この章では、メッセージブローカの設定プロパティーに関する参照情報を提供します。この章は、次の節から構成されています。
表 14–1 に、接続サービスに関するブローカプロパティーを示します。
表 14–1 接続に関するブローカプロパティー
プロパティー |
データ型 |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|---|
文字列 |
jms,admin | ||
文字列 |
使用可能なすべての IP アドレス |
すべての接続サービスのデフォルトのホスト名または IP アドレス |
|
文字列 |
なし |
ポートマッパーのホスト名または IP アドレス 指定すると、imq.hostname が上書きされます |
|
整数 |
7676 |
ポートマッパーのポート番号 注 – 同じホスト上で複数のブローカインスタンスが実行されている場合は、それぞれに一意のポートマッパーポートを割り当てる必要があります。 |
|
imq.serviceName .protocolType.hostname [jms、ssljms、admin、および ssladmin サービスのみ。httpjms および httpsjms サービスの設定については、付録 C 「HTTP/HTTPS のサポート」を参照してください] |
文字列 |
なし |
接続サービスのホスト名または IP アドレス 指定すると、指定した接続サービスについて imq.hostname が上書きされます |
整数 |
0 |
接続サービスのポート番号 値 0 は、ポート番号がポートマッパーによって動的に割り当てられることを示します。 |
|
整数 |
50 |
オペレーティングシステムのバックログに保留するポートマッパー要求の最大数 |
|
文字列 |
dedicated |
スレッドプール管理のスレッドモデル dedicated: 接続ごとに、受信メッセージ用と送信メッセージ用の 2 つの専用スレッドを使用します shared: メッセージの送受信時に共有スレッドによって接続を処理します |
|
専用モデルでは、サポートできる接続数が制限されますが、プロバイダのパフォーマンスが向上します。共有モデルでは、サポートできる接続数が多くなりますが、スレッド管理のためのオーバーヘッドが加わるため、パフォーマンスが低下します。 |
|||
整数 |
jms: 10ssljms : 10httpjms: 10 httpsjms: 10 admin: 4ssladmin: 4 |
接続サービスのスレッドプールに保持するスレッドの最小数 使用可能なスレッドの数がこのしきい値を超えると、スレッドは、最小数に達するまで、解放と同時にとシャットダウンされます。 デフォルト値は、接続サービスによって異なります。 |
|
整数 |
jms: 1000 ssljms: 500httpjms: 500httpsjms : 500 admin: 10ssladmin: 10 |
指定された接続サービスのスレッドプールに保持するスレッドの最大数。使用可能な新しいスレッドはこれ以上追加されません。 この数は、0 より大きく、imq.serviceName.min_threads の値よりも大きくする必要があります。 デフォルト値は、接続サービスによって異なります。 |
|
整数 |
Solaris: 512Linux: 512Windows: 64 |
1 つのディストリビュータスレッドが監視する接続の最大数 システムによって、すべての接続の監視に十分な数のディストリビュータスレッドが割り当てられます。このプロパティーの値が小さいほど、アクティブな接続へのスレッドの割り当てが高速になります。値 -1 は、スレッドあたりの接続数が無制限であることを示します。 デフォルト値は、オペレーティングシステムのプラットフォームによって異なります。 |
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整数 |
120 |
クライアントとブローカ間のテスト接続の間隔 (秒単位) 値 0 または -1 を指定すると、接続の定期的なテストが無効になります。 |
表 14–2 に、ルーティングサービスに関するブローカプロパティーを示します。送信先の自動作成を設定するプロパティーについては、表 14–3 を参照してください。
表 14–2 ルーティングに関するブローカプロパティー表 14–3 自動作成された送信先に関するブローカプロパティー
Message QueueTM は、持続データストレージにファイルベースモデルと JDBC ベースモデルの両方をサポートしています。ブローカプロパティー imq.persist.store (表 14–4) で、使用するモデルを指定します。以降の節では、2 つのモデルのブローカ設定プロパティーについて説明します。
表 14–4 持続に関するグローバルなブローカプロパティー
プロパティー |
データ型 |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|---|
文字列 |
file |
持続データストレージのモデル file: ファイルベースの持続 jdbc: JDBC ベースの持続 |
表 14–5 に、ファイルベースの持続に関するブローカプロパティーを示します。
表 14–5 ファイルベースの持続に関するブローカプロパティー
表 14–6 に、JDBC ベースの持続に関するブローカプロパティーを示します。示す例は、DataMirror Mobile Solutions, Inc の PointBase® ファミリーのデータベース製品の例です。
表 14–6 JDBC ベースの持続に関するブローカプロパティー
表 14–7 に、セキュリティーサービスに関するブローカプロパティーを示します。
表 14–7 セキュリティーに関するブローカプロパティー
プロパティー |
データ型 |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|---|
ブール |
true |
true の場合、アクセス制御プロパティーファイルが確認され、認証されたユーザーについて、接続サービスの使用または特定の送信先に対する特定の操作の実行が承認されているかどうかが検証されます。 |
|
imq.serviceName.accesscontrol.enabled |
ブール |
なし |
接続サービスのアクセス制御を使用するかどうか 指定すると、指定した接続サービスの imq.accesscontrol.enabled が上書きされます。 true の場合、アクセス制御プロパティーファイルが確認され、認証されたユーザーについて、指定した接続サービスの使用または特定の送信先に対する特定の操作の実行が承認されているかどうかが検証されます。 |
文字列 |
accesscontrol.properties |
アクセス制御プロパティーファイルの名前 ファイル名は、アクセス制御ディレクトリへの相対パスで指定します (付録 A 「プラットフォームごとの Message QueueTM データの場所」を参照)。 |
|
文字列 |
なし |
接続サービスのアクセス制御プロパティーファイルの名前 指定すると、指定した接続サービスの imq.accesscontrol.file.filename が上書きされます。 ファイル名は、アクセス制御ディレクトリへの相対パスで指定します (付録 A 「プラットフォームごとの Message QueueTM データの場所」を参照)。 |
|
文字列 |
digest |
basic: Base-64 digest: MD5 |
|
文字列 |
なし |
basic: Base-64 digest: MD5 指定すると、指定した接続サービスの imq.authentication.type が上書きされます。 |
|
文字列 |
file |
Base-64 認証のユーザーリポジトリのタイプ file: ファイルベース ldap: LDAP |
|
整数 |
180 |
認証要求に対するクライアントの応答を待機する間隔 (秒単位) |
|
ブール |
false |
パスワードをパスワードファイルから取得するかどうか |
|
文字列 |
パスワードファイルを含むディレクトリへのパス |
||
文字列 |
passfile | ||
文字列 |
なし |
管理ユーザーのパスワード コマンドユーティリティー (imqcmd) では、コマンドの実行前に、このパスワードを使用してユーザーが認証されます。 |
|
文字列 |
なし |
LDAP サーバーのホスト名とポート番号 値は次の形式になります。 hostName: port hostName は、LDAP サーバーを実行するホストの完全修飾 DNS 名で、port は、サーバーが使用するポート番号です。 |
|
フェイルオーバーサーバーのリストを指定するには、次の構文を使用します。 host1: port1 ldap://host2 : port2 ldap://host3 :port3 … |
|||
リスト内のエントリはスペースで区切ります。各フェールオーバーサーバーのアドレスの先頭には ldap:// を付けます。SSL を使用し、プロパティー imq.user_repository.ldap.ssl.enabled を true に設定している場合でも、この形式を使用します。このアドレスでは ldaps を指定する必要はありません。 |
|||
文字列 |
なし |
LDAP ユーザーリポジトリにバインドするための識別名 LDAP サーバーで匿名検索が許可されている場合は必要ありません。 |
|
imq.user_repository.ldap.password [パスワードファイルでのみ指定するようにしてください。] |
文字列 |
なし |
LDAP ユーザーリポジトリにバインドするためのパスワード LDAP サーバーで匿名検索が許可されている場合は必要ありません。 |
今後追加される予定 |
今後追加される予定 |
今後追加される予定 |
|
文字列 |
なし |
LDAP ユーザーエントリのディレクトリベース |
|
文字列 |
なし |
LDAP ユーザー名のプロバイダ固有の属性識別子 |
|
文字列 |
なし |
(任意指定) LDAP ユーザー検索のJNDI フィルタ |
|
ブール |
false |
LDAP グループ検索を有効にするかどうか 注 – Message Queue は、入れ子にされたグループをサポートしていません。 |
|
文字列 |
なし |
LDAP グループエントリのディレクトリベース |
|
文字列 |
なし |
LDAP グループ名のプロバイダ固有の属性識別子 |
|
文字列 |
なし |
LDAP グループ内のユーザー名のプロバイダ固有の属性識別子 |
|
文字列 |
なし |
(任意指定) LDAP グループ検索のJNDI フィルタ |
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整数 |
280 |
LDAP 検索の制限時間 (秒単位) |
|
ブール |
false |
LDAP サーバーとの通信に SSL を使用するかどうか |
|
文字列 |
キーストアファイルを含むディレクトリへのパス |
||
文字列 |
keystore |
キーストアファイルの名前 |
|
文字列 |
なし |
キーストアファイルのパスワード |
|
ブール |
false |
ブローカログファイルへの監査ロギングを開始するかどうか |
表 14–8 に、監視サービスに関するブローカプロパティーを示します。
表 14–8 監視に関するブローカプロパティー
表 14–9 に、ブローカクラスタに関する設定プロパティーを示します。
表 14–9 クラスタ設定に関するブローカプロパティー
プロパティー |
データ型 |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|---|
文字列 |
なし |
ブローカのアドレスのリスト リストは、コンマ区切りの複数のアドレスで構成します。各アドレスでは、クラスタ内のブローカのホスト名とポートマッパーのポート番号を、hostName: portNumber の形式で指定します。 例: host1:3000,host2:8000,ctrlhost |
|
文字列 |
なし |
cluster 接続サービスのホスト名または IP アドレス 指定すると、cluster 接続サービスについて imq.hostname (表 14–1 を参照) が上書きされます |
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整数 |
0 |
値 0 は、ポート番号がポートマッパーによって動的に割り当てられることを示します。 |
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文字列 |
tcp |
cluster 接続サービスのネットワークトランスポートプロトコル ブローカ間の安全で暗号化されたメッセージ配信を実現するためには、このプロパティーを ssl に設定します。 |
|
文字列 |
なし |
例: http://webserver/imq/cluster.properties (Web サーバー上のファイルの場合) file:/net/mfsserver/imq/cluster.properties (共有ドライブ上のファイルの場合) |
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文字列 |
なし |
クラスタのマスターブローカがある場合の、そのホスト名とポート番号 値は hostName: portNumber の形式になります。hostName はマスターブローカのホスト名で、portNumber はマスターブローカのポートマッパーのポート番号です。 例: ctrlhost:7676 |
「ブローカプロパティーのアルファベット順の一覧」 に、ブローカ設定プロパティーのアルファベット順の一覧と、この章内の関連する表への相互参照を示します。
表 14–10 ブローカプロパティーのアルファベット順の一覧
プロパティー |
表 |
---|---|
imq.persist.store | |