ポート 10234 および 7676 のファイアウォールを開く必要があります。