Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

LDAP サーバーオブジェクトストア

LDAP サーバーは、本稼動メッセージングシステム用のオブジェクトストアとしてお勧めします。LDAP サーバーは、分散システムでの使用を考慮した設計になっており、本稼動環境で役立つセキュリティー機能を備えています。

LDAP 実装は、多数のベンダーによってサポートされています。Message Queue の管理ツールで LDAP サーバー上のオブジェクトストアを管理するには、最初に、Java オブジェクトを格納して JNDI 検索を実行するようにサーバーを設定する必要がある場合があります。詳細については、使用する LDAP 実装に付属のマニュアルを参照してください。

LDAP サーバーをオブジェクトストアとして使用するには、表 8–1 に示す属性を指定する必要があります。これらの属性は、次のように分類されます。

表 8–1 LDAP オブジェクトストアの属性

属性 

説明 

java.naming.factory.initial

JNDI 検索の初期コンテキスト 

例: 

com.sun.jndi.ldap.LdapCtxFactory

java.naming.provider.url

サーバーの URL とディレクトリパス 

例: 

ldap://myD.com:389/ou=mq1,o=App

この場合、管理対象オブジェクトは、/App/mq1 ディレクトリに格納されます。

java.naming.security.principal

呼び出し元を認証するための主体の識別情報 

この属性の形式は、認証スキーマによって異なります。たとえば、次のように指定します。 

uid=homerSimpson,ou=People,o=mq

この属性を指定しない場合は、LDAP サービスプロバイダによって動作が決定されます。 

java.naming.security.credentials

認証主体の資格情報 

この属性の値は、認証スキーマによって異なります。たとえば、ハッシュ化されたパスワード、クリアテキストのパスワード、キー、証明書などになります。 

このプロパティーを指定しない場合は、LDAP サービスプロバイダによって動作が決定されます。 

java.naming.security.authentication

認証のセキュリティーレベル 

この属性の値は、キーワード nonesimple、または strong のいずれかになります。たとえば、simple を指定した場合は、未指定の主体または資格情報の値を入力するよう要求されます。これによって、識別情報をより安全に提供することが可能となります。

このプロパティーを指定しない場合は、LDAP サービスプロバイダによって動作が決定されます。