この節では、この章で使用されている重要な技術用語について説明します。ここでは、Java ES の文脈でどのように使用されているかの説明に重点を置いています。
Java ES ソフトウェアを配備する総合的な理由。着手するソフトウェアシステムや達成すべき目標を説明します。Java ES には、4 つの基本的な導入シナリオがあります。新規システム、置換、拡張、およびアップグレードの 4 つです。
分散型アプリケーションを構築するときの基本となるソフトウェアロジックの単位。コンポーネントは、Java ES に含まれるシステムコンポーネント、カスタム開発されたアプリケーションコンポーネント (application component)のいずれかになります。通常、アプリケーションコンポーネントは、CORBA や J2EE などの分散型コンポーネントモデルに準拠していて、特定のコンピューティング機能を実行します。これらのコンポーネントを単独でまたは複数を組み合わせて、ビジネスサービスを提供します。また、これらをWeb サービスとしてカプセル化することもできます。
そのロジックがネットワーク環境またはインターネット環境に及んでおり (分散の側面)、かつその適用範囲と規模が本稼働環境またはサービスプロバイダのニーズを満たしている (エンタープライズの側面) アプリケーション。
分散型アプリケーションを利用するユーザー。エンドユーザーは通常、インターネットブラウザやモバイルデバイス GUI などのグラフィカルユーザーインタフェースを使用します。アプリケーションがサポートする同時接続エンドユーザーの数は、そのアプリケーションの配備アーキテクチャー (deployment architecture)を決定する重要な要因の 1 つになります。
1 つ以上のクライアントに対して実行されるソフトウェア機能。この機能は、メモリー管理など下位レベルのものであることも、信用調査ビジネスサービス (business service)などの上位レベルのものであることも考えられます。高レベルサービスは、個々のサービスのファミリで構成できます。またサービスには、ローカルクライアントが使用可能なローカルサービスや、リモートクライアントが使用可能な分散サービスがあります。
Java ES システムサービスコンポーネントは、主要な Java ES インフラストラクチャーサービスを提供し、サービス品質コンポーネントはこれらのシステムサービスを拡張します。製品コンポーネントは、Java ES インストーラで選択可能です。
Java ES に含まれる何種類かのシステムコンポーネント (system component)のうちの1 つ。システムサービスコンポーネントおよび分散型アプリケーションコンポーネントの可用性、セキュリティー、スケーラビリティー、保守性、およびその他の品質を向上させます。
Java ES に含まれる何種類かのシステムコンポーネント (system component)のうちの1 つ。ライブラリなどの共有コンポーネントは、ほかのシステムコンポーネントにローカルサービスを提供します。
Java ES に含まれていて、Java ES インストーラによってインストールされるソフトウェアパッケージまたは一連のパッケージ。何種類かのシステムコンポーネントがあります。Java ES インフラストラクチャーサービスを提供する製品コンポーネント、およびローカルサービスを他のシステムコンポーネントに提供する共有コンポーネントです。
Java ES によって提供される固有の機能を定義する、1 つ以上の分散型サービス。システムサービスは通常、いくつかのサービス品質コンポーネント、またはいくつかの共有コンポーネント、あるいはその両方のサポートを必要とします。
Java ES に含まれる何種類かのシステムコンポーネント (system component)のうちの1 つ。システムサービスコンポーネントは、Java ES の主要なインフラストラクチャーサービスを提供します。これには、ポータルサービス、アイデンティティーサービスとセキュリティーサービス、Web サービスとアプリケーションサービス、および可用性サービスが含まれます。