この節では、高可用性クラスタを作成し、HTTP セッション持続性をテストするための手順について説明します。
ここで説明する内容は次のとおりです。
Application Server インスタンスとロードバランサプラグインをインストールします。
詳細については、『Java Enterprise System インストールガイド』(Java ES を使用している場合)、または『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 Installation Guide』(Application Server のスタンドアロンインストーラを使用している場合) を参照してください。
Application Server ドメインおよびクラスタを作成します。
ドメインを作成する方法については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』の「ドメインの作成」を参照してください。クラスタの作成方法については、「クラスタを作成する」を参照してください。
Web サーバーソフトウェアをインストールおよび設定します。
詳細については、第 4 章「負荷分散のための Web Server の設定」を参照してください。
負荷分散をセットアップおよび設定します。
詳細については、「HTTP 負荷分散の設定」を参照してください。
管理エージェント (ma) は、HADB ホストで管理コマンドを実行するとともに、HADB ノードスーパーバイザープロセスが失敗した場合は再起動することによってその可用性を保証します。
管理エージェントは 2 とおりの方法で起動できます。
サービスとして本稼働環境で使用する場合。「サービスとしての管理エージェントの起動」を参照してください。管理エージェントの可用性を保証するには、システムの再起動時に管理エージェントが自動的に再起動される必要があります。「管理エージェントの自動再起動の実現」を参照してください。
コンソールモードで、評価、テスト、または開発における通常のプロセスとして使用する場合。「コンソールモードでの管理エージェントの起動」を参照してください。
いずれの場合も、使用しているのが Java Enterprise System であるかスタンドアロン Application Server であるかによって、手順が異なります。
この節の操作を開始する前に、1 つ以上の Application Server クラスタが作成されている必要があります。クラスタの作成方法については、「クラスタを作成する」を参照してください。
ドメイン管理サーバーが稼働しているマシンで、次のコマンドを使用して、HADB を使用するようにクラスタを設定します。
asadmin configure-ha-cluster --user admin --hosts hadb_hostname1,hadb_hostname2 [,...] --devicesize 256 clusterName
ここで、hadb_hostname1、hadb_hostname2 などは HADB が稼働しているマシンのホスト名、clusterName はクラスタの名前です。次に例を示します。
asadmin configure-ha-cluster --user admin --hosts host1,host2,host1,host2 --devicesize 256 cluster1
この例では、各マシンに 2 つのノードが作成され、HADB のフェールオーバー時でも高可用性が確保されます。–hosts オプションに続くホスト名の順序は重要であるため、この例は --hosts host1,host1,host2,host2 とは異なります。
1 つのマシンだけを使用している場合は、そのホスト名を 2 回指定する必要があります。
管理コンソールで、「アプリケーション」>「エンタープライズアプリケーション」の下のアプリケーションを選択します。可用性を有効にするチェックボックスをチェックし、「保存」をクリックします。
管理コンソールでクラスタを再起動するには、「クラスタ」>「cluster-name」を選択します。「インスタンスの停止」をクリックします。インスタンスが停止されたら、「インスタンスの起動」をクリックします。
あるいは、次の asadmin コマンドを使用します。
asadmin stop-cluster --user admin cluster-name asadmin start-cluster --user admin cluster-name
これらのコマンドの詳細については、stop-cluster(1)および start-cluster(1)を参照してください。
Web Server を再起動するには、使用している Web Server に適切なコマンドを使用します。たとえば Sun Java System Web Server を再起動するには、次のコマンドを入力します。
web_server_root/https-hostname/restart
web_server_root を Web Server のルートディレクトリに、hostname をホストマシンの名前に置き換えます。