Sun Java System Portal Server 7.1 配備計画ガイド

セキュリティー

セキュリティーとは、サーバーおよびそのユーザーを悪意のある外部の者から保護するハードウェア、ソフトウェア、運用方法、および技術の集合のことです。それに関連して、セキュリティーは予期しない行為から保護します。

セキュリティーには、グローバルに対処し、ユーザーやプロセスだけでなく製品や技術も含める必要があります。あいにく、多くの組織が、唯一のセキュリティー方針としてファイアウォール技術のみに依存しています。それらの組織は、多くの攻撃は外部の者ではなく、従業員によるものであることに気づいていません。したがって、安全なポータル環境を構築するときには他のツールやプロセスを考慮する必要があります。

安全な環境で Portal Server を稼働させるには、SolarisTM オペレーティング環境、ゲートウェイとサーバーの設定、ファイアウォールのインストール、および Directory Server による認証と Access Manager による SSO に対して特定の変更を行う必要があります。また、証明書、SSL 暗号化、グループおよびドメインアクセスを使用できます。

アクセス制御

Portal Server では、UNIX システムのセキュリティー機能に加え、HTTPS 暗号化プロトコルに依存して、Portal Server システムソフトウェアを保護しています。

セキュリティーは Web コンテナによって実現され、必要に応じて SSL を使用するように設定できます。Portal Server は、認証とエンドユーザー登録の場合の SSL もサポートしています。Web サーバーで SSL 証明書を有効にすることにより、ポータルデスクトップや他のアプリケーションにもセキュリティー保護してアクセスできます。Access Manager ポリシーを使用して、URL ベースのアクセスポリシーも設定できます。

Portal Server は、Access Manager によって提供される認証サービスを利用して、Access Manager SSO メカニズムを使用するすべての製品間でのシングルサインオン (SSO) をサポートします。SSO メカニズムでは、エンコードされたクッキーを使用してセッション状態を保持します。

Secure Remote Access には、さらに別のセキュリティー機能があります。Secure Remote Access では、デフォルトで HTTPS を使用して、クライアントのブラウザをイントラネットに接続します。ゲートウェイでは、リライタまたはプロキシレットを使用して、インターネットに直接コンテンツを公開せずにイントラネットの Web サイトにアクセスする仕組みを実現しています。またゲートウェイにより、アクセスされる Web サーバーに変更を加えずに、URL ベースのアクセスポリシーも設定できます。

ゲートウェイからサーバーおよびイントラネットリソースへの通信には、HTTP または HTTPS を使用できます。Web アプリケーションとディレクトリサーバーとの間の通信のように、Portal Server 内での通信では、デフォルトで暗号化を使用しませんが、SSL を使用するように設定できます。

UNIX ユーザーのインストール

次に示す 3 種類の UNIX ユーザー下に Portal Server をインストールおよび構成できます。

アクセス制御の制限

従来の UNIX のセキュリティーモデルは通常、絶対的ですが、代替ツールを使用していくらか柔軟にできます。それらのツールは、異なる UNIX コマンドなどの個々のリソースに対するきめ細かなアクセス制御を可能にするために必要な手段になります。たとえば、このツールセットは、Portal Server を root として稼働させるのを可能にし、また特定のユーザーおよびロールに Portal Server フレームワークの起動、停止、および維持のためのスーパーユーザー権限を与えます。

それらのツールを次に示します。

セキュアアクセスゾーンの使用

最高のセキュリティーを実現するには、2 つのファイアウォール間にゲートウェイをインストールします。もっとも外側のファイアウォールはインターネットからゲートウェイへの SSL トラフィックのみを通し、次にゲートウェイがトラフィックを内部ネットワークのサーバーへ転送します。