表 A–2 のシナリオの説明と前述の推奨されている実践事項には、複数ゾーン環境用に推奨されている Java ES 配備アーキテクチャーに関する内容は含まれていません。このアーキテクチャーは、複数台のコンピュータが接続されているネットワーク環境用に作成された配備アーキテクチャーの改良版です。別の言い方をすれば、複数ゾーン環境を利用するからといって、Java ES 配備システムの高パフォーマンス、高可用性、スケーラビリティー、セキュリティー、および保守性を実現する基本的な配備設計の手法は変わりません。複数ゾーン環境を使用することで、このような配備アーキテクチャーを整理統合してより少ない台数のコンピュータで運用することが可能になります。
しかし、これまでのセクションで論じられてきたように、具体的にどのように Java ES 配備アーキテクチャーを複数ゾーン環境に改良するかは、採用する管理方針によって大きく左右されます。また、配備アーキテクチャーは高可用性を実現する方策にも依存します。
表 A–2 と前述の推奨されている実践事項には、説明されているシナリオを実装する推奨手順は含まれていません。場合によっては、Java ES コンポーネントをインストールする順序と非ローカルゾーンを作成する順序が重要になることがあります。