『Sun Java Enterprise System 5 インストール計画ガイド』では、Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) ソフトウェアのインストールを準備する方法について説明します。この章では、この『インストール計画ガイド』で扱う範囲と内容を定義します。この章の内容は次のとおりです。
Java ES 5 リリースには、次のコンポーネントが含まれています。これらのコンポーネントは、インストール時に個別に選択が可能です。
このマニュアルで使用されている代替名または省略名は、コンポーネント名とバージョンのあとに括弧で囲まれています。
Access Manager 7.1
Application Server 8.2 Enterprise Edition およびパッチ (Application Server)
Directory Preparation Tool 6.4
Directory Proxy Server 6.0
Directory Server Enterprise Edition 6.0 (Directory Server)
High Availability Session Store 4.4 (HADB)
Java DB 10.1
Message Queue 3.7 UR1
Monitoring Console 1.0
Portal Server 7.1
Portal Server Secure Remote Access 7.1
Service Registry 3.1
Sun Cluster 3.1 8/05 (Sun Cluster ソフトウェア)
Sun Cluster Agents 3.1
Sun Cluster Geographic Edition 3.1 2006Q4 (Sun Cluster Geographic)
Web Proxy Server 4.0.4
Web Server 7.0
HP-UX では、Sun Cluster コンポーネント、Directory Preparation Tool、HADB、またはサードパーティーの Web コンテナはサポートされません。Linux では、Sun Cluster コンポーネントはサポートされず、IBM WebSphere のサードパーティーのコンテナのみサポートされます。
このマニュアルでは、Sun Java System Communications Suite のコンポーネントも参照します。これらのコンポーネントは、たいていは Java ES コンポーネントとともに配備されます。
Directory Preparation Tool は Communications 製品だけで使用され、便利なツールとして Java ES リリースの Directory Server に同梱されています。Directory Preparation Tool の詳細については、『Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド』の第 8 章「Directory Preparation Tool (comm_dssetup.pl) 」を参照してください。
このマニュアルで説明するインストールプロセスには、Java ES ソリューションのインストールと基本設定が含まれます。このマニュアルで使用する「インストール」という用語は、Java ES インストーラを使用して、Java ES のコンポーネント群をコンピュータシステムにコピーすることを意味します。このマニュアルで使用する「設定」という用語は、インストーラまたは設定ウィザードを使用して、Java ES コンポーネントのインスタンスを設定することを意味します。この基本設定を実行したあと、インスタンスを起動し、その基本動作を検証し、インスタンスがソリューション内のほかのコンポーネント群と正しく相互動作するかどうかを確認することができます。
このマニュアルで説明する基本設定は、コンポーネントの機能の一部しか網羅していません。たとえば、Portal Server の基本インストールおよび設定では、Access Manager や Directory Server などのほかのコンポーネントと相互動作するインスタンスを作成します。基本設定では、基本ポータルデスクトップへのコンテンツの追加など、Portal Server の機能のほかの側面については扱いません。基本設定の範囲を超えるコンポーネントの機能を設定するには、『Sun Java System Portal Server 7.1 Configuration Guide 』などの、個別のコンポーネントのマニュアルを参照する必要があります。
次の表は、インストール計画のタスクのうち、すべての Java ES ソリューションに共通するものの一覧です。左の列には、上位レベルのタスクと、各タスクのサブタスクの一覧を示しています。右の列には各タスクを実行する手順の参照先を示しています。
表 1–1 インストール計画のタスク
作業 |
情報の参照先 |
---|---|
1. 実装の仕様を作成する | |
配備アーキテクチャーを分析する | |
ネットワーク接続仕様を作成する | |
コンピュータハードウェア仕様およびオペレーティングシステム仕様を作成する | |
ユーザー管理仕様を作成する | |
2. インストールと設定の問題について理解する | |
分散インストールがインストール計画に及ぼす影響を理解する | |
コンポーネントの相互動作の設定がインストール計画の中で占める役割について理解する | |
コンポーネントの依存性がインストール計画に及ぼす影響を理解する | |
ソリューションで使用する冗長性戦略がインストール計画に及ぼす影響を理解する | |
LDAP ディレクトリの問題がインストール計画に及ぼす影響を理解する | |
インストーラの動作モードがインストール計画に及ぼす影響を理解する | |
3. インストール計画を作成する | |
コンポーネントインスタンスのインスタンスと設定の適切な順序を決定する | |
各コンポーネントインスタンスに固有の入力値を決定する |
インストール計画のタスクは、このマニュアルで説明する方法に従って正しい順序で実行することが重要です。